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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第15話、ふとした疑問

カーニバルの準備を進めてきたファイターたちはかつてない視点や経験から貴重な何か

を得ると同時にオリマーは社長に頼まれていた『お宝』を探すことに成功する。そして夜

になるとクッパ達のオーケストラは見事成功しカーニバルは大成功に終わるのだった
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「おーきーろ!」


朝の事、リビングでは既に全員が集まり朝食となっていた。テーブルにはおいしそうな

料理がこれほどかと言える量が並んでいた。普段生活している場が厳しい環境下にあ

る一部のファイターたちにとってこの料理はここスマブラの楽しみの一つにもなっている


「目玉焼きだー!」

「朝といえばの定番だよね」


次々とファイター達が席に就くとそれぞれの場に料理が並べられる



「あ、マスターさん。お願いします」

「あぁ」


リビングにやってきたマスターハンドはリンクに返事をするとパチンと指を鳴らすと音もなく

揺れもなく、怪奇現象と言ってもおかしくないくらい無音のまま部屋が広がり空間にテーブル

とイスが現れる。空間自体は以前に比べ広くなったのだが全員が座るだけのスペースはない


「わざわざ広げる必要あるか?」

「確かに、最初から広くしておけばよかったんじゃ?」



そんな声が聞こえる。よってこのままでは全員が揃って食事することはできなかった


「私はそれでも構わないが掃除やらなんやらする者が限られている以上これ以上
 負担を増やすわけにもいくまい?その人数ではとても出来るとは思えなくてな」

「こんなに広いのに全員が座れないんだよねー」

「それだけ増えたってことだよな」


下手をすれば一般的な会議室よりも広いのではないかと思うが果たしてこの中にその会議

室が思い浮かぶ人物は何人いるだろうか。なのであえてこの言葉は誰も口にしなかった



「そうだ。知らせがあるんだ」

「知らせぇ?」


ついこの間スマブラから遠出しカーニバルに参加したファイター達、当然それを口にする


「この間お祭りしたばっかだよね?」

「1週間後、初の大乱闘を行う!」

「大乱闘って・・・観客を呼ぶ公開乱闘のことだよね?」



メンバー達は大声を上げた。スマブラXが結成され早くも1カ月が過ぎようとしていた

普段の乱闘とは違い観客の声や歓声が聞こえる大乱闘はまた違う盛り上がりがあった

事を過去のファイターたちは覚えている。が新ファイター達はいまいちピンとこないようで



「ついに来たか!」

「皆戦闘は慣れてるけどこういうのは経験ないんじゃないかな?」

「すっごく楽しいよ!」




「第1回はオープニングもあるから全員午前10時にはリビングに集まるように」


ちなみに1回目の乱闘は第1回戦がマリオ、スネーク、ソニック、リンク、第2回戦は

ウルフ、ガノンドロフ、クッパ、デデデと伝えた。なんにせよ新ファイター達は初となる


「舞闘会みたいなもんだって聞いたぜ?」

「でも特別優勝者に賞金があったりするわけでもないだろう?」

「確かに、世界の人が挑戦者として参加するわけじゃないし」




「うおおおおおお!俺も早く大乱闘してえええええ!」

「うるさいプリ」

「僕も速くやってみたいなー」


それから1週間は経ち時間通りに集まるとオープニングは行われた。会場の熱気に

圧倒されながらオープニングを終えるとついに第1回戦が始まろうとカウントされる


「お、始まったみたいだな」

「面白いのは、これ初代からいるマリオが勝つとは限らないって所だよね」


モニター室に戻っていたファイター達は巨大スクリーンに映された乱闘の様子を見ていた


「と言うと?」

「扱う武器、戦闘能力だけで言えばスネークが圧倒的じゃないかな」

「へぇ」


意味ありげな言葉にファイター達が興味を持つと画面上では現在互角に見える


「経歴を見る限りスネークは人とも機械とも化け物とも戦った事あるみたいだし万能って
 いうの?国を転々としている上多文化に精通してるし戦いに関する知識も膨大だろうし」

「そういえば、スマブラの事も知ってたね」

「・・・つまりどれくらいすごいんだ?」

「そうだね、フォックスの戦闘スキルにサムスみたいな兵器操縦能力、ルイージのような知識を
 足した感じかな。軍人って事は常に戦場の中だろうしここまで生きてるだけの事はあると思う」



「つまり、フォックス+サムス+ルイージ=スネーク?」

「・・・そりゃすげえな」

「サムスだけでも化け物なのに」

「誰が化け物ですって」


会場の歓声が大きくなり画面を見るとマリオが場外へと弾き出され上空へと戻ってくる

タイム制の為これといって残機があるわけではないが多く撃墜した者が勝ちとなるのだ


「そんな凄い奴どうやって倒すんだ?何かコツとかあるのか?」

「・・・銃を使うがあれ実弾だろ?つーことは弾切れとかあるんじゃねえのか?」

「ねえ、フォックス達も似たようなもの使ってるけどあれって魔法なの?」

「魔法?魔法とは違うような・・・」


マルスに尋ねられフォックスは返答に困る。自分達にとって『銃』は『銃』でありそういう

ものという概念が脳内に染みついている。どうやってと説明するのは簡単なことではない


「あれ不思議だよねえ、呪文も唱えないで何かが飛び出すんだから」

「ということはフォックス達は魔道士なの?」

「だから魔法じゃねえって」


一日目は無事終了し出だしとしては申し分ない結果に終わった。各々の勝敗に対する不満

はあれどオープニングとしても反応は悪くない。これから本当の意味で新たに始まるのだ



「しばらくはステージで乱闘する予定だが・・・時々イベント戦とか入れたほうがいいかもな」

「イベント戦ですか?」

「普段とは違うステージやルールを使った乱闘だ」




「だからこそギミックがあるんだよ。別にウチらは殺し合いやそういうのがやりたいわけじ
 ゃないし。例え戦い慣れていない人だってアイテムとかの使いようによっては勝てるし」

「ワタシでも勝てますかね・・・?」

「でもオリマーって主にピクミンで戦うでしょ?」



ロボットとマスターハンドが話している横ではオリマーが今日初めて見た大乱闘に

関する不安を漏らしていた。そんな中彩花はあのステージの意図を説明していた


「賞金が出るならやる気が出るんだがな」

「おいワリオがめついぞ」

「観客から金を取ってるわけでもないのにお前らに渡す金があるわけないだろ」



呆れたようにクレイジーハンドが告げるとワリオは「ぬぬ・・・」と唸り声を上げる



「今回はさらに回数を重ねたいな」

「なんで?」

「なんで・・・ってそれは・・・」



マスターハンドは告げる。前回・・・DXの時は一年間ともに過ごしたわけだが亜空の件

にもあるようにかつて仲間同士だった者ですらまだ見ぬ発見があることに気付いたと


「更に深く、広く知るためには一年では足りないのではないかと思ってな」

「へえ、じゃあ今回は」

「あぁ。一年で解散する予定はない」



ある日の事、部屋に来ていた彩花にマスターハンドはふと思いついた事を尋ねた



「どうだ?新しいファイター達は。あまり馴染みがないようだが・・・うまくやってるか?」

「どうって・・・・普通?」

「君の普通がわからん」


嫌な訳ではないだろうがマスターハンドが知る姿と変わらず呆れているような、無表情の

ような何を考えているのかわからないまま告げる。続けて「あぁ・・・」と思いだすように




「デデデやメタナイトとは話すけど・・・あとコ・・・ポケモントレーナーとかリュカとか・・・アイクともたまに」

「アイク?そりゃまた意外だな。なんだ?貴族じゃないからか?」


これでも彩花はファイターよりも以前より出会い言葉を交わした身。ある程度の性格や

思考は把握しているつもりで彼女は他人と関わるのを好まない。いわゆる『一匹狼』の

ようにも見えるがそれは人型の者に限る。だがアイクは人型故意外だったのだ


「見た目にも温厚とは言えないだろう?」

「・・・まあねえ・・・」

「ピーチのような女性ですら拒否しがちだというのに、少し・・・いやかなり意外だな」


そんな言葉に目を見開くと「あれ?」という表情で彩花はマスターハンドの方を見る。そ

していままでの口調からかもしかしてを連想しそうではないかという事項を口にした


「・・・もしかして、知らないの?」

「何がだ?・・・あぁ、確かタブーの件の時一度会ったのだったな?確か助けられたと・・・」

「あぁ・・・まあ」


不幸中の幸いと言うべきか、しかしいくら命の恩人とはいえここまでなるとは考えられない


「その時打ち解けたのか?」

「・・・え?もしかして本当に知らない?」

「何がだ?」


唖然としていた表情だったが本当に知らない事を察知すると表情は戻り告げた



「亜空事件の後また会ったんだけど」

「・・・そうなのか?」


またしても意外な言葉に思わず答えるがそこで脳内にある疑問が浮かぶ


「・・・ん?会ったって・・・どこでだ?」

「どこでって?」

「アイクは傭兵だぞ。君がいるような所にいるはずが・・・ないはずだが・・・」


あれこれと思考を巡らせるが納得の行く回答がでない。しかし嘘だと疑う理由もなく

偶然にもどこかで遭遇したのだろう。そう思った時彩花は小さくため息をつき告げた


「ニンテンドーの神様とあろう人なら知ってるよね?暁の女神の話」



その後、少女から発されたのは神ともあろうマスターハンドですら驚きを隠せなかった。それ

が彩花の話だったからなのかもしれない。しかし数秒の後驚きは神妙な表装へと変わり



「よく・・・無事だったものだ」

「・・・・・・」


いま目の前に在る事すら奇跡のように感じてしまいそうになる中呟くように口を開いた


「私、生まれて初めて見たゲームはリンクのゲーム・・・だからずっと剣っていうのに
 憧れて、私も剣を持ってあんなふうに敵を倒したり戦いなって・・・昔言ってたよね?」

「・・・ああ」

「ほら、私がやったゲームってどれも相手は魔物で・・・人は皆味方だったから。昔戦いがあっ
 たって教科書に書いてあっても、世界にはまだ戦争してる国はあるって、平和を望んでる国
 はあるって先生に言われてもピンとこなかった。それは過去の話で、所詮他人事で・・・・・・」




「ずっと望んでいた事なのに・・・いざその場に立つと・・・。でもね、そこの人達はどの国の人も
 優しくて・・・本当なら皆仲良くなれるんじゃないか、なんでこの人達は戦ってるんだろうって」


少女は言う。どうして同じ人でもこんなに違うのかと。その意味を知っているマスターハンド

は何かを言おうとするが言葉がまとまらない。少しだけ曇った表情をしたのを見たからだ


「・・・・・・」

「・・・神様でも、全部が自由って訳じゃないんだね。何でも知ってるわけじゃないんだね」

「そうだ。未来を変える事は出来ないし、全ての出来事を予知する事もできない」




「未来を作るのは・・・人達だからな」

「?」

「例えば、ある存在が世界を滅ぼそうとしたとしよう。何もせずにいれば世界は滅び
 る。しかしほんの少しの勇気で、立ち向かう者が現れればその未来は変えられる」

「・・・・・・」

「最初は無謀だと思っても、偶然に偶然が重なり道が開ける事もある」



思い返すように、その時あった事を脳内に蘇らせるとマスターハンドの言葉は理解でき

た。あの偶然がなければ、あの出来ごとがなければ自分は、皆はどうなっていただろう



「とても難しいものだ。あと少し踏みとどまれば光が見えるかもしれない。だが時に
 は撤退する事により新たな道が開ける場合もある。損失も少なからずあるだろう」

「そんなの・・・」

「だから、君にも簡単に・・・簡単でなくとも、出来る限り諦めて欲しくないのだ」

「!」


ハッとするように顔を上げるがすぐに視線は白い姿から逸らし明後日の方向を見ていた


「・・・わからないよ」

「わからない?」

「自分があの国の人だったらよかったのに。もしそうだったら・・・」




途中まで言いかけるが言葉は止まり、力の入る拳に伏し目は白い姿とは逆方向を向いた



「・・・いや、なんでもない」




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次回

マスターハンドだけでなく一部のファイターたちもある異変に気づいていた。ある日

その事について話していたマリオ達だったが再び彼女の姿を見て違和感を再確認

する。一方ファイターの中にも変わり者と呼べる人物達は存在し疑問に思うのだった


次回 第16話、「成長と変化」


第16話へ

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