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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

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第20話、一縷の望み

文化祭の準備が進められる中、またしても魔物が都内に現れ校内にも侵入

する。地下避難通路が使えないことに生徒会は生徒を三階に移動させ防衛

シャッターを下ろそうとする。それに応じたのは北条啓、伊藤青空だった。

操作方法に困っていた中、遅れてやってきた六本木によって成されるが……
__________________________________

『彩花!特に守るべき所ってあるかな。裏門とか地下とか!』

彩花は携帯を耳に当て沙織と会話していた

『これだけの数を防ぎきるのはきついから要所を固めたいんだよね』

「地下通路は魔物が侵入してて使えない」

『え……』

「今生徒は三階に避難して一階と二階に防衛シャッターを下ろしてる。これ
 以上校内に侵入されることはないと思うけど、数で押されたらどうにもなら
 ないよ。ただ、守るのなら正門と裏門かな。そっちの状況はどんな感じ?」

『上田君が何か心当たりがあるみたいで少し前に外に出ていったんだけど』

「え……?」
ふと発された彩花の声に生徒会室にいた数人も振り向く

「どういうこと?」

『詳しくは聞いてないけど……この元凶がなんとかって言ってたから
 それが本当ならそれさえなんとかなれば何とかなるのかも……?』

「!」


戦いの中話しているからか物音と言葉には強弱がついていた。これから

どうするべきか考えていると隣から夏目の声が聞こえ彩花は振り向く


「神月ちゃん、外の皆にも中に避難するように伝えて!一階の防衛シャッ
 ターには小口がついてるから二階までなら上がれるはずだから……」

「……」

「これだけの数を数人で相手するなんて無茶だわ!」

「でも……」

「いくら戦う力を持っていても『生徒』であることに変わりないわ。防衛シャッ
 ターがあればもう少しくらい時間は稼げる。もう少し待ては警察や自衛隊
 が来てくれるはずよ。生徒である以上、これ以上はさせられないわ……」


夏目の言葉に彩花は言葉を閉ざすがそれは魔物の自由を許すことになる。

会長の言葉を受け止めるべきか考えていると携帯から叫び声が聞こえた


『生徒会長さんっ!私達なら大丈夫だよっ!』

「けど……!」

『私達は上田君を信じてここを守るよ!』

「……」


そんな沙織の言葉を聞いて考え続けた彩花は沙織に向かって告げる


「今三人は同じところに?」

『うん』

「……沙織、緋香琉やクロスと一緒に翔太の所に行って」

『えっ……?』
沙織の傍では槍で魔物を倒していく緋香琉の姿があり

『ここで無限に襲ってくる魔物を倒してもキリがない』

「で、でもそれじゃ魔物が中に……その防衛シャッターだって魔物の前
 じゃどれだけ持つか分からないし、空中にいる魔物も結構いるし……」

『分かってる。全然よくない状況だけど、誰かが止めなきゃ被害は大きくな
 るばかりだよ。ここの事は……私が、なんとかするからそっちを頼みたい』

「……」

沙織は目を見開きながら問いかける

「彩花、まさか……」

『……』

「…………」
沙織はどう答えたらいいのか迷う

「い、一体どうやって……?1人じゃ無理だよ?」

『一人じゃないから大丈夫』

「え?」

上田翔太は校外に、沙織と緋香琉、クロスが合流しに出るなら残るのは

彩花一人だけ。他に誰が。北条くん?でもあの人は防衛としての手段を

持ってるだけで魔物の相手に特化してる訳じゃない。彩花の言う事に思い

当たりはなく疑問に思うが追い詰められているのもまた事実だった。

少しの間を置き、沙織はスピーカーから聞こえた声に顔を上げる


『……必ずここは守るよ。どんな手を使ってでも』

「……」

『こういうのは好きじゃないけど、……信じて欲しい』

(私達が元を倒せば……)

「……分かった。……緋香琉、クロス!上田君を追おう!」

「えっ!?沙織何言ってんだ!?」

「私達が離れたら学校が……」
緋香琉とクロスもまた驚いたように問いかけると沙織は告げる

「彩花がそう言ってるの。ここは自分が何とかするからって」

「何とかって……」

「きっと彩花の事だから何か考えがあるんだと思う。現にこのままじゃや
 られるのは時間の問題だし、ここは私達で元凶を倒すしか方法はない」

「「……」」

二人は呆然としていたが、ふと緋香琉は息を吐くと

「ふう……。分かったよ」

「え、緋香琉?」

「ボスを倒すのが手っ取り早いのは間違いないだろ?そうと決まりゃ行くぞ!」


緋香琉はそう告げると駆け出した沙織の後に続く。今だ不安があるように

クロスは校舎の方へ振り向くが、姿が小さくなっていく二人の後を追うように

正門の方を向くと駆け出した。三人が正門から出ていくのを確認すると彩花

は無言のまま外を見つめている。やがて振り返ると


「……あの、私二階に戻ります」

「えっ?」

「今沙織達は翔太の元に行きました。翔太は元凶の元の方に行って
 いて……。きっと翔太が元凶を倒せばこの事態は収まると思います」

「……」

「それまでここは私が何とかします」

「な、何を言ってるの?そんな事どうやって……」




「私も戦えるんです」

「えっ?」


ふと発された声に夏目を始め部屋の中にいた数人の時は止まった
「だから、心配する必要なんてないです!」


そう告げると彩花は魔法を唱えその場から消えた。かつて生徒間の

問題を止める為にポケモンの力『テレポート』によく似ているが彼女の

近くにポケモンの姿はなく、いつも見るものとは違う効果色にも見えた。

それは生徒会役員たちにとって衝撃的で、謎の瞬間だった


(中に入れさせない為には)


二階に現れるとある場に向かって走りながら考えていた。道中姿を現す

魔物を魔法で倒し、脳内はこの状況を覆す方法をひたすら考えていた。

その結果、エールの力を使えばいいのではないかと思いつく。そして更に

考えた先、校舎の中央にたどり着くと足を止め正面に向き直った


(ネールで……。けど)


目を閉じ手を伸ばすと集中するように周りは静けさに満ちた。手の甲か

ら青い光が浮かび、それは安定を図るように手を包む形で保たれている


「ネール!」


詠唱すると普段使う自分を包むより少し大きく防御壁は作られる
(違う。もっと広く、もっと大きく……!)

さらに神経を集中させ力を込めると防御壁は膨れ上がり校舎の頂上から

校舎を包むようにドーム状に青い膜が張られていく。昇降口を覆い全体を

覆いつくすと中に侵入しようとした魔物はその膜に弾かれ遮られた


「何……?」


その光景は第一生徒会室にいた夏目達の目にも見えており、突如校舎を

包んだ青い膜は近寄る魔物たちを弾きとおすことを許さない。


「一体何が起きてるの?」

「学校の設備にこんなものあったっけ?」

「ない、はず……」



「これは……」

また、制御室の外にいた啓と六本木、青空は見覚えのある光景に

「まさか、彼女が……?」

「……」

誰もが思い浮かべたのは共通する一人。一体も通さず爪を立てても衝突

しても破れる様子はなく校舎は厳重な青い壁に守られていた。そんな壁を

壊そうと魔物は攻撃を仕掛け、その中でも既に入っていた魔物は校舎へ

近づいていく。しかし校舎に近づく途中それらはある影に倒された


「この数……絶望的だな」

「そうだね。でも、それが意思なら私達は答えるだけ、そうでしょう?」


その姿達は次々と魔物を切り裂いていく。校舎の中で彩花は神経を集中し

続けその結果ネールは校舎を包み守り続けていた。しかし、魔法を発動して

時間が経つにつれ彩花は感覚的に何かを感じていることに気づいていた


「……」


そんな彩花の前に制服とは異なる黄緑色の衣服の少女は現れ告げる

「……駄目!このままじゃ……」

「それでも、これしか方法は……!」

「でも……」
黄緑色の服の少女が不安そうに問いかける中、彩花は途切れ途切れに告げる

「いいの、これで」

「……」

「これは、私の意思で決めた事、だから。無茶な事は分かってる。けど
 、これしかここを守り続ける方法は思いつかない。でも、ここを……」




「ここを……守りたいの……!」

「……」

(だから、皆は中ににいる敵を……!)


その問いかけに呼応するように校舎内、敷地内の至る所で似た姿は

目撃された。そのすべてが基調とした色が違い、誰もが彩花と同じ髪型

をしている。同じ姿をした少女たちは魔物を倒し続けている。そしてその

一人は魔法を唱え続ける彩花の前に現れ彩花の言葉を聞き続けていた


「……こんなことあり得ないって……まさか、こんな風に思うなんて思
 わなかった……。でも、心の底からそう思ったから……後悔はしない」

「でも、そのまま魔力を消費し続けたら……」

「分かってるよ。……例え、この世界にいられなくなっても……」

「……」


その時、黄緑色の少女の隣に紫色の衣服を纏った少女が現れる

「意思、尊重するべき」

「でも、でも……」

「私達は彼女。彼女の意思は私達の意思。だから、意思に従うべき」

「……」


端的に告げられた少女の言葉に黄緑色の少女は言葉を閉じた

「……っ」
その時、外の防御壁が一瞬揺らいだことに気づき二人はそれを見る

「……けど、リスクを除いても維持は難しい」

「……」

「安定には」

「……なら、私が手伝うよ!」


そういい黄緑色の少女は彩花の隣に立つと同じように手を伸ばす。その手

は彩花の手に重なり青い光は強くなる。そして時々揺らいでいた防御壁は

安定を取り戻したかのように揺らめきを止め校舎を覆い続けていた


「私じゃ、これくらいしかできないから……」

「きみどり……」

「……戻る」


二人の様子を見た紫色の少女はそう呟きその場から消えていった。

同じ頃、制御室の外にいた啓達は窓の外で起きている光景に

「あの人たちは……?」

いつの間にかその場にいた人の姿達は魔物たちを倒し続けている。その

誰もが色とりどりの髪色でそれが目に入る。そんな中青空は眺めていた一

人に見覚えがあるように記憶を手繰り寄せ思い出す


「あの人……。なんであの人がここに……」

「あの人?」

「……」

問いかけるが青空から返事はなく、空中を飛ぶ魔物を見るとナイフを取り出し

「全ての窓が強化ガラスではありませんし校内にも既に魔物はいる
 でしょう。窓から侵入する可能性もあるので私はここで防ぎます」

「……!」

「制御室は窓もなく扉は一箇所だけ、二重構造なので防衛効果も他より
 は高いでしょう。伊藤さんも中に。私も魔物との戦いの経験は皆無です
 が、この際そんなことも言っていられません。決して通しはしませんから」

「……」


僅かの間その言葉を聞いて考えた青空は意を決して啓に告げる


「……いや、俺もここで戦う」

「え……?」

「警備員は六本木が見てるから大丈夫だろ。俺は皆に比べたら無力だ
 けど、いくら執事だろうと北条だけに任せるわけにもいかないだろう?」


そう告げながらブレザーのポケットからキーホルダーを取り出した。至って

どこにでもありそうなデザインで色の違う金属で作られたようだった。
「アンロック!」
それを手に持ち呟くとキーホルダーは光を輝き瞬く間に形を変えていく

「な、それは……?」


長く筒状の先端についた刃、手のひらに乗るほどの大きさだったキーホ

ルダーは薙刀へと姿を変え握られていた。それを見た啓は驚き問いかける


「一体……」

「知り合いがこれだけ頑張ってて何もできないなんて……」

「……」

「例え真似事でも、この状況を乗り切れるなら」


彼は戦えないはず。そんな考えが過るが啓は姿を現す魔物の方へ向

く。続いて青空もその姿を目に捉えると慣れぬ様子で柄を強く握った


「……事情はよく分かりませんが、今はそんなことを話している場合では
 ありませんね。私も同じです。皆さんが戦っているのなら、私も……!」


外は戦いの音と魔物の声で溢れ障壁を乗り越えようと敷地外の魔物は

あらゆる手段で攻撃を仕掛け続ける。その度に壁は揺れ、廊下にいた

彩花は苦い表情を浮かべながら手を翳し続けていた


(そろそろ厳しくなってきた……。もう、そんなに持たない……!)


それでも、それでもと力を振り絞るように踏みとどまると目の前に伸ばし

た手の先に力を集中させた。何度も揺れ動く青い壁を彼女達は見上げる




学校から離れてどれだけの時間が経ったのか、時計もなく体感での時間

の感覚はすっかり鈍っていた。そう考えながら翔太は道路を抜け近づく

学校に向けて走っていた。やがて正門から敷地内に入りその姿を捉える。

自分達が抜けたことにより学校の安否が気がかりだったが、想像よりも

学校は破壊された様子はなくそのまま残っていた


「思ったより無事……っぽいな」

「中は?」

「ここからじゃよく分からねえ、が……とにかく目の前の敵を何とかしようぜ」

「そうだな!」


学校に戻って来た翔太達は再び武器を握ると敷地内に残る敵を一掃

していく。徐々に校舎へ近づき正面玄関はシャッターによって閉じられ

ており外周の安全を確保するため中庭に向かう。その時物音が聞こえた


「!」


それは中庭の奥から聞こえ、向かうと次第に誰かが魔物と対峙してい

る姿が見えた。そして翔太達の目に映ったのは誰もがフード付きの衣服

を身に着け、それは制服ではなくまるでゲームの世界の衣装のよう。

誰もが同じ構造の服だが色違いで異様さを感じられる。そんな中翔太は

一人だけフードを被ったままの見覚えのある色を見つけ声をあげた


「アクア!?」

「……」


呼びかけに答える事はなく藍色のフードの人物は目の前の敵に対して剣

を振り続けている。しかし依然見た姿と同じ、アクアだと確信する。その時、

別方向から超えた聞こえ振り向けば少女は黄色い衣服を身につけている


「君達が戻って来たってことは、後はこれを片付ければいいのかな?」

「えっ……」

「君達の読みは合ってたのか、どうなったのか結果が知りたいなぁ」

「あ、あぁ、これ以上魔物が増えることはないはず」

「市内も既に自衛隊が展開してるからここにもすぐ来るはずだよ」

「ふーん。だってー!」


少女は振り向き戦う数人の姿に向かって投げかけた


「えっと、お前は……」

「私はトパーズ」
直後黄色い衣服ンお少女の後ろにいた赤い衣服の少女は振り返り

「よーっし!終わりが見えたな!?」

「え、と、あんたらは……」

「細かい事は後々!今はこいつらを倒さないと!」


トパーズと名乗った少女は問いかけを蹴り告げる。翔太や沙織、緋香

琉、クロスの中で多くの疑問を生み出したものの彼女の言葉は最もで

あると四人もまた魔物の討伐を優先する。次第に数は減っていった


「終わった……のでしょうか」


その頃、六本木と共に敷地のあらゆる場所を眺めているとあれほどまで

に聞こえた蠢く音や羽ばたき音も含めそこに魔物の姿はなかった。校舎も

あの壁のお蔭で何枚かの窓ガラスが割れた程度で済んだ


「奇跡……そう思わざるを得ません。あの状況の中この程度の被害
 で済んだなんて……。少なくとも生徒の中に怪我人はいないはず」

「今まで何度も魔物に遭遇してきたけど、今回ばかりは駄目かと思った」

「私もです。本当に、よかった」


やがて制御室に生徒会から連絡が入り二階の防衛シャッターは上げら

れる。六本木と青空が三階に戻ろうと歩き出すと啓は窓の外を見た。

魔物の姿はなく戦っていたはずの人の姿もない。彼女らは一体なんだっ

たのだろうか。そんなことを想っていると耳に叫び声が耳に入った


「神月!?」


やっと訪れた安泰の時をかき消すかのように青空の叫び声が聞こえ啓は

声のした方へ駆けだした。廊下を進んでいくと膝をついた背を見つける


「……」

「一体どうしたのです……!?」

「北条!神月が……」

「!!」


目に映った景色に北条啓の顔色は瞬く間に変わっていった



======================================

次回

警戒態勢が解かれた中、翔太達の元に現れた伊藤青空の言葉で彼ら

は衝撃の現実を突きつけられる。原因を探る中現れたのはアクアと名乗

る少女。彼女の説明で、事の原因と理由を知った一同は……


NEXT、第21話、「意思の歯車」


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