INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

最終話、そして時間は動き出す

順調に勝ち進んだ彩花と翔太だったが同級生の大会参加もあり事態は一変。啓の

事を話すものの問題が解決されぬまま当日を迎える。先発に翔太が出るが無念に

も彩花へとバトンタッチする。恐怖と葛藤のバトルが幕を閉じようとしていた・・・
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それは彼らと戦う前日の事、かつて当事者だったエーフィ及び大会に選出した

ポケモンたちにこの事を話すとエーフィを始めポケモンたちが反応を示した


「エーフィ、戦える?」

「フィー・・・」


かつてエーフィも被害者だった。それは自分のポケモンという原因もあるがエーフィは

『自分は大丈夫だが彩花の方が大丈夫ではないのか』と言わんばかりの声を発する



「私は・・・わからない。けど・・・あの時とは違う。私は・・・皆がいれば戦えるよ」




「な・・・立ちあがった!?」

「どういうことだ、さっきから立ちあがって・・・どこにそんな力が・・・」



歯を食いしばるように起きあがるエーフィに会場を始め誰もが疑問の声を上げる

対戦相手の2人と同様に翔太も想像もしていなかったことに驚きを隠せないでいた


(私とポケモンたち・・・特にエーフィは誰よりも私の事を知ってる。私があの日
 から決意と共に特訓していたようにエーフィも一から同じ覚悟で特訓してくれた)



「・・・皆、あのね・・・実は・・・」




旅と共に仲間は増え、次第に主力となるポケモン達が定まってくるとそんなポケモン

達に対しリーグ制覇を目指す上でいずれ起きるかもしれない時の為過去を話していた



(デンリュウも、ヌオーも、カポエラーも・・・そんな私をトレーナーだと認めてくれた)



「私はポケモンがいれば・・・立ちあがれる!エーフィ、まだ戦える!?」

「エフィ!」

「そうこなくっちゃ、エーフィ、シャドーボール!!」


甲高い声と共に黒い球が宙を飛ぶとジュゴンへと命中しジュゴンは鈍い音を立てて倒れる



「ジュゴン、戦闘不能!」




「バシャーモ、戦闘不能!」

「くっ・・・行けっオニドリル!」

「エーフィ、戻って!・・・ありがとう。さあ、行くよ、デンリュウ!」


壮絶なる逆転に会場が息を呑むと互角ともいえる戦いにまで追いつき騒然とする

そして、長い戦いの末相性による運の傾きもあってか勝負は幕を閉じようとしていた



「っな・・・オニドリル!」

「オニドリル、戦闘不能!勝者、桜丘高校神月&上田ペア!」

「いやったああああ!」


教室では緋香琉達の叫び声が、会場では拍手に紛れるように啓はため息をついていた


「30分の休憩の後決勝戦があるわけですが・・・」

「神月さん、上田君、決勝進出おめでとう」

「霧島さんに・・・白桜律さん」

「紫音でいいと言ってるではありませんか。友に気遣いなど不要ですわ」


クラスメイトから激励の言葉を受け取り、2人は回復マシーンにポケモンを預けると

控室に向かう。そしてあっという間に時間は過ぎ2人は決勝ステージへと向かう


「言ったよね?タッグバトルしてみたかったって」

「え?」

「さっきのはただの私のリベンジ。本当の戦いはこれからだよ」


そう告げる彩花の表情は晴れていて、過去を乗り超えた事に自信を持った表情だった


「私も不思議に思ってたんだよね」

「なんだって?」

「こんなことこっちだってあるなんて思わなかったよ。カントーで会ってから私にとっ
 てあんたは倒すべき相手でしかなかったからね。共闘なんて誰が想像するのさ」

「まあ・・・それもそうだな」

「まあ・・・予想外な事もあったけどさ、この大会自体は楽しかったよ。強い相手と戦
 うと楽しいしわくわくする。なんかスポ根みたいだけど・・・まあいいんじゃない?」



一歩一歩近づくと照明の光が見える。この先に最終決戦が待っているのだ



「ほら、スポーツマンガとかでよくあるじゃん?あれ一回やってみたかったんだよね」



そう言い手をを向け上げると意味を察した翔太は片手を握る


「私達なら行ける。でしょ?エメラルド」

「・・・あぁ」


再会し、また笑いながらその名を呼ぶ夢が叶うとは思わず、思わず笑みがこぼれた

過去と、変わってしまいながらも確かに変わらぬものを感じながら腕を上げ拳を握った



「俺たちなら行ける。行こう、アクアマリン!」



ポケモントレーナーになった事、後悔はしていない。ポケモンの数だけ出会いがありポケ

モンの数だけ冒険があるという言葉は案外正しいのかもしれない。だからこそもっと色ん

な物を見たい。互いに向けられた手は交わる瞬間廊下に響くほどの音を発し2人は入場

場に歩き出した。当てられた照明、会場いっぱいに響く歓声全てが輝いて見えた



「フライゴン」

「ボーマンダ・・・」

『りゅうのいぶき!』





「優勝おめでとう」

「あぁ、ありがとう」


鞄を置くとクラスメイトを始め青空から祝いの言葉をかけられぎこちない雰囲気になる


「神月さんおめでとう。僕も学校のテレビから見てたよ」

「あーそれはどうも」

「皆もテレビの放送で見てたって。渋谷ちゃんなんて学校の友達から仲間
 にまで言いふらしたみたいで優勝した事を知ってからまた自慢してるし」

「はは・・・」


決勝戦、今までの違和感が嘘かのように呼吸がピッタリ合い試合はストレートに、し

かし決勝に相応しい互角の戦いの果てに勝利を収めた。合わせようとしたわけではな

く、ただいつものように指示を出していただけなのに意思疎通でもしているかのように


「お二人とも、優勝おめでとうございます」

「はくお・・・紫音」

「とても惚れ惚れする良い試合でしたわ」


会場で試合を見ていた3人から祝福を受けているとふと彩花は過去を思い出す

そして次に思い出すのはそこまで過去ではなくつい最近あったある少女の話



(好きな人・・・)



裏切られるから信じる事をやめ、馬鹿にされるから望むのをやめた。そして笑う事

、リアクションを取る事、いちいち反応する事をやめた。それが続くと普通の人が笑う

ような面白い事があっても笑えなくなるし人前で弱みを見せることは出来なくなった



(そしてあの日、私は誰かを好きになるのをやめた)



あの時、運が悪くこのこともからかいの元凶のひとつになった。それもあってかもう二度

と人を好きならないと、どうせ自分は選ばれないのだから無意味だと固く心に誓った




二度と会わないと思ったから。あんなに好きだったのに心を鬼にしながら忘れようとしたけ

どふらっと現れたそれは今自分の近くにいる。ふと疑問に思うのだ。今はどうなのか・・・と



(今は・・・どうなの?)



心に問いかけるが答えはない。それどころか考えれば考えるほど謎は深まる



(・・・あの時とは違う感覚、似てるけど違う。これは・・・)



それから考えても考えても謎は多くなるばかり。奇跡の手紙で恋に悩む多くの

人と関わり、あれだけ強く誓ったのに少しだけ『また恋してもいいかもしれない』

などと思ってしまった。けれど今になってそれは一つの大きな謎に直面する



「・・・・・・」



何よりも自分が驚いた。そんなことってあるのかと、そんなことが、あり得るのかと




「気をつけて帰れよー」




学校が終わりやってきたのは図書室の出口。ポケットからICカードを取り出すとなに

もない空中にかざす。扉の淵が光るとすぐに元に戻るが扉をくぐるとそこに本はない




「今日は早いね」




図書室で数十分時間をつぶしていたからか先に来ていた人物が振り返りざまに言う

こんな不可解な現象にさえすっかり慣れてしまい当たり前のように来てしまっている



「皆が優勝のお祝いパーティーするって言うから後で呼ぼうと思ってたんだけどなあ」

「そんなのいらないのに」

「まあまあ、そんなこと言わないでさ」



苦笑いしながら告げる人物に対し、これを解明するにはこれしかないと覚悟を決め


「六本木君」

「何?」

「・・・その・・・・・・」


言いにくそうに告げるも言葉は止まり、しかし数秒後少女は告げる



「その・・・相談・・・があるんだ」




イスに座りテーブルに水が置かれ言いにくそうにしていると六本木が口を開く



「どうして急に?」

「なっ・・・別に理由なんてないけど」

「そう?」

「い、言っとくけど多分ここに引き留められてる原因の事じゃないからね」



「・・・で、何?」

「・・・・・・」


誰もが自分の抱える悩みを話すのは勇気がいる。それがどんな内容であれ簡単ではな

い。数々の悩みを解決してきたこの人達だけどこの疑問を・・・解決する事は出来るのか

だけどこれの解決法を導き出せそうと浮かんだのは彼を始めとした彼らだけだったのだ


「ずっと・・・いや最近・・・気になる事があって・・・」

「何?」

「・・・・・・」

「・・・・・・え?」


僅かに開いた口から発されたのは、想像していないものだった




「誰かを好きになるって・・・どういうこと?」





「・・・え?それは・・・「」

小学校の頃、ある人を好きになった

勇気を振り絞り告白したけれど答えは

返ってこなかった

「それから私はその学校にいられなくなって結局答えは聞けなかったんだ」

「・・・・・・」


それから諦めたけどこうして再会して、共に戦ってふと思ったのだ


「今でも好きなのかどうかわからなくて、今のこれは・・・あの時とは違って・・・好き
 とは違う。けどだからって違うとも言い切れないの。これは・・・一体なんだろうって」

「・・・・・・」

「その時は、答えが返ってこなかったってことは駄目だったんだって諦めたんだけどその
 時は本当に好きだった。けど今はわからないんだ。これは好きなのかそうじゃないのか」




そして、また好きになってもいいかもしれないと思った瞬間それは浮かんだ









「好きって何だろう?何がどうなったら・・・それは恋になるの?」









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END


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