INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第35話、編入生と幕開け

夏休みになった一同はそれぞれの夏休みを過ごし彩花もまた父の手伝いに大会観

戦、長期休暇を利用したかつての仲間に会いに夏休みを過ごしていた。日本に戻っ

てきた彩花は夏祭りに誘われるがトラブルの発生の中歌を歌い場を乗り切るのだった
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「あーここは涼しくて素晴らしい・・・」

「すっかりここにも慣れたねー」


机にコトリとお茶が置かれるとゆかりちゃんはにこやかに笑って告げた


「またサボってお前は自分の役目をなんだと、そもそもお前は・・・」

「へーへー」

「聞いているのか新宿!」


横からは案の定サボリ常習犯の新宿さんが都庁さんから説教を受けていた


「今日は東京湾花火大会っていうお祭りがあるけど神月さんは行かないの?」

「もうやめてください。夏祭りはこの間行ったよ・・・」

「?」


ゆかりちゃんと六本木君が顔を見合わせ「?」を浮かべるとぐだりと彩花は机に突っ伏した


「いやでも嬉しいなあ。こうやって来てくれるようになって」

「別に・・・・・・」


夏休みも多くの人が悩みをもちこの場にやってくる。そのいくつかに彩花も関わった

がやはり休みだからかイベントが多いからか恋愛関係の悩みが多いように感じた


「・・・そろそろ君の悩みも知りたいな」

「だから、話すようなことじゃない」


これだけは変わらない。頑なな返答に残念そうな表情を見せると夏休みは終わりを迎えた


「全員元気そうで何より!さて、今期からは他校から留学生を招き入れるのがうちの学校
 では伝統のようなもので今年も沢山の留学生が来た!ウチのクラスには2人来ている」


ざわざわとざわめいていると先生の言葉で扉から1人の少女と青年が姿を表した


「うわー美人」

「お姫様みたい」


クラス内からそんな声が上がるが少女の自己紹介を聞いて一同は騒然とした


「と言うわけで校内の案内は霧島に頼んでもいいか?」

「わかりました」


放課後、偶然にも緋香琉達と会った彩花と沙織は今朝の話をしていた


「アイドル候補生?」

「らしいよ」

「またとんでもないもんが来たようだ」


緋香琉達のクラスにも数人留学生は来たそうなのだがA組のような突発したような

人は来なかったという。しかし彩花達とは違い外国からも人が来たと話していた


「もう一人は作曲を学んでるって言ってたかなー」

「アイドルって言うよりモデルやってそうな感じ。いかにもお嬢様みたいな」

「・・・お言葉ですがお嬢様、みたいではなく彼女は正真正銘のお嬢様です」


ふと聞こえた声に振り返ると啓が口を開く


「白桜律紫音、音楽業界では有名な名家です」

「・・・・・・」

「その通りですわ」

「うわっ」


後方から声が聞こえると突然の声に彩花及び沙織と啓以外は驚き様に振り返る

そこには彩花のクラスにやってきた留学生の一人白髪の美少女の姿があった


「聞こえてきたもので。改めましてはじめまして、白桜律紫音と申します」

「私はさっきあいさつしたよね?」

「ええ、鈴木沙織さんでしたわよね?」

「そうそう。こっちが同じクラスの神月彩花で・・・っていい加減その顔やめなよ」


沙織が横を見ると疑うような表情をしている彩花の姿が。白桜律紫音は「紫音で

構いませんわ」と告げると手を差し出しその行動に彩花の表情は思わず一変する


「これからよろしくお願い致しますわ」

「え?あ・・・あぁ・・・うん」


反射的に手を握り返すと少女はふわりと笑みを浮かべると口を開く


「夏祭りの歌、素晴らしかったですわ」

「夏祭・・・ってええっ!?」

「あそこに出演するのはほとんどが有名なアーティストや大会上位の高校。どこかの
 事務所に所属しているわけでもないのに一般の高校生が出演すると聞いた時は
 何事かと思いましたが歌を聞いて納得しましたわ。とても素晴らしい歌声でした」


同じ控え室にいたはずなのに彩花はすっかり忘れていた、というより覚えていなかった

しかし彼女がなによりも驚いたのはあれは誰かのカバー曲ではなく自分で作ったのだという


「ご自分で?」

「その・・・私芸能人とか興味なくて。ほら、歌手とカアイドルって結構恋の歌歌うじゃ
 ない?私、そういうのより元気の出る曲とか自然が歌詞に入った曲が好きだから」

「・・・というか確か留学は選択制じゃなかったっけ?」

「そうですわ」

「・・・アイドルになろうとしている人がなんでこんなところに?ここは人数が多いだ
 けで特別な何かがあるわけじゃないし・・・そういうのに精通してるわけでもないし」


至って自然と思った疑問を問いかけると白桜律紫音はお嬢様らしい笑みを浮かべると告げた


「興味がないとおっしゃっていたのであまりピンと来ないかもしれませんが・・・」

「?」

「いまやアイドルであれ女優であれ数々のメディアに出演します。その中でトークは必須
 かつ避けられないもの・・・芸能学校は技術面の育成が主なのでどうしても普通の学生
 とは違う生活になりがちなのです。そこで、この機会に一般的な生活を経験しようかと」

「なるほどー。ここは一般校の中でも異常時の対応はしっかりしてるしね」

「ええ。耐震などの対策に避難通路など他校に比べたらここはダントツですもの」


それは夏休みに入る前、先生に呼び出された彩花が職員室にやってくると担任の

先生がいたのだが遅れて先生の元にやってきたのは翔太。何故呼ばれたか心当

たりがなく疑問に思っていると2人が揃った事を口に出すと2人に一枚の紙を見せた


「全国高校ポケモンバトル大会?」

「あぁ。ポケモン部の連中も出るんだが神月と上田もどうかと思ってな」


全国の高校生を対象としたポケモンバトルの大会。主に部活動が参加するのだが

未だ存在する部活が少ないことから高校生ならば誰でも参加する事が出来るらしい


「先生、私はともかく翔太は部活があるじゃないですか」

「大会は夏だろう?この大会は夏に予選で秋に本戦なんだ。選手に選ばれたら話は
 別だが決して不可能な話じゃないと思うんだけどなあ・・・折角リーグ経験あるんだし」


ふと横を見ると悩んでいる様子の翔太がおり数秒後


「あ、シングルは部員が出るらしいから出るなら2人タッグを組んでタッグの部になるな」

「タ・・・タッグ?それって・・・タッグバトルってことですよね?」

「詳しい事は知らんが全部がそうとは限らんらしい」



「・・・彩花は出たいのか?」

「え?」


突然話を振られ驚くと決められないと言った翔太の姿が。かつてポケモントレーナーと

して旅をしてリーグに挑戦した身としてはバトルとなると参加したくなるような気もする


「・・・まあ・・・最近はポケモンバトルもそうそうできないしまあ・・・」

「・・・先生。出場します」

「え?」


練習の場と言えば東京の中ではポケスタジアムしか思いつかない。同じく大会に出る

人なのかは定かではないが以前来た時よりも制服姿の学生の姿が多いような気がす

る。夏休みに入り予選は両者ともリーグ上位経験があったからか難なく勝ち進む


「仲悪いと思えば一緒に大会なんか出るしなんなんだ?」

「はは・・・」


偶然部活で遭遇した青空と会話していると翔太は告げた


「最初あいつと組んでタッグバトルなんて無理だろってな」

「まあ・・・タッグバトルは実力以上に味方をカバーしたり色々大変だしな?」


予選中も特訓を重ねてきた他校の生徒に比べればチームワークはないようなものだろう

しかし翔太も彩花もかつてリーグで準優勝、優勝した経験から実力は申し分なかった

予選は順調に勝ち進み突破。本戦への出場が決まり全てが上手く進んでいる気がした



「そういや小学校の奴らで集まるって手紙が来たけど行くのか?」

「は?あんた馬鹿なの?あんなの行くわけないでしょ」

「・・・だよな」


夏休みもお盆に入り帰省ラッシュで多くの場が込む中翔太は故郷である名古屋に返って

いた。というのも家に届いた一通のハガキ、小学校の同級生からの集まりに参加する為だ

扉をくぐると料理の匂いが鼻をかすめる中顔つきは変われどかろうじて分かる同級生の顔


「お前、翔太か!?」

「・・・久しぶりだな」

「ほんっとひさしぶりだよなあ!おーい、翔太が来たぞー!」


仲の良かった友達が叫ぶと声に気づいた一同が振り返ると声をあげ手招きする


「へー、東京の高校に行ってるんだ?」

「ま、まあな」


久しぶりの再会ということもあるのか、皆顔が変わって見えるからか、あの存在があった

からかどこかやるせない気持ちでいるもののかつてのように話は弾み賑やかさに包まれる


「皆部活とか入ってるの?」

「俺写真部」

「私テニス部」

「俺は・・・バスケ部かな」


かつての思い出話から現在の事まで尽きることなく話が続いていると


「あ、聞いてくれよ!俺ポケモン部なんだけど、予選突破したんだぜ!」

「!?」


ぎこちなさもなくなりかけていた時、ふと聞こえた声が耳に入ると表情が固まった


「隆弘の学校って確か戸崎高校だったよね?」

「ってことは・・・愛知県代表?すごいじゃん!」

「だろー?」

「・・・どれに出るんだ?」


若干震えながら尋ねるときょとんとしたまま青年は答えた


「ん?タッグバトルだけど?雄二と一緒なんだよな」

「な」


時が止まったかのように感じた。全てが凍ったかのように、突如世界が変わったかのよう

に正直、あの場に彩花がいなかったのは不幸中の幸いだろう。しかし何も解決していない


「・・・・・・」

「上田?・・・上田?」



ふと声がかかりハッとすると不思議そうな表情をしていた青空の姿が


「どうかしたか?」

「え?あ・・・いや」

「どうしたんだよ、急に黙って」


本戦が始まるまで後数週間もない。しかしあの言葉の意味を知っている身からすれば

このまま何もしないわけにはいかない。事態が予測出来るだけに言わなければならない



「・・・・・・」

「・・・・・・」


参加しなかったものの夏休みに行われた集まりの一部始終を聞いた彩花はまたし

ても時が止まったかのように表情がピタリと固まった。これは想定できた展開だった


「へ・・・へえ・・・そうなんだ」

「どうなるかわからんが最悪当たる可能性だってある」

「ふ、ふーん・・・」



返答はあるものの紛れもなく彩花の目は泳いでいる。現実から逸らすように


「・・・どうする?」

「どうする・・・って?」

「今なら辞退だって出来るだろ。先生に言って・・・」


そう言いかけた時、遮るように「待って」と声がかかり背を向け歩き出した足は止まった


「そんな事、出来ない」

「な、どうしてだ?」

「今さらやめるなんて出来ないよ。そんな自分勝手な事」

「けど、会いたくないだろ?」


それは遠いようで近い過去の話、昨日のように思い出されるあの出来事が浮かぶとどう

してもこれは避けなければならないと直感が告げていた。だからその答えは想定外だった


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次回

タッグを組みポケモン大会に出る事になった彩花と翔太だったが翔太は同窓会でか

つての同級生も代表として本戦に出場することを知る。過去の出来ごとから大会を辞

退することを提案するが彩花は頑なに拒否する。それにはある理由があるのだった


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