INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第30話、知るということ

六本木に現れた魔物に対し逃げた先は喫茶店。怪奇現象と言わざるを得ない状況

の中問題は収まるがやってきたのはマスターと呼ばれる人物と一人の少女。マスター

と呼ばれる人物によって都市伝説を思い出すととある提案を持ちかけられるのだった
___________________________________

「一日目、連れてくるのは六本木君にお願いします」

「え?」

「同じ学校ですし一番やりやすいでしょう?あぁ、なにも明日すぐとは言わないので彼
 女の意思とタイミングに合わせて連れてきて下さい。彼女にも都合があると思うので」


(とは言われたけど・・・)


ふと例の人物を見るとよく見るメンバーに囲まれながら突っ伏していた



「沙織お腹すいたよ」

「確かに。けど後一時間耐えれば昼休みだし」



マスターにあの事を伝えられてから数日、彼女を観察するものの高確率でクラスメイトと

隣のクラスの友人かと思われる人物達と共に行動し何か悩みを抱えている様子はない

しかしそれは時間の経過と共に違和感を感じさせ、普通の人とは違う何かを感じ始めた




「そういえばいつも行くゲーセン新しいプリクラ出来たんだって」

「まじ?じゃあ今日プリ撮りに行く?」

「行く行く!」




「ねえ、昨日のドラマ見た?」

「見た見た!あの教会のシーンはハラハラしたよ!」

「かっこよかったよねー!あー続きが気になるー!」





「・・・・・・」


(?)



ごく稀に、彼女は一人になる時がある。そんな時周りを遠い目で見つめているのだ。その

姿は自分がまだ知らない何かを隠しているように、普段見えない何かが見えた気がした

彼女に声をかけるとすれば放課後、クラスメイトと別れ高確率で一人になる図書室だった



「!」



まだかなりの距離があるのに、数メートルまで近づこうとしていた時彩花は振りかえる



「あ・・・」

「やあ」

「・・・・・・」


全てが判明してからもう一つ変わった事がある。自分を見る目が冷たくなったことだ



(怪しいのは仕方ないとしても・・・ここまで睨まれると・・・)



「あのさ、今日この後特に用事がないなら・・・」

「・・・・・・」


ピクリと反応すると振り向き目が合うと数秒後、取り出しかけていた本を戻し



(日本なんて、くそつまんない国だと思ってたけど)


「はあ・・・。別に用はないけど?」

「そう?それはよかった」


図書室から出ようと出口に向かった時、六本木はポケットからあるものを取り出した


「なに?それ」

「これがあればいつでもあの場に行けるんだよ」

「へえ」


扉の前でICカードのような物をかざすと一瞬光り光は扉を囲うように輝くがすぐに光はなく

なりこれといった変化は見られない。しかしその後すぐに六本木は歩き出し後をついて行く

扉をくぐった時、普通ならばその先にあるのは廊下。しかし扉をくぐったさき足が着いたのは


「!」



微かに記憶に残る。最初に遭遇した時やってきた場所、御茶ノ水とはまた違うあの場だ



「僕たちは皆これを持ってて、これがあればいつでもここへ来られるんだ。扉・・・境界とな
 るものは必要だけどね。あの時もこれを使ったからデパートでも中には入らなかったんだ」

「そうだったんだ・・・」



そこにゆかりちゃんがやってくると自分たちについて説明すると椅子へと手招きした



「あのね、私たちはチームで動いてるの!」

「チーム?」

「ご存知のように東京には数多くの地があります。その中数人で組みそれ
 ぞれ貢献してるのです。御茶ノ水さんのように一部例外もいますが・・・」

「あっはい・・・」



言葉が右から左に流れ脳内に残っているかも定かではない時、やってきた都庁さんが告げた



「次のお客様が間もなく到着します。全員準備を」

「今度はどんなお客さんが来るかなー♪」



説明するより経験する方が速いと告げると隣では少女が楽しそうに呟いた。それから間

もなく場所は一瞬のうちに変わり、間隔を置きながら揺れる電車内へと姿を変えた。電車

が止まり、扉が開くと違う車両から一人の女性が腕時計を見ながら電車へと乗り込んだ



「・・・・・・」



見られていることに気づかずに乗った女性は空いていた座席に座る。扉が閉まり電車が

動き出すと女性は紙の束を取り出しては熱心にそれを見つめていた。しかしあの時の自分

同様、時間が経つと女性は異変に気付いた。自分以外・・・誰も乗っていない事に




「では、お出迎え行ってきますね」




にこやかに月島さんが行くと彼の声に女性は気づく。しかし扉越しに見ていると女性の表情

は怒りを表している表情をしていた。声はハッキリと聞こえないものの彼に向かって怒っている




「毎回こんな感じなんですか」

「まあ、そうですね」

「もう慣れちゃったよねー」



苦笑いした一同は扉を開け2人の元へと歩み寄った。そして奇跡の手紙についての説明をする



「ここへ来たと言う事は、貴方は何かしらの悩みを抱えているはずです」

「悪いけど私はこれから大事な会議があるんです。貴方達の相手をしている暇はありません」



信用ゼロと言った感じに女性は棘を感じさせる声で告げると腕時計を見た。時間を

気にしているような素振りの後速度が緩まると電車は駅の前に到着し扉が開くと



「これで失礼させていただきます」



怒りの表情を見せたまま開いた扉を抜け駅のホームへと降りてしまった



(行っちゃったけど・・・)



追いかける様子もなく、扉はしまる。電車が発車するもここに手紙の受け取り主の

姿はないこれでいいのかと尋ねようとした瞬間、突如目の前にあの女性が現れた



「わっ・・・!?」



突然の事に驚くと揺れと相まってバランスを崩し座席へと座ると自分と同じように女性もまた

信じられない物を見るような、常識的にはあり得ない状況に驚いた様子で私と周りを見た



「な・・・!?」

「残念ですが、手紙を受け取った以上解決するまでここから出る事は出来ません」

「なんですって・・・!?冗談じゃないわ!大事な会議なのよ!?」

「それについてはご安心を、ここにいる間・・・時間は止まっていますから」



現実味のない説明に、彼女の反応はもっともだと納得する。半分パニック状態怒りを向

ける中一同は宥めようとするが相当大事なものなのか、彼女の焦りが消える事はない



「大体貴方達はなんですか!」

「ですから、さっきご説明した通り・・・」

「私に困ったことなんてないわ。だから貴方達のすることは余計なお世話よ!」



ヒートアップしていく彼女のオーラに気圧される中彼女らが動じる事はない



「困りましたねえ・・・それでは一生ここから出られませんよ?」

「なっ・・・一生!?冗談じゃないわ!」

「・・・貴方が手紙を受け取ったということは、貴方自身それをなんとかしたいと思っているはず」



その言葉に、ピクリと女性は反応した



「誰かに話すことはありません。聞かせてください。・・・あなたの悩みを」

「・・・・・・」



穏やかな口調で告げる月島さんの言葉に女性は落ち着きを少しだけ取り戻した



「そんなの・・・ないわ」




「今回も手ごわそうだね」

「月島さん大丈夫かなー」



各メンバーが心配をする中彩花は彼女が抱えているという悩みはなんなのか疑問に

思っていた。すると紙を取り出しプロフィールのようなものを見ながら都庁さんが話す



「彼女は福沢 真由美。24歳、会社員。・・・成績優秀で上司にも慕われているそうです」

「うわーザ・働く女性!って感じでかっこいいですね!」



仕事も上機嫌、自分にも他人にも厳しく周りから厚い信頼を受けている。そんな人に何か悩

みがあるとは思えない。彼女が一体何に悩んでいるのか考えるが一向に思いつかなかった



「早く降ろして下さい」

「そうは行きません」

「貴方達に付き合うくらいなら案を考えた方がよっぽど有意義よ」

「案?」



ハッとする女性だったが再度彼女の悩みが知りたいと問いかけると



「・・・分かったわ、話す。実は、今回巨大なプロジェクトを任されたのだけれど・・・案が中
 々出なくて・・・これから行われる会議である程度の方針は固めなきゃいけないのに・・・」

「・・・それが悩み?」



そうだと答える女性だったが、ふと都庁は少女の違和感に気づいた


「どうかしましたか?」

「本当に・・・それが悩みなのかな」




「・・・といいますと?」

「なんだかもっと・・・複雑なことに悩んでる気がして。なんというか・・・」



2人の会話があの2人に聞こえる事はない。こうして解決のために月島さんは彼女を

連れどこかへと歩き始めた。そして数時間後、彼女達は電車内へと戻って来て・・・



「時には息抜きも必要です。気分転換する事によって何かが生まれる事もありますから」

「・・・どうやらそうみたいね。あの事だけでなく・・・こっちも解決しそう」




電車に乗りこんだ時とは違い、彼女の表情は晴れたものとなっていた



「プロジェクト、上手く行くといいですね」

「ありがとう。それじゃ私は・・・」



電車が止まり、扉が開くと、再度彼女はお礼を告げホームへと歩み出した




「貴方に幸が訪れますように」



扉が閉まり、発車の音が鳴ると電車は動き出す。一部始終を見ていたものの



「・・・とまあ、こんな感じです」

「これ、すっごく大変な仕事じゃないですか」

「まあ、そうですね。まずは、お客様に『信頼』されることから始まりますから」





メガネを上げると都庁さんはそう答える。これは、打ち解ける事から始まることだと


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次回

奇跡の部屋にやってきた彩花だが一同の元にある少女が現れる。青春を謳歌

しているともいえる恋の悩みを持った高校生高垣京子を導くのは偶然遊びに来

ていた渋谷の双子の妹渋谷朱里。彼女は勇気を出す事ができるのか・・・?


NEXT 第31話、「Sweet Step」



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