INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第29話、奇跡の仲間入り

ある日の事、一件落着した彩花の元にすっかり忘れていた都市伝説の話が舞い込む

経験したという緋香琉の言葉をきっかけに火がついた沙織は真相を確かめるために

一同と共に挑むが敗北。別の日彩花は街中で六本木と再会するが魔物が現れ・・・
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「都庁さん?交通規制がかかって来られない?・・・すみません。今僕もそこにいないん
 です。はい、案の定その場に居合わせて・・・今御茶ノ水さんの喫茶店に避難してます」


御茶ノ水さんが用意してくれたパフェを食べていると六本木は誰かと電話しており微かに

聞こえるのは女性の声。東京の建物東京都庁が連想される名に不思議さを感じていた




(おいしいけど・・・)



助けにいくべきだと思ったものの今この状況、とても抜け出せる状況ではない。何

故ならここがどこかすらわからなければあの謎の現象の後、下手に動けないのだ


「それでも・・・あの、ここってどこなんですか」

「え?」

「わ、私・・・デパートに入ったはずなんですけど・・・」



その時電話を終えた六本木君が口を開いた


「ここはお茶ノ水っていう都内にある地にある喫茶店だよ」

「御茶ノ水・・・?」

「ええと・・・明治大学があるところって言えば伝わるかな?」

「うう・・・土地はピンとこないけど明治大学は知ってる」



するとテレビの放送は再び魔物の件に入り、安全は確保されたと放送された



「あ、どうやら倒されたみたいだね」

「本当に、最近何が起きてるんだろうね」

「・・・・・・」


その時ベルの音と共に扉が開くとやってきた男性を見て女性が口を開いた


「おや、マスターじゃないか」

「マスター!?」

「マスター・・・?」


唐突に発された言葉にある人物が思い浮かぶが扉の前に立っていたのは人間


「マスター・・・喫茶店の?」

「え、あーえーと・・・」

「あー!」


突如大声が聞こえ視線をずらすとそこには中学生かと思われる女の子の姿があった


「なんでこんなところに彩花さんが!?」

「え?・・・なんで私の名前を知ってるの・・・?」

「え?・・・あっ」



ハッとしたように女の子が口を閉じると困ったように唸り声をあげていた


「えーと、えーと・・・」

「えーと・・・天王洲さんにマスター、なぜここに・・・?」

「えーとね、私はマスターが行くって言うからついてきたんだよ!」



少女らしい笑みを浮かべながら答えると一方の男性と目が合った気がした



「・・・神月彩花さん、貴方にお話があります」

「なっ・・・なんで私の名前を・・・」

「それは・・・これに見覚えはありませんか?」



そういって懐から何かを取り出そうとすると警戒するようにネールの準備をする

しかし懐から取り出されたのは一般的に使われるであろうサイズの封筒だった


「手紙・・・?」

「ええ。これに見覚えがありませんか?」

「・・・ないです」

「「えっ?」」


その時、少女と六本木君が同時に声をあげた


「え?神月さん、覚えてないの?」

「え?何が?」

「皆、私たちの事は覚えてなくてもこれを貰ったことは覚えてるはずなのに・・・」



さっきから2人が何を言っているのか分らない。そしてただの人とは思えない不穏な

雰囲気に目の前の人物から怪しさを感じていた。それはかつて戦った相手のような

言葉では表せないものの正義とは呼べない。掴めない何かを感じさせた



「・・・彼らを見ると思いだすかもしれませんね。丁度規制も解除されたみたいですし」

「え?」

「御茶ノ水さん、お世話になりました」



男性が一礼すると、一瞬揺れた気がして気がつくと電車の中にいた


「!???」

「思い出して頂けましたか?」

「あ、マスターに天王洲戻って・・・って!?」



懐から取り出したボールを突き付けると入ってきた一同はそんな様子を見て足が止まった



「なんの真似ですか?」

「神月さん!?」

「私はその手紙に微塵も見覚えがなければ記憶もありません」

「・・・・・・これは驚きました」


強く睨むが男に焦りの様子はなく、笑みを浮かべるとただ一言驚きの言葉を告げた



「まさか、この手紙の事すら覚えていないとは。こんなこともあるのですね」

「あんた・・・なんでここにいるんだ?」

「また何か悩みでもあったの?それにしてもこの短期間でまた巡り合うなんて・・・」

「ちょっと待て、あの時以上に睨まれてねえか」



次々と見覚えのない人達が言葉を発すると一歩下がり戦闘態勢に入る



「本当に、この『ミラクルレター』を覚えてないんですか?」

「・・・は?ミラクル・・・レター・・・?」



その言葉はもう何度も聞いたことがある。都市伝説の一つで、クラスでも話題の



「突然場所が変わってそこには・・・!まさか・・・」

「ええ。これがその・・・ミラクルレターですよ」



驚きの言葉に構えを解き少しだけ力が抜けると唖然とした様子で目の前の人物を見ていた


「ええと・・・どういうことだ?」

「僕にもよく・・・マスターさん、いいんですか?そんなこと話して・・・」

「ええ、構いません」



その時、突然何かが頭に浮かんだ。それは鮮明に遡ると進むように思い出されていく


「・・・!」

「おや、思い出したようですね」

「え?思い出したって・・・」



少女が呟いた時、彩花は周りにいた人物たちを見渡すと記憶を辿るように言葉を発した


「都庁さん、新宿さん、渋谷さん、月島さん・・・ゆかりちゃん?」

「!」

「それに・・・・・・六本木・・・君?」

「!」


忘れたはずの名を覚えていた事に一同は驚くとマスターと呼ばれた人物に問いかける


「な・・・どうして私達の名前を?」

「どういう事ですか、マスター」

「ええ、それは今から説明します。結論から言いますと・・・彼女は『お客様』ですよ」

「はい?」


キャリアウーマンと呼ぶにふさわしい人物・・・もとい都庁さんがメガネを上げた



「前回、彼女の悩みは解決しましたよね?」

「はい」

「・・・ですが、真の悩みは解決出来ていません」

「・・・え?」


一同がこっちを向くと恐縮するように縮こまると一歩下がった


「これは相当難易度が高く・・・一筋縄ではいかないものでしょう。いつものようでは
 解決できない・・・よって特殊な方法で解決すべきとこういう形をとらせて頂きました」

「悩み・・・?」



以前というのは電車の中であの手紙を開いた時、ポケスタジアムの場所へ辿り着ける

かどうか迷っていたあの時の事だ。しかし今はそんな悩みもなく人に話すような・・・



「いや、あの・・・今の私には人に話すような悩みはないですけど・・・」

「ありますよ。・・・奥深くに眠る、最大の悩みが」

「っ!?」

「自分の事ですから、心当たりあるのでは?」




笑みを浮かべながら告げる言葉にそれが何かを見透かされていると感じた



「・・・人に話すようなことではありません。そもそも協力されるものでもありません」

「・・・というわけですので。ああ、今回は解決するまで無期限・・・担当も無しです」

「「えっ!?」」

「皆さんの知恵、経験、それぞれを駆使しないと解決するものではないでしょう」



中でも同じ学校に通っていることもある六本木が彩花を見るも目線が合う事はなく


「いいです」

「そうはいきません」

「本当にいいです!これは・・・解決することだと思ってないので!」



怒り半分に叫びかけるとハッとするが今もなお男の表情に変化はない



「ええ。なので・・・私から一つ提案があります」

「提案?」

「私たちと共に、ここへやってくるお客様の悩みを解決する事です」




「・・・え?」

「人は皆何かしらの悩みを持つもの。一体どんな悩みがここへ来るのか、それを経験すれ
 ば少しは糸口が見つかるのではないのでしょうか?可能性も・・・見えてくるのでは?」

「・・・・・・」



想定外の提案に唖然とすると周りの人達もかつてなかったようで驚いた表情をしていた



「本来やってきたお客様は自身が持つ悩みを解決しなければここから去る事はできませ
 ん。ですがこれは極めて困難・・・雲を掴むような話ですのでそういった制限も外します」

「・・・・・・」



それから気がつくと場所はデパートの前に戻っていてこの場から少女の姿はなくなっていた



「・・・マスター、どういうことですか」

「説明した通りですが?」

「貴方の口調からすると貴方は彼女の秘めたる悩みを知っているようでしたね」

「ええ」



今回もたらした衝撃は彩花だけでなく、記憶の残っていた彼ら彼女らにも与えていた



「なら教えてくれたっていいじゃないですかー」

「天王洲」

「だって私約束したもん!次来た時は私が彩花さんの悩みを解決するって!」

「まさかこう日の経たないうちに再会するとはな」



一同が一人の男を見つめると数秒後、男は穏やかな口調で話し始めた



「今回は・・・ちょっとやそっとで解決するものではありません」

「それは・・先程も言ってましたね」

「まずは、彼女との仲を深めることから始まるでしょう。そうしなければ・・・始まりません」

「ええと・・・マスターさん?彼女は私たちの記憶を持ったままなんですよ
 ね?大丈夫なんですか?話さないようにと釘もさしませんでしたが・・・」

「それに関しては問題ありません。彼女は・・・そう簡単に秘密を話すような人ではありませんから」




「ねえ緋香琉もう一回行ってスマホの動画に撮って来てよ」

「無茶言うな」

「・・・さっきから彩花何も話してないけど・・・」

「え?」


顔を上げるとクロスの一言に状況に気づいた2人の姿が


「何かあった?」

「いや・・・何も」

「そう?じゃあやっぱり私が・・・悩み・・・悩み・・・」




「もう悩みがないのが悩みでいいじゃないか」





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次回

ミラクルレターの真相を知った彩花だったが一方クラスメイトの六本木はマスター

より告げられた事によって彼女が抱える悩みを模索し始める。そして彩花は拠点

となる喫茶店のような場所にやってくると彼らについてのシステムを知るのだった


NEXT 第30話、「知るということ」


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