INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第27話、同じ役目

最終試練の最終戦、ハクと同じく監視役との勝負に圧倒的な力で苦戦する蒼真達

信じる事による力の増強も出来ずにいた時蒼真に変化が起き本来の力を発揮した

力によって試練をクリアする。そして天使へとなる蒼真と別れを告げるのだった・・・
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それからの時間はひっくり返したばかりの砂時計のように確かに時間は動いてる

はずなのに全然進まないような気がした。それまであった何かがなくなった事により



(大した思い出があるわけじゃないのに・・・)



泣くほど悲しいことじゃない。これもまた感情がどこかへ行ったからなのかもしれないが

何事にも支障がないというほどかすり傷すらつかないものではなく違和感を感じていた



「北条くーん、ちょっと教えてほしいところがあるんだけど・・・」

「あ、えーと・・・」



ふと振り返ると勉強を教えてもらおうと頼みこんでいる女生徒の姿が。一瞬目が合う

が身分と関係を隠している身から咄嗟に視線を逸らすと鞄を肩にかけ教室から出た



(なんかあっついし・・・途中でジュースでも買って・・・)



ふと足を止め、階段の上を見た。それは最初の試練以来姿を見た場だったから

だ。進行方向へと向き直ると階段を下り昇降口で靴に履き替えると学校を出た

途中で寄ったコンビニでジュースを買いながら家に帰るとベットに身を放りなげた



(そういえば・・・ギン達は元気かな。あれ以来ずっと見てないけど・・・)



その時、何かを感じて身を起こした。すると青白い光が雪のように上から降りてきた

それはどこかで見たことあるような光で、ふわりふわりと触れれば消え入りそうな光



「・・・・・・」



光から目を離せずにいながら見開くと光は輝きを増した。眩しさに目を閉じると収

まった数秒後おそるおそる目を開く。そこにいたのは、宙に浮いた人の姿だった



「・・・・・・え?」

『・・・・・・』


そこにいたのはフードを被っているものの僅かに見える青い髪の青年だった



「・・・・・・誰・・・?」



どこか見覚えがあるもののそれは自分の記憶にある姿と全く違う



『第一声が『誰』とはとんだものだな』

「えっ・・・え!?」


声も確かに違う。しかしその面影はその人物以外に考えられなくて、確かめるように



「・・・・・・蒼・・・真?」

『3日ぶりだな。契約者・・・いや、彩花』

「・・・・・・えっ・・・は!?」


勢いよく立ちあがるがベッドという不安定な場所にバランスを崩すと後ろに倒れ込む



「なっななななな・・・!?」


そこにいたのは見た目からすると紛れもない蒼真だが、子供ではない青年の姿



「ど、どういうことだよ!お前が蒼真なわけないだろ!」

『・・・はぁ、説明するから聞け』



あの後、蒼真は天使としての役目を得るため上司となる大天使の間にやってきた

合格者の天界人達が天使と言う称号と役割を得て蒼真も天使となった・・・はずだった



『だが、天使といえど役割は多種多様。俺は・・・』

「いや、意味わかんない事だらけだけどなんでそんな成長してるの!?」

『これは・・・俺が望んだ結果だ』



そこで初めて知ったのは試練の真相。試練に合格すると天使としての役目を得る。だが

それは天界に生まれた者の傾向として自然と天使を目指す事を指す。生きる為に食べる

のを自然と望むのと同じように、天界人もまた天使になるのが普通に望むことなのだ


『正式には試練合格の先にあるのは・・・願いが一つ叶う』

「・・・・・・」

『天使の半人のような天界人は人間や地上の生物のように欲はない。だから
 自分を作った神の為・・・そんな神が守るこの世を守るのが自然と望みとなる』

「じゃあ蒼真は・・・・・・」

『この姿は役割に関する願いとは別に与えられる望み。そして・・・』

「じゃあ・・・願いって・・・」




『ああ。俺は・・・お前と共にいる事を望んだ』



「・・・そんなの・・・!」

『というと誤解を招くな。当然ながら俺にも役割は与えられた』



あの時と同じ口調、だけどどこか大人びていてあの頃のやんちゃさは見当たらない


『それは・・・この世界の監視役だ』

「この世界の・・・?」

『この世界を見守り異変が起きれば解決する…それが俺の受けた使命だ』



そしてこの世界の監視役には二通りある。個人のものと・・・かつて契約者だった

者と契約を結び人間と天界人の仲介役・・・人間の目にも存在することが出来る者



「じゃあ・・・契約は切れてないの?」

『・・・今は切れている。だから再契約を結ぶ必要がある』

「!?」


見下されていたような高低差はなくなり次第に顔が近づくと青年は告げた



『再契約・・・してくれるか?』



動けないもののそれは恐怖とは違う。手が伸びかけたが少女の言葉でピタリと止まった



「そ・・・それ以上近づいたら・・・氷漬けの刑にするよ・・・」

『!』


数秒後、離れたタイミングに合わせるようにベッドの横へフロルの力で降り立つと



「お、お前が蒼真だって?!ふざけるな!」

『・・・・・・』

「蒼真は・・・ちっちゃくて・・・可愛くて・・・」



今目の前にいる人物はあの時とはなにもかもが変わっていた。微かに面影はあるものの



「・・・・・・」

『・・・・・・』

「っ・・・しょ・・・しょうがないなあ。しょうがないから契約してあげるよ!」




そっぽを向き言い捨てると様子を窺うように横を見る。その表情を見て再び視線を逸らした



『・・・おやおや、これは・・・』

「ええっ!?」



後日、この事を告げた彩花に対し沙織は青年の姿を見ると驚きの声を上げた


「・・・ハク、どういうことなの?」

『試練を乗り越えた者はまあ・・・封じられた分の成長を果たし本来の力を得るのです』

「これは流石の私もびっくりしたよ・・・」



『まあ、見た目は成長したようですね』

「・・・・・・」


これまでならばハクの言葉や子供扱いする言動に怒りを見せていた。しかしあの頃

とは違う雰囲気に中身までも成長してるのか、それとも・・・まったく変わっていないのか



『見た目だけかどうか、今すぐ試してもいいんだぞ』

『・・・これはこれは。こちらもいくらか成長したようですね』



ふわりと浮かんだハクは蒼真へと近づくと頭に手を置いた


『これは今後が楽しみですねえ』

『!?』

『いやー私もこう何百年も同じことをするのは飽きたので監視員をやめたんですよ』

「え?!」

『つまりは・・・貴方達と同じこの世界の監視役・・・ということです』



彩花が沙織の方を向くとため息をついた沙織は苦笑いを見せた



『これは少しは退屈しのぎになりそうですねえ』


扇子を開くと楽しそうに笑みを浮かべるハクに対し矛先を向ける姿はあの時と同じのよ

うだった。また、こうして再び会う事になろうとは思わず。だが納得のいかないように



「ぐぬぬぬぬ・・・」

『そんなに睨むな。俺が一体何をした』

「うるさいわ!色々気に食わないんだよ!なんでそんなデカくなってんだよ!」



小学生ほどだった身長が嘘だったかのように今横を見ると自分を遥か超えている


「かわいくない!」

『・・・何を求めてるんだお前は。というかあの時と対応が変わりすぎじゃないか』




あれが最後だと思ったから、あの時の事を思い出すとふつふつと怒りが湧き上がる




(くっそう・・・こんなことになるならあんなこと言わなきゃよかった・・・)



『なんにせよ、お前も役目は同じだろ?』

「はあ?」

『この世界で起きる危機からこの世界を守る事』

「・・・・・・」





『再び契約を結べたとしても契約者のほとんどが非力な存在。天界人が問題に向かう
 時や戦うときはあの時と同様に力を増強するほか出来る事がない。だがこの世界なら』

「!」

『天界人は人間及び自然の生物に手出しはできないが・・・本当の意味で共にいられるな』

「・・・それ、面倒事が増えるだけじゃないの」





ふと頭に手が乗せられると振り払おうとするがあの時とは違う大きな感覚に手を下すと





「いいのかなあ。私と契約したってことは私が死んだら君も消えるんだよ?私の周
 りは常に危険だらけだから他の天界人より危険な目に合うし可能性も高いけど?」

『だろうな。だが・・・助けることくらいは出来る』

「よく言うよ。・・・っていうかいつまでそうしてるつもり!?」

『・・・全てを知っている俺からすればこうするのが一番効果的だと知ってるんだが?』







「ハク、随分楽しそうだね」

『そういう沙織も楽しそうですね』




テーブルに二つコップが置かれるとイスに座った沙織はふっと笑いながら告げた




「まあ?ここじゃ私はいつも一人だし話相手がいるってのはいいじゃない?」

『の割には見ていた限りそんな素振りはありませんでしたが?』

「別に寂しくはなかったよ?友達と遊んだりしてたしね。けど、いるほうがいいでしょ?」




水面は揺らぎ、空は夕陽に染まりオレンジ色になっていた




「それに面白いじゃない。こう面白いことに遭遇するなんてそうそうないよ」

『ですね。私の見込み通り・・・いえ、それ以上ですし』

「おやおや、褒めても何も出ないよ?」

『何も要りませんよ。貴方と契約したのは正解でしたね』




「はあ!?」

『隠しても無駄だ。お前の本性は全て知っ・・・おっと』

「おいそこを動くな!氷漬けの刑にしてやる!」


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次回

戻ってきた蒼真に怒りと喜びを感じながら終えた試練。そんなある日すっかり忘れ

ていたあの話題が彩花達の耳に入る。というのもあの人物がそれを経験したと言い

・・・真相を確かめようとする沙織だったが難易度は高く・・・そしてある事が起きる


NEXT 第28話、「都市伝説再び」


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