INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第21話、天に存在する者

昼休みになり中庭へとやってくる。しかしそこで彩花は謎めいた少女よりある警告

をされる。その意味が理解できないまま午後の授業に入ると今度は別の声が現れ

た少年と共に試練をクリアした後再び少年は現れ自らの事を明かすのだった・・・
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「えーと・・・君は天に住む人で、天使になるために試験を受けている。それは人間
 と契約し与えられた試練をクリアすること。そして私は・・・そんな君の契約者?」

『そうだ』


数秒間、沈黙が流れると彩花の目は細くなり


「・・・話は理解できたけど、突然過ぎない?」

『そんなこと言ってもこれはお前が生まれた時から決まっていたのだ』

「生まれた時から!?」



知らないうちに契約されていた事にさらなる脱力感が生まれる。拒否権はないのか

しかしそこで彩花は気づく。見た目と口調が合っていないものの人間ではないという

事は見た目と生きてきた年数が一致してない可能性がある



「つまり私は君が天使になる為の試練を手伝えってことだね」

『流石は神から力を受け世界を救っただけの事はある。話が早いな』

「なんで君がそんな事を・・・!?」

『生まれた時から契約者となる者の全ては見ている。よってこれまで主がどんな生
 活をしどんな生涯を送ってきたのかは全て知っている。これくらい造作もない事だ』

「なっ・・・全部!?」



更なる驚きの言葉に言葉が出る。全部と言う事は過去の事も知っているということだ


『で、どうなんだ?』

「え?」

「俺と契約をしてくれるのか?」



見上げながら少年は尋ねると彩花は無言のまま少年を見ていた



「・・・なんかもう、こういうのに巻き込まれるのも今さらって感じだしね。別にいいよ」

『まあ、そう言うと思ったがな』

「なら聞かなくてもいいじゃない」

『念の為の確認だ』


「あ、彩花、こんなところにいたんだ!おーい!」




その時、扉が開くと沙織と啓がやってきた。ふと振り返ると少年の姿は消えていた




「お嬢様、こんなところで何を?」

「え?あー・・・」

「ほらもう帰ろう!あ、なんなら近くにクレープ屋があるんだけど・・・」



歩いていた時、沙織は彩花の姿を見て何かに気づくと突如彩花の手を引き


「北条君、ちょっと彩花借りてくね」

「えっ!?」

「えっ・・鈴木さん!?」


手を引っ張られ止まることなく走り続けるとやってきたのは公園。見失ったのか啓の姿はない


「ぜえ・・・ぜえ・・・きゅ・・・急になにさ・・・」

「戦えるのになんでそんなに体力ないの?体育の時も思ったけど」

「あのねえ・・・」


息を切らせながら沙織を見ると今までとは少し違った雰囲気に違和感を感じた


「・・・?」

「もしかして誰かなるかもーとは思ってたけどやっぱり彩花だったんだね」

「な、何が・・・?」


息を整えながら尋ねると沙織はふっと笑い『ハク』と言葉を発した。その瞬間沙織

の身体から白い光が飛び出すと沙織の横でそれは輝き人の形を象ると現れた


「!?」

「あれ、なんでそんなに驚いてるの?」

「えっ沙織、なにそれ・・・!?」



突如現れた神話に出てきそうな人物に対し驚いたように声を発すると沙織は声を発した


「え?彩花も契約したんじゃないの?」

「契約?・・・まさか・・・」

「そ。私もハクと契約したんだよー。ね、ハク」

「ハク・・・?」


『とはいえど沙織、彼はまだ一人前にすらなっていませんよ?』



白い衣服に白い髪、翼が生えていれば天使にも見え神話に出てきそうな青年は告げる


『まだ契約したてといった所ですか。初々しいですねえ』

「?」

『あぁ・・・沙織、私は少し特殊なんですよ』



沙織すら彼の言葉の意味が分かっていないようで、それに対し彼は説明し始めた



『私は一度は試練をクリアしこうして試練を受ける者に混じって監視するのが役目なので
 すが、彼女の契約者は本当に試験を受ける者。それもまだほんの赤ん坊のようですね』

『・・・・・・』


その時彩花の前に青い光が降りるとあの少年は姿を現しハクを睨んでいた


『やんちゃっていいですねえ・・・』

『誰が赤ん坊だって?』

『私からすれば貴方などまだほんの子供・・・赤ん坊のようなものですよ』

『なんだと!?』


今にもとびかかりそうな少年を抑えつけると彩花は叫んだ



「わーわーストップ!」



逆らうように力が入るが離さまいとさらに力を入れると力は弱まるもハクをにらんでいた



「まあでも、場合によっては一緒になるって事だよね?」

「・・・あ、あぁそうか。沙織もその人と契約したってことは・・・同じ試練になる可能性もあるのか」

「そういうこと。その時はよろしくー」

「ってちょっと待ってよ。ということは沙織は以前からその人と契約を・・・?」



既に知っていたことからつい最近契約を結んだわけではなさそうだと勘付くが


「そうだよ。1年くらい前だっけ?」

『そうですね』

「彩花、何かわからないことがあったら私に聞いてね!私もう結構慣れてるから!」

「あ・・・うん・・・」


既に沙織は経験していた事に驚いていると沙織は少年を見てにこやかに尋ねた


「名前はなんていうの?」

「名前?」




少年を見るが答える様子はなく、数秒間経つと沙織が口を開いた




「もしかして、まだ命名してない?」

「え?」

「聞いてないの?天界人は契約するとその人に名前をつけてもらうんだよ?」

「え?そうなの?」



再び少年の方を向くと数秒の後少年はそうだと答えた





「名前・・・」




考えるがこれといった名前が思いつかない。人につける名前となるとそう簡単には

いかない。沙織が言うにもしかしたらそれが一生の名になるかも知れないのだ


「てっきり天界人はハクみたいなのだって思ってたけどこんなちっちゃい子も試験受けるの?」

『ちっちゃいだと!?』

「あー怒らない怒らない」



今にも掴みかかりそうな少年の頭を撫でるとなだめるように彩花は告げた



(本当に小学生みたいで・・・かわいい)



『そうですね・・・彼くらいから・・・
貴方と同じくらいまでいます』

「そうなんだ?」

『見た目が違うだけで天使としての能力は大差ありませんから。そこはまあ・・・こ
 れも天界ならではの理があるので説明するとかなり長くなるので省きますが・・・』




「さーて、突然の事に北条君もびっくりしてるだろうしそろそろかえろっかな」

「あ・・・」

「つい気がついたもんで呼びとめちゃった。てへっ」





沙織と別れ歩き出すと歩いているうちも考えるがピンとくる名前が思いつかない




「学校にいる間はああやって姿を現さないほうがいいんじゃ・・・」

『安心しろ。天界人は契約者や同等の者にしか見えないようにする能力がある』

「・・・あぁ、そうか。天使とは違うんだっけ・・・」


ふと少年を見ると真っ先に目に入ったのは鮮やかな青い髪。そして真っ直ぐな瞳



「青・・・蒼・・・蒼真?」

『?』

「君の名前は・・・蒼真!」

『!?』


勢いよく飛び付くと少年は驚いたように離れようとする


『なっ・・・とつぜん何だ!』

「いやー小学生ってかわいいなあ!」

『しょ・・・!?ふざけるな、俺を人間と一緒にするな!』

「そういう生意気な所がまた・・・」



試験が起きるのに決まった時間はなく、本人も知らぬまま突如起きるという。とはいえ

試験が起きている時間と現実の時間は別のもの。天界の力によって特別な支障はない

そのこともあり契約者だというのが判明するのは人によって違い小学生から社会人



『果ての果てには老人まで・・・』

「まあなんにせよ、彩花なら簡単にクリアしちゃうと思うなー」



部屋の一角で沙織は向かい側に座っていた人物に向かって告げた


「パートナーとなる天界人は知ってるんでしょ?私たちの能力について」

『・・・・・・』

「ほら、ハクは監視役みたいなものだし力も圧倒的なものだから私が出る幕でもなく勝ち進
 んで監視してきたけど、あの子は初心者同然。でも力はどうあれ彩花の力があれば・・・」

『それはどうでしょう?』

「え?」



何かを残すような言葉に沙織は思わず聞き返した。そんな彼女を見て白髪の青年は答える




『天界人にもそれぞれ性格や能力に差があります。・・・そんな簡単なものではありませんよ』

「・・・・・・」

『まあそれは・・・いずれわかるでしょう』



部屋の中、互いが向きあうようにしているものの視線は合うことなく静けさが漂っていた

それはついさっき行われた第2回目の試練の時、またしても突如見慣れぬ場にやってきた



『試練は天界人の能力を知る為のもの・・・そもそもこの試験は天界人の為にあるような
 もの。だが気をつけろ。中には相手の天界人ではなく人間を攻撃する者もいるらしい』

「そう・・・。けどまあ、前に言ってたよね?私の事知ってるって」

『ああ』

「むしろ君がピンチになったら私が代わりに戦ってあげてもいいんだよ?死ぬ事はないし」




第2の試練は広大なフィールドに隠された4種類の印を集める事。ただ前回と違うのは

今回この試験を受けているのは他にもおり、つまりこの場には他の天界人たちもいると

いうことだ。そして遭遇した場合、一刻も早く、手っ取り早くクリアするため遭遇戦になる

可能性があった。そして当然のことながら、3つ目の印を持っていた時、それは起きた



「・・・・・・」



頭を下げた少女から言葉が発されることはなく、少年もまた何も言わぬまま



「・・・え?」

『この試練は・・・天界人の能力を測る為のもの。契約による力増量以外を持って他の
 者が侵害することは不可能。よって・・・契約者の能力は全て無効とされるのです』

「えっ!?ってそれは・・・」

『ええ。もし試練の中、貴方が魔法で障害を排除しようとしても・・・それは通用しません』



ハクの告げた言葉に沙織は驚かざるを得なかった



『よってもし契約者が攻撃を受けた場合・・・死の可能性も十分にあります』

「防御魔法で身を守ることは・・・」

『できません。試験が行われる空間の中では、人間の持つ魔法は全て無効化されます』
 



『ネールが・・・唱えられないなんて』

「そもそもこの試練は俺達天界人の能力の適正を調べるもの。人間の手によって状況が変
 えられたら軍人や戦闘能力を備えたものを契約者にした奴が有利になるのは当然だろう?」



それは試験としてはふさわしくなく、よって人間は共にいる以外何もできない



『それこそ銃を持ち込めば有利になってしまう。公平にするために全て無効化される』

「それって・・・もし天界人の攻撃が当たったら・・・」

『ただでは済まないだろうな。だから言ったんだ。気をつけろと』



天界人は主に人間、この世界に存在する魂を導くもの。よって導く対象となる人間を傷つ

けることは出来ない。があの場ではそんなルールはないようなものなのだと蒼真は告げた



『方法によっては、あえて人間を狙う者も現れる』

「・・・・・・」

『当然天に仕えるのを目指す者にそれはマイナス点となる。だが限界ラインを越えなければ
 ・・・これといった問題にもならない。だから限界ラインまで事を有利に運ぼうとする者もいる』




小学生くらいの姿が言う言葉ではなく、その言葉には厳しさを突き付ける鋭さがあった



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次回

試練の中防御魔法が使えない事が判明する中またしても学校に魔物が現れる

学校中がパニックに陥り沙織達が戦いに向かう中彩花は教室の中で迷っていた

迷いの末戦いに向かうが次々襲いかかる攻撃に彩花はピンチに陥り・・・?


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