INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第19話、東京の街

GWも明け学校生活が再開されたある日、緋香琉は最近クラスで話題になっている

『都市伝説』の話をする。沙織も知っているようで悩みを持った人だけが遭遇する

未知の出来事。エーフィと新宿に向かう際そんな出来事に遭遇してしてしまい・・・
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「ということなら、新宿さんに任せれば一発なんじゃ?」


そう言うと一同は一人の男性に目を向けた。そこには金髪の男性の姿が


「女性の頼みとあらば断る理由はないよね」

「!」



その瞬間、彩花の中で嫌な予感という何かが反応した



「・・・さっきから睨まれてるけど?」

「んなチャラチャラしてっから警戒されんだよ」

「それはお前も同じだろ」

「お前と一緒にすんな、俺のはこういうファッションなんだよ」

「ふ、二人とも喧嘩はだめだよー!」



騒がしくなる中、どうしたらいいか困っていると都庁さんと呼ばれた女性が口を開く



「はあ・・・あそこなら六本木でもわかるのでは?」

「ええ。まあ一応は・・・」

「なら、顔なじみということもありますし今回は六本木が担当するといいでしょう」



こうしていつの間にか風景が電車に戻っていると止まった駅にて降りた。そこは何の変哲も

ない人が溢れんばかりに行き交う構内。そして目的地につくまでそう時間はかからなかった



「あ、ありがとう」

「いいよ別に」

「というかあんな中学生くらいの子もいるのに仕事って・・・?」



仕事というより自分達はそのために生まれてきた存在だと六本木は告げた。人ではなく

土地が人の形となり、土地神のように普段は人々を見守りその中でこういった形で人々

を助け続けているのだという。それは各土地が生まれた時からずっと続いているらしい



「いつから日本はそんな国になったんですか。ちょっと意味がわからないよ」

「ははは」

「・・・ん?だとしたら例の経験したって人は君の姿を見たらわかるんじゃ?」

「それはないよ」

「え?」


建物内に入ると唐突に発せられた言葉に訊き返した


「悩みを解決した人は・・・僕たちに会ったという記憶はなくなるから」

「えっ!?」

「だから、君が手紙を受け取った事は覚えていてもそこに僕がいたことは覚えてないんだ」

「・・・・・・」


折角来たのに何もしないのはもったいないと思うと六本木君の言葉により一試合だけ

バトルをしていくことに。かつて優勝経験もあることからバトルは見事勝利に終わり



「すごーい!」

「!?」


試合が終わった時、ふと振り返るとそこには一緒に来てないはずの一同の姿があった



「ねえねえ、折角東京に来たんならさ、皆で案内してあげようよ!」

「それはいいですね」

「えっ」

「心配しなくとも私たちに会っている時間・・・その手紙がある間は時間は止まっています」


悩みを解決するためならば一定時間を進ませることも可能だそうで、生活などに支障

を起こさない程度に時間を操作することができるそうだ。そんな記憶すらもこの手紙が

なくなった瞬間に消える。彼女や彼らに会ったという記憶もあやふやになるのだ



(だから噂では皆美男美女が・・・って)



こうしてやってきたのは足音が何重にも重なって聞こえる街。スクランブル交差点と呼ばれ

る地方に住む人なら珍しい場所。横断歩道が縦横斜めに懸けられているのが特徴で



「ここって・・・渋谷!?」

「そ。俺の街渋谷」

「すごい・・・!この光景テレビで見た事ある!本当にすごい人」




「・・・これは・・・もんじゃ?」

「よくご存じですね」

「中学の修学旅行で食べた事が。とはいえ・・・それは浅草なんですけど」

「なら月島のもんじゃも食べてみるといいよ。浅草とはまた違うと思うから」



鉄板の上に乗ったお好み焼きのやわらかいもの。とはいえ修学旅行の時の記憶などあっ

てないようなもの。国会議事堂や東京タワーなど東京ならではのものに目を輝かせていた

そして戻ってきたのは電車の中。電車に乗るとやはり乗っていた人は消えるのだ



「今回はあっさりだったねー」

「どうだった?東京の街は」


ふと尋ねられ顔を上げるとずらりと一同が並んでいた


「ぶーぶー、私の街も案内したいー!」

「少しでも、この街を好きになってくれたら嬉しいんだけど」

「・・・東京の人って、皆冷たいイメージがありました」


それはあの日東京に着いた時、どこへ向かうのか何をそんなに急いでいるのか

誰もが自分が進もうと思っている方向に一目散に歩いて行く。止まることなく颯爽と

歩く姿は魚の群れのようで、入り込む隙間すら感じさせない空気に気圧されていた


「私の家の周りは田んぼや畑があって、周りはずっと森や木ばっかりだったから灰色の
 世界は、憧れていたけどどこか違う世界のように感じて・・・けど、そんな事はなかった」

『・・・・・・』

「少しだけ、東京の事が知れて楽しかったです」



その時が迫るごとに、どこかで悲しみを感じていた



「楽しかったのに記憶がなくなっちゃうなんて少し残念ですね」

「僕たちはいつでも君の事を見てるよ!」

「彩花さん!今度ここへ来た時は私が彩花さんの悩みを解決してあげるね!」



駆け寄ると手を握り、笑顔で告げるゆかりちゃんの言葉に目は開いた


「そろそろ時間ですよ」

「管理人(マスター)」

「貴方に幸ある事を祈っています」


アナウンスが入り、最寄りの駅にたどり着くと扉が開く



「神月さん、また明日学校で」

「・・・あ・・・うん。また明日」



ホームに降り、振り返るとそこはすでに何の変哲もない人の乗った電車になっていた。鞄の

中を探すがあの手紙はなく、扉が閉まり電車が発車すると見送った後振り返り歩きはじめた



「何か悩みを持てば可能性が出てくるんじゃ?」

「とはいっても私これといった悩みないんだよねー」



次の日、今日もまた沙織達とともに噂になっているあの話をしていた



「えー私は授業がわからなすぎて」

「それは勉強しないから」

「うーん・・・私成績は中の上くらいだから今までこれといって困ったことはないんだよねえ」

「くう・・・羨ましい」


沙織に対し緋香琉が悔しそうに言葉を発するとそんな様子を彩花も聞いていた


「といっても悩みがあれば遭遇するってもんでもないでしょ?」

「そこなんだよね。よっぽど運が良くないと手紙は届かないらしいし・・・」



どこか他人事じゃないような話。けれどそれが何かは思い出せない



「そういえば彩花、昨日はポケスタジアムにつけた?」

「あぁ、うん。そこでバトルして勝って・・・」



昨日、学校が終わった後新宿に向かっていた。けれどその途中何かがあった気がする



「まあ、あれだけ大きな建物じゃ辿りつけない事はないと思ったよ」

「どんな感じだった?」

「え-と・・・受付があってバトル形式ごとに階が違って・・・」




この話題が出るたびに、聞くたびに何かが引っ掛かっていた。それは重大な何かに

関わるほどのものではないがこのまま忘れるのをためらうような事。曖昧な何かだった



「ここか・・・」



あたりがすっかり暗くなった頃、翔太は人気のない山道の入り口前に立っていた



「都市伝説と言えば、隣町にある山で・・・出るらしいね」

「はっ?なんだそれ」

「というのも、人じゃないうめき声が聞こえるって噂だよ!入った人は帰ってこないなん
 て言われてるし、これは何かあると思うんだよね!妖怪じゃないかとも言われてるし!」



そんな横から聞こえてきたのは学級委員長の厳しい声だった


「そんなの存在するわけないじゃない」

「そんな事言ったって現にあの化け物だってこの世に存在してたんだぞ」

「とにかく行方不明者も出てるから『見に行こう』とか馬鹿な事はやめなさい」




「・・・とは言ってたものの、万が一あの事件に関わる事だったら見過
 ごせないしなあ。・・・ってなんでお前らが一緒に来てるんだよ。お前ら」


ふと横をみるとそこには話をした張本人ともう一人少女の姿がある


「そりゃあもう正体を突き止めたらいいネタになるだろう!来週の見出しは決定だな!」

「そ、それは・・・行くって言ったら気になるじゃない」



「はあ・・・あの新聞って一年生が勝手に決められるものなのか?」

「各部員がネタを持ちよってその時に載せる記事を決めるのだ」


歩きはじめる事数十分、電灯も街明かりもないから辺りは暗く持ってきた懐中電灯

で地面を照らしながら歩いて行く。この雰囲気だけでも肝試しとかにはうっけつけだろう


「大体、怪談なんてまだ時期がは・・・」

「!!」


その時、がさりと音がし2人は足を止めた。横を見るがこの時間に人の気配は考えづらく


「な、ななななまさか本当に」

「落ちつけ!」


再びがさりと音がし懐中電灯を照らすと、遠いような近いような距離から声が聞こえた


「うわっ眩し!」

「何!?」

「い・・いいい今女の人の声が」



すると反射的に自分たちも何かの光が当たり直視できずに目を逸らす


「あれ・・・」

「なっ・・・赤井に・・・」


その時、何かの鳴き声が聞こえると4人の前に何倍もの図体の狼のような狐の

ような生物が現れた。体中から異様なオーラを纏った狼狐は再び雄叫びをあげた


「「でで、出たああああ!」」

「あっおい!」


勢いよく駆け出した2人だったが今にも襲いかかってきそうな姿に背中は見せられない


「2人だけなのか?」

「あ、あぁ・・・。つーかなんで上田がここに」

「話は後、今はこの状況をなんとかしないと。私は2人を追いかけるわ」

「クロス・・・わかった。この狐っぽいのは私に任せろ!」


クロスが2人の後を追いかけるように駆け出すと緋香琉と翔太は向き直った


「で、なんでここに?」

「噂を聞いて、ひょっとしてここ数年出る魔物と関係あるんじゃないかと思って・・・」

「ふーん。ウチらと似たような感じか・・・うわっ!」



勢いよく振り下ろされた尾を避けると距離を取り再び緋香琉は口を開いた


「ウチらも沙織から話は聞いてさ、買い物途中に見かけたもんで入ってみたってわけ」

「・・・あぁ、だからいくつも袋を持ってたのか」

「そういうわけ。ま、あの2人はクロスに任せとけば大丈夫っしょ」


地面を蹴り駆け出すと何もなかった緋香琉の手にオレンジ色の石がはめ込まれた槍が現れ

た。器用に回し構えを取ると図体に向かって突き刺そうとする・・・が鳴り響いたのは乾いた音


「なっ・・・弾かれた!?」

「こいつ・・・硬すぎだろ!」


同じく翔太も攻撃を試みるが結果は同じ、鋼鉄に当てたかのような音で傷一つつかない



「ライド!」


ふと翔太が叫ぶと目の前にサーフボードのようなものが現れ乗ると宙に浮く。どこかに

弱点はないものかと空中から全体をみるもののそれらしきものはなく一目ではわからない


「・・・まあ、これだけ町から離れた場所ならちょっとやそっとじゃ大丈夫か」



そんな傍ら地面に立っていた緋香琉は狼狐をみて呟くと次の瞬間声を張り上げた



「炎よ!覇道を持って吹き飛ばせ!フレイムスピアー!」



その瞬間持っていた槍が全てを、それ以上を包むように輝く光は大きくなる。光が

消滅し姿が見える頃に緋香琉の両手に抱えられていたのは、槍の面影を持たぬラ

ンチャー。エネルギーが発射口に溜められ発射されると狼弧を跡形もなく消し去った



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次回

ある日の事、彩花の元に姿の見えない何かが現れる。女性と思われる声は姿を現さぬ

まま彩花にこれから試練が始まる事を告げる。それから数日後、授業中突如彩花の脳

に聞こえたのはあの時と違う声。それはこれから始まるある出来事の第一歩だった


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