INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第14話、夢と現実

魔物の撃墜と同時にポケットから落ちたブレスレットはある過去を告げる思い出

の道具だった。互いの事実を知ってしまった中彩花はそれを認めることはなく翔太

達は現れた魔物を倒しに向かう中剣を片手に戦う彩花の姿を目撃するのだった
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「お父さんもお母さんもお仕事でほとんどいないからいっつも私とイーブイだけだよね」

「・・・なら、明日また来てやるよ!」

「え?」

「俺と一緒に遊ぼうぜ!」



ほんの偶然だった。偶然そこにいたから、偶然その子が探検してたからそれは起きた

それから来る日も来る日も、少年は少女の元にやってくると2体のポケモンと共に遊んだ



「お、落ちたら危ないよ・・・!」

「へーきへーき。ほら、こうやって!」




来るたびに、近くのはずなのに行く事のなかった場所に行って、それは小さな冒険だった



「スピアー・・・!」

「タツベイ、かみつく!・・・ほら、もう大丈夫だって!」

「うっ・・・ううっ・・・」

「ほら泣くなって」




時には危険もあったけれど、なによりも毎日色んな場所に連れて行ってくれるのが

楽しかった。そして日が経つと互いの事も話すようになり、ある日2人は夢の話をした



「俺、旅に出られるようになったらポケモンマスター目指すんだ!」

「そうなの?」

「うん!もちろん、タツベイと一緒にな!」




夢を語るエメラルドの目は輝いていて、その時なにもなかった私に夢をくれた。エメラルドは

私にポケモントレーナーになるきっかけをくれた人物であり、ヒーローのような存在だった



「ポケモンと一緒に旅をして、ジムバッジを集めて・・・ポケモンリーグで優勝するんだ!」

「わ、私バトルした事ないし・・・ジムリーダーは強いってお父さんも言ってるよ?」

「けど、行った事ない場所に行くってすごくわくわくしないか!?」




ポケモンバトルをしたこともなくなれるわけがないと思っていた。けれどあまりにも楽しそうに

語る様子に自分も彼が目指そうとしている者を目指してみたい、追いかけてみたいと思った



「私の知るエメラルドは・・・色んな場所に連れていってくれて・・・すごく優しくて・・・強くて・・・」

「・・・・・・」

「野生のポケモンに襲われた時、いつも守ってくれた」



別々になる日が来ることなんて想像もつかなかったあの時、別れ際に2人は約束した



「うう・・・ぐすっ・・・」

「いつまでたっても泣き虫だなあ」

「うぅ・・・だって・・・だって・・・!」




「ほら、これやるから泣くなよ」

「何?これ・・・」

「俺たちの友情の証だ!これがあればいつも一緒だろ?俺はエメラルドだから緑で
 アクアマリンはこれ!色違いなんだぜ!俺・・・絶対にポケモンマスターになるから」

「・・・・・・」

「約束。一緒にポケモンマスターになろうぜ」

「・・・うん」




「あの時・・・約束したから・・・ポケモントレーナーになる事を決めて・・・旅してい
 ればいつか会えるはずって。ポケモンリーグで・・・きっと会えるって思って・・・」

「・・・・・・」

「でも・・・そこにエメラルドはいなかったはずなのに・・・こんなのって・・・」

「俺だって信じられねえよ。気づかずに・・・あんなことになったなんて」



その瞬間、目を見開き顔を上げると同じように歯を食いしばる翔太の姿があった


「俺・・・俺・・・!・・・悪い・・・」


聞きとれるか聞きとれないかくらいの擦れた声。しかし彩花の耳には確かに聞こえた


「そんなの・・・」

「・・・俺だって戦う力を持ってるから・・・これからは・・・俺に任せてくれ」




「・・・馬鹿なの?」



単発的に、辛辣に発された言葉に翔太は顔を上げた。そこには不機嫌そうな彩花の姿が



「あんた馬鹿なの?私はね、戦うのが使命なんだよ」

「使命・・・?」

「私は、この世界を守るために戦う力を受け継いだの。この世界の為に戦うのは使命なんだよ?」



「私は使命を果たすだけ。あんたの助けはいらないし必要ない」



それから何度か、魔物が出現すると翔太は向かうがそこには彩花の姿もあった。自分

が受け継いだものよりも遥かに強い力で魔物を次々と倒していく。まさしく言葉通りに



「上田も戦えるってのには驚いたなー」

「むしろ俺がびっくりしてるよ。戦える奴こんなにいたなんて」



そして後に明らかになるのは翔太に力を与えた張本人。それは彩花、緋香琉、クロスと同じ

『エリア』と呼ばれる同一人物によるものだった。共通点も多く刀もまた姿を消す事が出来る



「ところで上田君。部活動は結局どうするの?」

「あ、あー・・・この後出しにいかないとなー・・・」

「ということは決まったんだ?」

「いや・・・」


沙織の言葉に反応すると緋香琉達が合わせて反応する



「そういえば小学校と中学バスケ部だったね」

「よく知ってるな。中学は同じクラスになった事一回もなかったのに」

「大会だか前の朝会で応援会がなんとかって出てたでしょーが。嫌でも知るわ」




後日、沙織がやってきて会話しているとある質問に対し考えた後ため息をついた



「罪滅ぼし・・・の方が正しいかもな」

「罪滅ぼし?」



その時、これまでと違った雰囲気に沙織の顔から笑顔は消える



「・・・初日であいつが誰かと仲良くなれるとは思えないんだが鈴木から話しかけた
 のか?あいつが自分から話しかけるなんて事到底出来るとは思えないんだが・・・」

「ひどい言い様だね」

「昔から・・・あいつは人見知りで自分から話しかける事はなかったんだ。あの時だって・・・
 俺が手を引っ張らないとポケモンバトルしてた大人達の中にも入って行けなかったしな」


エメラルドと名乗っていた自分は日本に引っ越す際翔太という名前になった。同じくアクアマ

リンと名乗っていた少女は日本に行く際彩花となりとっくに再会していたのに互いが気づかな

かった。この学校へ来てから彩花の存在を知り、見ていると初対面とは思えない状況に気づく



「・・・小学校の途中までは仲良かったんだけどな」

「小学校?」

「今思えば・・・助ければよかったんだがな、その時の俺にそんな考えはなかった」



それから数カ月も経たないうちに彩花は小学校から姿を消し、どこかへと引っ越していった



「・・・今さら許してもらおうなんて無理なのかもな」


中には苦しさに耐えられず自ら命を絶つ者もいる話を聞く。そして目に見えぬ傷を受けた

者の心情など、誰にもわかるはずはなく。これまでの自分に対する対応にも納得がいった



「まあ、仕方ないといえば仕方ないしな」



それから次の日、授業が終わった後5人は集まって東京の街を歩いていた。高い高層ビル

や周りに見える建物の数々を見ては話している3人に対し沙織はある疑問を投げかける



「どうって・・・普通に仲良かったし二人とも寝坊常習犯だったなあー」

「緋香琉はワガママで、しょっちゅう男子と喧嘩してたよねー」



沙織を駅で見送り、緋香琉達と歩いているとクロスの言葉により2人は買い物をしていくようで

更に2人と別れる。しばらく無言のまま歩いていたのだが、突如轟音に2人の足は止まった



「何この音・・・?」



音の大きさからか地面にいた鳥たちも翼を広げ飛び去っていく。ただ事ではない気がして

いると空中に日本に生息するものとは思えない生物がどこかへと飛んで行くのが見えた



「あれって・・・」

「あの方向は・・・学校!?」


この時間校舎には部活動を始めまだ多くの生徒たちが残っている。この事態を見逃す

わけにはいかないのだ。無言のまま彩花は駆け出し後を追うように啓もまた駆け出した



「啓は生徒達の非難を!」

「ですが・・・」

「一体だけじゃないところを見ると一緒に行動してるんじゃ間に合わない!」



その時放送が流れ放送によって魔物の現れた場所がグラウンドと言う事を知りその

場から姿を消す。近くの場に現れるがグラウンドからは運動部たちの悲鳴が聞こえた



(こういうのにポケモンは戦わせたくないけど・・・)


「デンリュウ、カポエラー!」



ポケモンが姿を現すとすぐさま雷が魔物の上に直撃する。デンリュウの雷技に合

わせ自分の魔法だと気づかれないように雷魔法を発動すると魔物は次々消滅した




「みんなは・・・逃げたか」


周りに生徒たちの姿はなく、ポケモンを引っ込めると手に剣が現れた。瞬時その場から姿を

消すと魔物の上に現れ剣を振り被ると身体に大きな亀裂が入りそのまま魔物は消滅した

魔物の姿が見えなくなった事にため息をついたのもつかの間、遠くから魔物の声が聞こえた



「この声・・・校庭の方から・・・!?」



フロルの力を使うと現れた場の近くで甲高い音が聞こえた。そこには魔物と戦う生徒の姿

が。その姿に驚くも剣を握ったまま飛び退いた青年に変わるように前に駆け出して行った



「!?」




剣を振るうと胴体に亀裂が入る。叫び声を上げた後魔物は鋭い爪を持った腕を振り上げた



「危な・・・っ」

「ネール!」


勢いよく振り下ろされた腕は青い壁の前で止まり、力を加えるが壁が壊れる様子はない



「・・・なんでこんなところに!?」



腕が離れた瞬間を図ってネールを解除すると剣を握り直し駆け出そうとするが

それより前に自分を追い越すと後ろにいたはずの人物は刀を構え言葉を発した


「なっ・・・」

「雷破!」


引きとめる間もなく人物は駆け出すと手に持っていた刀を振りかざし叫んだ。刃から流れた

電流は刃から離れ魔物に向かって一直線に向かうと全身を覆うように感電し姿は消えていった



「・・・・・・」



同じ女神の力と言えば納得が行くが引けを取らない力に唖然としていた



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次回

魔物を倒し一時落着する学校内だったが彩花は翔太の言葉に何一つ納得がいか

なかった。5月に入りゴールデンウィークに差しかかろうとしていた時緋香琉達は予

定を告げる。そんな中彩花は啓と共に都外にある祖父の家に帰る事になったが・・・



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