INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第5話、反転した現在

彩花と仲良くしたいというリリーナの願いを叶えるためにファイター達は立ちあがるがそこで

見えたのは源ファイターからすればかつて見た当初の姿、新ファイターにとっては見たことの

ない表情の少女だった。そしてマルスを始めとした数人はウルフからある言葉を聞き・・・
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「ルキナ、下町見に行こうよ」

「え?」




ある日の事、部屋の中で彩花はルキナに告げた。兵士によって拠点と思われる場

所を探される中ファイター達は待機に近い状態でここフェレ城に留まっていたのだ





「ほら、前来たときは城内だけで外はあんまり見られなかったでしょ?」

「それはそうですが・・・」

「あれから数年経ってるし色々変わってるでしょ。・・・っていうか数年前過ぎて覚えて
 ないからもう一回見たいって言うのが本音なんだけどね。何か面白いものがあるかも」




わくわくした表情で告げる彩花に対しルキナはここ数日見なかった本来の彼女の姿

に嬉しくなり従えばかつて知っていた彼女に戻るのではないかと一緒に行くと告げた




「これは西洋東洋どっちなんだろうなー」

「何の話ですか?」

「ここの人達の服装だよ。どれも日本では見ないから珍しいし外国でよく見ると言えば
 よく見るし・・・イーリスも似たような感じだったね。あそこは都会って感じだったけど」

「では、彩花さんの国ではどのような服装が?Wii Fit トレーナーさんのようなものですか?」





人通りが多く多くの人のにぎわいで声がかき消されそうな中辺りを見渡しながら





「そうだねえ・・・夏なんかはあんな感じにならなくもないけど・・・どっちかって言う
 とネス見たいなのの方が近いかなあ・・・あ、これも洋服って言う一種の服だね」

「他にも種類が?」

「洋服って言うのは外国の服を日本人が動きやすいように、着やすいようにアレンジされたも
 の。今はあんまり見ないけど和服って言う当初・・・過去に主に着られていた服もあるんだよ」

「彩花さんはやはり物知りですね」

「物知りって言うか私の国じゃ常識・・・なんだけどなあ」




ビルなどというコンクリートの建物はなくどれもが移動式の滑車付きのものだったり

木箱の中に入っていたりとスマブラ付近とも一風変わった雰囲気を出していた。売って

いるものは食べ物だったりアクセサリーだったり、はたまた古本らしきものまで見られる




「前に来た時は初めて見たからすごいテンション上がってたんだけど・・・」

「市場に・・・ですか?」

「私の国の店ってスマブラ付近にあるのと似たような感じだからこういう風景っ
 て珍しいんだよ。それこそ私が生まれる前はこんな感じだったらしいけどね」

「うぅ・・・国ごとにこんなに違いがあるなんて、彩花さんの国にも行ってみたい」

「はは、でね・・・ついつい立ち止まったりしてゼルダ達とはぐれそうになったんだけど・・・」




一層人の声が大きくなる。どこかで大売り出しやら叩き売りでもしているのか人々

の声と店主かと思われる男の叫び声が聞こえると彩花は当時の事を思い出すように




「そうそう。あんなふうに人がいっぱい集まってて何かなーと思ったら・・・」

「彩花さん・・・あれ・・・なんでしょう?」

「あんなふうに・・・人が捕まってて・・・・・・」






「ロイ様大変ですーーーーーー!」

「何の騒ぎ?」




勢いよく扉が開くとファイター達の元にマリナスとリリーナが駆けこんできた




「大変です大変です!」

「お、落ちついてマリナス」

「ロイ、大変なの。下町で賊が暴れてるって・・・」




慌てふためくマリナスに代わりリリーナが告げるとロイとファイター達の表情が一変した




「なんだって!?」

「・・・なんというか、前にもあったよねこんな事」

「そうですね。その時は私たちが下町にいて大変な事に・・・」


兵達の準備が完了したとロイの元に入った時、おそるおそるWii Fit トレーナーが口を開いた




「あの・・・」

「どうした?Wトレーナー」

「確か・・・彩花とルキナが20分前くらいに下町を見に行くと・・・」




「「・・・・・・」」





その時、ファイター達の間で空気が途切れたような、時が止まったような気が

した。この状況を理解していない新ファイター達は驚いたように声を発する


「えっそれって危ないじゃん!」

「二人とも気づいてるかな」

「僕たちも行かないと・・・!・・・皆、どうしたの?」




パックマンが尋ねたのと同時にファイター達は時が動き出すように叫び出した




「アイツ馬鹿なのかああああああ!?」

「運悪過ぎだろ!つーか悪運だろ!」

「また!?」




ファイター達が一斉に叫び出すと新ファイター達は驚いたようにびくっと反応した

そして新ファイター達はその理由を走りながら聞く事になり誰もが驚いた声を発した




「えっ前にも!?」

「そうなんだよ!その時はまだ彩花は戦えない・・・って言っててこういう事にも縁がなか
 ったから賊に捕まった時相当怖い思いして一時はトラウマになるんじゃないかって・・・」

「あの彩花が・・・?」




ルフレがぽつりとつぶやくがその声は誰にも届かずディディーコングの声にかき消された




「けど、今なら戦えるしルキナだっているよ!?」

「・・・そうだな」


そしてファイター達が向かった先には


「きゃあああああ!」

「おら騒ぐんじゃねえ!大人しくしろ!」




数人が捕まっている中何人かのうちの一人の大男が叫んでいた。先程まであった

賑やかさはどこにもなく今この場には悲鳴と恐怖の空気しか流れていなかった




「2人はどこに・・・」

「あそこ!」



ドンキーの上に乗っていたディディーが指を指した先には、賊と対峙するルキナの姿があった



「彩花さんを離しなさい!」

「嬢ちゃん中々やるじゃねえかあ・・・」

「彩花さん、待っていてください・・・今すぐ助けますから!」

「!」


その事に気づいたファイター達はルキナの元へと駆け寄ろうとする。がその時


「チッ・・・来やがったか」

「動くな!一歩でも動けば・・・」


男がにやりと笑うと刃物の先を一人の女性の首元へと向ける。その姿に一同はピクリ

と反応するとその場から動けなくなっていた。女性は恐怖によって声が出ない状況だ





「いいか・・・少しでも下手な真似をすれば・・・」

「彩花さん!」





また、彩花の方にもキラリと輝く短剣の先端が迫っていた。ルキナが叫ぶ中少女は泣

くでもなく恐怖するでもなく、声を発することもなくただ無表情のまま動かぬ状態でいた


「彩花!」

「っ・・・ルフレさん!」

「ちょっとこれどうするの!?」

「何か・・・何か策を・・・!」


ファイター達が慌てふためくままむらびとは男の叫び声、指示とは関係なく動けずにいた





(あんなもので切ったら・・・)





命はないだろう。想像したくもない状況にただ茫然とするしかなかった。兵士すら動け

ずファイター達も動けぬ状況の時ネスはある事に気づく。あの時とは違う少女の表情

について。そしてネスは目を離せないままでいたむらびとの声に気づく


「彩花は・・・怖くないのかな?」

「あの時は・・・」





身動きのとれぬまま、現れた姿にピクリと眉は動くが表情はなんら変わらない





「ぎゃっはははは!何もできないだろ!?所詮お前らは人質を取られちゃこの程度なんだよ!」

「・・・・・・」

「彩花・・・!待ってて、何としても助けるから・・・っ」


その時、僅かに俯いた少女は何かを唱えた。そしてそれに気づいたものの時は遅い

地鳴りと同時に突如地面が割れ出すと男の手から少女が離れ数歩先によろめいた




「なっ・・・誰だ、なめたマネを・・・よくもやりやが」

「遅い」




一瞬のうちに、捕まっていた女性の背後に少女は現れる。そして何もなかった手に剣が

現れると何の迷いもなく男を切り裂いた。傷は深くないものの男は口を開いたまま倒れ込む




「あ・・・あ・・・」

「もう大丈夫です。今のうちに逃げて」

「てんめ・・・っこの・・・っ」




ふと背後に迫った男が斧を振り下ろしたとき人々の叫びとファイターの声が重なる





「サンダー」





たった一言、ぽつりとつぶやくと男の頭上に雷が落ちる。再び倒れた男に周りの賊たちは奇妙

としか言い得ない状況に次々と声を漏らした。なぜなら、彼女は今剣しか持っていないのだから




「助けなんていらない。あの時とは違うんだ」

「っ!」




それから数十秒も数える間はなく男たちは倒れて行く。ほんの一瞬の出来事に誰もが驚愕した

そして全ての男が倒れた頃、少女の衣服には血痕一つついておらず怪我の痕跡も見当たらない




「終わったよ。あぁ、一応言っとくとその人達ただ気絶してるだけだから」

「え?あ・・・」

「警察がないってことはこういうのの処罰って君達がするんじゃないの?」



「彩花さん!怪我は・・・」

「ないよ」




ルキナが駆け出すと質問に対し少女は変わらぬ表情で告げた。一見変化はないように見えるが

ミュウツーを始め数人は僅かにやわらかな表情になった事に気づきルキナは安心の息を吐いた


「よかったです・・・」

「ルキナの方こそ、怪我はしてない?」

「え、あ、はい」




そんなやりとりを見ていた一部の兵達は次々と声を漏らす





「魔道書を持たずに魔法を・・・一体どうやって」




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次回

数日後、ファイター達の耳にここから東の町付近に黒き炎と思われる人物達が出入りし

ているとの情報が入る。ピーチを始めとした数人を残し向かう一同だったが一方ピーチ達

にとってはまたしても嵐のような、落ちつくことのできない時間が始まろうとしていた


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