INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第4話、神月家の秘密

桜丘高校にて学校生活が始まり数日目、沙織は彩花と翔太に違和感を感じる。何かを察した

沙織は昼休みに彩花達と共に屋上へと行くのだった。かつてない夢のような経験に感激する

彩花と緋香琉だったが日本にいるはずのない魔物が出現し、沙織よりある話を聞くのだった
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「ってことは・・・うちは・・・貴族・・・なの?」

「そうとも言えるし違うともいえる」

「えっ・・・?」



「一般的に貴族と言うのは代々王族に仕える名家だったり、大企業の子息だっ
 たり背後に大きな看板を背負っている事が多い。それくらいはわかるだろう?」

「ま、まあ」

「だが、うちはある意味特殊でな、ひとつではないんだ」


そこで父が話したのは唖然とせざるを得ない話だった。代々神月家は何らかの名声を残

している。それは発明家だったり音楽家だったり、はたまた研究者だったり神主だったり


「って・・・お父さんとお母さん、神月家なのは・・・」

「母さんだ。母さんだってぱっと見はただの人助け集団だがその功績はすさまじいぞ」


あまりにも現実離れしていて、脳がついていかない。そんな様子を見ると


「・・・まあ、驚くのも無理ないな」

「・・・・・・」

「一週間経ったわけだし話を聞く限り好調のようだったからそろそろかと思ったが・・・」

「え、じゃあそこの人は・・・」

「正真正銘、神月家に仕える執事だ。父さんの頼みで身の安全を守るよう頼んだのだ」


華やかな街なイメージのある都会には数多くの危険が潜んでいる事はどことなく知っ

ていた。挙句の果てにあの魔物の事も知っているのならこうする理由も頷けるだろう

けれど、ゲームじゃないのかと疑うほどにねじ曲がった真実に納得できなかった


「そんなのいらないよ」

「だが・・・許可が下りるまで学校にポケモンは連れて歩けないのだろう?」

「そ、それはそうだけど・・・お父さんも知ってるでしょ。私は戦える」

「それは十分に理解しているつもりだ。だが・・・念には念を、親としてそのくらいわかるだろう?」


お茶を飲み干すとコップを置き父は立ち上がると近くにあったカバンを持つ


「またしばらくしたら来るつもりだ。しばらくは混乱するだろうが・・・慣れてくれ」

「いやいやいや、だから私は・・・」



言い終える前に、父は扉の向こうへと消えた。そして玄関の音が聞こえると去って行った



「・・・・・・」

「あの・・・お嬢様?」


部屋にはただただ息が詰まるような空気が流れていた


「お嬢さ・・・」

「私はお嬢様じゃない!執事とかいらないし!魔物が襲ってこようと一人で戦え
 るし守られる義理はない。絶対に絶対に、ぜーーーったいに認めないから!」



「サーナイト・・・どう思う」

『正直言って驚いたわ。何よりも・・・本人が一番驚いているようだけれど』

「驚くって言っても限度があるでしょ・・・ああ・・・次から次へと・・・」



「あれ、彩花すごい顔してるけど何かあったの?」


朝、歩いていると背後から聞こえた声で沙織だと判断した


「ふ・・・ふふ・・・」

「えっ本当にどうしたの」

「沙織・・・」


思わぬ表情に驚くと口から魂が出そうな勢いで少女は呟いた


「君は今日から正義のヒーローになって悪の組織と戦うんだ!とか言われたらどうする?」

「えっ急にどうしたのさ」


教室に入れど彩花の神妙な表情は変わらず、少女の口からは奇妙な事ばかり発される


「実は君は・・・魔の一族だったんだとか言われたら」

「一体どうしたのさ・・・何かおかしいよ?」


心配するように尋ねる沙織に対し彩花は話すべきか迷っていた。そもそも信じてもらえるの

か自分ですら信じられなくて未だに信じられないのだから到底信じてもらえるとは思えない


「この世界はどこへ向かうのか・・・」

(・・・本当に大丈夫かなあ)


「えー事情によって遅れてだが一人このクラスに来る生徒がいるんだ」


朝会によって先生から発された言葉に彩花の表情は歪む


「イギリスからの帰国子女でな、入って来ていいぞ」


扉からやってきた姿に誰もが茫然とした様子で見ていた。外国からやってきた日本人と言

う珍しさもあってからか、見た目の流麗さからなのか+方面の言葉があちこちから聞こえる


「帰国子女だって、英語とかぺらぺらなのかな」

「かっこよくない?」


「北条啓と申します。今日よりこの学校に編入することになりました」


「話し方も王子様っぽい」


(いや、というかこの場にその口調はなんか違うだろ!?)


心の中で突っ込むも自分でもわかるくらい顔は引きつっていただろう。時刻は昼



「へー転校生?まだ一週間ちょっとしか経ってないのに?」

「イギリスからの帰国子女だって言ってたよ」


容姿端麗さからから既に他クラスでも噂になっているようで緋香琉は言葉を返していた


「で?帰国子女ってなんだ?」

「がくっ・・・日本人だけど家庭の事情とかで外国に引っ越してまた戻ってきた人のことだよ」

「とういうことは・・・日本に来るタイミングの関係で入学式に遅れたのかしら」


横からクロスが口を開いている間も彩花は無言のまま箸をつけていた


「ところで彩花、朝言ってたあれなんだったのさ」

「あれ?」

「なんかね、朝様子がおかしかったんだよ。いきなり正義のヒーローがなんとかって」


一同が振り返ると表情を詰まらせ箸が止まった


「・・・いや・・・その・・・」

「確かに、さっきから何にも話してないな」

「・・・実は・・・」




「「え!?」」


話しざるを得ないと腹をくくり昨日あった事を3人に話し緋香琉とクロスが同時に声を上げる


「なんだそれ」

「・・・どう思う。普通の一般人だと思ってたのに突然貴方は貴族ですなんて言われて」

「・・・それ・・・どこのゲームの話よ・・・」


驚く2人に対し沙織もまた驚いた様子だが半分呆れにも聞こえる声で話す


「それ、本当の話なの?」

「本当だよ!むしろ嘘であって欲しかったけどね!」


ぷるぷると震えると数秒後、発されたのは沙織の楽しげな声だった


「何それ面白い。本当にそんな事ってあるんだー。私ゲームの世界だけかと思ったよ」

「まあ、言われてみれば私たちがエリアから力貰ったのも突然だったしなー」

「神に選ばれる事に比べたら・・・いくらかは現実味があるけれど・・・」


次の瞬間彩花は頭を抱えうずくまった


「あああ・・・ただでさえめんどくさいことが起きてるのにさらにめんどくさいことに・・・」

「めんどくさいことって・・・普通は喜ぶ事なんじゃ?」


沙織曰く沙織の知るそんなゲームは大抵はそれを望んだりなってみたいという人が

好む傾向にあるようで女子であればほとんどの人が一度は夢に見ることではなかろうか


「ほら、お姫様になってみいとかお城に住んでみたいとか小さい頃なかった?」

「あーあったあった。後私忍者にもなってみたかった」

「私はあんまり・・・」

「いや確かにあったよ?あったけどさ・・・実際なるとわかる。あれはめんどくさい」


冗談などではなく真顔で告げる彩花に対し3人はそれ以上言葉が発せなかった


「で?その執事とやらはどんな人なの?」

「うっ・・・それは・・・」


やはり興味本位か、自分も逆の立場ならば同じ質問をするだろう


「それは?」

「それは・・・」


その時、屋上の扉が開くと誰かの叫び声が聞こえ3人は振りかえった


「こんなところにいらしたんですね!探しましたよ!」


「あれ、北条君」

「ほーじょーってさっきの・・・ということはあいつが転校生か!?」


沙織が名を呼ぶと緋香琉が反応を示し青年の姿をみた


「うっわークラスの皆言ってたけど確かに頭良さそう」

「4限目終わってすぐいなくなってしまうものですからどこへ行ったのかと・・・」


北条啓が話している間は彩花。そしてそんな様子を見て3人は疑問に思う


「んん?もう仲良くなったのか?」

「え?いつの間に?」


沙織と緋香琉が尋ねる一方クロスは確かに汗を流す彩花の表情に気づいた


「危険ですからどこかへ行く際は一言声を・・・」

「あんた馬鹿なのか!?いくら呼び方隠してもそんな会話の仕方じゃバレるわ!」



突如叫び散らす彩花に対し3人は顔を見合わせると一つの可能性が浮かんだ


「北条君・・・誰にでもこんな感じだよ?って彩花まさか・・・」

「・・・・・っ」

「あぁーやっぱり北条君が彩花の言ってた執事なんだね」

「確か・・・鈴木さんでしたっけ」

「うええええ本物の執事とか初めて見たぞ!?」


物珍しそうに見る二人に対し表情は歪んだままだった。そんな中クロスはある事に気づく


「・・・どうして今まで知らなかったの?家柄に関する重要な事なのに・・・」

「・・・それは、ある事情がありまして・・・」


北条啓は神月家に関する事を話し始めた。神月家は一般的な貴族や名家とは違い様々な

方面、まさしく多方面に通じている。だが、一度は神月は貴族である事をやめたのだと言う


「当時のご主人様によって神月家は一般的な家庭へと落ちつきました。それ
 から数十年・・・神月さんのおじい様に当たる代から復活なされたのです」

「・・・一度はやめたのに・・・どうしてまた復活を?」

「当時の主は規模の膨張による混乱を避けるため落ちつかせようと決断なされました。しか
 し・・・折角長年築きあげたのに止めておくのはもったいないと再開させたと伺っております」


父と北条啓によって真実を明かされた後、ある事態を心配していた

自分自身貴族に対するいいイメージはなく仮にそうでないことを知ったとしても全てが違う

とは言い切れない。そして自分がその立場にある事を知った時、周りはどう反応するのか


「・・・・・・」


無言のまま彩花は彼女達の顔色を伺う。これを知った時驚くのは当然のことでその後

、接し方が変わるのではないかと、どこかに壁が出来るのではないかと恐怖していた


「まあここに限らず、どこにいても危険は伴うしね」

「・・・・・・」

「そういえば、北条君彩花の事神月さんって言ってたね。てっきりお嬢様なのかと・・・」



あれから自分に対する沙織の接し方は変わらない


「学校にまで編入するって聞いた時そう呼ぶのはやめさせたよ。バレるとめんどくさいし」

「確かに。お嬢様とかおぼっちゃまって大抵はそういうお嬢様学校行くしね」

「って沙織・・・あの話聞いて何も思わないの?」


おそるおそる尋ねると沙織は目を丸くし数秒後、返答が返ってきた


「別に?」

「え?私、お嬢様とか貴族って威張ってるイメージとかあって嫌いなんだけど」

「んー・・・でも、彩花はそんなことないでしょ?」




迷いのない即答に思わず驚くとそうなんだと返事を返すことしかできなかった


「そ・・・そうなんだ」

「まあ、正直言うと私にはそういうの漠然としててよく分かんないし」

「え?でも・・・」

「とにかく私はそういうの気にしないなー。同じ場にいれば皆仲間じゃない?」



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次回

納得の行かぬまま思わぬ出来事が発覚して間もない頃、現実味のない経歴を

持つ北条啓は相応の実力をある事によって発揮する。そしてある日寄る所がある

といいついて行くがその数々は一般の常識や感覚とはかけ離れた世界だった・・・


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