INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第3話、影の予兆

憧れの都『東京』にて新生活が始まろうとしていた彩花に喜びと絶望の両方が訪れる

かつて友だった緋香琉と共に戦ったクロス、沙織との再会。そしてかつて同じ学校に通っ

ていた翔太と青空との再会。初めて見る沙織は微かに感じる違和感に気づくのだった・・・
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魔物消滅のアナウンスが流れ授業が終わった後、彩花の元に2人がやってくる


「さっきの放送・・・あれマジだったのか?うちら音楽室にいたから見えなかったんだけど」

「本当だよ。校庭にカバみたいな魔物が・・・ねえ沙織」

「ん?」


彩花は隣にいた人物に声をかけると帰ってきた返事はいつもと変わらぬ声である


「あれ・・・なに?なんで日本なんかに・・・」

「知らないよ。とはいえ・・・ここ最近日本に魔物が出るのは確かだけどね」

「ここ最近って・・・あれが初じゃないの?」


既に何度かはニュースになっているようで町が襲われたり学校が襲われたりしているようで

現在ほとんどの学校には避難通路となる地下道が通っている事を話す。主に出現するのは

都心部のようで原因は不明。そもそも日本人がこの手にエキスパートがいるわけはなく


「皆は校舎の影に隠れて見えなかったっぽいけど・・・魔法使って大丈夫だったの?」

「ん?」

「だってさ・・・日本にとって魔法とかってあり得ない事じゃ・・・」


自分自身が知っている日本は全て架空の物だと思っていた


「そんなことないよ。外国行けば魔道学校とかあるしね。・・・東京にもごく僅かだけどい
 るって聞くし。って言ってもやっぱり一般的じゃないから知名度はないも同然だけどね」

「え、そうなの」


知る人は知っているという魔道士の存在にただ驚かざるを得なかった


「魔物が出るっつーことは・・・私たちの出番かな?」


そこに声を発したのは緋香琉だった


「いやあ、久々に腕が鳴るねえ」

「緋香琉戦えるの?」

「ちょっとまってよ緋香琉。・・・剣とか槍とか出したらそれ銃刀法違反に引っかかるんじゃ・・・」


おそるおそる口に出すと気づいたように緋香琉は反応を見せた


「・・・大丈夫じゃないか?アニメだってバンバン武器出して戦ってるけど何も起きないぞ?」

「それはあくまでアニメだからそこまで表記してないだけだよ。普通アウトでしょ」

「言われてみれば・・・沙織、どうなんだ?」


緋香琉に続いて3人が沙織を見ると考えるような素振りをし唸ると


「うーん・・・まあ、大丈夫なんじゃない」

「自分が使わないからってそんな適当な」

「常に持ち歩いてるわけじゃないし街を襲う魔物倒すために使うから大丈夫じゃないかなーって」


確証はないようで沙織の言葉はどこか迷いがあるようで目を細めていたところクロスが口を開く


「警察にでも見つからない限り大丈夫じゃないかしら?」

「って私完全だめじゃん!魔法使えないし!」

「それに普段は姿を消してるわけだし。普通にしていれば気づかないんじゃ?」

「・・・・・・」


あんな事、外の国だけだと思っていた。日本にいた頃、ファンタジー的なゲームみたいな事

が起きないかなーと思いつつ起きるわけがないと諦めていた。だってそれはこの世にはない

架空の物だから。しかし今現に目の前で起きただの学校生活にならないような気がした


「これは、作戦会議が必要なようだね!」

「何、作戦会議って」

「やっぱり戦える人ってほぼ私たちだけみたいなもんでしょ?なら、私たちが戦わねば!」

「緋香琉、なんでそんなにノリノリなのさ」


ふと聞こえた緋香琉の声に彩花が尋ねると鼻を鳴らすように緋香琉が答えた


「だってこんなのあの時以来なんだもん!」

「あの時って・・・エリアに力を貰った時?」

「そうそう!」


彩花、緋香琉、クロスの共通点、それは同一人物から力を得た事だった


「エリア?」

「そうか、沙織は知らないのか。私が使ってたあの剣、エリアっていう神の力なんだよ」

「へえ・・・って・・・神様?」


いつもと変わらぬ返事を返したものの言葉の違和感に気づき沙織は思わず聞き返す



「そう。で、その時同じく緋香琉とクロスもエリアから戦う力を受けたんだよ」

「・・・?」

「・・・まあ、簡単に言うとね?私が沙織と出会う前、世界がピンチだったわけ。この世にい
 る英雄たちの普通の力じゃどうにもならないほどの敵がいてね。唯一対抗できるのがこ
 の世界・・・いや、全世界全宇宙の管理者であり元の創造主でもあるエリアの力だった」

「ま、そいつの力が強すぎてエリアは封印されちまってな。代わりにエリアの作った武器を私た
 ちに授けて私たちは守護者となり戦った。まあ、つまりこれは普通の力じゃないって事だな」




昼休み、天気も良くもはやお決まりとなりかけた屋上に出ると2人は神具を出した


「これは槍?」

「そう!フレイムスピアって名付けた!」

「で、こっちは・・・」

「光魔法と回復魔法が使える杖。もともと名前はなかったのだけれど・・・」

「私がキュアロッドと名付けた!」



「・・・そのままじゃないか」


緋香琉の神槍フレイムスピアは名の通り炎を司る武器であり力攻撃が強い所持者自身

の運動神経の良さもありちょっと防御の高い相手だろうと貫き通すいかにもという武器だ


クロスの神杖キュアロッドは回復の杖という意味で一致している。他にも元がシスターであ

り光魔道書を使う事によって光魔法が使えたことからキュアロッドを得てからは魔道書無し

で光魔法を発動する事が出来る。とはいえあの時見たのは自分同様ほんの一部だろう


「なんだよ、私の命名にケチつける気かよー」

「いかにもそのままっていうかそのまま過ぎて・・・」

「なら、彩花の剣は何て名前なんだよー」


頬を膨らましながら緋香琉が告げると思わず彩花の表情が固まった


「ほれほれ言ってみなよー」

「な、名前とか必要ないんじゃないかな。特に何か起きるわけじゃないし」

「えー折角なんだから名前つけた方が愛着湧くだろー」


かつて休み時間とはこんなに短いものだっただろうか。あっという間に数十分は経つ


「え、これ?地毛だよ?」

「・・・日本人って黒しかいないんじゃなかったの?後は染めてるものだと・・・」


そんな彩花の言葉を聞き沙織は唖然とすると彩花に最後に日本にいた時期を尋ねた


「あーなるほど納得。土地の関係もあるだろうけど今は見たら分かると思うけど色んな髪の
 色の人が増えてるよ?とはいっても茶が多くなったり中には染めてるひともいるだろうし」


ふと壁に手をつくと深いため息に沙織は首を傾げた


「ジュース禁止お菓子禁止ゲーム禁止髪は肩につく場合縛らなければならなかったうちの中
 学とは一体・・・スカート丈にもやけにうるさかったし・・・まあ、私には関係ないんだけどね」

「・・・彩花って真面目なんだねえ」

「なっ・・・まあ、よく言われるが」

「ほとんどのひとは校則なんてあっても守ってなかったんじゃない?私の中学も他の
 中学に比べたら短くできたほうだけどそれでも長いって短くする子ばっかりだったし」

「やっぱどこにでもいるんだなそういうの」


掃除を終えると帰り途中でさっきの話の続きをしていた


「いやーここまできっちり守る人なんているんだね」

「悪かったな。だって怒られたらめんどくさいじゃん」

「まあでも、折角なんだしほらこのくらいに・・・」

「いくらなんでもそれは短すぎる!」


部屋の構造にもすっかり慣れ、東京に来てから一週間以上が経とうとしていた桜丘

高校に通い始めて丁度一週間、買い物袋を持って家に帰るとサーナイトが出迎えた


「ただいま」

『おかえりなさい』


夕食までは時間がありリビングからサーナイトが出て行くと数分後彩花の携帯電話

が鳴り画面をみると父の名が表示されていた。ボタンを押し耳に携帯を当てると


『彩花ー学校生活はどうだいー』

「どうって普通」

『友達は出来たかー?』

「・・・まあ」


電話越しに聞こえてきたのは父の声、人通りの多い場にいるのかざわざわと声が聞こえる


「そういえば、隣のクラスに緋香琉がいたよ」

『緋香・・・って緋香琉ちゃん?』

「そう」

『それはすごい偶然だ!しかし同じクラスじゃないのは残念だなー』


残念そうな声が聞こえるとただ様子を聞きに電話したのか尋ねると返ってきたのは


「で、何か用?」

『そうだそうだ!実はな、もうしばらくするとそっちにある人が来るはずなんだ』

「ある人?」


問い返すと突如声は迷ったように途切れ途切れになりながら


『あーうーん・・・詳しい事は直接聞いてくれ』

「なんだそれ」


電話は切れサーナイトに内容を尋ねられるものの説明してもやはり分かるわけがない

誰かが来ると言うだけで詳しい事は説明されていないのだ。その時チャイムの音が鳴った


『・・・来たのでしょうか?』

「誰かって・・・お父さんの知り合い?研究関係の人かな」


隠す必要はないだろうと思いつつポケモンであるサーナイトに任せるのはもしポケモンとい

う存在を知らなかった場合大惨事になりかけないのでため息をつきながら扉へと向かった


「・・・・・・」


扉に手をかけ開けると、その向こうに立っていたのはキャリーケースを持った人物だった


「えっと・・・」

「神月彩花様でしょうか?」

「えっと・・・あ、はい」


自分よりも遥かに身長が高くコートを羽織っていた茶髪の人物は頭を下げた


「初めまして。私本日より貴方の執事をさせて頂く事になりました北条啓と申します」

「・・・・・・はい?」


言葉を理解するのに数秒間の間が必要だった


「・・・え?・・・え?」



数秒間経てど意味が分からず言葉が出るようで出ない。が自分の名を知っていた事と

父の電話の後だった事もあり彼が言っていた人物の事だろう。中へ招き入れるとイスに

座りサーナイトがお茶を持ってくる。ポケモンの事を知っているのか驚く様子はなく


「えーと・・・どういうことですか」

「ですから、お嬢様の執事を・・・」

「おじょ・・・!?」


近くにいたサーナイトに迫る勢いで尋ねるがサーナイトも状況が理解できていない


「あの、私・・・」

「どこから説明すれば良いでしょうか」


コトリとコップが置かれると青年は悩むように切り出しだした。その時扉が開く音が

し数秒後、リビングに入る扉が開くと父の姿があり苦笑いをしながらやってきた


「ははー、やっぱり心配で来ちゃった」

「お父さん!?」


それから父も座り部屋の中には3人。理解できないとしかいいようのないこの場に


「お父さん、どういうこと?この人さっきから変なこと言ってるんだけど」

「変な事ってな・・・」

「私お嬢様なんかじゃないし頭おかしいんじゃないの」

「そうだな、まず・・・疑問に思わなかったか?」


唐突な質問に彩花は言葉が止まる


「疑問?」

「ホウエンの家に地下室があったり広かったり・・・機材だってよっぽど資金がないかぎり
 買いそろえるのは難しい。挙句の果てにあれだけのポケモンの生活費もそう安くはない」

「そ、それは・・・」


いざ言われると疑問が浮かぶ。確かに父は研究者であり博士だが世に知れ渡っている

博士に比べたら知る人ぞ知る、一般の目には留まることのない人物だ。この家だって元々

住んでいたわけでもなく彩花が進学する際に用意したもので相当の金額がかかるだろう


「確かに父さんは研究者だ。だがそれだけであれだけのものが用意できるわけがない」

「・・・・・・」

「あれは、神月家の財産から作られたものだ」


次々と発せられる言葉に返す言葉が浮かばず、ただ聞いているだけしかできなかった


「ここ最近、日本都市内で奇妙な生物が出没すると聞いたが」

「あ、あぁ・・・みたいだね」

「それだけではないが、安全面を考えて・・・簡単に言えば、護衛のようなものだ」


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次回

執事と名乗る青年と戻ってきた父。状況がわらかぬまま父から聞かされたのは

とある疑問から発せられる神月家の正体。拒否権もなく共に住む事が決まって

しまったがなんと青年は同じ学校の同じクラスに編入してくるのだった・・・


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