INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第25章、最後の願い

ユンヌよりアイク達はユンヌの加護を受け大陸最強の種族竜燐族と対峙する中彩花もその

場へと居合わせる。最強と謳われる図体と力に圧倒される中デギンハンザーが波動を発す

ると同時に危険を察した彩花はネールの魔法を自分を始め戦う者たちにかけるのだった
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今起きたことを表現するなら黒いカーテン・・・闇のカーテンだろう



「ぬ」



デギンハンザーは異変に気づく。これまで同じことをしていたはずなのに今の波動で誰一

人傷を負っていない。クルトも異変に気付き、辺りを見渡す。今までと今で違っていること


「「!」」


誰もが気づく、1人の少女の姿。ナーシルもまた、想像していなかった少女の姿に驚く


「そなたは・・・・」

「なぜ・・・・あなたが・・・ここに・・・・」


「彩花・・・さん!?」

「確か・・・異国の者・・・なぜ異国の者が歯向かう?」

「関係ない・・・!異国だろうと種族が違っても、助けたいと思ったから助ける。それだけだよ」

「神に歯向かうことがどれだけ愚かなことか・・・思い知るがいい!」


「!」



黒竜のブレスが少女に直撃し普通ならとても生きていられるわけがない。ナーシルとゴート

は少女の姿に衝撃を受ける。立っていることすらままならないはずが傷一つ受けていないのだ



「何故だ・・・」

「神に歯向かう?」


少女は普段の表情とはにあわないほどに黒く笑った。まるで神に味方する人を嘲笑うかのように



「上等」

「・・・何がおかしい」

「神を殺せば、こんなくだらない世界も終わるのかね?」


またしても、以前より違和感を感じていた一部の者はその異変に気づく


「その神の裁きとやらで世界を更生させるのは別にいいんだけどさ、裁きを下した所で
 こんな不公平で存在する価値もない世界が変わるとは思えない。世界は、変わらない」


「どうせなら、その神様にはテリウス大陸じゃなくてもっと別の場所を滅ぼしてほしいかな」


その時、後ろの気配に少女は振り向く。そこには何かを決心したような表情のクルトナーガがいた




長い長い戦いの後、倒れるデギンハンザーの元にクルトナーガとイナは駆け寄る


「・・・見事・・・この私の負けだ・・・」

「父上っ!」

「そのようにうろたえるな。これしきの傷・・・たいしたものではない」

「そう・・・ですね・・・父上は私の何十倍もお強いのですから・・・」




「・・・女神アスタルテの加護を受けし、このわしを打ち破るとは・・・そなたたちの力は一体・・・・」

『私が加護を与えたの』


そこにやってきたのはミカヤだった。けれど、それがミカヤでないことにすぐに気づく


「女神・・・ユンヌ!あなたなのか・・・?」

『久しぶりね、デギンハンザー』

「お懐かしい・・・・」


ユンヌは、悲しそうに問いかける


『どうしてまたアスタルテを選んだの?今度は一緒に・・・人を守れると思ったの
 に私がまた、アスタルテを困らせるためだけにみんなを扇動してるって考えた?』


「いいえ、あなたの天啓を疑うなど・・・これはけじめなのです・・・」




かつて、女神アスタルテの前で・・・私たちは宣誓しました

ラグズとべオクは2度と同じ過ちを繰り返さないと・・・



「だが・・・結局は守ることができなかった・・・。だから私は、何があろうと罰を・・・
 受け入れるつもりでした。女神アスタルテに背く道を選ぶことは・・・できません」

『あなたは馬鹿ね・・・融通が利かない頑固者で・・・本当に真面目すぎるんだから』

「・・・ラグズの王たちを戒めるため、あなたを邪神と偽ったこと・・・・どうかお許し願いたい・・・」

『・・・もういいわ。あなたとはもう・・・すごく長い付き合いになるから。特別に許してあげる』

「それを伺えて安心しました」


そう告げると、デギンハンザーは立って扉の方を見て言った


「さて・・・もう時間がありません。どうか先に進まれるがよいでしょう。ゴート!」

「はっ」

「残る者を集めて、クルトナーガに従え。これは王命だ」

「かしこまりました」


「ナーシル・・・一度は国を出て行ったそなたがここまで私に従ってくれた・・・・礼を言うぞ」

「・・・いいえ・・・王のお心を知らず、好き勝手をしましたこと・・・お詫び致します」

「イナ・・・そなたには、この一言だけだ。幸せになってくれ・・・人の世が終わらず生き延
 びることができたなら・・・・・・・必ず幸せになってくれ。亡き息子もそれを望んでおる」

「・・・は、はい・・・・」


そして、再びクルトナーガを向き


「では、クルトナーガ・・・皆を率いて進め。私はまだ動けぬ故ここにおる」

「はい。・・・必ず、女神アスタルテを止めてみせます。ですから・・・どうか気を
 しっかり持たれて・・・私たちが戻るのを待っていてください。いいですね?」

「・・・あぁ、約束しよう」


そして、アイク達は扉の向こうへと進む


彼らを救わなくては

こうしている間にも・・・ベグニオンでは多くのラグズが苦しんでいるのです


・・・すでに取りうる手は打った

警告だけでは、何も変わらない・・・

元老院の対応を期待し、百以上もの年数を無駄にしました

行動を起すべきなのです

竜燐族が動けば、ベグニオンとて完璧に無視するわけには・・・


ゴルドアは他とは関わらぬ。我らが動かば戦いは肥大する

それは女神の眠りを妨げ、世界が滅びへと至る道・・・



「女神との誓約を・・・そなたも覚えているだろう」

「もちろんです。オルティナもソーンも亡くなってしまいました。
 女神と直接言葉を交わした者は、あなたと私だけしか残っていない」


ならば・・・

「もし女神がお目覚めになり、この世界をご覧になったらどう思われるでしょう?」

「ラグズが家畜のようにベオクに支配されるこの世界を・・・」

「・・・私はすべてを見守るだけだ」


隷属とはいえ、ラグズは生きている。ならばこれ以上戦いを拡げることは避けねばならぬ

女神が眠りにつかれてまだ150年にも満たぬ。こうなる前は、ラグズがベオクに対し優勢で

あった時代もあった。残り850年・・・時が経てば、また立場が揺らぎ移ろうこともあろう


「私は動かぬ。最初に国を分けた時から決めていたこと」


ラグズとベオク、一方が滅びを迎えるか・・・大陸を巻き込むような戦が起きるか・・・

そのような破滅の危機が訪れぬ限り、ゴルドアが動くことはない


「ですが、それでは現在虐げられているラグズは、
 いまこの時を生きている彼らはどうなるのです?」


「犠牲は、やむを得ぬ」

「・・・・・・」

「どこへ行くのだ」


「ベグニオンへ。そこで解決の手立てを探します」

「生来の力を失いしそなたになにができるという
 のだ。自らの身を危険にさらすだけではないか」


「それでも私は・・・行かねばなりません」


「そうか・・・友よ・・・銀の髪の娘は・・・そなたの・・・」

「?」


私には、この人が何を言っているのか分からなかった


「それ故・・・女神ユンヌは・・・なるほど・・・得心が・・・いった・・・希望は・・・まだ・・あるようだ」

「希望?」


その声に、デギンハンザーは顔を向ける。そこには、あの謎めいた少女がいた


「そなた・・・まだ・・いたのか」

「・・・・何百年も、歴史が変わるの待ってたんだ・・・」


私には、何百年という月日がどんなものか分からない。私の国の人間の寿命は平均

70から80。それの何倍、何十倍、何百倍もの月日を生きるとは、どんなことだろうか


「妻よ・・・ラジャイオンよ・・・いま傍にゆく」

「愛しき娘・・・アム・・・リタ・・・強く・・・生・・・き・・・」


「え・・・あ・・・・!?」


その後、静かな空間の中で、静かに、その長い長い命は終わりを迎えた


クルトナーガは、あることに気づく。そして、そこにイナが近づく


「・・・クルト様っ!王が・・・!王・・・が・・・」

「分かっている。だからこそ・・・進まなくてはいけない・・・父上から託された
 誇りを持って女神アスタルテの前に立つ。・・・・竜燐族の王として・・・!」


女神よ、どうかおやめください。もう十分ではありませんか?女神ユンヌは・・・これまでの行いを悔

いておられます。我ら人に害したのも、元をただせば・・・あなたの内より消されることを怯えたため

のこと・・・再びあなたのお体に戻されれば、このようなことは二度と起きないのではありませんか?




ユンヌは混沌。私の不完全な部分・・・このようなものがあるから・取り返しのつかぬ事をしてしまった

戦いをやめぬそなたたちを・・・私はどうすることもできなかった。毎日のように愛する子らが殺されてゆく

死を与えているのもまた、私の創りだした愛しき子たち、次第に怒りと哀しみは募り、抑えきれずに暴走

した感情は・・・大嵐となって地を覆い、ほとんどの大地を水に沈め・・・数え切れぬほどの命を奪った


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次回

アスタルテへと次第に近づきついに扉の前へとやってくる。眠りについた後のユンヌとアス

タルテはいた環境が違う事によりこの事態は起きたとユンヌは推測する。時間が残されて

いない中扉を開けるとそこにいたのはアスタルテではなく・・・そこで、ある事を知るのだった


次回 第26章、「セフェラン現る」


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