INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第24章、創世神話

塔の前までやってきた彩花は正の使徒を止めていた人達と合流する。ディン達に加勢を

頼むと階段を上った先でアイクに敗れたゼルギウスの姿を見つける。女神たちの力を借り

てひとつの賭けにでた後再び彩花はアイク達に追いつくために階段を駆け上るのだった
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「・・・・・・また・・・会えるかな」

『会えるわ』

「ディン?」

『塔に入る前、私達は命の終わりを感じた。だけど・・・あの人の独りだった魂は戻ってきた』



彩花が会いたい、また話したいと思ったように彼もまた、まだ生きていたいと思ったから


『それと同じように、さっきも、あの人はまた生まれ変わってもあなたに再び会いたいと言っ
 ていた。だから・・・彩花が会いたいと思っていれば・・・いつか・・・巡り巡って・・・会える』


彼女は、不思議だった。決して動じない、強い意志を持っている。しかしあの時の言葉、あの表情

にはどんな意味が隠されているのか。彼女は普通の人間だと言った。それは、まるで私のような

普通ではない人間・・・・そんな人を羨ましがってるようにも聞こえた


『私は・・・』




「・・・・いかんな。こう似たような場所ばかりじゃ同じところをぐるぐる回ってる気がしてきた」

『邪魔者はしばらくいなさそうだから・・・昔話をしてあげましょうか?』

「昔話?」

『ここにいるみんなが生まれるよりも・・・ずっと昔の話・・・どうやら彼女にも聞こえているみたいね』

「?」


一呼吸置くと、ユンヌはゆっくりと話し始めた



『はじまりのはじまりの時・・・この世界には水しかなかった。そこに1人の少女が降り立っ
 たの。少女はまず大地を創り・・・木や花などの植物を創り、それから動物を創ったわ』


『魚、獣、鳥・・・そんなものたちをうーんとたくさん創ったの』

「創世神話か。ガキの頃にいやってほど聞かされた」



『もうすぐ彼女も来るわ』

「彼女?」


その時だった、階段の下の方から足音が聞こえてきた


「!」

『大丈夫よ。あなた達がずっと待っていた彼女だから』

「ということは・・・!」

『もうすぐ私達に追いつくはずよ』


「その少女っていうのは・・・ユンヌ、あんたのことなのか?それともアスタルテの方か?」

『どちらでもあってどちらでもないわ。少女は世界を創り出すことに夢中で、しばらくはとて
 も楽しかった。でも・・・だんだん寂しくなったの。だって誰もが自分とは違う。誰ひとり、
 彼女と同じ存在はいなかったんだもの。少女は孤独で・・・寂しくて寂しくて・・・何千年
 も泣いてばかりいたわ。そうしたらね、獣たちの一部が・・・どんどん姿を変えていったの』


少女を慰めようとして・・・少女に近い者になろうとして・・・それが『マンナズ』の誕生


『あなたたちラグズとベオクの祖先よ』

「・・・ベグニオンの教えでは『マンナズ』は人間・・・ベオクの祖先だと・・・」

「その方が元老院にとっちゃ都合がよかったんだろうさ。ラグズを奴隷にするために・・・な」

「・・・我が国では、いったいどれほどの事情が歪められているのじゃろうな・・・」

『ラグズにだって、真実が伝わっているとは限らない。私が・・・『邪神』と呼ばれたように』


『話を続けるわね。『マンナズ』は少女を自分たちの神として讃え敬ったわ。少女の髪の色が
 まるで夜明けの光のようだといって素晴らしい呼び名までくれた。『暁の女神』という名を』

「暁の女神・・・」

『女神は『マンナズ』をとても愛したわ。彼らが豊かに暮らせるよう、様々な知識と恩恵を与
 えた。やがて『マンナズ』はその数を驚異的に増やしてゆき世界中に沢山の種類が現れた
 の。どの種類も・・・己の種が最も優れているのだと主張し、争いを始めるようになったわ』


争いは憎しみを招き、怒りを招き・・・次第に大きな戦いへと発展していった。女神がどんなに

強く止めても『マンナズ』の争いはなくならなかった同一とされることを嫌う彼らに彼らが望む

まま『ラグズ』『ベオク』という名を与えても・・・それもまた戦いの口実となった


『そして・・・あの『大洪水』が起きたの』


『女神は・・・ただ目の前の争いを止めようとしただけだった。だけどその力は強大すぎて
 ・・・ほとんどの大陸が水の底へと沈んだ。・・・残されたのはこのテリウスだけだったわ』


「それが・・・真実なのか?俺たちの知る歴史とはかなり違うようだが」

「ラグズにもベオクにも正確な事実は伝わっていない・・・?どこで狂ってしまったのでしょうか・・・」


歩いていた足を止め、ユンヌは言った


『・・・それはきっと、この先にいる『彼』が教えてくれるんじゃない?』


そう言うとクルトナーガは先の方をみて声を漏らした


「あ・・・・」

「王子!どうしたんだ!?」

「・・・・父上・・・・」

「!」


小さな声でクルトナーガは言う


「この扉の向こうにいるのは・・・父上です・・・。ゴルドアの竜燐族が・・・待ち受けています・・・」

「ゴルドア王デギンハンザー・・・邪神と呼ばれた女神ユンヌを倒した『三雄』の1人だな」

『彼はアスタルテの加護を受けている・・・それも、彼女が眠り
 につく以前の強い強い守護よ。このままでは決して勝てない』


(・・・そろそろ頃合ね)


『みんな、集まってちょうだい』


ユンヌの声に、全員が扉の前へと固まる


「本当はぎりぎりまで・・・アスタルテの前にたどり着くまでやらないつもりだったけ
 ど、仕方がないわ。わたし・・・混沌と自由の神ユンヌの加護をあなたたちにあげる」

「加護・・・?」

「本来人は女神に対して攻撃を与えることなんかできないの。元は一対であった私も互いに相手
 を傷つけることはできない。だからかつて・・・私を消し去ろうと決めた時に人を媒体とした。彼女
 は人たちの中でも特に優れた力を有する者を選んで与えた。それが女神の加護と呼ばれるもの」


『ベオクの剣士オルティナには愛用していた双剣それぞれに、ラグズの
 獅子戦士ソーンと竜燐族の長デギンハンザーにはその体自身に・・・』

『私の軍勢には、私の加護を与えた鎧を着せていたんだけど・・・彼ら3人の
 攻撃の前には成す術もなかった。だけど、今度は違う。・・・これでいいわ』


ユンヌは、力を使ったことにより少し休むといった


「ユンヌは?」

「眠りました。後は、みんなに任せると言って・・・」

「よし、ならばこのまま部屋へ入ろう」


「父上!」


クルトナーガが走ると、階段の上には父であるデギンハンザーの姿が



「・・・私がここで待つと知りながらそなたたちは進んできた
 か。当然、我らを相手にする覚悟ができたのであろうな?」

「聞いてください父上!私たちは・・・」

「黙れ、クルトナーガ。聞くのはそなたたちだ」


デギンハンザーはアイク達に向かって言う


「ラグズの王たちよ・・・私は何度も忠告を発したはずだ。大陸を巻き込むほどの
 戦乱を起こしてはならぬと。メダリオンに眠る邪神を目覚めさせてはならぬと」

「その結果がこれだ。我らは女神を裏切ったのだ。学ぶことを知らず、戦いをやめようとしなかった。
 我らは報いを受けなければならぬ。おとなしく女神アスタルテの審判を受け入れようではないか」

「・・・だけど!女神たちの目覚めは戦いの気によるものではあり
 ません。私が呪歌を謡い、それによって目覚めさせたんです!」

「・・・娘よ。そなたが何者であるかは知らぬ。だが、そのような事・・・とても信じる
 ことは出来ぬ。ここで我らとおとなしく裁きの時を待つならよし。さもなければ・・・」


「大陸最強の種、竜燐の力で・・・そなたたちを止めるまで!」




「父上!何故です!どうか、どうか話を・・・」

「無理だ、王子。俺たちは戦うしかない。前に進み、女神に対峙するために!」


さっきまで重かった苦しかった体が嘘のように軽くなった。理由は分かってる。さっき起きた

ことによって、忘れかけていた信念を思い出したから。私には、世界を救ったりできるような

勇者じゃない。だけど戦う理由なんて、大きくなくてもいいと思う



「ってえぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」



扉の先に目に映ったのはとてつもなく巨大な竜の姿



「ってサザ!アレなに!?」

「・・・ゴルドア国王デギンハンザー・・・」

「ぇ・・・・」


この竜を倒さないと・・・先へは進めない。意思になった人たちを・・・救えない。足が震える

その時、聞こえた声に振り向くとそこにいたのは竜だった。竜が竜に話しかけていたのだ



「父上!父上・・・!どうかお考え直しください」

「話はすでに終わった。後は、力によってそなたたちを止めるまでだ」

「何故です。父上!」


「・・・あれは?」

「クルトよ」

「クルト!?」


大きな音に反応すると、クルトがデギンハンザーに向かって攻撃をしていた


「な・・・!」


駆け寄ろうとするが、無言のままサザに止められる。動かずにいると、竜の強さを思い知る



「ティバーンが・・・苦戦してる・・・?」



あのティバーンが、黒竜相手に苦戦してるように見える。初めて会った時は、とてつも

ない大きさに怖かったけど黒竜とたたかっているところを見ると、とても小さく見える


「!」


黒竜の攻撃が当たり化身は解けた。代わってミカヤが光の魔道書を持って呪文を唱える



「そなた・・・『印』を持つ者か・・・」

「ご存知なのですか?」

「知っている。その成り立ちもな・・・わしはあまりに長く生きた。長すぎるほどに・・・」


「神に戦いを挑んだのだ・・・その重さを知れ!」

「っ!?」



突如背中に悪寒が走り私の中の何かが危険だと察知した。フロルの力でミカヤ達のいる場所へと

向かう。そして、デギンハンザーの周りが黒くなったと同時に広範囲にネールの力をかけた。ディン

の力が炎のカーテンなら、今起きたことを表現するなら黒いカーテン・・・闇のカーテンだろう


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次回

彩花が来た事によってある異変にデギンハンザーは気づく。そして少女はデギンハンザーの

元に近づくと彼女らがしようとしていることに対してとある問いを問いかける。その姿に一部の

者はかつてない恐怖を感じ・・・そしてデギンハンザーの元に負の女神ユンヌが現れる


次回 第25章、「最後の願い」


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