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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第22章、メダリオンと過去

誓約書を取り戻すことに成功したペレアスとネサラ。再び歩みを進める中ユンヌはこの先に

いる人物についてアイクに告げる。一方の彩花もフロル達によって今彼らに置かれている

状況について知るのだった。そしてついにアイクは因縁の漆黒の騎士に勝利するが・・・
_____________________________________

「・・・アイク、こっちも終わったわ」

「・・・先に進もう。俺たちには時間がない」


ゆっくりと近づきながら、ユンヌは尋ねる


「アイクはいま、嬉しい?悲しい?」

「・・・・・よく分からんが・・・多分・・・どっちもだ」

「そう・・・・」


アイクは立ち上がり、その場から去ろうとした時、自分の剣が光を発していることに

気づく。そして、振り返ると、同じく床に刺さったゼルギウスの剣も光っていた


『共鳴している・・・』

『神剣エタルド・・・ラグネルとは対をなすもの。あなたに持っていって欲しいんじゃないかしら?』

「エタルド・・・親父の命を奪った剣・・・」





「こ、これは・・・・」

「・・・遅かったようですね」

「ガウェイン将軍!」



荒れた場所の中、ゼルギウスともう一人が、叫びながら1人の男に近付いて行った。一般的な民家

のような場所で、家は壊れていなかった。倒れた将軍の姿が、そして、その近くには同じく倒れた

女の人が。そして、2人の間には蒼く光ったメダリオンがあった



「将軍!」

「・・・よかった、生きておられ・・・・」


そこで、一度ゼルギウスの言葉は止まった


「まさか・・・奥方を・・・手にかけられたのか?」

「おそらく・・・メダリオンを手にし、『負』の気によって暴走したのでしょう」


そこに、1人の少女の声が聞こえる


「おにいちゃん、まって!」


1人の少年は、こちらをみながら唖然としている。そして、そこに女の子が走ってやってきた


「あ!おとうさん!おかあさん!」


「・・・将軍のお子たちか」

「おとうさんもおかあさんも・・・おねんね?」


それに答えたのは、ゼルギウスではなくもう一人の男だった


「・・・・2人とも、とても疲れているんだよ。だから、そのままに・・・」

「だめ!おそとでねたら、かぜをひくの。おうちにつれていく。ね!おにいちゃん!」



「・・・・・・・」



「おにいちゃ・・・?」

「私が連れて行こう。家まで案内してくれるかい?」

「うん!こっち!」


そう言いだすと、小さなミストは駆け出して行った。それに、ゼルギウスは将軍を抱え

ついていく。その場に残ったアイクを前に男は、女の人に何か魔法をかける


「・・・せめてその眠り安らかならんことを・・・」

「・・・アシュナード殿には荷が・・・もはやメダリオンを彼の元に置いておくのは得策ではない・・・」


そういうと、男の人はメダリオンを手に取ろうとしたその時


「あ、それ!おかあさんの、だいじなの!ひとに見せたらいけないの!」


家まで連れて行ったミストが戻ってくるとおかあさんのメダリオンに触ろうとする


「それに触れてはいけな・・・!」


そう叫んだが、少女は何もなかったかのように


「なくしたらだめ。ミストがもつの」

「君は・・・平気なのか・・・」


そう呟くとミストはゼルギウスの方に走って行った


「ね、おかあさんも」

「あ、ああ」

「おにいちゃん?どうしたの?どうしてじっとしてるの?どこか・・・いたい?」


男は、アイクにゆっくりと近づき言った


「君は・・・見てしまったんだね・・・可哀想に・・・」

「おにいちゃ・・・?」


男は杖を振るった。その時、アイクの中にその時の記憶が浮かぶ。父が、母を刺す所を


「うわあぁあああああああ」

「おにいちゃん!おにいちゃん!しっかりして!」

「っ・・・!」



「・・・どうしました?」

「・・・少し待ってください」


再び、男は杖をかざす


「いい子だ。そのまま、おやすみ」

「・・・・・」


「何をなさったのですか?」

「記憶を封じました。あまり良いことではないけれど・・・子供が背負うには重すぎます」

「・・・メダリオンは、どうされますか?」

「今は・・・この家族に預けておきましょう。時が満ちるまでは」


「居た・・・んだ・・・俺・・・あの場所に・・・親父を止めようとして母さんが・・・刺された瞬間を・・・見て・・・」

「そうだったの・・・あの時・・・外ではそんなことが起きていたのね」

「・・・・ゼルギウス・・・・」


アイクは、しばらく考えた後、ゼルギウスの近くに刺さっていた剣を引き抜く

とゼルギウスに向かって剣を構えた。そして、構えを解くと背を向け歩き出した


『まだ戦える?』

「あぁ・・・俺は立ち止まらん。死ぬまで前に進み続ける」


ユンヌは、アイクの後を追い、止まって再びゼルギウスの方を見た。そこにふたたびユンヌ

の中に、あることが流れた。それはユンヌだけでなく、塔に向かっていた少女の中にも



「この印は・・・これを消す方法をご存知ありませんか?」

「君は・・・ラグズの混血なんですね?」

「はい。父方の先祖に1人・・・ラグズと交わった者がいたそうです」

「先祖の過ちが・・・・報いとなって現れたいうわけですね・・・可哀想に」

「私を見る一族の目は冷たく・・・それから逃れたくて、仕官の道を選びました。しかし、いつ正体が
 ばれるかと恐れるあまり・・・誰とも親しく付き合うことなく、ずっと孤独に生きてきました。でも、
 もし・・・賢者殿のお力でこれが消せるのであれば私の人生もきっと・・・・変わるのではないかと」

「残念ながら、無理です。・・・このような印が何故現れるのかすらも・・・解明されていないのです」

「そう・・・ですか・・・どうにもならないとわかっていたのに・・・儚い夢を抱いてしまいました」

「私に声をかけた時、屋内だというのに鎧兜を外さずにいましたね。なにか理由があるのですか?」


「人に・・・姿を見られるのが嫌なのです。5年ほど前から、どうやら成
 長に遅れが出てきたようで・・・気味が悪いと噂されるのが恐ろしくて」

「それでも・・・いずれ限界はやってくる」

「わかっています。数年後には除隊して他所の土地に行くしかない」



「別に辛くはないのです。それが私の・・・運命なのでしょうから生きている限り逃れられ
 ません。ただ一つの未練は、上官に師事している剣技を学べなくなることだけで・・・・」



その時が来たら、私の元に来ないかと男は告げた。自分も見た目通りの年齢ではないと告げた


「では、あなたも私と同じ・・・?」

「・・・似たようなものです。私は君の苦しみを・・・誰より理解してあげられます」

「・・・・どうして私を?」

「これから成すべき野望に、君の助けが得られれば心強い」


「野望・・・ですか」

「ええ、野望です」


「・・・・貴女の元に行けば私は救われるでしょうか?」

「それは分かりません。ですが、少なくとも君は1人ではなくなる」

「・・・それで充分です。私の心は決まりました。数年の後、必ずやあなたの元に参りましょう」

「・・・待っていますよ」

「私はデイン王国軍、ガウェイン将軍配下のゼルギウスです。賢者殿のお名前は?」

「私は・・・・私の名は・・・」




「・・・悲しい出会い。孤独な魂がもう1つの孤独な魂を呼んだ・・・ミカヤ、あなた
 も悲しいのね?あの騎士は・・・あなたにとても優しかった・・・でも、もういない」

「味方のままでいてくれれば、頼もしかっただろう・・・」


ゼルギウスはもう・・・いない・・・・・残された魂はまた・・・独りぼっち・・・・


一人の生命が終わりを告げた事に、あの女神たちも気づく。しかし少女は気づくはずもなく

何もない静寂の中走り続けていた。今告げるべきではないと3人は何も言わぬまま少女の

頭に浮かぶのは皆の無事を祈ることだけ。そして見えてくる塔の入り口


「!!」


扉に近付くと、今まで無音だったものが、叫び声や金属音、聞きなれた声が近づく



『彩花!』

『彩花さん!?』


1人が叫ぶとその声に呼応するかのように次々と声が聞こえてくる。戦いの中に、無残にも残った

正の使徒の武器、焼き焦げた壁。次々と聞こえる声に感激してると、後ろから誰かが頭を掴んだ


「ライ!」

「ほんとに、お前には驚かされるな」


よく・・・無事だったなと呟くと、ライは笑った。そして、次々とかかる声は止まらない


「1人でこんだけ元気とは驚いたな」

「彩花さん・・・!元気そうで・・なによりです・・!」

「おいおいローラ!まだ戦いは終わってねーっての!泣くなら終わってから泣けよ!」


戦いの中に、これだけ苦しい戦いの中に皆の笑顔がある。そして


「トパック!?」

「あ・・・彩花?彩花なのか・・・!?」

「トパック!ムワリムさんに、ビーゼさんも!」


そんな中姿はなくとも脳内に響いた声に答えると僅かに吹き抜ける風を感じた


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次回

アイク達の後を追うために彩花は一同と別れ塔の中へと入って行く。長く続く長方形の

階段に気の遠くなる感じがしていた中ディン達は告げる。歩き続ける事目の前に見えた

巨大な扉にこの先に大切な何かがあると感じざるを得なかった。そして・・・


次回 第23章、「魂の呼応」


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