INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第18章、希望の巫女

ついに見つかった『血の誓約』を解く方法だったがそれは衝撃的なものだった。『誓約に関わらぬ

第三者の手によって命を奪われし場合、その効果を失う』ペレアスの死によって呪いが解かれると

知ったミカヤ達だが受け入れられるはずもなく・・・ペレアスはミカヤに代わりタウロニオ将軍に命ずる
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「タウロニオ将軍・・・・デインのこと・・・頼みます」

「・・・王・・・陛下・・・」

「サザ・・・たくさん迷惑をかけたね。これが最後だから・・・どうか許してほしい」

「・・・・いや・・・・」


そして、ミカヤの方を向いてある物を差し出した。それは、指輪だった


「ミカヤ・・・・・この指輪を母上に。できれば・・・心より愛していましたと、伝えてほしい」

「・・・っ・・・・・・・・・・」


かけ離れた場、この大陸に通信機もなければ映像を映す機械もない。頭の中に流れ続ける

映像、夢にしてははっきりしすぎてそもそも今は寝ていない。風が伝えた言葉とリンクして

何かが頭の中に映像を流しているのだろう。そう思わせるように風景が流れた


「ペレアスさん・・・死んじゃ・・・ダメ・・・」

「彩花さん?」

「きっと・・・方法があるはず・・・だから・・・!」


正面に向き直るとタウロニオは刃を構える。恐怖するでもなく、そんな表情を見せず


「さようなら、みんな」


そう告げると一瞬微笑み目を閉じた


「ペレアスさん・・・?ペレアスさんっ!?」

「彩花さん!一体どうしたんですかっ!?」

「・・・・・・え?」


横から聞こえた声にハッとなると歪んだ表情をしていた2人の姿があった。現実に引き

戻されたような、今見えているのはずっと歩いていた土の道。晴天ともいえる空だった


「今・・・」

「何か・・・あったんですか?」

「今・・・ペレアスさんが・・・途中で・・・見えなくなって」


どこからか唐突に浮かんだ映像は刃が向かった所で途切れた。一番気になるところで遮断された

タウロニオさんはペレアスさんを殺してしまったのか、殺していないのか、気になって仕方がない


(一体・・・どうなったの!?なんで・・・見えなくなったの?)




「いいえ・・・・!だめです!ペレアス王、諦めてはだめ!!」


とっさにタウロニオとペレアスの間に入った。ミカヤは倒れそうになりそれをサザが受け止める



「ミカヤ殿・・・!」

「君は、なんてことをするんだ・・・!」

「・・・・だい・・・じょうぶです・・・わたしは・・・」

「すぐ治療を・・・」

「いりません!」


近づこうとしたペレアスは手をひっこめた


「・・・こんな傷・・・平気です。あなたを犠牲にして・・・生き続けろと
 言われることに比べたら・・・いたみなんて・・・ないも同然です・・・」

「・・・ミカヤ・・・・」

「・・・だけどっ!僕のせいなんだっ!!あんな誓約をした責任を・・・・・・せめてこの命で償いたい」

「・・・逃げないで。・・・戦いましょう。最後の一瞬まで・・・。・・・たとえ、僅か
 でも・・・わたしたちには可能性が残されている・・・だから・・・生きて・・・・」


そう言い残し、ミカヤは意識を失った。名を呼び続けるサザに対しタウロニオは杖使いを呼びに出る


「・・・・っ・・・・・・・・うぅっ・・・」



その頃、ラグズ連合軍の間では、セネリオ達の元にあの二人が戻ってきていた


「・・・偵察、完了しました」


戻ってきたヤナフとウルキに対してティバーンはデインの状況を聞く

「いますね。東にある城を囲むようにして辺り一面・・・黒鎧で埋め尽く
 されています。その数およそ1万。全面交戦の構えってとこでしょうか」

「・・・・東か。だったら、軍師の予測どおりノクスが次の戦場ってわけか」


そして、その報告は全指揮官であるアイクの元へと届きライ、スクリミル、サナキもその場へと集まる


「1万・・・その数で皇帝軍に対する・・・か」


スクリミルは正気の沙汰とは思えないと告げる。兵の数が僅差であれば個々の強さが勝敗の

要となる。ラグズとベオク、1対1では話にならないと。誰もがスクリミルの言葉に共感する


「・・・帝都で反乱があったことは、デインにも伝わったはずじゃ!元老院に
 味方したところで、もうなんの勝算もない。・・・何故、それがわからん!」

「デイン軍の事情はともかく・・・こっちはベグニオンに入ってからが本当の戦いだ。民衆の反乱と呼
 応して一気に攻め上がり帝都を落とすそのためにも、ここでこれ以上兵力を損なうわけにはいかん」

「そうじゃ。ぐずぐずしていては・・・セフェランが起こしてくれた動きが無駄になってしま
 う。退くことができぬのはわれらとて同じこと。この戦い負けるわけにはいかぬ・・・!」



廊下を歩いていた時アイクの元にラフィエルがやってきた。今回の戦いに連れて行ってほしいとのこと


「あんたたち兄弟は、交代でメダリオンを静めることになっていたはずだが?」

「私からも頼む。・・・というか、ラフィエル1人を戦場にやるわけにもいかん」


2人を出陣させてほしいとのことだ


「それは構わんが・・・なぜだ?」

「・・・デイン軍にはミカヤがいます・・・彼女を、救いたいのです・・・」


これまで何度か試みたものの向こうが望まない限りどうしようもないとアイクは告げる


「・・・話をさせてください。お願いします・・・」

「直に言葉を交わせば・・・伝わることもあるかもしれん。何より、このままでは我々の気がすまんのだ」

「・・・わかった。どのみち、こちらに有利な戦いだ。大将はなるべく狙わないよう、全軍に徹底させる」

「ありがとうございます・・・・!」


デイン軍とラグズ連合軍の戦いはすでに始まっていたがやはりミカヤ達が圧倒的に

不利だった。次々と、防衛線を突破され、アイク達はミカヤ達の元へと迫っていた



「巫女様っ!敵が目前に迫っております!どうか城内へ!」

「・・・ここの防衛線も破られた・・・今度こそ・・・もう・・・」


ミカヤは、がっくりと肩を落とした。ついに、最後の希望が途切れてしまった


『暁の巫女!』


突然の声にびくっと肩を震わせる。声の主は、サザだった


「ぐずぐずするなっ!残った兵たちを連れて城に入らせ、籠城するんだ!」

「サザ!?」

「あんたが立っていれば、兵たちは希望を捨てない。デインは・・・まだ戦える・・・そうだろう?」

「・・・えぇ!」


サザの言葉に、ミカヤは今一度力を込め、叫んだ


「全軍、城内へ撤退!繰り返します!デイン兵たちよ!この場を捨て、城の中へ!」


「大手門、突破されました!しかし・・・・・・内城壁が破られるのは時間の問題かと!」

「兵力を内城壁へ集中させて!わたしもすぐに行きます!」

「はっ!」




「さすがはアイク団長率いる皇帝軍・・・籠城すらさせてもらえない・・・か」

「ここまで、かしら・・・・。デインは・・・滅びる。きっとそれが・・・この国の運命だったんだわ」


だけど・・・それでも、ペレアス王1人を犠牲にしたり誓約なんかでじわじわと命を奪われるよりいい


「戦って戦って・・・息絶えるその瞬間まで、生を実感できるから。・・・ユンヌ・・・お逃げなさい」


そういい手を伸ばすと、チチッと鳴きユンヌは飛んで行った。そんな様子を、静かに2人は見

つめるとミカヤは「いままで・・・ありがとう」と聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた



「ずいぶんあっさりしたもんだな。追い払ってもすぐにミカヤのところに戻って離れなかったのに」

「賢い子だから・・・わかってくれたのよ」


次々と倒れて行く兵士、負傷しては引き下がって行く兵士。中には長い間一緒にいた仲間達

の姿もある。望んでいたものとは違うもののこうして何かの為に生を尽くすのも悪くは無いと感じた



「あいつも・・・生きてくれるかな」

「あら、珍しいこと言うのね?」

「今、この場にいなくてよかったと思っている。こんな所・・・見せたところで意味がないからな」

「そうね。それじゃあ・・・行きましょう」




「門を破れ!篭城に付き合う時間はない!ここで決着をつけるんだ!」

「アイク!やばいぞ・・・戦場に渦巻く『負』の気が強すぎて・・・ラグズの兵たちに影響が出てきた」

「お前、顔色が・・・」


よく見ると、うっすらとライの顔が青ざめている


「あぁ、我ながら・・・ぶっ倒れないのが不思議なくらい気分が悪い。けど、これは
 オレが特異なだけで・・・・・他のほとんどのやつは、暴走のほうへ進んでってる」


かといえここでやめるわけにもいかない。それはライも十分に承知していた。ただし敵将に手出

しするなという命令はもう意味をなさないだろう。ラグズ兵に見つかれば確実に殺されるだろう


「それを伝えときたくて」

「・・・助けたかったら、自分で見つけ出すしかないか」

「あぁ・・・」



その時、外で待機していたティバーン達はあるものを見つけた。遠くから、竜が飛んできたのだ

その竜は、大きく口を開けると、城に向かって攻撃をした。またその上空近くから、天馬が飛んで

いるのが見えた。そこには、エリンシアともう一人乗っていた


「両軍とも・・・戦いをやめてください!私たちはゴルドアの竜燐族!両軍に戦
 いの停止を望みます!私達の呼び掛けに応じて、両軍、兵を退いてください!」


距離が縮まるとアイクに向かってエリンシアは叫ぶ


「アイク様っ!帝国軍のみなさん!どうか一旦、兵を退いてください!」


アイクはそんな2人の様子を見て呟く


「イナ、エリンシア・・・!・・・どういうことなんだ、一体」

「ゴルドアの・・・黒竜」

「おまえたち、無事だな?」


そこにやってきたのはティバーン達だった


「鷹王・・・いったいなにが起きてるんだ?」

「さぁな、一つ言えるとすれば・・・策もないまま黒竜を相手にするな。さっきのブレスは威嚇にすぎん」

「・・・わかった。全軍、退却!部隊長は兵をまとめろ!撤収するぞ!」

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次回

イナから聞いた起こりつつある事と同時にアイクは共にやってきたエリンシア達からとある事を

聞く。それはユリシーズの失踪、途中で連絡が途絶えたと告げる。そしてデインでも逃げ道が

なくなった事によりペレアスは新たに発覚した事実と共に今度こそと告げる


次回 第19章、「蒼炎の炎」


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