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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第17章、呪いを解く方法

無意味な騒動を避けるために2手に分かれた彩花は途中ベグニオン帝国軍の野営地に来てしまう

ここを通り抜けるしか城下町に行く方法はなく戦いは避けられないと覚悟を決めた所総大将ゼルギウス

によって匿われる。ゼルギウスによって難所を突破することに成功し再び城下町を目指すのだった
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「・・・どうして」

「なに、避けられる戦いは避けるべきだろう?」


見張りを越え少し歩いたところで2人は立ち止まり彩花は振り返ると告げる


「あ、ありがとうございます、道まで開けていただいて・・・・」

「気にするな。君には是非生きていてほしいからな」

「私・・・に?」


国のリーダーともいえる人物からのこの言葉に驚かない方が無理があるだろう。忠誠を尽く

した部下でもなければ国の王でもない。たった一日、偶然遭遇しただけの元敵だった人物


「さっきの話、おそらく本当なのだろう?君からはただ者ではない何かを感じる」



「今まで、ありがとうございました」

「いや、私も世界の話が聞けて楽しかった、礼を言おう」

「・・・それでは」


一礼すると、背を向けて歩き出す。しばらく歩くと彩花の顔から頬笑みが消えた



「・・・・・・あの人は、もしかして・・・・」


頭の中に浮かんだある予感。だけどそんなことをする意味が分からない


(今は戦争を止めることを考えよう)


戦争を止めるには、これしかない



「やっぱりそっちのが速かったか」

「彩花さん!」


背後から聞こえた声に振り返るとそこには別れた時となんら変化のない彩花の姿だった


「良く分かりましたね」

「人が多すぎてちょっと見つけるのに苦労したのは誤算だった」


一足先にこの城下町についた2人は自らの危険を顧みず情報を集めていたという。そこで聞いたの

はこの先で2つの軍が戦争を行うだろうという情報。急いで向かうもすでに軍の姿は見当たらなかった


「ところで彩花さん」

「・・・なんだい?」


戦いの後かと思われる矢が突き刺さっている中シズクは尋ねる


「・・・止めるって・・・どうするんですか?」

「ただでさえ無謀に等しいのに策も無しなのは無謀すぎると・・・俺も思います」


一体何を考えているのか、何も考えていないようにも見える2人は疑問しか浮かばなかった

以前同じ内容の質問をした時少女は考えていなかったと答えた。どうするつもりなのか


「・・・いや、策ならある。・・・思いついた」

「本当ですか!?」


驚き様に叫ぶギンに対し表情を変えぬまま彩花は告げる


「・・・多分、信じられない話だと思う。命を落とすことなく・・・戦争を終わらせる方法」

「・・・それは一体?」

「まず、この戦いはどちらかが降伏するか大将・・・アイクかミカヤが倒れるまで続けられる。
 言ってしまえばどっちかが戦えない、動けない状況になればこの戦いは終わると思ってる」


司令塔が行動不能となれば少なくとも僅かながらの混乱は起きるだろう。そうすれば一時期

とはいえど争いが治まる。けど片方だけじゃ優劣が起きる、結果争いは終結しないだろう


「もし、両方の総大将が行動不能になったら・・・?」

「え・・・?」

「両軍共に司令塔がいなくなれば簡単に行動を起こすことは出来ないはず。戦いは・・・終わるはず」




その頃、デインに、ある情報が流れていた。タウロニオの言葉にサザは頷く


「帝国で反乱っ!それは真か!?」

「トパックからの情報だ。慮因とされていたペルシス公がゼルギウス将軍に
 よって救出された。2人は、街頭に姿を現して民衆たちに問いかけたらしい」



『君たちが信じるべきは神使様と元老院とどちらだろうか・・・と』

「民意は神使にあった・・・そういうことなのだな?」

「・・・そうだ。帝都では連日連夜、大神殿マナイルに民衆が殺到。自分たちの真の支配者を取
 り戻すべく、帝国各地で暴動が暴発。事態鎮圧のため、元老院は対応に追われているらしい」

「これは・・・我が国にとって吉報ではないか?元老院が倒れれば血の誓約も・・・」


『そうはならない』



2人が会話していたところに、ペレアスが現れた


「王・・・!?」

「ガドゥス公は、そんな甘い人間じゃない。・・・元老院が滅びるなら我が国を道連れに
 する・・・いいや、我が国だけを犠牲にして自分たちが助かる道を探すんじゃないかな」

「・・・あくまでも、デインをくいものにする。・・・奴らの考えそうなことだ」

「ミカヤは・・・どこにいるんだ?」


ペレアスは、あたりを見渡し問いかけるとタウロニオは呼んだ方がいいか問いかける


「頼む。やっと・・・・『血の契約』を逃れる方法が見つかったんだ」

「!・・・わかった。すぐに連れてくる」


ペレアスの言葉に顔色を変えるとサザは、扉の方へ走って行った。ミカヤはサザに連れられ

ある部屋にやってくる。そこにはすでにペレアスとタウロニオの姿もあった



「方法が見つかったって・・・ほんとうですか?」

「あぁ。これを見てくれ」


そう言って渡したのは一冊の書物ミカヤは、静かにそれを受け取ると、目を通した


「その書物に記されている通りだ。これでデインは救われる」

「・・・・この書はいずこから?信頼に値するものなのですか?」

「私室にある隠し部屋で見つけた。歴代のデイン王が所蔵していたものだから・・・」


おそらく、市場で出回っている物より信頼は高いだろうと告げる。そこに、サザが一言


「つまり、これが確実な方法かどうかは分からないということだ」

「確実な方法が見つかるまで・・・待っていられるような状況じゃないだ
 ろう?デインの滅亡はもう間近に迫っている。・・・他に策はないんだ」


3人が口論をしている時、ミカヤは呟いた


「・・・できません」

「デイン国民全ての命がかかっているんだ!成功すれば・・・元老院のくびきか
 ら逃れてデインは自由になれる!こんな馬鹿馬鹿しい戦いを終わりにできる。」



『大丈夫だ、絶対にうまくいく。決意してくれ、ミカヤ!!』



「できませんっ!わたしは・・・弱い人間なんです。デインのために・・・
 どんなことだってやると覚悟を決めたはずでした。・・・なのに・・・・」
 


だんだんと口調が強くなっていったペレアスに対しミカヤの言葉はだんだんと弱くなっていく



「わたしは、サザの命が奪われそうになった途端、動けなかった・・・デインの将として・・・兵士に犠
 牲を強いておきながら!沢山の命を奪っておきながら!私は・・・サザを失いたくなかった・・・・・・」

「・・・・・・・・・」


そこに、ペレアスは言葉を付け足した。たとえ・・・囚われたのがサザじゃなく、一兵士だったと

しても君ならきっと、見捨てられなかっただろう・・・と。少し歩き、ペレアスは話し始める


「人はみんな・・・利己的なんだよ。戦乱で失われる多くの命より、目の前で奪われるたっ
 た1つの命を重く感じる。・・・それが親しいものであればなおさら深く・・・そういうものだ」


城下町に入った時とは違い彩花はあるものを身につけながら2人と共に城下町を後にした

近くで行われたということは間違いなくこの近くに両軍がいるであろうと推測する


「・・・そんな方法が・・・あるのですか?」

「教えられただけ、使った事は無い。けれど・・・もしそれが出来れば・・・終わると思わない?」


緊迫した世の情景には見あわず空は青く晴天とも呼べる天気。今この世界で起きている

事が嘘かと思わせるような、夢なのではないかと思わせるようなさわやかな青空だった



「ミカヤ・・・僕は、そんな君が好きだよ。だから・・・君に頼みたい。『僕を殺してくれ』



風が吹き抜けるとふと彩花は顔を上げた。穏やかな気候ではあるものの今吹いた風は何かが違う

暗雲に立ち込める中の一筋の光のような、その逆のような。とにかく周りとは一風変わった感じ




「できません!できませんっ!許してください・・・っ!」

「血の誓約は、それを交わした者が誓約に関わらぬ第三者の手によって命を奪われ
 し場合、その効果を失う。・・・自殺しろというのではなくて・・・少しほっとしている」

「お願いですから・・・わたしに・・・そんなことを望まないで・・・」

「国王である僕の責任なんだっ!ミカヤ・・・っ!君がだめなら、他の者に頼むしかない!」



しばらくの沈黙が流れた。どうして、そんなことできないとミカヤは呼吸が苦しくなって行くのを感じた

ここでペレアスを殺せばもしかしたらデインは救われるかもしれない。けれど、そんなことできない



「嘘・・・」

「あ・・彩花さん?」


歩いている中なんら変化はないというのに彩花の表情は一瞬のうちに曇って行った。そして唐突に

呟いた言葉に2人は首を傾げる。そう、デイン軍に起きていることを風が告げたのだ。2人には聞こえ

るはずもなく風が運んできたのは衝撃的なものだった。信じられなかった・・・信じたくなかった


(別の人が・・・ペレアスさんを殺せば・・・呪いが解ける?)


呪いが解ければこれ以上デインがベグニオンに助力する必要はない。けれどデイン王ペレアスの命と

引き換えにという条件の元。これがどこで行われているのかは分からない。そこまでは教えてくれない



「・・・でき・・・ません・・・」

「・・・・そうか・・・いいんだ、ミカヤ。酷なことを言ったね」


そいういうと、ペレアスはタウロニオの方を向いた


「タウロニオ将軍、お願いできるかい?」

「王よ、やはりこのようなことは・・・」

「これは命令である。逆らうことは許さない」


ペレアスとタウロニオは、対立した状態で沈黙の時間が刻々と過ぎて行った。そして


「・・・・承知いたしました」


そう告げると、タウロニオ将軍は対向するようにペレアス王の前に出た


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次回

ミカヤ、タウロニオが下した答え。そして戦いはなお続けられるもデイン軍の不利は変わらず

死を覚悟したミカヤは最後まで戦い抜くことを決める。生を感じるために。その頃有利かと思わ

れたラグズ連合軍だったが渦巻く「負」の気の影響でラグズに異変が出始めていた


次回 第18章、「希望の巫女」


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