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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第16章、総大将ゼルギウス

ギン、シズクの事について知った彩花は歩いた先でとある分かれ道に出る。種族の関係で二手に

分かれその先の目的地で合流することを決める。しかし片方の道を歩いていた彩花はベグニオンの

拠点に遭遇してしまう。そして彩花はあのスクリミルを倒した張本人を知るのだった
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『私も、こんな戦いは望んでいない』


男の人は表情を1つ変えずに真剣な顔で言う。本心なのだろう


「肝心なことを聞いていなかった。・・・名は?」

「彩花・・・神月彩花・・・です」

「変わった名だな。私は、私の名はゼルギウス」

「ゼルギ・・・ウス!?」


名を聞いた途端、驚き続きだった彩花は更に表情を変え驚いた。ゼルギウス、ベグニオン軍を

率いていた総大将の名前でありガリアの総大将とも呼べるスクリミルさんに勝利した人物だ


「どうした?」

「スクリミルさんを倒した・・・」


会議の中で名は何度か出たものの姿を見たことはなかった


(この人が・・・)


「・・・君は、連合軍の者なのか?」

「・・・元・・・です。今は・・・どこにも」


表情を元に戻すとこの道のほかに城下町に行く方法はないかと尋ねる。が道はあるものの

どこにもベグニオン兵がいるだろうとのこと、戦いや荒事を避けて抜ける事は不可能に等しい


「そう・・・ですか」


それでも・・・それでも行かなければならない。ここで立ち止まっているわけには行かないのだ


「ふむ・・・今出て行くのは危険だろう」

「・・・なぜそう言うんです?私は敵ですよ?この軍の情報を言うかもしれないのに」

「元、だろう?」


どういっても変わらぬ表情にかつて経験したことのない種類の焦りを感じた

これが大人というものか、冷静さを失わずどっしりと構えている姿に圧倒される


「それだって、嘘かもしれませんよ?」

「本当に嘘をついているのならそんな事は言わないだろう」

「ぐっ」


うまく言いくるめられ反論できずにいるとゼルギウスと名乗った人物はずっとこっちを見て

いた。まるで心の中を見透かすような、そんなことさえも可能にさせるような鋭い表情で


「・・・・・・」

「・・・ふ」


数秒後、鋭かった表情は解け僅かな笑みを浮かべると口を開いた


「戦争を止める・・・か。・・・あの女王もだが、なかなか言えることではない」

「女王?」

「君もあの時連合軍にいたのだろう?エリンシア女王陛下の言葉を聞いただろう?」

「エリンシア・・・?」


あれはベグニオンの元老院とティバーン達が対峙していた時のことだ。エリンシアは単騎で

降りてきたかと思えば唯一の武器アミーテを置き武力を放棄したのだ。一歩間違えれば

攻撃の集中砲火で命を落としていたかもしれない。あの時はどうなることかと焦って見ていた



「そう言えば、ティバーンもエリンシアのこと見直したとか・・・」

「疑問ばかりが浮かぶな。先程から女王陛下や鷹王のことを名で呼んでいる」

「エリンシアは、自分が女王でいることを嫌がっていました。だから、外の世界
 の私なら女王としてではなくて普通の人として接する事が出来ると思い・・・」


もう一人はもともと「ディバーンさん」って呼んでたけど・・・あれ以来なぜか「さん」をつけ

ずに呼んでいた。そもそもここでゼルギウスから話を振られるまで名を出すこともなかった


「将軍!」


その時足音と共に誰かの声が聞こえ足音はだんだん近づいてくる


「まずい。どこかへ隠れるんだ」

「どこかってどこに・・・・」

「こっちだ」


手招きされると壁のような場所の後ろに身を隠すと扉の方へとゼルギウスさんは向かっていく


「ゼルギウス殿」

「どうした」


1人の人が入って来た時、彩花は隠れていた。静かに、2人の会話に耳を傾ける


「パルテロメ総司令官がお呼びです」

「・・・・・わかった」



そして、ゼルギウスとルベールはその場から姿を消した。あの人は、見覚えがある


(そういえば、ゼルギウスさんも確かあの時いたっけ・・・・変な人を助
 けに戻らなくって変な人が怒ってた・・・あの人も確かいた気がする)


もしかしたら、戦いを望んでいないというゼルギウスさんの言葉は本当なのかもしれない

だけど、何かが引っ掛かる。何かを見落としてるような気がしていた


(この戦争が終われば、誰も死なずに済む。ゼルギウスさんだって・・・自由になれる)


「あれ・・・?」


ふと頭に浮かんだのは、あの漆黒の騎士。どうして今漆黒の騎士が出てきたんだろう

直後、何かが頭の中をよぎった。なにがとは説明できないが頭の中にあるものが浮かんでいた



「・・・・・まさか・・・・・」


することを終わったからなのか、再びゼルギウスが戻ってくる頃にはこの中だけだが最初来た時

よりは落ち着いた表情で彩花はいた。この人は自分に向かって武器を振り下ろさないと思ったからだ

そこから尋ねられるままこれまでの経歴、出身地、旅した場所や関わる話しをしていた


「・・・どれも聞いたことのない話だ」

「皆そう言います。魔法も・・・この地ではあり得なくても外の世界じゃ魔道書なんてないのが
 普通ですし竜だって・・・そもそも存在している事自体が驚きです。ほとんどが魔物だったり」

「私も長い間生きてきたがこの大陸からは出たことがなくてな」

「・・・この大陸の人は旅行とか行かないんですかね?」


だが指摘されて気づく、3年前から始まり以前より大小問わず争いが起きていたのだ

旅行なんて娯楽な事ができるはずはなく安易な発言に謝ると気にする必要はないと告げる


「・・・・・・」

「どうした?」


茫然としているとゼルギウスが不思議そうに尋ね思わず焦った様子で答えた


「あっいや・・・その・・・総大将ってもっといかつい人がしているものだと・・・」

「・・・意外か?」

「・・・意外と言えば意外ですし・・・そもそも軍なんて見たことがないからなんとも・・・」


この地で何度も話した自国では戦争がない事、過去の事を話すと驚いた反応を見せる。軍その

ものは存在しているもののこの地とは打って変わってあくまで安全を守るための組織である


「何故戦争を止めようと?」

「・・・連合軍とデイン軍、どっちにも私の恩人がいるんです。どちらかを見捨てるなんてできなくて」

「・・・・・・」


私はここから出る事を決めるとこのことを話す


「・・・・私、考えたんです。今自由に動けるのはどこにも所属してない私・・・
 私が止めないと、この戦争は国の大将が死なない限り終わらない・・・・・・」

「止める方法があるのか?」

「・・・・・はい」


考えた結果見出したのは他の人から見たら信じられない。誰も死なずに、戦争を終わらせる方法


「しかし、だ。どうやっていくのだ?ここらは我が軍が張り詰めている」

「突破します」

「!」


正気か?と疑いたくなるような言動であるのもだが何より迷いなく答えたことにゼルギウスは驚いた


「けれど、誰も殺しはしません。私には・・・そんなことは・・・できない」


背を向けると天幕に向かって告げる。今から逃げ切るまで、自分はベグニオン帝国の敵となると



「逃げ切れるのか?君も知っているだろう。この軍の強さを」

「えぇ、知ってます。『あの』スクリミルさんを倒したのですから」



「けれど、ここで止まるわけにはいかない」



「不可能だと思うのなら、見ていてください。私は、抜け出してみせます」


「・・・分かった。私は君を捕まえる振りをして見届けよう」

「なんなら、本気で来てもかまいませんよ?私は、負けませんから」


こんな事を言っても信じてもらえないだろう。そんなことは知っている


「・・・・いや」


歩き出そうとしたところをゼルギウスが止めた。言われるがままゼルギウスの後について

歩いていくと、そこは見張り番のいた。ここは町へ向かう為の道、野営地の向こう側だった


「お疲れ様です!」

「ちょっと、この方を通してはもらえないだろうか」

「この方は?」

「ちょっとした知り合いでな、この先の町に行きたいそうだ」

「はっ!」



ゼルギウスさんの言葉に兵士たちは道を開ける。その行動が信じられず思わず尋ねる


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次回

城下町にて2人と合流した彩花は途中で思いついた戦争を止める方法を話すと同時に

デイン軍とラグズ連合軍の戦争が始まるという情報を手に入れる。一方デイン軍の中で

とある情報が入り事態は一変しようとしていた。また呪いを解く方法も発見されるが・・・


次回 第17章、「呪いを解く方法」


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