INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第5章、決定打

両軍が女王の説得により撤退しようとしていたところ元老院パルテロメの命ににより一部がエリン

シアに襲いかかる。それに気づいたアイク達とジョフレ達はエリンシアを守るため向かう中、エリン

シアの前に現れたのはかつて逃がした人物。ルキノもまた、少女との再会に成功するのだった
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「随分と・・・変わりましたね」


先の戦いから、共に過ごしていた時と雰囲気が変わっている事にエリンシアは気づいた


「・・・・・・エリンシアの命令で城の外に連れ出されてから色々と考えた。今まで違う種族が
 争う話なんて何回も聞いたことある。でもそれは架空の話でしかなくて信じられなかった」


何もわからなったあの時どうすればいいのか、自分がどうなるのかわからずただ安全な

場所に逃げたかった。帰りたかった。計り知れない恐怖と不安しか心の中にはなかった


「でも、この大陸で色んな国の人に何度も助けられて、帰りたいっていうより助けたいって思
 った。生きるべき人が生きられない世界なんてあっていいはずがない。だから決めたんだ」

「決めた?」

「自分が正しいと思う事をするって。アイク達と一緒に・・・この戦争を終わらせたいって」


不可能かもしれない。理想かもしれない。でも、皆が笑える日を・・・そんな世界にしたい


「エリンシアは間違ってない。今はまだ、意見が合わないところとかあって戦争が起きるかも
 しれないけどこの大陸は元々は1つの国だったんだよね?だったら・・・不可能じゃないはず」

「・・・そうですね。今はまだ難しいかもしれませんが、いつか・・・クリミアとガリアだけで
 なくデインもベグニオンも、フェ二キスの方たちとも・・・仲良くなれる日が来るように・・・」


戦いはひとまず終戦し、久々の面々にアイク達もエリンシアを始めとした人達と会話していた


「彩花!」

「マーシャ!」


クリミアから離れてどれほど経ったのか、早いようで長くも感じた。そんな中ミストが呼んだ

挨拶を交わし連れられるまま天幕の中へと向かうと深刻な表情でミストは告げる


「顔色・・・悪いよ?」

「え?」


誤魔化すように明るい声で聞き返すが隠しても無駄だと、とっくに気づいているとミストは告げた


「はは・・・すごいなあ。気づくなんて」

「ティアマトさんにライさん、他にも数人は気づいてるんじゃないかな」


気が抜けたように座りこむとミストは驚いた様子で駆け寄った


「・・・やっぱり。気分が悪い?」

「頭が痛くて、気持ち悪くて・・・。見ないようにはしてるんだけどやっぱ無理だよね」

「・・・なのに女王様のところ・・・戦いの中心に行くなんて2人が怒るのも当然だよ」



クリミア城の一室、大きな机を囲むように椅子が並べられた場所にとある人物たちが集まっていた


「さて・・・列席の方々よ。我が招きに、よくぞ応じてくださった」


それに続いて青紫色の髪の少女はそれぞれの人物の名を呼ぶ

「そして・・・この場を提供し、会見実現にご尽力くださったクリミア女王エリンシア殿。
 国を追われ、素性も疑われしわたしに機会をくださったこと・・・心より、御礼申し上げる」

「サナキ殿・・・堅苦しい挨拶はよい。我らラグズは形式には囚われぬ。それより、
 事前に書面にて打診のあった件について・・・早急に話をまとめたいと思うのだが」


そう告げたのはガリア王国国王のカイネギスだった


「ありがたいお言葉。もちろん、こちらにも異存はない」


するとサナキは事の経緯として我がベグニオン帝国とラグズ連合との戦について告げた

サナキ自信ラグズ側の訴えを厳粛に受け止め元老院の罪の追及を行うつもりであったとのこと


「そして、事実を明らかにしたうえでセリノス王国への謝罪と賠償をと考えていた。私はセフェ
 ランと共に、議員らを告発すべく準備をしておったのじゃが・・・あやつらは突然、暴挙にでた」

「それは一体、どのような?」


カイネギスの質問に、サナキは少しの間を置いて話し始めた。自分が大神殿マナイルの一室に

監禁されたこと、セフェランが罪状で投獄されたこと。すべて自らの不徳の致すところだと



「そのへんのくだりは、こっちの予想範囲内だ」


現時点での問題は、今後のテリウス大陸におけるラグズとベオクの共存関係についてだと話す

今は国を亡命した形となっているがベグニオン帝国皇帝であることはまぎれもない事実である

サナキはサナキを偽物とし、帝都を支配することを黙って見過ごすことはできない。

なんとしても国に戻り、民衆たちを取り戻さなくてはならないと話す


「そのために・・・わたしはラグズ連合と同盟を結びたい。帝国奪還に力を貸してほしいのじゃ」

「・・・サナキ殿が皇帝の地位を取り戻しベグニオン帝国の意思が完全に1つのものとなれ
 ばその時、その同盟は深い意味を持つものに変わるだろう。ラグズ奴隷の完全解放。種
 族差別を乗り越えた国交・・・それはまさに・・・わしとクリミア先王が夢見たものだ・・・」

「カイネギス様・・・」


カイネギスに続いてティバーンは問う


「事が成った暁には・・・当然、セリノスの森は鷺の民に返還されるんだろうな?」

「もちろんじゃ。女神の愛されたあの森は・・・彼らがいてこそ輝きを取り戻すのだから」

「兄上!森へ帰れます。父上を連れて・・・みなの魂が眠るセリノスへ・・・」

「よし、もう迷うことは何もねえだろう。フェ二キス王国はあんたのベグニオン帝国と同盟
 を結ぶ。過去の遺根については・・・・・元老院をぶっ潰す際にまとめて晴らすとしよう」

「ガリア王国もここに誓う。サナキ殿、我らはあなたの復権を全力をもって支持する」

「父は動けぬ体ゆえ、私たちが・・・セリノス王国を代表してあなたの手をとろう。神使よ」

「あ・・・ありがとう・・・」

「サナキ様・・・我がクリミアもあなたを支持いたします」


「どうか、このテリウスに平和を」


「わかった・・・必ず・・・必ず成し遂げてみせようぞ」



こうして会談は終わり、今回の結論は他の者達へと伝えられアイクもまた、サナキ本人から聞いた


「・・・ラグズ連合と帝国は手を結ぶことになったのか。ひとまず、よかったな」

「じゃが、まだ喜ぶには早い。わたしが国を取りもどせなければ結局は元
 のもくあみじゃからの。これからの戦いに・・・すべてがかかっておる」

「あんたの依頼があったから・・・俺の傭兵団も、ラグズ連合との契約をいったん終
 わりにしてもらった。たいしたことはできんだろうが、国を取り戻すのに力を貸そう」

「何を申しておる。そなたが我が軍の総司令官なのじゃぞ?」

「・・・・は?」


アイクは、一瞬耳を疑った。そんなこともお構いなしにサナキは話を続けていく


「ゼルギウスはセフェラン救出のため単身にて帝都へ戻してしまった。あやつが残してい
 った兵に加え、クリミア、ガリア、フェ二キスから数多の兵を借り受けることとなっている」

「いや・・・まて・・・俺は王族でもなんでもないただの傭兵なんだぞ?」

「なんじゃ、身分が気になるのか?だったらまた爵位を与えて・・・」

「いらん」


サナキの提案に、アイクはサナキが言い終わる前にきっぱりと答えた


「なれば、とくに問題なかろう」

「あのな・・・」

「あきらめろって、ラグズとベオクの両方が絡んでる時点で、お前が適任なんだから」


突如聞こえた声に、アイクは振り返った


「ライ・・・!おまえ他人事だと思って・・・」

「おぉ、ライ殿か。来てくれたのじゃな」

「ガリア王国から、大将スクリミル率いる獣牙兵三千。ただいま到着しました」


ライに引き続いてクリミアからもジョフレがやってきた


「神使様!クリミア王国軍より、精鋭五千・・・準備完了しております」

「そうか。両名とも真にご苦労であった。では、アイク。そなたの抱える軍と兵士たち
 を確認しに行くとするかの。これよりそなたと共に戦う、心強き仲間たちに会いに」


そういうと、アイクを置いてサナキは歩き始めアイクもしぶしぶ歩き出そうとしたその時声が聞こえた

その声に歩き出した足を止めた。声の主は、帝国の聖天馬騎士の団長シグル―ンだった


「アイク将軍、神使様のお力になってくださること、心より感謝いたします」

「・・・全軍任されるって知ってれば断ったところなんだがな?」


そんなアイクにシグル―ンは笑った


「フフ、だから事前にお知らせしなかったんですわ」

「あんたらな・・・」

「3年前以上のご活躍を期待していますわ、将軍」



シグル―ンの穏やかな笑みにアイクはまた大きくため息をついた


「さて、いよいよ出陣の時じゃ」

「まずは・・・クリミアとベグニオン境の砦フラゲルを目指すとする
 か・・・ラグズ連合が一度落としているから勝手もわかってるしな」


そうじゃ、と突如サナキは何かを思い出したように手を叩いた。何がか分からないアイクにサナキは

渡すものがあると言いシグル―ンを呼ぶ。シグル―ンが手に持っているものは、神剣ラグネルだった


「神剣ラグネルです。どうぞお納めください」

「いいのか?ベグニオンの至宝(しほう)だというからあの事件の後返還したものだぞ」

「ベグニオン帝国の前身ベグニオン王国の初代女王にして我が祖先たるオルティナ・・・彼女が邪神と
 戦った際に用いたふた振りの剣の1つと伝えられておる。この戦いには必要なものじゃと思わぬか?」


アイクは前に差し出された剣をまじまじと見つめた。3年前の戦いで一度借り返還したもの


「・・・ありがたく借り受けよう」


各国の兵士たちが整列している中にアイク達は出る。今回の目的などの確認をしていた時のこと


「失礼します!女王陛下、ならびに帝国軍の皆様に火急のお知らせがございます!」

「どうしたのですか!?」

「デイン国境たる、オルリべス大橋にデイン王国軍が姿を現したとの報告がありました。神
 使様の引き渡しを求めております。拒否した場合は、クリミアへ攻め込むことも許さず、と」

「!!」

「またデインか・・・」


サナキは呟いた


「・・・解せぬ。なぜデインがそれほどまでに元老院に対し強硬姿勢をとるのか・・・いや、それは今
 はどうでもよい。アイク、進路変更じゃ。直ちにオルリべス大橋に向かい、デイン王国軍にまみえる」
 
「エリンシア殿、世話になったな。・・・相手が何者であろうと・・・このクリミアには手出しさせぬ」

「サナキ様・・・あなたさまと皇帝軍のご武運をお祈りしております」

「大丈夫じゃ、女神アスタルテは、正しき者を決してお見捨てにはならぬ」


「うぅー・・・」

「お目覚めになりましたか」

「・・・うー?」


目を覚ますと、明るい日差しと共に誰かの声が聞こえた。ぼんやりした頭の中で次第に

視界がはっきりしてくる。横にいたのは兵士ではない女の人、おそらくここの城の人だろう


「・・・・・・なんか外が騒がしい・・・?」


なにか、外から何かが聞こえたがさすがに遠いのかその会話は聞きとれない


その頃アイク達は、すでに敵将を倒し大橋を制圧していた


「デイン軍は強くなったな。3年前より、更に」

「『暁の女神』の人気が、そのまま軍の強さになってる・・・って感じだな」

「明らかに不利になった後も・・・誰ひとり怯むことなく向かってきました。敵ながら天晴れですわね」

「デイン軍将軍『暁の巫女』か・・・話には聞いていたが、それほど兵たちからの信頼が厚いのか」


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次回

状況の悪化に撤退を強いられるデイン軍だが突如ミカヤが倒れた事が伝わりデイン王ペレアスは

驚愕する。これ以上の加担は不可能、軍の脱退を言い渡すサザに対しアムリタはある事が思い浮か

びペレアスはとある話をする。それは軍だけでなく、国に関わる重要な存続に関わる事で・・・


次回 第6章、「退けぬ理由」


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