INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第三部(前編)、最終章、ゴルドア王国

帝国軍の進軍スピードから急遽進路変更し灼熱のマグマが吹き出る洞窟を抜ける事に変更した

一同は落下する溶岩と残された北方軍との戦いに勝利する。先に出口を探していたスクリミル達は

出口を探すことに成功。洞窟を抜けると生き返るような風景が広がり笑みを浮かべるが・・・
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「うおおおおお!抜けた抜けた!」

「・・・風だ・・・あぁ・・・生き返るな」


(風・・・・・)


その頬を通り過ぎた風にそっと手を上げた。掴めるはずのない風を掴む素振りをする


「ベグニオンの連中ももう追ってこないようだ。無事、逃げ延びたな」

「さすがに・・・今度こそはだめかと覚悟を決めたが・・・こうして生きて祖国に・・・」

「おい、スクリミルよ、溶岩の熱で脳がいかれたのか?」


スクリミルの隣で、ティバーンは言った


「どこにおまえの祖国がある?」


「・・・んん?!!ま、まさか・・・」



『貴様たち!誰の許可を得てここへ侵入した!?』




突然現れたかと思うと険しい顔をした男が立っていた。この状況に、アイクの頭の中に何かが浮かんだ



「・・・なんかあったぞ、3年ほど前にもこんなことが」

「ゴルドア・・・か・・・。やっちまったな」

「不可抗力とはいえ、国境を侵したとなると・・・叔父貴に知れたら大目玉だ」

「いまさら逃げ隠れしても始まらん。あの化石親父と久々の対面といくしかねえな」



がっくりと肩を落としたり苦い顔をしている面々をみて何のことかさっぱり分からなかった


「?どうしたの?」

「あぁ・・・・・」


ライは今にも消え入りそうな声で言った


「俺たちは・・・おれたちの祖国ガリアでないゴルドア王国に出ちまった・・・っぽい」

「・・・・・・え?ゴルドア王国・・・?」


ただ一人、状況を理解できない彩花は首を傾げていた。ただ、みんなの様子からみると相当

良くないことらしい。全員で入るわけにもいかず一部の人間がゴルドア城内へ入ることとなった

そしてアイク達は1人の人物の前へとやってくる



「ゴルドアって確かどこかで聞いたことあるようなないような・・・なんだったっけ・・・」


外で待っている間、脳を働かせ今まで聞いたことを思い出そうとするが思い出せない

遠くから数人の気配を感じるとそこにはゴルドアの人が睨んでいた



「・・・っとまあ、こんな理由でな。別にゴルドアを目指して押し入って来たわけじゃない」



ゴルドア城内の一室でアイク達は1人の人物の前に立っていた。ゴルドア国王デギンハンザー


「・・・・フェ二キス王ティバーンよ。この場にガリア王がおらぬ以上
 そなたを軍の総まとめと考えて話をするが・・・・・・・構わぬな?」

「あぁ」

「言い分は聞いた。しかし・・・国同士の取り決めを破ったことに違いはあるまい。この件
 の制裁については、また機会を設けて協議するとして・・・即刻の国外退去を申し渡す」


「・・・了解した。だが、どうやって?」


このまま外に出れば再び帝国軍に見つかるだろう。今の戦力で勝てるとは到底思えない


「他国の者を我が国に招じ入れるわけにはいかん。来た道を戻るのだ」

「まさか・・・カウク洞窟に押し戻すつもりか!?ふざけるな!!」


スクリミルはとっさに前に出る、がそれをライが必死に抑える今にも飛び出しそうだ


「やめろ、スクリミル!!」

「我が軍には多数の負傷兵がいる!もう一度あの溶岩窟に戻ればもはや持た
 ない者も出てくる!せっかく助かった命を・・・・無為に捨てろというのかっ!?」


その質問に、デギンハンザーは「そうだ」と言い捨てた


「貴様・・・っそれでも俺たちと同じラグズかぁっ!?」


再び前に出そうになるスクリミルを止めにライが入ると2人の前にティバーンが再び前に出る


「落ち着け、スクリミル。何をいったところで、今さらなんだよ」


そう。ゴルドアは数百年もの間そうやって同胞を見捨ててきた。己の種族さえ無事なら

それでいいと・・・・鳥翼や獣牙がニンゲンどもの奴隷とされているのをよしとした


「我が国は永久中立である。それは開国よりこれまで守り抜かれこれよりも続く。議論の余地はない」


これでは話がつかないと察したアイクは前に出て告げた。ならば今ここで自分達を始末すれば

いいと。法を犯すことが生きた者を見殺しにするぐらい重いと、それがこの国だというならと



「そなたは・・・ベオクだな」

「あぁ、そうだ。俺はベオクだが・・・あんたよりよっぽどラグズに近い」


一方、他の連合軍メンバーは中に入って行った人たちが戻ってくるのを待っていた


「ゴルドアというのは、竜燐族のラグズが住んでいるところです」

「あ・・・・あ!思い出した!確か竜・・・だっけ」


獣牙族、鳥翼族に続くもう一種類のラグズ「竜燐族」ゴルドアはガリアとは違って

同盟を結ぶことは無く今までどの国とも交流をしなかった国、いわゆる「鎖国」




「・・・・おそれながら国王陛下!お願い致したきことがございます」

「おまえたち・・・」


デギンハンザーの前にやってきたのはナーシルともう1人、イナだ

後ろで一つにまとめ、ただ無表情に近い状態でナーシルの横に立っている


「祖父と私が・・・ラグズ連合の方々をガリア国境まで送り届けること・・・・・・どうかお許しください」

「この方たち・・・わけてもセリノス王子リュシオン殿下は我ら竜燐族にとって
 大恩ある方。呪歌によって・・・・・尊き同胞の魂を救っていただいたのです」

「・・・おまえたちの好きにせよ。ただし、今回のみだ」

「ありがとうございます・・・!」

『ご寛容、感謝いたします!」



アイク達は外に出て歩くこと数時間、歩き続けたとある場所で二人は止まった


「さ・・・ここまでくればもう案内は必要ないだろう」

「ありがとうな、ナーシル。本当に助かった」

「・・・・それじゃあ、この先の無事を祈っているよ」



アイク達が再び歩き出す中、ナーシルはその行列の中にいた1人の人物をじっと見ていた



「アイク達は中で何を話していたの?」

「ちょっとな」

「セネリオが怖いこと言うからみんな食べられたかと思った」




「・・・・一体何を話したんだ?」

「僕はゴルドア王国と竜燐族について説明していただけです」

「竜ってのはわかったけど・・・化身すると自分達の何倍もの大きさになるんでしょ?」


竜っていうとポケモンしか出てこない。話からすると家一軒分は軽くあるのではないかと思わせた

中でも竜燐族の特徴は攻撃方法。ブレスとよばれる息吹によってあらゆるものを破壊するという


「ブレスって、多分はかいこうせん的なものだよね」

「はかいこうせん・・・?一体何を言っているのです?」

「あ・・・あぁ、なんでもない」



「お初にお目にかかります。私はクルペア公爵パルテロメ。ベグニオン元老院
 議員です。私の言葉は・・・すなわち帝国の意思である。そうお考えください」

「クリミア女王エリンシアです。このような形でお会いすること・・・心から残念に思います」

「えぇ、私もですよ、女王陛下。長く友好関係にあるクリミアからまさかこんな仕打ち
 を受けるとは。一体どういうおつもりか・・・是非、聞かせていただきたいものです」

「先にもお伝えいたしましたが、我がクリミアは・・・・・・この度の戦争に関しましては中立の
 立場を取っております。ベグニオン軍、ラグズ連合、そのどちらにつくことも考えておりません」


エリンシアの目に迷いはなかった。それを察したのかくすりとパルテロメは笑った


「・・・では、お伺いしましょう。それではあなたがたは一体どういうおつもりで我が軍の補
 給活動を邪魔されたのですか?同盟国ガリアを有利にするため・・・そうではないと?」

「そのようなつもりはありません。・・・国境を侵攻した軍があるとの報告で私が命を下し
 ました。ここはクリミアです。自国領内で略奪行為があれば看過することはできません」

「略奪・・・?」


その言葉にパルテロメはピクリと反応し眉をひそめた。そして言葉を発する


「これはひどい言われようですね。ベグニオン帝国はクリミアの宗主国・・・要請あらば、各国は喜
 んで物資を供出せねばならない。当然のことではありませんか!いいですか、エリンシア女王よ」


 「我が軍に一方的な奇襲を仕掛け大きな被害を与えたのです。これは、帝国への反逆を
 意味します!女神に背くにも等しい・・・許しがたき大罪だと理解しておられるのですか!」

「・・・たとえ、宗主国ベグニオンの軍勢であろうと・・・我がクリミアの領地を荒らし領民
 に危害を加えるのであれば私はそれを許しません。どうぞ我が国からお引き取りを」


エリンシアは変わらぬ表情で伝えると対してパルテロメは口に手を当ててくすくすと笑いだした


「くす、くすくすくす・・・こちらが下手にでていればどこまでも図に乗って・・・。たかが属国の女王
 が、何様のつもりだぁ!!いいか!こんな小国、我が帝国軍が本気になればいくらでも潰して」


その時、パルテロメを止める声が聞こえた。声の主はゼルギウスだ


「潰しっ・・・!?」

「少し・・・落ち着かれたほうがよろしいのでは」

「・・・・っ・・・・私としたことが・・・!」


声に我に返ったのか近寄りかかっていたエリンシアの元から一歩、また一歩下がった


「・・・・退出します。後は貴公がなんとかしなさい」


「女王陛下・・・・上官の非礼を、なにとぞお許しください。ベグニオン帝国軍将軍ガド
 ール伯ゼルギウスです。陛下に拝喝の栄を賜りますのは、これで二度目になります」

「憶えています。先の戦いで援軍として来てくださいましたね」

「はい。我が軍の補給活動におき、行き過ぎがあったとのこと・・・心より申し訳なく思ってお
 ります。また、貴国の許可なく領土内に立ち入りしましたことも重ねて深謝申し上げます」


ゼルギウスはそう言いながら頭を深く下げた。そんなゼルギウスを見てエリンシアは口を開く


「どうか、顔をお上げください。デインの侵攻を受けクリミアを復興するまでの日々は・・・今でも私の
 記憶に強く残っています。祖国再興の為、ベグニオン帝国と神使様には心強い支援を頂きました」

「・・・・・・」

「ですが、クリミアは・・・ガリア王国と同盟関係にあり、先の戦いでも、貴国に劣らぬほどの恩義を
 受けております。どちらかに協力することは・・・どちらかに対しての忘恩行為となってしまいます」

「・・・・私の持つ権限において、クリミアへの物資提供要請などはなんとしても撤回いたしましょう」

「あ・・・ありがとうございます」


しかし、帝国軍がクリミア王国内を通過すること、ガリア王国との交戦の為クリミア=ガリア国境

の市街地を戦場とすること、この2点については許可が欲しいと告げた。それにエリンシアは驚き

それでは意味がない。結局は我が国で戦が行われ血が流されると声を荒げた


「これが・・・最大限の譲歩です。先の許可さえ頂けるのであれば・・・領民の命は1つも奪われる
 ことはない。それはお約束いたします。・・・何かを守るためには、何かを捨てることも必要です」

「・・・・・・」

「よく・・・お考えください。明日、我が軍はガリアへ向かい進軍を開始します。ク
 リミア軍が姿を現さなければそれを了承の証といたします。では、失礼します」


そう言い残すとゼルギウスはエリンシアに背を向け去ろうとした時咄嗟にエリンシアは言葉をかけた


「今回のことを・・・神使様はご存知なのですか?」


ゼルギウスは答えることなく、少し顔を下げると再びエリンシアは言葉を発する

私には信じられない。あの方がラグズ連合との戦いを認めるなんて信じられないと


「セリノス王族への、真撃な謝罪のお言葉を・・・私ははっきり覚えております。帝国内における
 ラグズ奴隷問題を憂慮し、ご尽力なさっていたではありませんか。聞けば・・・帝国は皇帝派と
 元老院派に二分し対立しているとか・・・この戦争は本当に・・・神使様のご意思なのですか?」

「・・・それは・・・・・・それは・・・私ごときがお答えすべき事柄ではないと心得ます」

「・・・神使様は、ご無事なのですかっ!?」

「・・・・失礼します」



そう言い残すと、今度こそゼルギウスは背を向け歩き出して部屋から出て行った。エリンシアは

ただ、しまったドアの余韻を聞いていた。帝国が二分し対立していることは噂として聞いていた


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次回

連合軍の会議にてクリミア領土にベグニオン帝国が立ち入った報告が入る。動かぬクリ

ミアに同盟破棄の話も出る中ガリア王カイネギスはスクリミルを止める。その頃軍議に

参加することなく外にいた彩花は女剣士ワユにより指南を受けていたが・・・


次回 第三部(後編)序章、「中立立場」


第三部(後編)序章へ

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