INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第19章、大将の復活

誰も想像していなかったデインの参戦。気が抜けない状況の中変わった姿をしている

彩花の為ティアマトとミストは服を購入しに市場に出るとこの地に見合った服を調他する

スクリミルの復活と共に新たに策を立てようとするが一つ障害が立ちはだかるのだった
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「・・・弱ったな。こんなことわかってりゃもっと前に別行動をさせてたのにな」


なるべくこのことに触れさせたくない。連合軍とデイン兵が戦う姿を見せないようにするために


「だが、ここまで来た以上それはできないぞ」

「わかってる・・・・この話、聞かれていないだろうな」

「それについては大丈夫だ。レテ達に頼んである」

「私も団のみんなにここに近づけさせないように頼んでおいたけど・・・」



セネリオは静かに話を聞き、こほん、と咳払いをすると再び暁の巫女について語りだした


「暁の巫女はデインに舞い降りた救世主。奇跡の力ですべての者を救う。彼女はまるで女神そ
 の人であるかのごとく崇められているそうです。デイン国王よりもよほど人気があるとか・・・」

「先のデイン復興でもその影響は大きく、帝国のデイン駐屯軍相手に連戦連勝・・・」

「まともに戦えば消耗戦だ。デインとここで潰し合う必要はない」


なんとかしてかわす手段があれば、そして、再びセネリオは話しだす。この時期、この条件下での

三戦はデイン軍の望んだものとは思えないと。どれほど士気が高くても圧倒的に数で負けているからだ


「ラグズ連合とまともに戦える戦力ではなく帝国側もそれは承知しているはず。他国を対等の存
 在として認めない帝国の体質を考えれば・・・足止め目的の捨石という可能性が高いでしょう」

「確かに・・・やっと霧が晴れたんでそれとなく偵察をやってみたんだが微妙な感じだった」

「シューターも配置していない。魔道士や竜騎士の数もそう多くはない」
 

ライ達がやった渡河の方法をデイン軍が知ってるかどうかは疑わしくヘタな小細工をするよりも正面

から囮をぶつけて陽動しその際に少し上流から渡河を決行することが最も効果的だろうとセネリオが言う


「なら、俺が囮部隊を引き受けよう。ガリア軍とフェ二キス軍は上流の方へ
 移動しておき、俺達とデイン軍がぶつかると同時に例の作戦を開始してくれ」

「・・・それなら、オレも何人か連れてそっちの隊に参加する。獣牙族がいないと怪しまれるからな」

「それもそうだが・・・おまえはガリア軍のほうにいたほうがよくないか?」


「・・・おまえ、まだオレのお守りが必要か?スクリミル」


ライは尋ねるようにして声をかけた


「ふざけるな!俺はすでに元通りだ!貴様の手など借りんぞ!」

「だってさ」

「鷹王もそれでいいか?」

「あぁ。依存はねぇ。必要なら俺のところからも何人か連れていくがいい」

「私もアイクの部隊に加えてくれ。渡河のほうではあまり役に立てそうにない」

「わかった」


アイクは一度息を大きく吸うと意を決したように開いた


「作戦決行は前回の川越えと同じ日の出とともに。1つ狂ったらすべて
 がだめになるようなギリギリの戦いだが・・・必ずやり遂げてみせる」


「俺はあんたたちを信じる。だから、あんたたちも俺たちを信じてくれ」

「・・・・信じているさ」

「我らラグズの牙と翼にベオクの知恵が加わったのだ。負けるはずがない」

「お前たちのことだ。心配するだけ野暮ってもんだろう。渡河さえ
 やり遂げれば後はこっちのもんだ。デイン軍なんざ物の数でもない」

「1人でも多く仲間を生還させる。それがこれからの戦いの意義だ。私たちにならできる」


ものすごく長い距離を歩いた。きっと他のみんなにとってはこんな距離どうってことはないん

だろう。自分だって沢山の場所を旅して歩いたり走ったりしてきた。だけど、こんなに急な険しい

場所を長時間歩くことはなかったから今までよりもダントツに疲れ体力だけでなく気力も使い


「・・・・ねむい」


「なるべく軍議している部屋から5メートルは近づけさせないでね」

「わ・・・わかりました」



なんだか嫌な予感がして向かった先で聞いたのはデイン兵が現れたとのこと。しかもそれは

自分にとって良い方向ではなく敵として・・・ベグニオン帝国軍の味方として現れたのだという


(そういうの全然詳しくないけど・・・普通国が安定するのって何年かかかるものじゃ?)


デイン・・・・もう当分聞かなかった言葉が突如現れた。彼女は国に仕える人になった

彩花はある人物の名を呼んだ。それは、デイン国で女神と称えられていた人



(ミカヤ・・・・まさか・・・とは思うけど)


考えてもわからない。ラグズを無差別に殺すわけがなくあの時ミカヤ達は教えてくれた。ラグズは

凶暴な人ばかりではないと、そして今の連合軍の人たちみたいにまだ何も知らない生きていく術

すらしらない自分を助けてくれた。そんな人たちが、敵として現れるなんて想像できない


(もし、ミカヤ達が敵だったら・・・)


考えた瞬間、背筋がゾクッとした。突然氷山に立たされたかのように寒さを感じ冷たくなった

体とは逆に心が熱くなる。熱く、苦しかった。ただでさえ慣れない戦い。人と人の殺し合い

そんな中に自分の恩人がいると思うと怖くなる戦争の怖さとは違う怖さ


(もし、ミカヤ達が敵としているのならどちらかが勝ち、どちらかが負ける。負けた方は・・・・死ぬ)



「おい、そこのちっこいの!」


夕食後、天幕に戻ろうかと思えばこの地に戻ってきたスクリミルさんに呼び止められる

すっかり初めて会った時と変わらぬ雰囲気を漂わせ一歩間違えれば襲われそうだ


「ちっこいの・・・」

「・・・礼を言う」

「え?」


今まで見るからにそんな言葉を言いそうになかっただけに思わず聞き返した。未だ完全復活

していないのか良く見ると所々沈んだ表情が見られる。深刻そうな表情をした後言葉は発された


「あの時お前の一喝がなければ・・・俺はあのままだったかもしれん」

「・・・今まで負けたことがないなんて、私からすれば羨ましいですよ」

「ん?」

「・・・スクリミルさんと逆です。私はずっと・・・負けてばっかで・・・勝ったことなんてなかったんです」


想定していなかった返しにスクリミルは唖然とした表情をする


「人は何かしらの才能があるって言われますけど、私は頭脳でも、身体能力でも才能が
 なくてどんな勝負でも負けてました。死闘の末・・・つい最近になってひとつだけ勝てる
 ものができました。だから・・・今まで勝てていたスクリミルさんが羨ましかったんです」


いわゆる落ちこぼれ、だからこそ才能ある人が嫌いだった。常に負けていた人からすれば一度

負けただけで諦めたり放棄する事に苛立った。だからあの時叫んでしまったのかもしれない


「あの時はすみません・・・私なんてどうこう言えた立場じゃないのに」

「・・・気にすることではない。現にあの言葉があったからこそ俺は今こうして立っている」

「!」

「今に見ていろ。この敗北を打ち消すような勝利を勝ち取って見せる」


その日の夜、頭の中に何かの映像が浮かんでくる。場所は、数日前にみた河。しかしその場

に行ったわけではない。寝たはずが気がつけばぼんやりと自分が立っていることに気づいた


『これは・・・・?』



目の前には鎧の色からしてデイン軍。その時目の前に光魔法のような光が落ちた


「・・・・・・」


目が覚めると起きあがり辺りを見渡すがまだ辺りは暗く夜になったのだろうと察する

そしてさっき見ていたのは夢なのだと気がつくと同時に疑問が浮かびあがった


(夢にしては・・・はっきりしすぎていた)


その時だった。誰がの足音が聞こえ天幕の扉を開けると、そこにはアイクの姿があった


「アイク?」

「あぁ、あんたか」

「あんたかって・・・ティバーンさんといいアイクといいなんであんたっていうの?わけわかんない・・・」

「鷹王?」


これまで何度かアイクと鳥の人の会話は聞いたことがあった。他にも将だけあるのか上の人達と

話している姿を良く見る。ライといいほとんどの人があの人のことを名ではなく鷹王と呼んでいた


「あとなんで鷹王っていうの?まさか名前で呼んではいけないと言うルールが・・・」

「いや・・・ないが」

「うぅ・・・アイクがそんな呼び方してると怖くなるじゃない・・・殺されたり食べられたりしないよね・・・」

「・・・・鷹王のことをなんだと思ってるんだ」


呆れたようにため息をつくと数秒後表情を変えぬままアイクは告げた


「日の出と共にここを出るからな。デインをなんとか足止めし渡河をする・・・どうした?」

「なんでも・・・ないよ。・・・わかった」


デインと言う言葉に引っかかるもこれまで信じられない事態は何度か起きた。今回もそうだ

信じられなくともそれが事実であり信じるほか、デインが敵だと受け入れるしかないのだ


「あんたはどうする?鷹王たちについていたほうが比較的安全だが」

「それは・・・」

「デインにはお前を助けてくれた人がいるんだろう?その国の兵が倒れるのを見るのは・・・」


連合軍はある場所へとやってきた。河が流れ地面は不安定だがここを渡らねばならない



「・・・・・・あぁぁぁ」


そんな場所に来ては対岸をみてため息をついた。対岸にはもちろんのことその間の河にまで

敵兵となるデイン軍が待ち受けていた。丈夫そうな鎧を身につけた兵士、剣や槍を持った兵士

魔道士、回復の杖を持った司祭までもがみられた


「これが・・・あの時のデイン兵だなんて・・・」


最初にミカヤ達と出会いベグニオンからデイン国を取り戻した。その時はこんなに多くはいなかった

だが今自分達と相対しているデイン兵は「国の兵」だった。短期間でこれほどの兵が集まったのだ



「ミカヤ、全員配置についた」

「わかったわ、ありがとう」


アイク達のいる場所とは逆の岸、戦闘準備を終えミカヤの元へとサザが報告する


「獣牙族は水が苦手だと聞くわ。この間、河を渡ろうとしてきたのはラグズ
 中心の部隊だったけど・・・今度はベオク主体でくる可能性が高いと思う」

「あぁ。向こうとしてはもう決して負けられないはずだ」


「おそらくグレイル傭兵団が出るだろう。・・・覚悟はしている」


ミカヤは静かにその言葉を聞く。かつて共に戦った人と戦うのが辛いことは

分かっている。できることなら戦わせたくない・・・それがミカヤの本心だった


「・・・・・・ねぇ、サザ。アイク将軍って・・・どんな人なの?」

「どうしたんだ、急に。俺があの人の話をするとあんなに嫌がってたのに」

「これから戦う相手として知っておきたいの」


一瞬サザはピクリと動いたがとてつもなく微妙で動いたと分からないほどだったため

その反応にミカヤは気づかなかった。サザは表情を変えずに、再びミカヤの話を聞く


「ベオクなのにラグズ連合軍に参加して・・・当然のように前線に姿を
 現す。それほど・・・ラグズから大きな信頼を得ているなんて・・・」

「・・・そうだな。細かい物事にはあまりこだわらない人だ。ラグズに対して
 偏見もないし、王侯遺族に対して構えたり逆にへつらったりもしない・・・」



「ねえ、マスターハンド?人ってすごいね。こんなに早く復興出来るなんて。
 ここはゲームでもなければアニメの世界でもない・・・現実の世界なのに」


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次回

一瞬の間違いが成功と失敗を大きく分けるデイン国軍と連合軍はそれぞれに命令を下す

連合軍もまた準備が整うとついに出撃の号令をかける。互いが動き出すと一瞬のうちに

戦場と化す、そんな時アイクはとある衝撃的な人物を見つけるのだった・・・


次回 第20章、「両者相討つ時」


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