INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | ∧top | under∨

第16章、獣牙族の誇り

スクリミルの敗北によりガリア軍はこれ以上の戦いを断念し撤退を決意。3日間の猶予の中ガリア

国へと目指すこととなった。天幕にいた一同と合流すると撤退作戦が展開される。そんな中帝国内

ではゼルギウスの意とは別に何かが動き出そうとしていた・・・
_________________________________________



「・・・・ペルシス公爵セフェラン様は元老院議長の座を追われ・・・投獄されました」

「そんな馬鹿な・・・」

「残念ながら真実です。罪状は・・・『国家を欺き謀反に加担した疑いあり』・・」

「神使様は?ご自身の後見人たられるセフェラン様をお見捨てになるはずは・・・・・」

「投獄された日より・・・神使様もご病気を理由に、一切お目通りがかなわなくなりました」

「!」


部下たちに探らせてはいるが神使様がどうされておられるのかいっこうに掴めないと話す


「将軍・・・議会の勃令に従ってください。尊いお二方のお命のため・・・」

「・・・仕方あるまい」

「・・・私は急ぎ帝都に戻りお二方をお救いする道を必ず探し出します」


シグル―ンは、祈るようにゼルギウスに言った


「それまでどうか・・・どうかよろしくお願いします」

「・・・・・・・・」


同時刻・・・デイン城、ミカヤはデイン王となったペレアスに呼び出され王室に姿を現した


「・・・お呼びですか、ペレアス王」

「やっと姿を見せたね、我がデインの勝利の女神。君は街に出てばかりでさっぱり
 顔を出してくれないが宮廷内にある君の部屋はそんなに居心地が悪いのかい?」

「・・・とても趣向を凝らした素晴らしい部屋だと思います。でも、私には贅沢すぎて・・・」



野宿や何もない場所でいつも生活していたミカヤにとって宮廷は豪華すぎた。大きな建物で生活

をするだけで慣れないと言うのに初めて見たあの広い部屋。とても一人用とは思えない広さ


「街で復興作業しているほうが楽しいし、自分にもあっていると感じるものですから」


『ふっ 相変わらず庶民たちの人気集めに必死なようね』


ペレアスの横にいた人物アムリタが口を開いた


「だけど・・・どんなに民の支援があってもデインの正当なる王はこのペレアスです。そなたも
 デインの将を名乗るなら・・・己の立場を・・良くわきまえて、我が息子に仕えるのですよ。」

「・・・はい。アムリタ様」

「母上、やめてください。ミカヤは僕にとってただの臣下ではないのです。私の
 即位の日に・・・突如姿を消したイズカの分まで、私の支えになってくれている」


ここにはペレアスのことをよく思っていないものもいる・・・とアムリタは言うと言葉を続けた


「イズカも、我が息子に仇なす者たちによって連れ去られたに決まっているわ。だけどペレ
 アスにはこの母がいます。頼るのであれば、こんな赤の他人ではなくわたくしになさい」

「はい、わかっております」


「そなたは間違いなく先王アシュナード陛下と私の間に生まれた子。このデインの正統な
 後継者・・・その娘が民の間でどのように崇拝されていようと、そなたの臣下でしかない」

「・・・・・・」

「さ・・・早く命令を下しなさい」



ペレアスはミカヤに向きなおすと、口を開いた


「【暁の巫女】ミカヤ・・・君にまた働いてもらう時がきた。デイン王
 国軍を率いて至急、ベグニオン領内にあるリバン河に向かってほしい」

「・・戦い!?」

「ベグニオン帝国からの要請によりデインはラグズ連合軍討伐のため軍をお貸しすることにした」


『敵はガリアの・・・半獣どもだ!』


帝国領内 リバン河畔 西


「ミカヤ・・・本当に戦うつもりなのか?」

「デイン王国軍は・・・ベグニオン帝国の要請に従い、リバン河にてラグズ連合軍
 を叩く。ペレアス王が決めたことよ。わたしたち臣下はそれに従うだけ・・・・」

「デインは復活した。なのにどうしていまだベグニオンのいいなりになるんだ!?」

「・・・わからない」


その答えはミカヤにもわからなかった勝利の女神と謳われた暁の女神にも


「サザも知っているでしょ?即位してからのペレアス様は変わってしまわれたわ。いつも塞いでい
 て声を上げて笑うこともなくなった。イズカ殿が行方知れずになったことが原因なのかしら・・・・・・」

「イズカ殿もそうだが、同時期に姿を消した漆黒の騎士の方が俺には気になるんだけどな」

「でも、あの方は・・・来た時も突然だったから・・」


突然消えてしまったイズカ殿、問題の多かった方だったけどペレアス様の即位をとても

喜んでいた。もしかしたら、この国内で一番喜んでいたかもしれないのに・・・


「どうして・・」

「・・・・それより、目の前の戦いだ」


サザは沈みかけていた空気を正そうと話を戻す


「俺たちはラグズ連合に対しなんの恨みもないんだぞ?戦う意味がない」

「でも、一部を除いて・・・兵たちは喜んでいるようね。公然と半獣狩りができるといって・・・。一匹
 仕留めるごとに、高額の報酬金がでることになっているから・・・否応なく士気も上がっているわ」

「【半獣狩り】・・・か。ご立派なお題目だよ」


兵たちが忙しそうに行き交う中2人の会話は一度途切れた。再び口を開いたのはサザだった


「・・・ミカヤはどうなんだ?あんたの気持ちが聞きたい」

「・・・私は・・・戦いたくはない・・・」


ミカヤは言った。おそらく歩いている人たちには聞こえないだろう。だが、戦うしかないのだ


「だったら・・・・」

「でも、戦うしか、ないもの。私はこの軍の将。個人の感情で動くことは
 許されないわ。王の・・・そして兵たちの信頼を裏切ることはできない」


そう。個人の感情で軍を動かしてはいけない。今までついてきてくれた兵達と・・・皆の為にも



「サザまで、わたしに付き合う必要はないのよ?ラグズ連合軍にはベオクの傭兵部隊
 がいると聞いてる。それって・・・サザがいつも話してたグレイル傭兵団じゃない?」

「その可能性は高い・・・いや、きっとそうだろうな」

「サザはあの人と・・・アイクって人と、敵対したくないって思ってる。だから、この戦いは・・・」

「俺は、あんたの傍を離れない。ミカヤは俺が守る。相手がたとえアイク団長でも変わりはない」

「でも・・・」

「さ、気を極限まで引き締めよう。今まで戦ったどんな敵より・・・ラグズ連合軍は脅威だ」

「わかってる。どちらかしか生き残れないのなら・・・・デインの民が勝利する道を私は選ぶわ」


会話を終えたミカヤは、ジルの元へと向かっていた


「ジルさん」

「ミカヤ殿?」


天幕の中にジルはいた。他の天幕よりも一回り大きく、竜もその場にいた


「・・・どうぞ、ジルさん。あなたのための武器です」


そう言うとミカヤは手に持っていた斧をジルに渡すと受け取った数秒後顔を上げて尋ねた


「・・・・あの、ミカヤ殿!このたびの戦いは何故・・・」

「ペレアス王が決められたことです」

「せめて理由を聞かせてください・・・っ!」


ジルの言葉にミカヤは一瞬止まった。そしてその答えは、数秒後に返ってきた


「・・・分かりません」

「ミカヤ殿!?」

「王を・・・信じます。それだけです」


その夜・・・リバン河畔 東。霧が深い中、スクリミルは河の向こう岸を見ていた


「また・・・霧が深いな。向こう岸がまったく見えん」

「スクリミル!戦闘の部隊が河を渡り始めたぞ」

「・・・前の戦いでは、こちら側にびっしりベグニオンの陣形ができていたが・・・」


スクリミルはあたりを見渡す。数日前はここは敵軍、ベグニオン帝国軍が陣形を取っていた場所だ


「あの小さい軍師殿の奇策でラグズ連合軍の大勝利だった。それが・・・こんなことになるとはな」

「元気出せよスクリミル。おまえがそんな風だと、全軍の指揮まで下がっちまう」

「俺は敗れた。敗戦の将に何を期待する。・・・こんな情けない姿でどの面下げ国
 に戻れるというんだ。いっそ、戦いのうちに死していればこんな思いなど・・・・!」

「スクリミル・・」

「今の俺は、・・・ただの腰抜けだ。ほっといてくれ・・・頼む」

今までに見たこともないスクリミルの姿あの時の敗北はそれほど大きなことだったのだ



「・・・・ねえキサ・・・なんか変なにおいしない?」

「・・・いや、特には」

「気のせいかなぁ?なんか一瞬、風に乗ってヤな匂いがしたように思ったんだけど」



リィレは穏やかな風から運ばれた一瞬の匂いに違和感を感じた。何かなのだが思い

出せない。その時話の一部を聞いたライはやってくると尋ねた


「何のにおいだ?」

「あ、ライ隊長ぉ!・・・えーっとですねぇ、よく知ってる匂いなんですよ。えーっと
 えーっと・・・あ、そう!ベオクの使う『たいまつ』の匂いに似てた気がします!」

「なにっ!?」


その時、ライの表情が険しくなった。ここにベオクの姿は無いはずラグズはたいまつなどを使わ

ない。よってたいまつを使うのはベオクだけであり匂いがするのは本来あり得ないはずなのだ


「・・・追っ手でしょうか?」

「いや・・・風は河向こうから吹いている。まさか・・・」

「天馬騎士、竜騎士には細心の注意を払っていました。河のあちら側に敵はいないはず・・・」

「だが、嫌な予感がする。渡河は中止する!キサ、リィレ!おまえたちは他の
 部隊に知らせろ!それからムエザを呼んでスクリミルの護りにつけておけ!」


ライは戦闘部隊へ知らせに行ってくるといい走り出した


暗闇に包まれた川岸にミカヤ達はラグズ達をおびき寄せるために戦闘態勢に入っていた


「・・・まだよ、もっと引きつけて・・・みんな、できるだけ気配を殺したままで・・・」


足音は次第に大きくなり水がはねる音も多くなっていく。すると先頭の姿がかすかに見えた。明るい

のは自分たちの周りだけ、全体の数はわからずどんな障害物があるのかもわからない状況だ


「先頭の姿が見えた・・・!」

「総員、戦闘配備につき攻撃開始っ!」


ミカヤの掛け声と同時に兵士たちは走り出した。ラグズ相手に1人で勝てるわけがない。1

人のラグズに対し数人で戦っていた。さらには魔法に弱いため魔道士が後方から援護する



「しまった、待ち伏せか!?くっ・・・戻れ!仲間たちよ、引き返せ!」


敵がいることに気付いたレテは大声で他のラグズ兵たちに告げる。が


「イやだ・・・」

「なんだと!?」


1人のガリア兵がレテの指示に反抗した。思わぬ言葉にレテは驚いた様子で聞き返した


「逃げるのは、もうイヤだ。獣牙の誇りに傷がツく」

「オれたちは戦う!戦ってヤつらを打ち破る!」

「俺体は獣牙族だ・・・!誇りを捨ててまで生きるなら戦いのうちに死すほうがましだ」

「おまえたち・・・」


獣牙族とは戦いを持って、強さを持って存在を表す。強さこそが誇りなのだ。故に戦いに対し

身を引くなどもってのほか、戦いにて命を落とすことより不名誉なことでありプライドが許さない

同じく獣牙族であるレテにも彼らの言う事は十分なほどに理解できた


「・・・わかった」


==========================================

次回

理由がない故に戸惑いが隠せないながらもペレアスの事を信じ攻撃を開始するデイン軍

そしてリィレを始めライも異変に気づくと河を渡るのを中止させようとする。だがレテは獣牙族

としての誇りを尊重したと述べ・・・一方スクリミルの元にとある人物が現れるのだった


次回 第17章、「勝敗の先に」


第17章へ

目次へ

スポンサーサイト
別窓 | 暁の女神 | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<第19話、願いのロウソク | INFINITE | 第18話、友好の変化>>

この記事のコメント

∧top | under∨

コメントの投稿


管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック

∧top | under∨
| INFINITE |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。