INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第34話、動き出す未来

ある日戦う力を得た翔太はロイに勝負を挑む。そんな中前日翔太とポケモンバトルしたポ

ケモントレーナーの一言により彩花は過去の話をし始める。それは彩花がリーグ出場まで

の経緯の話だった。しかしそれは『復讐』という想像もつかない目的故の出来事だった・・・
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「ええと・・・彩花はともかく、翔太はなんでカントーに?ホウエンの人なのに」


ピカチュウが尋ねると頭をかきながら翔太は答えた


「皆と同じじゃなくて、あえて最初は違うところいってやろうって思ったんだ」

「ええと・・・で、復讐は・・・果たせたの?」




遠慮がちにロイは尋ねる。話を聞く限りそれは純等な理由ではなく壮絶な物だったからだ




「・・・果たしたと言えば果たしたのか?現に日本で戦ったしな」

「それが、カントーを旅した後、ジョウトで見つけたトレーナーズスクールに立ち寄った時生
 徒たちのバトルを見ていたんだけど、ある生徒に対する先生の言葉が突き刺さってね」

「なんだそれは?」





「・・・戦っているのはトレーナーじゃなくてポケモン。パートナーであるポケモンの状
 況を理解して見極めなければ駄目だって。イーブイ・・・エーフィは私の事をよく知っ
 てたから私がしようとしていた事も知っていて・・・・・・無理な場面でも戦ってくれた」




それでもその言葉で、少しだけ冷静になれた気がした。これは間違っていると


「ポケモンは道具じゃないなんてロケット団相手に何回も言って来たのに自分がポケ
 モンの意思を理解できていないなんてね。その日から復讐することはやめたんだ」



「そんな簡単に・・・やめられるものなのか?」

「自分の意思なんかより・・・私にとってはポケモンの方が大事だもん」




彩花の言葉が止まり、数秒の沈黙の後翔太が口を開いた




「だが・・・やはり多くの者がポケモントレーナーになる。あの後・・・俺が知る限り日本
 にいた時やっぱり再会したんだ。時代が変わって日本にもそういう大会が出来てな」

「!」

「高校同士で競う大会。俺達はタッグを組みダブルバトルで勝ち進んでいた」

「あの時も相当だったけど・・・なんとか勝利して・・・過去を乗り越えたと思ったんだけどなあ」


数時間後、リビングにいる人は移り変わり沙織を始めとした数人がいた


「沙織は知ってたの?」

「うん?詳しくは知らないよ?」

「・・・知りたいとか・・・気になるとは思わないの?」


ピーチが尋ねると沙織はカステラを食べながら答えた


「んー・・・面白そうな事とか有名人の情報は調べる主義だけどそんなのまで暴く趣味は
 ないかな。彩花とは以前も会って共に戦った仲っていうのもあって別に気にしなかったし」

「随分とドライなのね・・・私はずっと気になっていたのだけれど」

「だってさ、過去がどうであれ今私と接してるのが本物な訳だし?」

「メタナイトと同じような事言うね」




また別の場、服を取りに行っていた彩花と共に来たサムスはスマブラ前に来ていた、そ

の時、彩花は違和感を感じ横を見上げる。そこには巨大な桜の木と、誰かの姿があった




「あんたは・・・!」

「貴方・・・!」




彩花とサムスが声を上げる。すると枝の上に座っていた人物は声を発した




「うふふ」


その瞬間、彩花の手に弓が現れると瞬時に狙いを定め放った。が少女はそれをするりと

避けると再び木の上に立つ。避けられた事と顔が見えない事に彩花は小さく舌打ちする




「しばらく見ないと思ったら相変わらず正体は隠すんだね」

「あら、でもちゃんと忠告してあげたでしょ?」

「彩花・・・彼女は?」

「知らない。日本に戻ってから幾度となく突如現れては気に入らない事ばっか言うんだ」




それは後に起きる危機だったり、それに対する忠告だったり




「前だって・・・あれは和葉の事だったのか」

「え・・・?」




サムスが想像していた人物とは違うことに気づく。彼女もまたこうして木の上で姿が見えなかった




「何度も聞いてるけどなんのつもりなの?」

「今回も乗り越えたようね」




次の瞬間、強い風が吹き視線を逸らすと戻した時、そこに少女の姿はなかった




「くう・・・むかつくなああいつ」

「敵ではないの?」

「知らない。けどいっつも私の全部を見透かしてるみたいで気に入らないんだ」




拳を握り木の上を見上げる彩花に対し、サムスもまた上を見上げた




「彼女は一体・・・あと・・・あの子も・・・」

「あの子?」

「いえ・・・独り言よ。ところで彩花、何度か聞いたけれど・・・私ですら誰かと協力して事
 を進めるのには抵抗があったのだけれど・・・そう簡単に考えを変えられるものなの?」


現時点だってサムスの中には違和感が残っている。かつてフリーのバウンティ・ハンター

として一人で行動するようになったサムスは彩花同様誰かと協力する事を好んでいなかった


「皆は気づいていないのでしょうけど・・・貴方は知っているんじゃ?」

「知ってるよ。そこらもゲームで言われてたからね」

「・・・随分とやっかいねえ・・・私も、全部見透かされているようで複雑ね」


風が吹き、全体で感じていると彩花は口を開いた


「エリアから力を受けてから、戦えるようになってから、この世に起きる異変や事件を解決
 するのが自分の使命だと思っていた。だから自分がいた地に何かが襲って来た時、いつ
 も自分が戦わないとって一人で戦ってたよ。他の皆は戦う手段なんてないわけだしね」

「それは・・・」

「もちろん緋香琉達も戦ってたよ?けど学校ってすごく広いから点々とすると一人で戦うよう
 な状況になるんだ。常にその場にいるわけじゃないし状況によっては遭遇しないわけだしね」

「じゃあ・・・一体何をきっかけに・・・?」


考えるも答えらしき答えはでない。すると隣にいた彩花は思い出し笑いをし答えた


「ふっ・・・ある人に怒られちゃってね」

「・・・怒られた?」

「使命とか運命とか、今まで散々苦しんできたのにまだ苦しむ必要があるのかって」




その時サムスは思った。その人物が彩花を変えた人物ではないかと



「って翔太なんだけどね」

「・・・えっ?」


直後、彩花から発された名前にサムスは唖然とする


「なんだかさ、相当悔やんでるのかあいつも戦えるようになった事をきっかけに、何か起き
 るたびに私を戦わせないようにしてきたんだよねえ。正しくは戦わなくてもいいように?」

「それって・・・」

「本人は償いにもならないがって言ってたけど私の代わりに戦うってさ」


サムスは言葉が止まった。それは彼がスマブラに来た事も関係しているのだろうか


「でもねえ、力がある限り使命は使命だし完全に戦わないなんて無理だよ。だけど・・・
 それと後に起きた色んな事をきっかけに使命だ、運命だって気張らなくなったかな」

「・・・・・・」

「戦闘で言うのならアイクだけど、その他の事でなら翔太は憧れだったかもね」

「・・・そうなの?」



次から次へと発される言葉にどこか脳内がついていかなかった


「ええと・・・小学校のまだ事件が起きる前、普通に仲良かったんだよ。いっつもしょう
 もないけど面白い事言ってね、芸人の才能があるんじゃないかってくらいに笑えた」


翔太は、クラスの人気者といっても過言ではなかっただろう


「小学校三年生の時、私25M泳げなくてね。翔太も泳げなかったの。夏の終わりに
 試験・・・テストがあったんだけど、それまでに泳げるようにって互いに競いあってた」


すでにほとんどの人が泳げ、一種の恥のようなものでなんとしても泳ぎたいと思って

いた。テストの日は、なんとしても泳ぎきるまで足はつかないと強く思ったくらいだ


「先生が水泳部の先生だったこともあって、部活時間に練習したこともあったよ。・・・っ
 て言っても先生が強制的にやったんだけどね。練習なんてしたくなかったんだけどね」

「それで・・・どうなったの?」

「当日、翔太は100M泳ぐって言ったんだ」

「え?」

「25Mすら泳げなかったのにちょっとの練習で泳げるわけない・・・って普通思うよね?」


周りにいた誰もが出来ないと笑い彩花自身も出来るわけがないと笑っていた


「テストの時間が来て、私は死にかけながら50M泳げたんだ」

「50M?彩花も25M泳げなかったのに・・・」

「そりゃ私だってこう見えて負けず嫌いだもん。本当に駄目だと思うまで泳ぎ切ったさ」


そしてサムスは気になった。彼は100M泳げたのか


「翔太は・・・泳げたの?」

「私が先だったから、上がった後見ていたさ。・・・本当に泳いだんだ」


あれほど無理だと思っていたのに、出来るわけがないと思った事をやってのけた


「その時は才能のある人に対する嫉妬とかなんかじゃなくて、純粋にすごいって思った」



この話をしている少女の目は当時の事を思い出すかのように輝いていた



「だって絶対に出来ないと思っていた事をやったんだもん。すごいよ」

「それはすごいわね・・・私、学校に通った事もないからそういうのはなくて・・・」

「・・・・・・」


表情は変わり唖然とした様子でサムスを見ていた彩花に気づくと


「あ、べ、別にいいのよ?皆経験はそれぞれ違うもの」

「そういうのもあってさ、結局嫌いになりきれなかったんだよね」


長い話の後、2人がリビングに入ると座っていたルキナが立ちあがり駆け寄った


「彩花さん!」

「え?何?」

「好きな食べ物はなんですか!」


突然詰め寄ると思わず仰け反る中ルキナは前のめりになったままだった


「え?・・・オムライス?」

「好きな色は!」

「あ・・・青?」

「好きな動物は?」

「え?・・・ちょちょ・・・一体どうしたのさ」


肩を掴んで押し返すとサムスもまた唖然とした表情で見ていた。それに対しルキナは


「私たち、皆さんに比べて彩花さんの事なにも知らなかったもので・・・」

「それを聞いて一体何になるのさ・・・」

「少しでも、彩花さんの事を知りたいんです!では、好きなタイプは!?」


その時、部屋にいた誰もが反応を示した


「・・・・・・」

「ルキナ・・・貴方・・・」

「え?」


サムスまでもが呆れたように呟いた。そして2人は思う、悪意のないものほど怖い事はないと


「僕も気になるなあ、ねえアイク?」

「俺は気にならん」

「え?どうだろう・・・」



明後日の方向を見ながら答える彩花に対しルキナの勢いは止まらなかった




「ルフレさんとかどうでしょう?あ、でもガイアさんと仲良かったですよね、お父様も・・・」

「ルキナ、とりあえず落ちつこうか」

「はい?」


きょとんとした様子でルキナは呆れた表情でいる彩花を見ていた


「大体クロムだったらルキナは私の子供になるぞ」

「・・・それもそうですね」

「ルキナの母親は私なのか?」

「・・・どうでしょう・・・記憶にないので・・・」


再び深いため息をつくと彩花はルキナや笑っている数人に向かって口を開いた


「大体ねえ、君たちにも仲間がいるように私にだってここにいない仲間はいるんだからね?」

「緋香琉とか?」

「それもそうだけど・・・今回の事でわかったでしょ、君たちは視野が狭すぎる!」

「!・・・べ、勉強になります!」




目を輝かせながら前のめりになるルキナに対しサムスはさっきの言葉を考えていた




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次回

マスターハンドの質問に対し彩花は答える。それはどこにも当てはまらない別の存在

そして彩花はスマブラと、これでまでの経験から得た一つの答えを言い渡す。それは

決して答えの出る事のない、正解のないどこまでも続く巨大な螺旋の迷宮だった


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