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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第5章、ラグズとべオク

ガリア軍とグレイル傭兵団は次の戦いの場ムギルに移動を開始するのだが策を立てる上で

想定外の対応の早さになかなか策が決まらずにいた。さらにはラグズが戦略を立てる事に対し

苦手傾向がありかつて攻めた事がないことからライは今回の作戦の難しさを告げる・・・
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スクリミルは最後までラグズの手を借りることを嫌がっていたが王の一声により渋々従ったそうだ


「頼む、オレたちにベオクの知恵を貸してくれ」


ライの言葉にアイク達はそれぞれ賛成する。セネリオもあまり乗り気ではなかったが了承した


「では、早速僕を1人にしてください。最も有効と思われる策を考えます。一晩もあれば十分です」

「頼もしい参謀殿・・・いや、これからは軍師殿とお呼びするかな」

「頼んだぞ、セネリオ」

「はい」


セネリオはそういうと本を持って部屋から出て行った。一方天幕の外で話を聞いていた彩花は聞き逃

しのないように近くで聞いていたのだがスクリミルの件もありその後は少し離れた場で聞いていたのだ


「・・・さっぱりわからん」



次に行く場所はムギルって場所、そこはこれから進むうえで重要な場所ってこと。だけどそこを

落とそうとしていたけど前の戦いで逃げた人の情報が伝わって今落としにくい防御された状況

一箇所だけでも門が開けばおそらく進めるってことでその方法をセネリオが考える・・・と


(参謀ってなんだろう・・・それに軍師って?)


また意味のわからない単語が出てきた。聞いたこともないため考えても分かるはずはなく


「砦の中の扉が一つでも開けられれば・・・」


無い知恵なりに誰かに言われたわけでもないがなにか策がないものかと考えていた。それは

ゲームで言う謎ときのようなものだろう。経験の知恵は無くとも現実ではないもので手に入れた

知恵がある。架空のものが現実に通用するのか、どこまで通用するのかは分からなかったが


(魔法だって元は架空のものだと思っていた。武器だってこの時代にはもうないって・・・)


持っている人物は見たが初見の時も信じられなかった。そして戦いという概念も元は架空のもの

から得たのだ。魔王を倒した時も、亜空の時の助言もすべて架空から得た知識から出したもの

砦というからにはエリンシアといた所と似たようなものだろう。場所と戦いの風景をイメージした時


「・・・!」


ふと、頭の中に何かが浮かんだ。それは、あの時の風景。地面が赤色に染まる中で多くの人が

倒れては消えていく中でなんの揺らぎもなくただ倒していくラグズの姿。そしてアイク達の姿


「・・・・うっ」


吐き気がし思わず口を押さえる。兵士達の叫びが、痛々しい叫びが頭の中にこだまする

あの時の風景は絵に描いたような地獄絵図で、現実ではないような感覚に襲われた

次第に立っていられなくなり地面に崩れ落ちると下を向いてそこからしばらく動けなかった


(こうなることは、分かってたはずなのに・・・)


戦争なんだから人が死ぬことだって血が流れることだって分かってたのに『怖い』。そんな感情

が襲いかかる。それは人が死ぬことに対してでもあり自分の身の危険に対する恐怖もあった



(すべてが怖い。どうして・・・)


その時どこからか雄叫びが聞こえた。場所は遠くなくラグズのものだと瞬時にわかった

立ちあがり声のした方へ向かうと軍議で最初に出た人物と多数のラグズの姿が見えた


「・・・ん?」


攻撃をかわし宙を舞い着地したところで、いることに気づいた人物スクリミルはやってきた

近くで見ると改めて自分の2倍近くある大きさに圧巻され思考が一瞬真っ白になる


「貴様は確か・・・なんだったか?」

「彩花・・・」

「あぁ、そうだったか」


その時スクリミルの名を呼ぶ声と共にライがやってきた。何か決まったのかと威勢よく

尋ねるが今セネリオが策を練っている事を告げるとまた待つのかとため息をついた


「・・・とお前もこんなところにいたのか」

「ラグズっていうのがいまいちわかんなくて・・・戦い方とか見ようかなって」


唯一、デインでもクリミアでも数人しか見られなかったラグズ。武器を持たず身体に備わっている

爪や牙で戦う事はわかっているのだが理由を尋ねられ咄嗟に出てきたのがそれだったのだ


「おぉ!大いに俺をみて学ぶがいい!」


そう叫ぶとスクリミルは再びラグズの大群の中に交えて戦いをし始めた


「そういえば・・・ここには銃ってないの?」

「銃?ってなんだ?」

「知らないってことは・・・無いんだね」


戦いを見ていて再び気圧される。その姿はまるでライオン。肉食動物の狩りの姿を彷彿とさ

せた。だが猛進ともいえる戦い方を見ていると次第に冷静さを取り戻しある考えが浮かんだ


「あの戦い方・・・本当に危険になった時判断がつかなくなるかも・・・」

「ん?」

「思考が戦いに染まってて・・・本来あるはずの本能の制御が効かなくなって・・・」


スクリミルの戦いを見て、彩花はどこかで負ける。そんな気がした


「ラグズって基本本能のまま動くけど、自分の身が危ない時ってまた本能で察知するんじゃ?」

「よく知ってるな。誰かから聞いたのか?」


やはりここでのラグズの思考は野生の動物と同じ。似ていると薄々感じていた


「違うよ。けど・・・あの戦い方じゃ・・・いつか負ける日が来るような・・・」


すっかり天幕という存在に慣れてしまったのだが固い地面は未だに慣れずにいた

まるで毎日テントで寝泊まりしているような気分になる。実際テントのようなものなのだが


「原始人に戻った気がするよ」

「原始人?」


アイクの妹らしい少女ミストが尋ねると自分の祖先に当たる種族の名だと説明した


「人って元は一つの存在だったんじゃないの・・・?」

「ここにもそういった話はあるよ?」


夕食後、外を歩きながらぶつぶつと呟いていた。それは誰に対してでもない独り言


「自分の生まれた場所を恨むべきか神を恨むべきか・・・」

「なにをしているのですか」


突然声が聞こえた。ふと声のした方向・・・横を見ると本を片手に1人の青年が座っていた


「あれ・・・部屋にいたんじゃ・・・・」

「あまり同じ場所にいても案は出ませんから。時には場所を変えたほうが出るものです」


参謀と呼ばれていた、またアイクにはセネリオと呼ばれていた青年


「そう・・・何か見つかりました・・・?」

「そう簡単に見つかれば苦労はしません・・・なんですか?」

「あ・・・何も・・・・」


立ち去ろうとしたその時、彩花は何かを感じた。何かといっても感じたのは風、そして声

悲鳴のような声と何かが燃える音が聞こえた。焚火にしてはこんな大きな音がするはずがない



「セネリオさん・・・。この近くに村ってありますか?」

「・・・どういうことですか?」

「声・・・。悲鳴と何かが燃える音が聞こえるんです」

「・・・そんな音は聞こえませんが」


本を閉じたその時、前方から女の人が現れた。炭のようなものがついていて顔は黒く汚れていた


「あぁ!助けてください!」

「なにがあったのですか?」

「この先にある村から逃げてきました。突然賊が現れて・・・・」

「・・・・!」


やはりと思うがでもここから砦までは距離があり呼びに行っていては助けるのが遅くなってしまう

耳を澄ませるが物が燃える音と距離があるからか彩花の耳を持ってしても状況はわからなかった


「・・・数は・・・何人くらいですか?」

「確か・・・見たのは5人だったと思いますが・・・大人数ではありませんでした」


まだ敵が潜んでいる可能性はあるが戻るか否か、迷っている時間はないだろう



「セネリオさん。どうしますか?」

「僕『1人』では厳しいでしょう・・・一度砦に戻って・・・」

「そんな時間はないよ」


少女はきっぱりと言い放った。直後再び女の人にあることを尋ねた。それは村の場所だ


「村の場所は・・・どこですか」

「まさか・・・いくつもりですか?」


セネリオの問いかけに彩花は頷いた


「無理です。例え出来たとしてもあなたの力では・・・」

「セネリオさんが嫌だと言うのなら来なくていいですよ」

「!」


かつて聞いたことのないはっきりした声にセネリオは思わず目を見開いた。表情の変化は僅か

なるもので本人以外誰も気づいていない。そして今の言葉でセネリオは今までなかった何かを感じた


「私一人でも・・・案内してください」

「は・・・・はい」


案内されるがままセネリオの横を通り過ぎ彩花は走りだした。急ぎ足で現場へと向かうと聞いて

いた通り2ケタにも満たない人数が目に入った。離れているように告げるとネールの魔法を女の人

にかける。直後物音がし振り向くと賊かと思いきや現れたのは魔道書を持ったセネリオだった



「・・・あなたにもし死なれたら僕はどうやってアイクに説明すればいいのですか」

「説明のしようはないでしょ。負けないもん」

「はぁ・・・あのラグズといい貴方といい・・・」


ため息をつきながら呆れた声でセネリオは尋ねた。それに対し身なりを見て彩花は尋ねる



「魔道書を持ってるってことは・・・セネリオさんも戦うんですか?」

「それしか方法はないでしょう。誰があなたを守るんですか」

「本当に・・・大丈夫なのですか?あなた方は見たところ魔道士のようですが・・・」


おそらく、さっき手に持っていたファイアーの魔道書を見てそう尋ねたのだろう。その質問に対し



「はい。だって私は・・・魔道士ではありませんから」


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次回

音が聞こえた後に村が襲われている事を知る彩花に続きセネリオも村へとやってくる。しかし

なんと彩花は魔道書を持たずに敵陣の中へ飛び込むのだった。直後セネリオですら見たことも

ない魔法を使い退ける。そして彩花は思いついたことをセネリオに提案するのだった


次回 第6章、「外国の知恵」


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