INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第三部(前編)、序章、命

上空に現れた一体のポケモンフライゴン、そして彩花の父カミヅキ。思わぬ事態に驚くがカミヅキ

はこの地で起ころうとしていることと帰れる事を告げる。当初の目的が達成されようとしたがルキノ

の事が気がかりになった彩花は唯一の、最初で最後の助け船を蹴りこの地に残ると決めるのだった
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「・・・・・・はぁ、なんでこうなったかな」



ほんの数時間前、ある人を探しに歩いていたのだが目の前に現れた賊らしき人物に捕まると

ここに連れてこられたのだ。抵抗すると殺されそうな勢いだったため逆らえるわけもなく



『だから迷ってるだけで・・・』



なんて言っても通用するわけなく下手に抵抗して変なことになっても困るからとりあえず命令に従い

動いたわけで、連れてこられた場所は暗い場所。そして、中に入るとガシャンと何かの音がする

目が暗さに慣れてきたときに分かったのは、ここは牢屋の中、ということ


「これって・・・まさか牢屋?」


犯罪などでも起こさない限りお世話にはならないであろう牢屋。そんな物を初めて見たのだ

テンションが上がるが一瞬のうちに自分に置かれた状況を思い出すと笑みは消えた


「・・・はは・・・どうなるのかな・・・これ」


ペタンと地面に座り込む。いつかのように冷たい地面、だけどあの時は他の人がいた。だけど

今ここにいるのは自分ひとりだけ。話し相手がいなければ誰かがいるという安心感もない



(・・・やっぱり帰った方がよかったかな・・・)



父と別れて一日しか経っておらず、とはいえ今さらこんなことを思ってももうどうしようもない

のだ。あの時決意したはずだというのに涙が滲んだ。いつぞやかのような恐怖が襲った





(今さら・・・遅いよね)





逃げる方法を考えるが確実ともいえる方法は見つからなかった。フロルの力を使えば

この外には出られるだろう。だがここがどこか分からない以上フロルの力は使えないのだ

例え外に出られたとしても地形も場所も分からない以上逃げ切れるという保証はない




(兵士ではなかったみたいだけど・・・牢屋ってことはやっぱ人質?)




扉には頑丈そうな鍵がかかっていて自力では出られそうにない。打つ手なしといった状況

で諦めたように座りこんだ。当然残された魔道書や持っていた剣は没収されたのか身に着

けていない。3日が経ち、飲まず食わずの状態でまともな思考がまわらなくなっていた


(ここで・・・死ぬのかな)


意識はあるものの頭がまわらない時点で生きていないも同然、生きた屍のようだった

かつての元気が嘘だったかのように目がかすみ時々視界がぼやけて見えた


「・・・・・・・・」



これまで嫌な事に直面すると決まって「最悪」と言っていた。最も悪いと書いて最悪。今まで

最悪だと思っていた事がほんの粒のことにしか思えない。昔の人は・・・昔はこれが普通で・・・

なんて考えると今に生まれてよかったって改めて感じさせられた



「・・・・・・・・・・・?」



気のせいか外が騒がしい。これまで聞こえなかった物音が聞こえ出したのだ。ついに殺される日

が来たのか、そんなことを思うと放り投げていた恐怖が再び襲う。窮地に立たされているからか何

もなく時間を過ごしていた時よりは思考が回りだしていた。だがどれも悪い方向にしか向かない


(もっと新しいポケモンとか見たかったな。ゲームもしたかったし・・・スマブラも・・・)


ここでもまた神である存在が浮かんだ。ここで死んだら二度と会えないだろう



(マス・・・ター・・・ハンド・・・)


すると聞こえていた音に異変を感じた。音は次第に大きくなり、近づいていることに。あらゆる

限界のせいで何の音かは聞き取れない。だけど、何かが来てる。自身の聴力が伝えていた

その時、勢いよく扉が開く音がした。開くというより無理やり開けたような音だ



「な・・・に・・・・?」



直後足音と誰かの叫び声が聞こえた。だがなんて言っているのかはわからない。だが足音と声は

何重にも重なり1人ではないような、2、3人という規模ではなく何重もの声が聞こえた気がした



「グレイル傭兵団だと!?」

「倒せ!誰ひとり残さず叩き潰せ!」



(グレイル傭兵団・・・?)


一瞬だけ、何故かその言葉が聞き取れた。だけど頭は空腹と精神的疲れによって思ったように

動いてくれない。起きあがろうとしても力が入らず起きあがれない。平和主義の国日本に住む

日本人の自分からすれば3日も持ったのはすごいことだと思う


(金属音・・・?戦って・・・る?)


聞いたこともない言葉。考えてもわかるわけがない、なんだって聞いたことがないんだから

処刑の時が来たにしては戦っているような金属が響いていた。そんな音すら次第に遠く感じる


(もう・・・いいや。ここで死ぬのならそれでも)



目を閉じて脱力した時、ガンガンと扉が叩かれた。すでに近いはずの音が遠く聞こえて目を

開いても全てがぼやけて見えていた。だが一色に染まっていた中にぼんやりと何かが見えた


「おいっ!しっかりしろ!」


遮るように視界全体ではない。一部だけ、人間の衣服かと思っていると誰かが叫んだ



「いますぐ助けてやるからな!」


誰かが叫ぶと数秒後、鼓膜を貫通するかのような音が響く。鍵のかかった扉を無理やり破壊

することによって開けるかのように響いた直後扉は開かれた。誰かが腕を掴んだ気がしたが

もはや何も分からず、視界がぼやけたまま身体が浮く感覚がした



「セネリオ、これで全員か?」


剣を持った青年は紙を持っていた長髪の青年に話しかけた



「村で連れて行かれた人数は一致しています。これで全員でしょう」

「じゃあ成功だな、よし」


と、状況を確認していたその時、建物の中から大声が聞こえた


「おいっ大丈夫か!?」

「どうした、ボーレ」


青い髪の剣を持った青年が緑色の髪の青年に近付いて行った。ふと見ると、誰かを抱えている



「あ、アイク!というかミスト!誰でもいいからこいつを何とかしてくれ!」


地面に下ろされるとぐったりとした様子で少女は倒れていた


「まだいたのか!?確か全員いたはずじゃ・・・・」

「どうやらほかのところからも捕まった人はいたようですね」

「ミスト!頼む!」


声に気づいた少女が近づくと手に持っていた杖をかざした。そんな中青髪の青年は

倒れていた人物を見て顔を歪めた。どこかで見たことがあるような気がしたのだ


(どこかで見たことあるような気が・・・気のせいか?)


「見たことがある?」

「あぁ、確かにどこかで・・・・」


青髪の青年の言葉に青年は顔を上げ少女を見た。青年の記憶の中で出会った記憶はない




「とりあえず、ここじゃたいした治療も出来ないから戻りましょ?」




赤く長い髪を三つ編みに束ねた女性が少女を抱えると馬に乗せると頷いた青年の指示で

グレイル傭兵団の一同はその場から離脱した。その時彩花に意識は無く眠っていた


「アイク、とりあえず全員治療終わったよ」

「ミスト、キルロイ。そうか・・・あいつは?」

「眠ってる。しばらくはそっとしておいた方がいいかも」


目覚めると、テントの中のような場所にいた。記憶が曖昧のままいるとここがどこかを

確認するため外に出ようと起きあがる。怪我をしていたわけではないが何かを治癒を

受けたかのように身体は軽くなっていた。だが空腹は変わらずだった



「・・・・・・」



テントを少しだけ開けた瞬間、目の前に広がったのは幾千もの人。町の住民というわけでもなく

誰もが鎧のようなものをつけていた。そしてつけていない人達は決まってとあるものが付いていた



「・・・猫耳?・・・し・・・っぽ?」


種族名を思いだそうとするがほんの数日とはいえ相当のダメージのおかげで未だ思考は完全

回復とは言えず思い出せなかった。あれだけ頻繁に呼び興味を持っていたのに思いだせない



「なんだっけ・・・確か・・・」



一度天幕の入口をとじると座りこんで考え込んだ


「出ていった瞬間にかみ殺される・・・なんてないよね」


猫が大半の中あの人達が本当に猫ならばマタタビでもあればなんとかなりそうなものだが

そんな物を持っているわけもなく、魔道書や剣もあの場で奪われた為丸腰も同然なのだ



(そもそも・・・外にいる人達は何?)



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次回

この場から抜け出す方法を模索しているととある少年がやってくる。そして少し経つと少年と

共に数人の人がやってくるのだった。そしてついに探していたあの人物との再会を果たす

今彼らがしようとしている事を聞くが空腹から身が入らず・・・


次回 第2章、「グレイル傭兵団」


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