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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第6章、素朴な疑問

エリンシアの心の内を知った彩花は彼女に尊敬の言葉『様』をつけることをやめると告げる。そし

て過去に聞いたとある話を話すのだった。後日この地の中で向いている武器を尋ねたところ杖を

提案される。ジョフレと共に訓練場に向かっていると血だらけのケビンの姿があるのだった・・・
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「結局、杖は使えませんでした」

「・・・そうですか」


杖を返し廊下を歩いていると見つけたのはマーシャの姿。しかし向かおうとしているのは門の方


「どこかいくの?」

「・・・兄さんを呼びに」

「にいさん・・・・?」


マーシャに兄がいたのかと意外に思うと隣にいたジョフレが口を開いた


「マカロフのことだ、いつもの酒場だろう。まったく」

「あのばか兄貴っ!」


突然マーシャは頭を抱えてうなだれ始めた。そんな名の人物がいた気がする。言われてみれば

髪の色もマーシャと同じ色であるもののあまり姿を見たことはなくあまり想像ができない


「う・・・はずかしい。あんなのが兄だなんて」

「そんなに変な人だっけ・・・?」


マーシャについて行くことにしクリミア城から出て飛んでいくと、賑やかな町に降り立った

人々が行き交う中一軒の扉をあけるとまた雰囲気からも感じ取れる賑やかな声が


「さ・・・酒場なんて初めて入ったよ」

「え?」

「その・・・未成年だし」


自国は20才にならなければお酒を飲むことは許されていない。国によって年齢の制限は違うと

聞くがこの地はここより前の年齢で飲めるのか、そもそも禁酒法なんてものが存在しているのか


「そうなんだ?私はけっこうクッキーとかお茶とか貰いに行くけど」

「おやいらっしゃい」


中に入ると聞こえてきたのは女の人の声。カウンター前にいたのは金髪の女性だった。赤、青

緑・・・この大陸は色んな髪の人がいるもののいかにもとイメージに当てはなる外国人だった



「あれ、見ない顔だね。新入り・・・にしては幼すぎないかい?」

「違いますよ。彼女が前話した他国からのお客様です」

「へぇ、あんたがエリンシア様の話してた別の大陸から来た子・・・まだ子供じゃないか」


カリルと名乗った女の人の隣で何かを飲んでいた人物に向かってマーシャが叫んでいた

がその人は寝起きのような声を出すと聞く耳持たず何かを飲んでいる。おそらくお酒だろう


「あれ、しょーぐん、しょーぐんも来たんだ」

「色々とあってな」


やってきた人物に気がつくとマカロフの姿を見てため息をついた。話しによるともはや常習犯だとか


「兄さん!いい加減にしないと・・・」

「あ・・・あまり酷くなさらないでください」


馬に乗りながら矢を射るという流鏑馬(やぶさめ)のような少女ステラが焦った様子で言う

そんな一連の会話を聞いているとこれまで何度も会ったかのように疑問を感じ問いかけた


「この大陸の人って色んな色の髪の人がいるよね?」

「え?えぇ、そうね?」

「何色が一番多いとかないの?」


問いかけに対しマーシャが考え出すと一足先にカリルさんのが口を開いた


「大抵同じくらいだけど・・・比較的茶が多いんじゃないかねえ?」

「茶色・・・ですか」


自国ではほぼと言っていいほど黒が多い。もしくは茶か、とはいえそれは染める事によって

茶色にしているのであって自然体で言えば圧倒的・・・絶対的に黒髪が多い


「外国=金髪ってわけでもないのか・・・」


昼過ぎ、城に戻った彩花は新たにエリンシアから借りた本を読んでいた。同盟国というだけ

ありデインにはなかったラグズ関係の記述の本が興味深くその本を読んでいた


「あ」


物音と共にやってきたのは城の中で何度か見て特徴的姿からか脳内には残っていたものの

会話として交わしたことのない人物。ここクリミアに来て初めて見た虎のラグズモウディさんだった


「おまエ・・・外かラ来たってイウ・・・」


初めて言葉を聞いたもののその言葉は片言と言えるように不自然だった


「・・・モウディ、話すの、上手クなイ・・・」

「・・・ええと・・・」


エリンシアから話しを聞いたと言うと持っていた本のタイトルに目がいったのか


「・・・ソレ、面白いカ?」

「そうですね。私とは違う点がいくつもあって・・・」

「モウディ!」


横から別の声が聞こえ振り向くともう一人ラグズである少女がやってきた。名はレテ


「こんなところにいたのか。・・・お前は」

「おォレテ!」

「・・・行くぞ」


一瞬睨まれたような気がして怯むと振り返ったのち少女は歩き出した。これもまたベオクがラグズを

嫌うようにラグズもベオクを嫌っているのか、単に外の者に嫌味を持っているからの行動なのか


「俺、モウディ」

「ええと・・・彩花です」

「モウディ!ベオクと親しくするのは・・・そんなどこから来たかもわからないような者」


(図星か)


「女王らならともかく・・・」


良く思われていないようで毛嫌いされている雰囲気丸出しのままレテは歩いて行った

それから数日後、同じように彩花は庭でまたしてもモウディと遭遇すると会話していた


「・・・!」


一瞬音が聞こえると咄嗟にネールの愛の壁を張った。すると横を通り抜け隣にあった木に何かが刺さる


「・・・ナイフ?」


気に刺さっていたのはナイフ。当たっていたら怪我を始めただでは済まなかっただろう


「・・・・・・」


直後彩花の額に冷や汗が流れ出る。と隣からモウディが彼女の名を呼ぶ声が聞こえた


「意外と勘は鋭いのだな」

「あっぶな・・・危ないじゃないか!当たったらどうするの!?」

「・・・大怪我にはならないよう投げた」


怒りをあらわにすると口調を変えぬままレテは答えた。やはり大陸外から来るものを見た

のは初めてのようで珍しさからか試したくなったのだという。そしてナイフを投げたのだと


「っていうか・・・」


ふと彩花は思った。彼女達は言い方を変えれば、自分達の国から見れば動物のようなものだ

動物がナイフを使うというのはなんとも変わった話である


「このナイフは・・・」

「肉や魚をさばくものだ」


さらに疑問は浮きあがる。肉食と考えれば肉を食べるのはなんら疑問はない。市場でも肉が出回って

おり城での料理にも肉料理はいくらか使われていた。だがこの地に牧場などが存在しているのかと

この地は電化製品はなく洗濯は手動、風呂ですら昔ながらの筒で炎に息を吹き込むものだ


「さばくって・・・ここに豚とかいるの?」


食肉といえば主なものは豚肉、牛肉。馬は見たがこれらの生物は見たことがない


「そもそもあれって何の肉・・・?」

「何をぶつぶつ言っているのだ?」

「あっいや・・・まさか・・・自給自足の生活してるの?」


さばくということは狩りも自らの手でしているのか。疑問をぶつけると


「ラグズではそれが普通だ。ベオクはそうでもないようだがな」

「えっと・・・ここにはラグズ以外にも生物が?」

「何を言う。魚や鳥は生息している。我らだけがすべてではない」

「あっそうなんだ・・・」


何の変哲もない疑問が解決したことに関心していると今度は彼女が質問を問いかけた


「お前は・・・ラグズに対し何も思わないのか?」

「それ、デインでも聞かれたよ・・・。私の国にラグズなんていないよ」

「何・・・?」


かつてデインで話したことと同じ事を説明すると2人は目を開いたまま唖然としていた


「ラグズが存在するのはこの地だけだと言うのか・・・!?」

「私が見た限りでは・・・」


話す最中も、警戒するかのような睨むかのような彼女の視線は変わらず緊張はほぐれなかった


「・・・ベオク、嫌いなの?」

「嫌いだ」

「即答!?」

「・・・だがここの者は違う。全てが嫌いと言うわけではないが・・・やはり嫌いだ」


嫌い。苦手とは違いそれは拒絶を意味する。本の記述にもあったようにベオクとラグズは長い年月

をかけ幾度となく争っていた。そのこともあり仲は決して良くはない。そんな彼女がエリンシアを始め

クリミアの人達は含まれていないという事は、それだけ彼女達が認められているということだ


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次回

話を聞いていたエリンシアは彩花にとあるものを渡す。それは力なき者でも持ちやすいという

細身の剣。そして彩花は剣使いであるルキノに剣術の指南を頼むのだった。そしてついに

王宮騎士団が動き出しフェリーレ公の元へと向かうのだった


次回 第7章、「宝剣」


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