INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第3章、知り得ぬ言葉

クリミア王国にたどり着いた彩花は国の象徴クリミア城の前にやってくる。だが槍を持った見張り

の兵士の存在と自らでもわかる自分の素姓の怪しさからなかなか声をかけられずにいた。すると

城の中に案内してくれた2人の女性。そのうちの一人はこの国の女王だということを知るのだった
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「・・・貴方の名は・・・なんというのですか?」

「わ・・・私は・・・彩花・・・です」


聞きとれたか、自分でもしまったと思うが彼女を始め数人は疑問の声を上げた


「アヤカ・・・?変わった名だのう」

「・・・何度も言われました。ええと・・・こことは離れた国ではこれが普通なんです」


温厚な雰囲気に、緊張をほぐすような表情にさっきよりは自然な口調になっていた

それは言葉としてそう見えるだけで心情はまったくもって不自然のままだった


「・・・そんな人がこの国へ何の用で?」

「・・・ある人を探していて・・・ここへ来ればその人の行方がわかるかもしれないと聞いて」

「人探し・・・ですか」


声からもう一人の鎧の人が女の人だと再確認すると再びエリンシアは謝った


「協力はしたいのですが・・・少し、待って頂けますか?」

「え?あ・・・はい」


いいのかとこちらが疑うほどになんとエリンシアは寝泊まりする部屋の用意までしてくれた。どこか

落ち着かない雰囲気のまま数日が経つと部屋にいた彩花の元に白い翼の女の人がやってきた


「えっと・・・どうしたの?」

「~~~~~~~?」

「へ?」


聞きとれない言葉が発され思わず聞き返した。英語のように思えたが聞き覚えのある単語が一つも

ない。会話できるほどではないとはいえひとつやふたつ聞きとれる単語があってもいいはずだ


(・・・テリウス語?)


それかクリミア語か、とはいえエリンシア様を始めほとんどの人は日本語ともいえる言葉を話していた

見るたびに一緒におり彩花でもわかる言葉を話していた黒い翼のおじいさんはおらずどうにもできない


「え・・・ええと・・・」


どうすればいいか困っていた時、ふとリアーネは彩花の手を握った。その時彼女の声が脳内に聞こえた


「・・・貴方も?リアーネも・・・人を探してるの?」

「!~~~~?」


再びリアーネが言葉を発すると数秒遅れて言葉が脳内に響いた。最初は彼女の力かと思ったが

触れる事によって言葉が聞こえた、という行動と結果によってこれは彩花の能力の一つが作動して

いるのだと気づいた。現に彼女は今彩花が言葉が分かった事に驚いたことを告げた


(ポケモン以外にも・・・使えるの?これ)


数百年に一人、故郷で生まれた者の中から一人だけ特殊な能力を受け継ぐことがある。その

能力はポケモンの感情を読み取ること。その一人が彩花なのだがかつてポケモン以外で試した

事はなく今初めて他の生物でもできるのだと知ったのだ


「ええと・・・私の国の・・・っていうか町の伝統でね、数百年に一人生き物の感情を読み取
 ることが出来る能力を持つんだ。その土地の生物しかできないと思ってたんだけど・・・」


自分自身も驚いた。あれからエリンシア様はなにか忙しそうに城の人達と会話を交わしていた



夜、ルキノさんという青い髪の女の人達がクリミア城から出て行ってフェリーレ城に向かって

いった。それから数分後、彩花は呼びだされエリンシアからそのことを伝えられたのだ

そしてエリンシアの隣には以前は見なかった一人の男の人の姿があった


「・・・彼女が?」

「えぇ」


なんだろうと思っているとこの人物は先程話に上がったルキノさんの弟だと紹介する

というのもこうして対面するのは初めてだが以前廊下で彼の姿を見たことがあったのだ


「確かしょーぐんって呼ばれてた・・・?」


頭の中には、赤い人に将軍と呼ばれていた記憶が蘇る


「私にはジョフレという名がある。というか君にまで将軍とよばれるわけにはいかないのだが」

「将軍って・・・記憶が正しければ結構上の位の人だった気が」


当然自国にそんな身分はない。それこそゲームか何かの間違いではないかと疑うほどだ


「彩花?」

「わけがわからないよ・・・ここ現実だよね?夢の中じゃないよね?」

「彩花?どうしたのです?」

「あっいいえ何でもにゃいです」


ハッとし答えるが直後言葉がおかしかったことに再度ハッとなると噛んだ事に気づいた


「・・・・・・」

「そんなに緊張しなくてもいいのですよ?ルキノがいない間、何かあれば彼に聞いてください」

「女王様って・・・皆・・・そんな感じなんですか?」

「・・・君がどんな想像をしていたかは分からないがエリンシア様はお優しい方だ」


様とつけるのが尊敬の表れのように迷いのない率直な言葉はエリンシア様を慕っているの

だと伝わった。少なくとも形だけの言葉ではないと無知である彩花にも薄々感じさせた


「遠くの国から人を探しに来たと言っていたな」

「・・・というのも、その人に会えば帰る方法がわかるのではないかと・・・」

「え?どういう事ですか?」


詳しいことを話していなかった事に気づくと再び彩花はエリンシア、そしてジョフレに話した

望んでこの地に来たのではないという事、流れ着いたのがたまたまデインだったという事

そして会話は未だ不自然なものの少しだけ慣れた事によって当時思った疑問を尋ねた


「あの・・・エリンシア様?」

「なんですか?」

「最初の時も思ったんですけど・・・素性を知れない人を招き入れるのはどうかと・・・違います
 けど・・・もし私がスパイとかだったらどうするんですか?かもしれないって・・・疑ったりは・・・」

「本人が自らそんな事を言うとはな」


意外そうな将軍の声に振り向くと引き続きジョフレ将軍が呆れたように言葉を発する


「私も始め聞いた時はそうでないかと疑った。大陸外から人が来るなど商人くらいしか
 いない。そうでなくなおかつ素性も知れない存在・・・君を招き入れる事に反対した」

「・・・やっぱり」

「ですが、エリンシア様は君はそんな存在ではないと断言なされた」

「え?」


今度はエリンシアの方を向くと穏やかな口調で告げた


「困ってる人を放ってはおけませんもの。未だ話を聞くことすらできていませんが・・・絶対に貴
 方の助けになります。貴方が元の場に帰れるように・・・その方に会えるように尽力しますわ」


次の日、エリンシアとジョフレ、それとルキノが集まって何かを話している



「・・・・?」

「では、よろしくお願いします」

「はっ」




「・・・なにを?」


眠気に襲われながらも歩いていると威勢のいい声と共に彩花の横を数人が通り抜けて行った

振り返るが振り返った時にはすでにその人達の姿はなかった。代わりに後ろから声が聞こえる


「彩花、おはようございます」

「おはようございます・・・・」


目をこするが王女様の前だったという事に気づくと一気に眠気は覚めヒヤヒヤしながらエリンシア

様を見た。失礼なことをしたとヒヤヒヤしていたのだが相も変わらずにこやかな表情をしていた


「あ、ルキノさん、帰ってきたんですか」

「えぇ・・・」


この地に来てから、エリンシア様によって城に案内されてから大抵の事はルキノさんにお世話に

なっていた。故にこの城の中で一番話しかけやすいのはルキノさんと言っても良かった。歯切れの

悪い返答に何かがあったのだと気づくと知りたいという気持ちから申し訳なさげに尋ねた


「何か・・・あったんですか?」

「えぇ、少し・・・いえ、かなりね」

「聞きたい・・・っていうのは駄目ですかね・・・?私は外部者ですし・・・」


元々ルキノさんはチャップさん達から聞いた疑いをはっきりさせるために証拠を見つける事を目的に

夜出ていったのだ。そして無事証拠を見つけることに成功したのだが敵との戦闘は避けられなかった

らしい、そしてバレたため敵も先手を打ってきてジョフレ将軍たちが城に向かったと話す


「クリミア・・・なんだって?」

「クリミア王宮騎士団よ」


またしても聞き慣れない言葉に思わず思考が飛ぶ。考えても解らず


「・・・なんですかそれ」

「簡単にいえば国に仕える、王宮に直属に仕える騎士団ってところかしらね」


ルキノさんに説明を受けるとデインであれほど説明を受けたのにまだ知らないことがあるのかと

驚くと同時にそんなものがあるのかと関心しながら聞いていた。さらに日付が変わると



「あ、リアーネ」

「~~~~~~~~」

「???」


またしても聞きとれない言葉、再びあの力を使おうかと思っていると隣からニアルチさんが通訳した


「お嬢様はおはよう・・・といっています」

「あ・・・おはよう」

「リアーネ姫、おはようございます」


女王であるエリンシア様でさえも姫とつける事に疑問に思った彩花は数日前この質問を共通語

が話せるニアルチさんに尋ねた。すると帰ってきたのは彼女もまた国の王女という高貴な身分に

ある事。自分も改めるべきかと告げるがリアーネ本人がこのままでいいと告げたのだ


「あの、リアーネが話す言葉って・・・」

「これは古代語です。古くから伝わる言葉なのですが・・・今はほとんどの者が共通語と呼
 ばれるこの言葉を使います。が一部の者は昔の文化を尊重し古代語を使う者もいますね」

「共通語?日本語ではなくて?」

「日本語・・・?いえ、私達・・・この大陸に住む者は皆共通語と呼んでます」


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次回

王宮に戻ってきたマーシャはリアーネの探し人を探していたのだった。が成果は得られなかった

所エリンシアの言葉に彩花は自分とリアーネの探していた人物が同一人物であったことを知る

しかし直後リアーネの言葉によってエリンシアの内に秘めていたものが露わになるのだった


次回 第4章、「国と王」


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