INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第32章、覇王ヴァルハルト

レンハを撃破し状況が変わり始める中クロム達の耳にバジーリオ戦死の通達が入る

それを確定させるかの如く現れたのは共に行ったはずのフラヴィアの姿だった。変わ

りつつある形勢にクロム達はチキの力を取り戻し決戦地へと進軍し始めるのだった
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これまで聞いたことのない口調に少女の表情を見ると続けて言葉は発される



「お前はこの世界の事を何も分かっていない」

「・・・それが戯言であることは今から証明される。我の覇道によってな」




さらにもう一振り、攻撃を防ぐと青い壁は消えさり攻撃を防ぐものはなくなった



「彩花、クロム!」

「クロム!」



圧倒的な力に仲間達が不安の声を漏らす中彩花の眼はただ目の前を睨んでいた




「我は覇王ヴァルハルト!うぬも我が覇道の礎となれ!」

「我が道を示せ、エターナル!」



振り下ろされた剣に対し彩花が振りかざしたのは剣、しかし詠唱した途端剣は

銀の光を纏いクロムですら防ぎきれていなかった攻撃から動かぬように剣と剣

は鐘のような音を鳴らした



「クロム、離れていて」

「何・・・?」



問いかけに答えることなく剣を弾き返すと剣先を相手に向けて告げた



「ならばその身を持って知るといい。神の力を!」

「!?」



一同が驚く中駆け出すと剣の光は強くなり振りかざした瞬間銀色の刃が飛び出し

道行く兵士たちを切り裂き刃はヴァルハルトの元へとたどり着くと強力な風が巻き

起こった



「我を・・・破るか、我が覇道を・・・止めるのか」

「神は人に試練を与え時に人を導く、この世に神がいらないはずがない。絶対に」

「ぬ、う・・・しかしまだだ・・・我の炎は・・・まだ燃え尽きておらぬ・・・!」



傷を塞いだヴァルハルトは馬に乗ると帝都の中へと消えていった


「ヴァルハルトは帝都へ撤退した。できればここで終わらせたかったが・・・」

「敵兵は皆命を投げ打ってヴァルハルト追撃を阻止してきた」



ヴァルハルトを倒さなければこの戦いは終わらないと確信した一同は帝都へ向かうと

決める。その時彩花は僅かに聞こえた音に耳を澄ますと一同にこの事を伝えるが



「クロム、遠くから足音が!」

「何・・・?」

「だんだん・・・近づいてくる・・・!」


その時建物の影から現れた無数の人達の姿に一同は唖然とする


「なんだ!?ヴァルハルトに寝返った元解放軍が攻めてきたのか!?」

「あ、あれは・・・!」



「う、うそでしょう?負けたっていうの?ヴァルハルト様が!?」

「・・・・・・」

「信じられない!常勝無敗無敵の覇王が・・・!?そ、それでヴァルハルト様は?」

「・・・ここにいる」



声とともにやってきた姿にエクセライは声を上げた


「ヴァルハルト様ああん!御無事でございましたのね!」

「・・・すぐに、帝都の兵を集めよ。奴らを・・・迎え討つ」

「お、お待ちくださいな!ここをしのいで国中の兵を集
 めれば奴らなどいかようにも・・・」

「うぬは、軍師は軍師でも奴らの中にいた若造とは異なり戦場には決して出ぬ軍師。故
 にその程度しか先を読めぬ。ならばその目で見るがいい。今置かれている戦況を・・・」



言われるがままエクセライは外を見るとそこには城を囲むように幾銭もの人の姿が


「こ、これは・・・!」

「た、大陸南部の有力者が兵を挙げ帝都を包囲しております!」

「な、なななななっ!?ど、どうしてよ!?南部はみんなこっち側の勢力についたはず・・・」



その時、頭に何かが浮かんだエクセライはさらに大きな声を発した


「ああッ!?まさか・・・まさか・・・レンハが死んで真実が明らかになった・・・?」

「あれは・・・まさか、しかし・・・」

「知っている者たちなのか?」


サイリ曰くかつてサイリの国と同盟を組んでいたにも関わらずそれを破り帝国に

寝返った裏切り者達だという。しかし誰もが今は帝都を囲んでいるように見える


「これは・・・皆がついに、我らの言葉に耳を傾けてくれた・・・!そういうことなのか!?」

「そんな簡単に信じるのは・・・」

「だろうね!これまであんたがやってきたことは全部無駄じゃなかったってことさ!」



言葉を発しかけたもののフラヴィアさんに遮られ彩花は口を閉じる


「あいつも・・・バジーリオもあんたの兄貴もこの闘いに力をくれているはずさ!」

「くっ・・・みんな・・・兄上・・・かたじけない・・・!」





「行くぞ、帝都へ!今度こそヴァルハルトを倒し、全ての戦争に決着をつける!」



「随分と都合がいいんだな」

「?」


ふと発せられた声に振り返るとさっきの戦いから様子の変わった彩花の声だった


「同盟を組んでおきながら裏切っておいていざまたのこのこと味方になろうなんて」

「う、うーん・・・でも少しでも戦力が増えるなら願ってもないことだし・・・」

「もしかしたら、そうやって油断した所をつく作戦だったりして」



そこにやってきたのはクロムとルキナ、ルフレ、フラヴィアだった



「彩花、さっきのあれは・・・」

「・・・いつか使うときは来るだろうって思ってた。まあ・・・別にいいけどね」



振り返ると、手に現れた剣を一同は見た。尚今はあの光はない


「これは・・・特別な剣なんだ」

「え?」

「クロムやルキナがもってるファルシオンと似たようなものかな」

「お前は一体・・・」



「ただの旅人さ、だけど・・・ちょっと変わった旅人かもね」

「・・・すごいです!」

「えっ!?」


ずいっと前にでたルキナに対し彩花は半歩下がるが上半身だけを前のめりに告げた



「初めて会った時も不思議何かを感じていたのですが・・・すごいです!」

「え、いや・・・」

「お父様のような強さ、ルフレさんのような軍師の能力・・・本当にすごいです」

「す、すごいのはこの剣で・・・」



ずいずいと近づくルキナを抑えるもかかる力に押し返しているとふうとため息をつき



「・・・そうだね。今後の戦略も兼ねて、話しておいた方がいいかな」

「?」

「この力は、私が良く使う剣、弓みたいに形を変える事ができるんだ」

「なっ・・・!?」

「私は正真正銘の人間。だけどこの武器・・・力はある人によって受け継がれた」



そしてあれは更なる力を解放したもの。強大な敵以外に解放する事は滅多にない。そ

れは竜のような巨大な生物だったり魔物だったり、少なくとも人間に使うものではない



「並大抵の力じゃ敵わないって分かってたからね」

「そんなものが・・・」

「だからわからないんだ。ルキナがいた未来が破滅の道を行くなんて・・・」

「・・・・・・」

「もしかして、ルキナの世界では私はこの地に来てなかったのかもね」


その頃、扉を突き抜け部屋に入るとヴァルハルトに向かってエクセライは叫んだ


「レ、レンハに任せていた大陸南部の連中が裏切りやがりました
 わ!数十万の兵が、帝都の周囲を取り囲んで・・・いやああっ!」

「うぬが育てた懸念がここへ来て噴き出したということだ」




「ご、ご存知でしたの!?レンハのこと・・・」

「知らぬと思うておるのがうぬの甘いところよ。人は皆、自分の手のひらで踊る
 駒か何かだと勘違いしておろう。うぬがぺレジアのインバースとかいう女と通
 じておることも、己の手を汚すことなく【炎の台座】を奪う機会を狙っておる
 こともすべて知っておる」

「ヒイイイッ!そ、そこまで知っていながら、どうして黙っていらっしゃったの!?」

「我はすべてを受け入れる。身体に忍び入る毒であろ
 うとな。受け入れた上で我はすべての上に君臨する」

「そ、そのようなことを言って・・・ばばば、バッカじゃないですかー!?」


鼓膜を突き破るのではないかという甲高い声が響く


「ヴァルハルト様は今、敗戦の将!負けようとしているんですのよ!
? ア、アタシはごめんだわ!負けるとわかってて逃げないなんて!」



息を切らせながら告げるエクセライに対し数秒後、彼に衝動が襲い掛かる



「戦わずして逃亡する者を我は許さぬ」

「ひ、ひひひいっ!?」

「戦わずして降伏する者を我は許さぬ」

「ひぃぃぃっ!おおおお、お許しを!!」

「我は負けぬ!聖王を継ぐ者を倒し、人の王となる!我が覇道、未だ
 消えず!うぬも野望を胸に抱く者ならば戦って勝ち取って見せいっ!!」


その言葉に、考え込むように頭を抱えると


「う・・・・・・うぬぬぬっ・・・・・・!!」

「さて・・・このセルバンテスももうひと働きしてこようかの」





「す、好き勝手言ってくれちゃってっ!な、何なのよぅ!アタシだって男の子
 なんですからねっ!やるときゃ、やるんだから!!み、みみみ、見てらっし
 ゃい!!やってやるんだから!!」



扉を壊し、中に入ったときすでに場内は兵士たちが戦闘態勢に入っていた。その様子

を見てクロムたちも武器を握っていた力を強めると掛け声と同時に駆け出して行った



「ヴァルハルトは玉座だ。逃げも隠れもしない、ということか」

「この状況でも、配下の兵が誰ひとり降参しようとしない。
 みんな、ヴァルハルトを心の底から信じてるみたいだ」

「それが、ヴァルハルトの器か」

「大きい、な・・・」




「ああ。だが・・・負けられん!!」




幾度となく発せられる金属音。目の前に現れる敵を倒すこと以外考えることはない



「増援部隊、準備を急げ!ヴァルハルト様と共にあれ!」

「っ増援部隊、来るぞぉ!!」



怒涛の兵と刃を交えエクセライを初めとした魔導士達が押し寄せてくる。ス

ミアやティアモを初めとした魔防が高い人たちに入れ替わり戦い進めていく



(す、すごい)



ルキナと名乗ったあの少女、姫だったというには戦いに慣れた様子だ。剣を握る

手と動きに迷いがなく次々と迫る敵を倒していく。これも未来があったからなのか

そしてもう一つ、息の合ったルフレとクロムの連係プレーに思わず目を見張った



(すごい。互いに考えていることが分かっているみたい)



言葉に現れなくても感じるものがある。目に見えなくても見えるものがある


「ヴァルハルト!」

「来たか。聖王を継ぐ者」


相対した2人はそれぞれ武器を構える。全体にピリッとした空気が流れた



「覚悟は、いいな?」

「覇王として生きる覚悟ならば、生まれた瞬間に決めておる」



「・・・あんたは、間違えたんだ。やり方を」

「そこを間違えなければ俺たちは同じ道を歩けたかもしれない。姉さん
 も俺も、そしてあんたも・・・人を信じる点では通じ合うものがあった」

「同じ道?通じ合う?馬鹿を言うな!」



目の前の兵士を倒し視界が切り開かれると一同は2人のもとへ集まる

残った兵士たちもまた戦いの意を示すかのように武器を構えていった



「覇道とは、一人で歩むからこそ覇道というのだ!仲良く歩ける程度で神を超え
 ることなどできぬ!人は、我が歩いた道に続いて神を超えていけばいいのだ!」

「・・・・・・」

「そうすれば、もはや争いも無い!我の力の前にすべて一つとなる!」

「それのどこが平和だ!そんなのはただの支配じゃないか!力に怯え
 て何もできなくなる世界を作って何が平和だ!争う必要がないだ!」



「力以外で人をまとめみんなが安心して暮らす世界を作ってこそ本当の王だろ
 う!道に沿わぬ者を切り捨てるやり方では人をまとめ上げる王にはなれない!」




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次回

ついにヴァルハルトとの決着が着く時。しかしそれはある出来事へと

近づく兆候でもあり、その人物に会ったときクロムはそれを知る。彼女

がここへ来るまでの経緯と、この戦いに賭ける特別な思いだった・・・


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