INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第6章、歴史と違い

べオク、ラグズ、捕虜、数多くの知らぬ単語に頭を悩ませながらも捕まった人達が危険にさら

されている状況を理解した後ミカヤ率いるデイン解放軍は救出に向かう。そんな中このままでは

いられないと彩花は行商人達に頼みこの国について学び始めるのだった
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「ビーゼ・・・さん?」

「あ・・・・・・」


黒い翼の生えたラグズ、カラスに化身すると説明を受けたがとても想像できなかった


「えっと・・・どうしたんですか?誰かを探して?」

「べオクの天幕は、どれも同じで見分けがつかなくて・・どれだか分からなくなっちゃって・・・・」


言われるとハッとなり気づく。言われた通りテントのような簡易建物はどれも同じデザイン

位置でしか自分が分担された天幕が分からないだろう。そして自分も分からなくなっていた



(何も考えずに出てきちゃったけど・・・どれがどれだ?)



「・・・言われてみれば・・・自分もどこだっけ・・・」

「え?」


想定外の言葉にビーゼは目を丸くした。多くの者が自分の姿に警戒するのだが目の前の

少女は警戒するどころか全く気にならない様子でぶつぶつ独り言を呟いていた


「確か右の方だった気がするんだけど・・・っていうか移動しながら住居立てるって一体どこ
 ぞの民族ですか。これはまずいぞ、まったく覚えていない・・・他人に聞くのは・・・うううう」

「・・・・・・・」


すると目の前で呟いていた少女は顔を上げふと尋ねた



「やっぱラグズって人のこと嫌いなんですかね?」

「それは・・・・・」


そう、自分は人間でベオクじゃない。だからこの世界の事はよくわからない



「少し・・・・苦手かもしれないです」

「ふうん?」

「・・・あの、彩花さんは・・・ラグズの事、何とも思わないんですか?」


尋ね返されると「ん?」と聞き返し考えた後答えになっているか分からないが答えた


「なんていうか私ここの国の人じゃないし、ラグズの事もここへきて初めて知ったんですよね」

「・・・首領が言っていました。貴方の国にはいないみたいですね」

「いないいない。むしろ動物と人間以外いませんよ」


だから嫌う理由などなく、むしろ見たこともない種族に遭遇し興味深い


「あ、カラスはいますよ。人の姿にはなりませんけど」

「・・・ずっと化身したままなんですか?」

「化身っていうかそれが本来の姿?ノーマル?」


次の日、無事天幕に戻る事に成功した彩花は目が覚めると起きあがることなく天井を見ていた


(やっぱり・・・現実なのか・・・)


天幕から出るととある人物たちを見かけた。暁の団の一員エディだった


「その剣は・・・本物だよね?」

「本物だよ?」


見るのは初めてではないがやはり自国に縁がないため何度見ても実感がない


「持ってみちゃ・・・だめ?」

「えぇっ?危ないよ?」

「・・・重っ!」


受け取った瞬間重力に引きつられた。刃が地面につき持ち上げようとするが持ちあがらない


「んぐぐぐぐぐぐ」


どうにも持てないため返すと手が痛くなった


「・・・なんで?エディは普通に持ってるよね?」

「そりゃ、力がないと戦いなんて出来ないし」

「マスターソードは普通に持てたのに・・・」

「え?」


やはり特殊な剣は特殊なのか、以前より剣を持ってみたいと願望はあったがいざ持って見ると

ここまで重い物とは想像していなかった。言われてみればほとんどが鉄で出来ているのだ


「エディ、ここにいたんだ」

「あ、レオナルド!」


声に気づき振り向くともう2人暁の団のメンバーレオナルドとノイスがやってきた

2人は彩花の姿に気づくと以前ララベル達から聞いた事を思い出した


「この世界の事について勉強してるんだって?」

「さっっぱり分からないけどね。まあ、どんな種類の武器があるのかくらいは」


数多くいるデイン解放軍の中でも最初のころに出会ったのと他の人物達と違い話しやすい

点からこの3人と話す事に関してはある程度の抵抗はなくなっていた。すると彩花は尋ねる


「爆弾とか戦車はないんだよね?」

「戦車?」

「銃とか戦闘機もないし・・・」


数十年前、自国で起きていたとされる戦争は人が直接戦うだけでなく遠距離から攻撃できる銃、また

上空から爆弾を落とすための飛行機で戦争は行われていた事を説明すると3人は顔を見合わせた


「それって・・・」

「多分・・・ここよりひどかったんじゃないかな。跡形も残らないとか身体の一部が消し飛ぶとか普
 通にあったみたいだし。特に戦えなかった人たちは耐えかねて自害するとかもあったみたいだし」

「・・・聞くだけで恐ろしいな」

「だから、終戦した際二度と起こさないと各国固く誓われたみたいなんだけどね」


当時生きているどころか生まれていなかったため実際の風景は知らない。が時々テレビで

特集が組まれたりして当時の映像が流される事があった。それだけでもすさまじさは物語っており

あまりにも見られたものではないためある程度は規制が掛かっている


(本当は、もっとひどかったのだろう)


そう考えると、この場で起きている戦争はある意味で良心的と思えた


「ここも・・・早く終わるといいんだけど」

「なによりも、何の罪もない人の命が失われていくのがいたたまれないな」


数時間後、彩花の元に先程別れたノイスが訪れる


「この国の事が知りたいのなら、これを読むのが一番だろう」

「本?」


手渡されたのは数冊の本、表紙にはこの国および大陸の歴史のような題名がついていた


「本を読むのは好きか?」

「はい。・・・ありがとうございます」


それから本を呼んでいるととある人物がやってきた


「何をしているのですか?」

「・・・確か・・・ジルさん」


赤い髪が特徴的な女の人、この中で唯一ともいえる竜使いという意味で印象に残っていた


「この国についての本を借りて・・・読んでたんです」

「勉強熱心なんですね」

「勉強は嫌いですよ。けど・・・知らないことを知るのってわくわくする。本を読むのは好きなんです」


するとこの人達と出会った当初の事を思い出し


「そういえば・・・あの時はすみません」

「あの時?」


初めて竜を見たという事もあり一人ではしゃいでいた。そんな雰囲気ではないというのに

一人だけ周りが見えていなかったことを後後になって後悔していたのだ


「気にしなくていいですよ。珍しかったのでしょう?」

「珍しかったというより初めて見たんですけどね・・・」


似たような存在なら自国にもある。けど本物の竜を見たのは初めてだった。想像していた通り

姿は大きく、圧倒的な威厳を感じさせるが見ていた所この人には懐いているように感じた


「竜って・・・人に懐くんですね」

「えぇ、竜に限らずなんでも・・・誠意を持って接すれば分かり合えますよ」


その言葉を聞いて、ずっと前から聞いていたこの大陸の特徴2つの種族の事について思い出した



(べオクとラグズも・・・本当の事を知れば分かり合えるのでは?)


とはいえそれが難しいため今の状況なのである。植え付けられた恐怖は簡単に拭えるものでは

なく歴史が変われど、時代が変われど起きた事は受け継がれてしまうのだ。それでもミカヤ達を

始め分かり合いたいと思う人は少なからずいる。その人達がいる限り可能性は0じゃない



(なんというか・・・難しいな)



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次回

シフ沼で処刑が行われると言う噂を聞きデイン解放軍は罠と知りながらも救出に向かう

案の定罠で地形の関係もあり一同は苦戦を強いられる。留守番として待っていた彩花と行商人

一同だったが彩花はふと風が彼女達の危険を告げ助けに行くと決意する


次回 第7章 「捕虜救出作戦」


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