INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第2章、暁の巫女

嵐によって船が大破しネヴァサの住人に助けられた少女。戦場となろうとしている現実離れした

証言によって頭がパニックに陥る。同時にこの国の事情を知り光である銀の髪の乙女、暁の団

の話を聞いていると外からただ事ではない叫び声が聞こえるのだった
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「全員外に出ろ!抵抗はするな!」

「なに!?」




「・・・この子だけは放してやってくれ!」

「!」


おばさんの一言を筆頭に町の人々はこんな状況になってもなお彩花を助けようとした


「この者は外から迷い込んできたんだ!関係ない。だから・・・」

「おじさん・・・・・」

「ならん!スパイかもしれん、捕えろ!」


当然と言えば当然の結果でありむしろ正しい判断だろう。剣が振りかざされた時声が聞こえた


「待ちなさい!あなたたちが探しているのは私でしょう!」




段差の上にいたのは、銀色の髪が特徴ともいえるとってもきれいな女の人。年は自分と

同じくらいか、近いだろう。女の人の近くには、緑色の髪の男の人も立っていた



「現れたな!銀の髪の乙女!」


(あの人が・・・!?)


「ちょうどいい、この人質共で・・・・ぐわっ!」


兵士たちが次々倒れて行く。自分を掴もうとしていた兵士も何らかによって倒れた

茫然と見ていると誰かが走ってきた。2人は手慣れた様子で兵士を次々と倒していく


「おぉ!」

「暁の団だ!」


観衆から声が上がるとおばさんの叫び声が響く


「銀の髪の乙女!この子だけは・・・この子だけは助けてやってくれ!」

「おばさん・・・っ!?」

「あんたは、ここで死んではいけないよ。元の場所に帰らないと」




二人の会話を聞いて銀の髪の乙女は誰ひとり死なせないと告げると笑った

その笑顔はどこかやわらかく、本物の巫女のような何かを感じさせ心が和らいだ



「逃げるんだ!」


暁の巫女とその周りにいた人たちは一目散に狭い路地を通って逃げていくと逃がすなと兵の

リーダーらしき人の指示で兵士は住民を無視して追いかけていく。兵士がいなくなった中茫然と

立ちつくしていた彩花におばさんは問いかけた



「大丈夫かい?けがは?」

「ないです」



その時、暁の巫女達暁の団が走って行った方向から、大きな叫び声が聞こえた


「なに!?」


悲鳴のような声に聞こえた方向に走っていくと道の前で男の人が兵士に刺されていた

数秒後、引き抜かれた刃物からずり落ちるようにその場に倒れ姿が消えてしまった


「なんてことを・・・・!」

「あぁっ!男の子が!」


男の子が刺されてその場に倒れる。さきほどの光景といい能に焼きついて忘れることは

出来ないだろう。助けたいと僅かに思う中大半が恐怖で動くことすらできない


(このままじゃ・・・行かないと)


すると通り抜けて行ったはずの巫女が戻ってきて男の子に触れた。巫女の手から眩い光が

輝き男の子の傷が癒えていく。あれが話に聞いていた巫女の力なのかと心の中で呟いた

次の瞬間、女の人は倒れてしまい、さっき隣にいた男の人が抱えて走り去っていった


「・・・・・・・・・」


一難去ったと分かっていても思考は未だ恐怖に襲われていた



「すまなかったね、怖い思いさせちまって」

「いえ・・・・・」


ここにいる誰も悪くない。むしろ自分達の命が危険にさらされているというのに見ず知らず

の私を最優先に助けようとしてくれたのだ。並大抵にできることではない。すると声が聞こえた



「暁の団に、頼んでみたらどうだい?」

「え?」


暁の団は、いろんな人を助けて回っているらしい。もしかしたら、自分が元の場所に

戻るための行き方を知っているかもしれないという提案だった



「しかし、そとで歩き回っていたら兵士が・・・・」

「旅人と思われるだろう、変に抵抗しなければ大丈夫だ。それと、これを持っていきな」


手渡されたのは地図だった


「ありがとうございます・・・いざとなれば身を守る手段はあります」

「あんた、戦えるのかい!?だけど武器らしきものは持ってないじゃないか」


この世界では、魔法は魔道書がなければ使えないらしい。魔道書なしで少しの魔法が

使えることを告げると町の人々は驚きの声を上げる。とはいえ本当にほんの数種類なのだ


「ほんの少しですけどね」

「・・・気をつけるんだよ」


見送られながら歩きだすと自国との違いに驚く。コンクリートのような道がなければ

信号機や車が走ることもない。ここの人達は遠出するときにどうやって移動しているのか

歩くこと数十分後、隣町にやってくると見慣れないものに目が輝いた


(市場・・・!)


都会とは言えないが人、人、人。本来他人に頼むなど苦手を通り越してしたくないのだが

この中で自分は何も知らない無知な状態であり自力でどうにかできる問題ではない

聞いた話では港町で船は動いているようだがどれも同大陸内しか行き来しておらず


「まあ・・・だよねえ」


すると聞き慣れた声が聞こえた。振り向くと銀の髪の乙女の姿が


「さっきの・・・」


同じく徒歩で移動していたのかそう遠い場所には行っていなかったようで安心する

近づいてきた少女に向かって同じく駆けて行くと目線を合わせぬまま尋ねた


「あ・・・えっと・・・その・・・町の人から聞いたんだけど・・・色んな人を助けてるって」

「?えぇ」

「それで・・・お願いが・・・」

「待って。あなた、血が・・・」


指摘され体を見ると船が大破した際負った怪我部分から血が滲んでいた。町にて簡易な

手当はしてもらったのだがあれから取り替える包帯もなく当然と言えば当然の結果である


「来て」


一言告げると少女は人ごみの中へと消えて行く。それを追いかけていくと見慣れた姿と

見慣れない姿が入り混じった数人の姿が見える。言われるがまま座ると少女が杖をかざすと

先端から光が発せられ傷口が修復されていくのが目に見えて分かった


「えっ・・・傷が治った!?」


傷口と杖を何度も見るがRPGなどでよく見る杖、それよりかは宝飾のないものに見えた

杖と言えば魔法を発動する、攻撃したり傷を癒すイメージがあるが現実で見るのは初めてだ


「杖での治療を受けるのは初めてですか?」

「あ・・・はい」


黒髪の少女が不思議そうに尋ねると迷う間もなく彩花は答えた。言ってしまえば受けるどころか

本物の杖を見たこと事態初めてなのだから。何かが当たった感触はなく何もない間に治ったのだ


「・・・・・・」


唖然とした表情で見ていると再び銀色の髪の乙女が口を開く


「貴方、変わった姿をしているわね」

「え?あ」


今の姿は彩花にとって、自国にとってなんら変哲のないどこにでもあるような服装だった

Tシャツに灰色のチェック柄のシャツ、下は膝上くらいのジーンズ。だが見た限りこの地で

この服装は珍しいのだろう。皆見慣れない服装をしていた


「・・・確か、お願いがあるって言ってたわよね?」

「・・・実は私、この大陸の人じゃないんです」

「・・・え?」


「・・それは大変だったわね」


これまでのいきさつを告げると少し驚いた様子で少女は告げた。話に聞いていた時点と

あの時助けられた時点では状況が掴めず遠い存在だと認識していたがこうして近くで見ると

なんらかわりない少女で銀髪という特徴を除けばどこにでもいそうな少女だった


「・・・それで、他の大陸に船が出そうな場所を・・・知ってませんか?」

「・・・残念だけど。今は物資の移動とかでほとんどの船は使われてるの」


やはり一般人が乗るような船は動いていないのだと現実を確認すると隣にいた人物が口を開く


「・・・ひょっとしたら、クリミアなら・・・あるかもな」


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次回

銀の髪の乙女ミカヤとの接触に成功した彩花は事情を話す。話しに聞いていた通り

ミカヤは頼みに対し頷いた。暁の団ととある事情によって共に行動していたメンバーの

名を知るとこの大陸に生息するべオクとラグズについて知るのだった


次回 第3章 「暁の団」


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