INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

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第28章、神竜の巫女

船から船へ乗り移り進み出したクロム達。そんな中彩花とルフレの元にルキナが現れると

改めて未来で起きている事を話す。ヴァルム大陸にやってきたクロム達は襲われていた

サイリを助け解放軍と共にまずは捕らえられているという神竜の巫女を助けに行くのだった
____________________________________



長い戦いの後敵将セルバンテスを倒すと唖然とした様子でサイリは軍全体を見ていた



「これがイーリス同盟軍・・・なんという強さだ・・・」

「サイリ。神殿へ案内してくれ」

「あ、あぁ、こっちだ」



戦いの疲労によって体力は削れたというのに、登るも頂上は一向に見えない



「も、もう何段登ってきたの・・・?」

「こんなところに・・・神竜の巫女様が?」



リズと彩花、一部の者たちが息切れしながら登るとサイリの声に顔を上げる


「巫女様!巫女様!!」

「・・・・・・」

「ご無事でしたか・・・!なによりでございます」



階段を登ったルキナはその姿を見て歩み寄ると尋ねた


「あなたが・・・神竜の巫女チキ様・・・」

「あなた・・・マルス?」

「え?いえ、私はルキナです。マルスと名乗っていたことはありますが・・・」

「私の知っている人によく似てたから。でも、そんなはずないわ」





「わたし、長く眠りすぎたのね・・・」

「・・・チキ様・・・」




息を切らせながら階段を登りきると既に見慣れない人がルキナと話をしていた。神聖なオーラ

を放ち、ただの人ではない何かを連想させる身なり。しかしその姿を見て彩花に違和感が襲う



「・・・?」



神竜という言葉とあの身なり、それは記憶に残る誰かに似ていた

ポニーテールにまとめた緑の髪の女性はルキナとクロムを見ては口を開く


「あなたたち親子は、聖王の地を継いでいるのね。『炎の紋章』は・・・まだ持っているの?」

「『炎の紋章』・・・?」



(炎の紋章・・・どこかで聞いた事があるような)




「あなたたち一族がかつては受け継いでいたけど・・・」

「・・・そうか!『炎の台座』のことか!それならば、ここに」

「ああ・・・良かった。ちゃんと受け継がれていたのね。でも
 『宝玉』は一つ・・・『白炎』しかはめ込まれてないみたい」

「宝玉?」

「『白炎』、『黒炎』、『緋炎』、『蒼炎』、『碧炎』・・・ナーガの力を宿す聖なる宝玉のこと」



(・・・神竜ナーガ?これもどこかで見た事あるような・・・気のせい?)



さっきから彼女から発せられる言葉の要所要所に引っかかるもなお話は止まらない



「五つの宝玉がすべて台座に収まることで、『覚醒の儀』を行えるようになるの」

「初代イーリス聖王様が、神竜ナーガより力を授かった、という伝説のものですか?」

「ええ、そう。初代聖王は炎の紋章の力を用いてギムレーを倒した。でも、それは人を超
 えた力。だから宝玉は取り外された・・・ほら、ここにもそのうちの一つ、『蒼炎』があるわ」


フレデリクさんの質問に対し頷くと握っていた手のひらを開くと真珠のような玉が現れる


「我が故郷にもひとつ・・・『碧炎』の宝玉が伝えられてい
 たのだが、ヴァルハルトの手先が持ち去ってしまった」

「『白炎』、『蒼炎』、『碧炎』・・・あとのふたつのありかはわかっているのですか?」

「さあ・・・ずっと昔・・・志が分かれた者たちが新たな国を築いたというけれど・・・」

「その時できた国のひとつがフェリア連合王国ってわけだ」




「ええっ!!じゃあもしかしてフェリアに宝玉があるの!?」

「そうなのかい?」

「なんだお前、知らなかったのか?」

「知るわけないだろ」

「まぁそうか。『緋炎』の宝玉は西の王にだけ受け継がれてたもんだし
 な。もっとも今じゃそれも失われちまってどこにあるかもわからねえが」


女性は、クロムに向き直ると再び口を開く


「聖王の血を受け継ぐあなたに、お願いがあるの。この『蒼炎』の宝玉を持って行って。五
 つの宝玉で、初代聖王のように『覚醒の儀』を行って・・・世界を破滅から守って欲しいの」

「破滅・・・?」

「・・・蘇ろうとしているわ。破滅と絶望の竜・・・ギムレーが・・・」

「・・・・・・!」


ルキナが反応したのに彩花は気づく。ルキナが反応したという事は、それはルキナの話した絶

望の未来への幕開けという事になる。ついにその時へと近づこうとしている事を意味している



「蘇るというのは、いつなんだ?それに、一体どこで・・・」

「いつ、どこで、かはわからないわ。なぜ、かもわからない」


しかし彼女自身感じている。復活の時は近づいていると


「だから、あなたに託すの。聖王を継ぐあなたに」

「わかった。感謝する」




宝玉を受け取ると、持っていた台座へとはめ込んだ。そんな中ルフレは彼女にお礼を言う



「ありがとうございます」

「あ・・・あなた・・・」

「え?」

「・・・あなたからは力を感じる。私たちと同じ力・・・」


その言葉に、再び彩花は反応した


「同じ、力・・・?」

「ふぅ・・・ごめんなさい。ひさしぶりに起きたら疲れちゃった」

「大丈夫ですか?」

「ええ・・・今の私に戦う力はないわ。だから、あなたたちに頼る
 しかない。守ってあげて。みんなが穏やかに暮らせる世界を・・・」






「巫女様の御声により、各地方から援軍が次々と集結しつつある。この
 まま解放軍が大きくなれば、ヴァルハルト打倒も夢物語ではなかろう」

「そうか」

「でも、そうなると敵も黙ってはいられない・・・」

「・・・左様。全軍を結集し、我らを叩きつぶしに来る。解放軍が大きくなるよりも早く・・・」

「現在の配置は?」

「ヴァルム帝国軍の主力は二つの軍に分かれ、それぞれが大陸の北方、南方、
 中央を押さえている。北方には・・・皇帝ヴァルハルト。今の我らに勝ち目はない」


南方にはサイリの兄であるレンハがおりヴァルハルトと互角の戦い手だという


「・・・・・・」

「・・・難しい顔をしてるね。あんたでもお手上げってことかい?」

「この中の・・・一つでも落とす事ができれば、帝国軍を崩せるかもしれませんが・・・」

「となれば、三つ目の中央か」

「街道の中心地・・・シュヴァイン要塞。ここは、我々の位置からも近い」



ヴァルハルトやレンハが攻め来るまでいくらか猶予もあり即座の軍で挑んで唯一

勝ち目があるとすればそこだろうとサイリは告げる。その言葉に誰もが頷くと


「では、解放軍の大部分で帝都と南部をけん制し、ヴァルハルトとレンハを足止めしておい
 てもうことにしよう。その上でクロム殿率いる精鋭部隊は、シュヴァイン要塞へと向かう」



異論を尋ねるが誰もが賛成し、そんな彼らを見てサイリは笑みを浮かべた


「ふ・・・この苦境においても、誰もが瞳に光を宿している・・・お互いを信じあう絆か・・・」




(炎の紋章・・・神竜ナーガ・・・あの巫女様・・・)



「どうかされましたか?」

「フレデリクさん」


クロム達が現在集まっている解放軍達と話し合いをしていた所声をかけられ思わず返す


「・・・いえ、なんでもないです」

「そうですか?」



長い眠り、話によれば暗黒時代から生きていたとされる人物。そこからここは2000年も

後の話だからほんの数時間、数日なんていう期間ではないだろう。気になる事があるも

のの今尋ねるわけにもいかず、この件については後で聞くしかないのだ


「・・・・・・」

「それにしては難しい顔をしていますが・・・何かあれば聞きますよ?」

「いえ・・・個人的に、気になる事があっただけです」



彼女とは違う頭の中に浮かんでいる人物、それは彼女よりも遥かに幼く自分よりも幼い

小学生のようにも見える姿でありその人物はあんな落ちついた雰囲気ではなかった



(気のせいか。でも・・・それにしては似すぎている)



そしてこの時点で、彩花の中ではある不安が生まれていた。それは戦いに関する恐怖では

なく苦戦を強いられているこの状況に、さらに悪化するであろう状況に対応できるのか、足

手まといにならないかという軍に対する不安が生まれていた



「お堅そうな面してやがるねぇ。小突いたくらいじゃ効かなさそうだ」

「要塞周辺にも敵が大勢いやがる。ちょっとばかし手間取りそうだぜ」

「要塞内の敵将さえ討てば敵軍は総崩れとなろう。フラヴィア殿たちの軍は、要塞外
 に布陣する敵軍を相手していただきたい。その間にクロム殿と我々で要塞を落とす」


全土に散らばる解放軍がいずれここへ集結する



「彼らに希望の光を・・・あなた方の力を見せてやってくれ」



こうして数日も経たないうちに次なる戦いが始まる。これまで余裕だった彩花の心境に

変化が訪れる。表情はこれまでと変わらず無に等しいものだったが心までそうとは限らない



「くっ・・・」



奇襲を受ける可能性から安眠など出来るわけもなく、日の出と同時とはいかないものの

朝も早い。行軍している間も休憩時間内も、いついかなるときも気が抜けなかったのだ



(きつい・・・)




心身共に疲労し、脳や動きが鈍っているのを自分でも痛感した




「クロム殿、要塞内部に動きがある。敵の増援準備かもしれぬ。気をつけられよ」



そんなサイリさんの声が横から聞こえた。前回とは変わり足場は安定しているものの

通路が狭く壁も至る所にあり室内での戦いなだけあり逆に動きが制限させられる

壁に隠れる事によって攻撃をやり過ごすこともできるがそれは相手も同じ、同じく何度かの

攻撃が壁に隠れられることによって塞がれる。魔道書の回数が擦り減らされていく


「あれは・・・解放軍の!?」

「すでに内部に侵入していたのか?」

「いや・・・!何か様子がおかしい・・・」


階段から現れた人達を見だ?てクロムは眉をひそめた。彩花も見るがおかしな点はない



「頃合いねぇ・・・!さあ、あなたたちっ!帝国への忠誠心見せてもらうわよ~~!」



「!?どういうことだ?解放軍じゃ・・・ないのか?」

「そんなはずはない!見知った者もいる!あれは間違いなく・・・!」


「オーッホッホッホッホ!!惑い、疑い、恐れなさ~い!」



どこからともなく甲高い声が聞こえる。息切れしながら彩花は聞こえるであろう壁の向こうを見る


「答えの見えぬ、泥沼に沈みながらネ~!」


彩花が向いていた方に主はいた、が魔法陣によってその場から姿を消すと

向いていた方とは全く違う場・・・敵将の目の前にエクセライは現れる


「軍師殿・・・これはいったい?」

「驚かせちゃったかしら?悪かったわね~?ゆ・る・し・て・ね!」

「お、おわっ!あまり寄らないでいただけるか!?こ・・・この状況、ご説明願おう!」

「いえね、なんてことないのよ~解放軍のいくつかに~こちらの誠意を伝えただけ
 よ?ヴァルム帝国の力となってくれれば悪いようには致しませんよ・・・・・・ってね」



倒しているはずなのに、敵兵の数は減るどころか一向に増えるばかりだ


「オホホホホ・・・これもアタシが持つイ・ロ・カ、ってやつかしら!だ
 ってねぇ、ほらぁ~戦には『死に兵』というものも必要でしょう?」

「あの者たちを脅し、むりやり解放軍同士戦わせよう
 というのか。汚してくれたものだな、我らの戦場を」

「フェルス将軍ったらもう、お・ば・か・さん。この世に美しい戦場などありはしませんのよ?美
 しく輝くのは常に、勝利という名の花のみ、ですわ~!そう、このエクセライのようにねっ!」


高らかに笑う声が聞こえると再び魔法陣でエクセライはその場から消えていった


「く・・・・・・!なにゆえ陛下はあのような傾奇者を・・・!?だが・・・我らに求め
 られるのは勝利のみ。それがヴァルハルト皇帝陛下と道を共にする者の務め」



怒涛の声が響き、幾千もの足音が響く。その熱気はすさまじくまさしく戦争と呼べた


「!」


壁の向こうから、とてつもない熱気と炎が見えた



「あれは・・・炎魔法?」


今まで見たどんな魔道書よりも巨大でそれは隕石のような、ただの炎ではない


(この声は・・・クロムとサイリさん)


数多くの音が響く中、2人の声は鮮明に耳に入った。そして深呼吸すると剣を握り直す





(弱音を吐いてる暇なんてない。生きるか死ぬかの・・・戦いなんだ)



===============================================

次回

戦いの最中彩花はこれまでなかった経験をすることになる。そして状況は逆転し

解放軍たちの寝返りによりクロムたち一同は囲まれてしまうのだった。そしてレン

ハとヴァルムの接近も知り・・・絶対絶望の中、ルフレがある策を出すが・・・


NEXT 第29章、「死の運命」


第29章、死の運命

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