INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

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第18章、暗愚王ギャンレル

救出作戦前日に見た夢が予知無駄と知った彩花は途中でクロム達とは別行動に移る

その事をティアモから聞かされたクロム達だったが数時間後一同の前に現れたのは彩

花そして女王エメリナ。後日呼び出された彩花は彼女にとある王女の話をするのだった
____________________________________
乾いた色の草が所々に生える場で誰もが穏やかな雰囲気ではなかった。クロムを始め

イーリス軍の面々は神経を集中させるように乾いた大地に立っていた。そんな傍らでは




「よし、その策でいこう」

「エメリナ様の事は任せなさい。状況を確認しつつ苦戦してそうだったらそっちにいくよ」

「・・・姉さんの事を頼む」



数分にも満たない言葉を交わすと2人の元から少女は歩き去って行く。決戦の時を静かに

見守るかのように、僅かな風すら吹かない中クロムとルフレは遥か遠くを見据えていた



「あちらも、準備が出来たみたいですわよ」

「思ったより早かったじゃねえか」

「気力は高そうですわねぇ」

「はっ!頭に血が上ってるだけだろ。ろくに武器も整ってやしねえさ。奴らにあるのは気力
 だけだ。ちょいとかき回しゃすぐに乱れる。こっちの戦力は奴らの倍はあるんだからなぁ?」

「ふふ・・・悪い人ね、ギャンレル様」




「悪い?バーカ。この世に悪なんざねえんだよ。あるのは強えか弱えかだけだ」





笑い声が空間中に響き渡る。その時かけ足と共に一人の兵士が駆けこんできた





「ギャ・・・ギャンレル様!大変です!大変なことが・・・!」

「なんだぁ?」

「い、一部の兵達が・・・!命令に背いて撤退を始めています!」




「クロム様、フェリア軍から知らせが入りました。ペレジア軍主力は現在混乱状態にあるようです」

「何?」

「一部の兵達の反乱や逃亡が相次いでいるとか・・・ギャンレルは彼らの反抗を力で押さえつ
 けようとしていますが・・・ギャンレルに従う好戦的な兵以外は次々と軍を離れているようです」

「どういうことだ!いったい何が・・・」




その時、クロムの頭にとある人物が浮かんだ。この状況を引き起こしたと思われる人物を




「もしや、姉さんが・・・・・・」

「はい。エメリナ様の言葉・・・それが、彼らの心にも届いたのでしょう」

「姉さん・・・。俺はずっと・・・信じてやれなかった。姉さんの理想を。俺達を憎む敵に理想など
 通じない・・・そう思い込んできた。だが、そうじゃなかった。姉さんが・・・それを教えてくれた」

「・・・・・・」



「・・・行こう。ギャンレルを倒し、この戦争を終わらせる!」




軍を率いて決戦地に向かうと反対側にはペレジア軍と思わしき軍勢の姿が。その中でも

ひと際目立つ姿にクロムとルフレは気づいた。相手もまたクロムに気づくと数歩前に出て




「いい夢はみられたか?もっとも、これから先は悪夢しか見られねぇけどなぁ」

「その悪夢を振り払うために俺たちはここに来た!」

「ハッ!てめぇが振り払わなきゃならねぇのは迷いだろうがよ!オレが憎くてしょうが
 ねぇ!オレを斬りたくてしょうがねぇ!人間なんてのは争い合うしかねぇんだよ!」

「・・・!」

「なあ、クロムよぉ??オレたちは同類だ。戦いでしか答えを見つけ出せねぇんだよ!」




剣を引き抜こうとした時、深く深呼吸を置くと剣にかけた手を下し告げた




「・・・・・・そうだな、同じだ。俺は姉さんのようにはなれなかった・・・敵を恨み、その力だけで戦
 ってきた。だが、俺の中には今・・・姉さんの言葉が息づいている。今はまだ・・・わずかな光だ」




俺は迷いながら歩むことしかできない




「だが俺には仲間がいてくれる。迷いも憎みも共に出来る仲間が」

「ギャハハハ!仲間だぁ?くせぇよ。くさくてヘドが出るぜ!仲間なんざゴミだろうが
 !人間はしょせん獣と同じだ!獣みてぇに戦って!殺して!食うだけなんだよ!」

「その末路が、今のお前だ!力で縛ってきた兵に見放されたお前の姿だ。お前
 はここで打ち止めだ。オレが・・・・・・姉さんの代わりにオレが止めてやる!!」

「そうかよ!・・・なら、とっととやってみやがれっ!!」




無音だった場所に、遠くで金属の音が響いた。それは戦いの始まりを意味しており少し

離れた場から女王エメリナを始め生き残っていた兵士の一部達はその事に気付いた



「・・・・・・クロム」

(竜騎士・・・魔道士・・・・・・増援・・・)




脳内に声が聞こえるとエメリナの近くにいた彩花は目を開いて口を開いた




「・・・敵は竜騎士、魔道士が多い。弓兵部隊が重要になると思います。風があれば・・・
 もっとはっきりしたことが分かるのに・・・。いや、相手も大部隊、本気でかからないと」




(戦いに行きたい。けどエメリナ様の安全が保障出来ない状態じゃ皆心おきなく戦えない)




イーリス王国は大打撃を受け兵力は残されていないも同然の状況だった。故に無事だった

エメリナを守る最低限の兵を残し戦いに出たクロム達を合わせても戦力の差は大差なもの



「来やがったかクロム!オレにぶっ殺されになぁ!」

「姉さんの願った平和を、愛した民たちを守るため・・・ギャンレル!ここでお前を倒す!」

「仲間だの絆だの・・・んなもんは恐怖ですぐに崩れる!こんな風になあ!」




砦から何かが飛び出すと上空に現れたのは竜騎士、それに加え数人の人の姿が現れる




「ムダだあ!俺とお前らじゃ戦力は天と地の差、勝てねえんだよ!」

「それでも・・・俺達は負けるわけにはいかない!お前を許すことは出来ない!」


ギャンレルはクロムに続きルフレの方を向く。目線が合った事に気づいたルフレは睨み返した

クロムが駆けだした直後ルフレは魔道書を構えるとサンダーを唱えるがダメージはそこまで通らず


「!?」

「効かねえなぁ!おらおら!」

「クロム!」



突如走っていたクロムの頭上に雷が落ちる。振り返るがギャンレルの持っているのは剣



「あれは・・・そうか、サンダーソード・・・!クロム、大丈夫か!?」

「あぁ!」


よろめきながら立ちあがるクロムに光が纏う。2人の背後で戦う仲間達の一人


「私だって・・・戦うんだから・・・!」

「リズ!助かった!」



傷が癒え体勢を立て直すとクロムは再び駆け出す、そんなクロムを援護するようにイーリス

軍の面々が次々と攻撃を仕掛けたり立ちふさがる兵士たちを倒しては道を開けていった

50メートル、40メートルと互いの距離が縮まるとクロムとギャンレルの剣は衝突した




「が・・・ふっ・・・・・・」




攻撃が直撃するとギャンレルはふらつく、直後にクロムにも攻撃があたり互角の戦いだった

ただひとつ違うのは、クロムの周りにはサポートする数多くの仲間がいる事。リズもその一人だ


「回復は私がするから・・・お兄ちゃん頑張って!お姉ちゃんを・・・皆を守って!」

「クロム!」



次々と聞こえる声に笑みを浮かべると視線を上げ剣を握り直した。怒りと声援と全てから生まれた

精一杯の力を込めると剣を構え距離を縮めた。そして腕がちぎれんばかりの勢いで剣を振るった




「な、仲間なんざ・・・まやかし・・・だ・・・人間は結局・・・一人だ・・・オレ・・・は・・・一人・・・」




途切れ途切れに言葉が発されるとふらついたままギャンレルは地面へと倒れた

近くにあった川に落ちると勢いに逆らう事も出来ず流されるまま流れていった



「ギャンレルは倒した!後は兵のみ!」



振り返ったクロムはイーリス軍達が戦っている中へと向かうと兵士との戦闘を始めた。いくらかの

傷が見られる中イーリス軍とペレジア軍との戦いは続けられた。数分後クロムの元にある声が響く


「クロム様!敵軍に白旗が!」

「降参した兵と戦うつもりはない。みんなに戦いをやめるように指示を」

「はっ!」



「じきに停戦の使者が来るだろう。ここまでだね」

「勝ったんだな・・・喜ぶ気にはなれないが」



嬉々としない、どこか乗り気でない声で告げるクロムに対しバジーリオとフラヴィアは口を開く



「苦い勝ちってのもいい経験だ」

「うちの犠牲も多かった。まずはそいつらを弔ってやらなきゃね」

「すまない、フラヴィア。イーリスとペレジアの争いにフェリアを巻き込んでしまった」

「今さら水臭いこと言うんじゃないよ。安心しな、ペレジ
 アは金のある国だ。たっぷり賠償金を要求してやるさ」

「あーあー、かわいそうに。うちの王様は容赦ねえからな」

「・・・はは、フェリアとだけは争いたくないな」



こうして、イーリスとペレジアの戦争は幕を閉じた、王都に戻る途中彩花はある事を言う



「なんだか、ルフレに関しては何も解決してないのにすっごい大きなことをやり遂げた気分だよ」

「国の女王様を助けて国に勝ったんだから、すごいことだよ」

「・・・もう疑われる必要もないみたいだね」

「・・・そうだね」



2人が見た先にはリズとクロムの姿が、彼らは姉であるエメリナやフレデリクと話していた



「ってことは、区切りとしてはいいわけだ」

「・・・もしかして、ここを・・・?」


勘のいいルフレは少女が何を言っているのかを理解した。最初で会った時彼女は旅人だと

言った。短いようで長い間共にいたおかげで忘れかけていたが今もなお旅の途中なのだ




「だってさあ、イーリスは比較的色んなところいったじゃん?フェリアとか気になるよねえ」




フェリア国にはなにがあるのか、闘技場のほかにも面白そうなものがあるに違いないと

言った傍ら反応がないことに違和感を感じ横を見るとそこには歪んだ表情のルフレがいた

それにふと振り返ったクロムたちも気づくと歩くスピードを緩め2人に並んだ


「ルフレ、どうかしたか?」

「え、あ・・・彩花が・・・」

「彩花が?」

「ここを・・・離れるって・・・」

「ええっ!?」


クロムが反応を見せるより前に叫んだのはリズだった。その声に他の人達もふと振り返る

だがここでリズ達も思い出すのだ。何の変哲もなくごく自然にいた少女の本来の姿を



「ええー嫌だよー!折角仲良くなれたのにー!」

「えーえーと・・・」



何度か見てきたようにリズが駄々をこねるように声を発すると彩花の表情は焦ったものにな

った。クロムやフレデリクが説得するもリズはまだまだ話し足りないと一歩も下がる気配はない


「・・・・・・」

「あーあぁーそういえばイーリスは攻撃されていろんな被害がすごいんだよねー復興
 とか大変そうだしそれが終わるまでは手伝おっかなー落ちつくまでいようかなー」

「本当!?」



棒読み同然の言葉だったにも関わらずリズの表情は一気に明るくなる



「しかし・・・」

「あー・・・ただ、ちょっとだけここを離れていいかな?確かめたい事とかあるから」



戦後すぐクロム王子はルフレと共にイーリスの復興に尽力することとなる。祖国が受けた傷跡

は根深いものであったがペレジアからの多額の補償とフェリアの支援もあってゆっくり、ゆっくりと

かつてのような平和を取り戻しつつあった。数日間少女はイーリスとは違う場にいたのだが




「・・・来てないってことは、まだ・・・か」




約束までしてしまった以上戻らないわけにはいかない。イーリスに戻ると彩花もまた復興作業に

尽力する。瓦礫を片づけ人々の生活に支障がないくらいにまで復活すると外の人という意味で

城中で彩花の周りにはよく人がいた。これこそ望んでいた形だとエメリナ達は見守っていた


===========================================

次回

とある日、クロムに対しとある疑問が上がったルフレは本人に問いかけた。そこに返って

きた真っ直ぐな答えに関心する一方ルフレの中ではある心配事が浮かび上がる。王と言う

身分からなる危険について注意するがクロムは自分の目で確かめたいと告げ・・・


NEXT 第19章、「自らの目で」


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