INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

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第15章、誓い新たに

彩花達と合流した一同は男と少女の正体を知ると同時にクロム達は聖王処刑の場所が判明す

るのだった。勝率が限られている中ルフレは彩花と共に一番成功率の高い策を立てる。当日が

やってくるとルフレは得体の知れない夢に目覚めるがついに重要な戦いが始まろうとしていた
_______________________________________


「ギャンレル殿・・・もう話し合う事は出来ないのですね?」

「当たり前だろうが!いつもお高いところからきれいごとをまき散らしやがって・・・てめーの理
 想のなれの果てがこのザマだ!弟や民の足を引っ張るだけのクズ王なんだよ、てめーは!」

「・・・・・・」

「姉さん!姉さんは、間違っていない!希望を語る者がいなければ世界には絶望しか
 残らない。だから、俺たちやイーリスの皆は、理想を・・・聖王を望んでいるんだ!」」

「クロム・・・ありがとう」



言葉は聞こえない。だがクロムに顔を向けると微笑んだやわらかな表情にクロムは呟いた



「姉さん・・・!」

「・・・ペレジアのみなさん、どうか私の声を聞いてください。戦争は、何も生みません」

「多くの罪なき人々が悲しむことになるだけです。憎しみに心を支配されてはなりま
 せん。悲しみに縛られてはなりません。たった一欠片の思いやりが・・・世界の人々
 を平和へと導くのです。心の片隅にでもいい。どうかそれを忘れないでください・・・」

「姉さん・・・・・・!?」



何かの違和感を感じたクロムはギャンレルに告げられた警告も忘れ駆けだした。しか

し違和感を感じたのはクロムだけではなく誰もが、ギャンレルまでもが視線を変えた




私は無力で、愚かでした・・・クロム、どうか貴方は・・・




空を見上げると、この場には似合わない晴天が広がっていた。清々しい空を見てため息を

つくとエメリナは一歩、また一歩へと前へ歩み寄る。次第に、今から起きるのではないかと

思われる事が誰しもの頭の中に過った。そして、それは実行される





私は・・・




手を伸ばす、がそれは届かず





クロム・・・リズ・・・皆・・・愛しています





入口付近に近づくが崖の上から消えた姿に目を見開いたままクロムはその場へと崩れ落ちた



「姉・・・さん・・・」

「エメリナ様・・・」

「・・・・・・!」

「いやぁっ!いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」



「クァーッハッハッハッハッハッ!気高い!気高いぜぇ、エメリナ!!この世に
 きれいな死に方なんざねぇと思ってたがよ!いくらか考えを改めてやる!」



泣き声と、笑い声と、静けさの漂っていた数刻前とは打って変わって騒々しく響いていた



「イーリス聖王エメリナ!てめぇは愛する者たちのために、美しく
 死んだ女だ!そして、世界で一番無責任なクソったれだぁ!!」

「貴様・・・貴様ぁ!」



その時、バジーリオとフラヴィアが駆け寄ってくるとイーリス軍達に向かって叫んだ



「クロム!退くぞ!逃げ道は俺が確保してある!」


「姉さんを・・・姉さんを・・・連れて・・・帰らければ・・・」

「今は逃げるのが先だ!ルフレ!クロムが無茶しねえようにお前がしっかりついててやれ!」


そんな様子を、少し離れた場から青髪の青年・・・少女マルスは愕然した様子で見ていた




「・・・・・・間に合わ・・・なかった・・・・・・まさか、そんな・・・」




声は誰にも聞こえていない。が少女は目を見開いたまま呟いた




「・・・変えたはずの未来が・・・・・・元に戻ってしまった・・・このままでは、世界はまた・・・暗闇に・・・」



雨が降りしきる中、クロム達は無我夢中で走っていた。砂漠を抜け岩場に入ったところで


「もう少しだ!この先に馬車を待たせてある!」

「・・・・・・」

「クロム、急ごう」


立ち止まったクロムに向かってルフレは問いかけるが返事は数秒後に返ってきた


「・・・そうだな・・・」

「急げ・・・ん?あれは・・・!」


バジーリオの見た先に現れたのはペレジア兵。この状況でなぜ現れたかなどすぐに察しがつく


「ペレジア軍の追手か・・・戦は避けられそうにねえな」

「イーリス軍に勧告する。降参するつもりはないか?」

「降参?戦わずに負けを認めろってのか?」

「エメリナの遺志は戦いを望むものではあるまい」


数秒後、バジーリオが何かを感じ取るとクロムは前にいた人物を睨んで叫んだ


「貴様らが・・・姉さんの言葉を語るな!」

「イーリス王子クロム・・・か。貴公の怒りはもっとも。だが・・・私もエメリナの最
 後の行いに感じるところがなかったわけではない。おそらく・・・・・・兄場にいた
 多くのペレジア兵の民も同じだろう。武器を捨てるならば、悪いようにはせん」

「信用するとお思いですか?貴方の主君があれだけのことをした後で」

「いや・・・無理であろうな。・・・ならば、仕方あるまい。なるべく苦しまぬよう送ってやろう」


戦いが始まって数刻後、一人の兵士が敵将ムスタファーに告げた


「・・・俺達のしていることは、本当に正しいのでしょうか?
 この槍で奴らを倒すことに正義はあるのでしょうか・・・?」

「貴様、何を言ってる!?命令違反は死罪、よく知ってるだろうが!」

「・・・し、しかし!!」



近くにいた竜騎士が叫ぶように告げる中ムスタファーの一喝が入った



「迷うでない!兵が正しきを考える必要はないのだ。命令が出ればそれに従うのみである!」

「う・・・・・・!!し、しかし、じ、自分は、戦えません・・・!」

「・・・これがエメリナの残した、平和の種か・・・良かろう。戦えぬ者は後方へ下がれ」

「!?」

「撤退を許可する!」


想像していなかった答えに、周りの兵士たちは驚いた



「撤退・・・・・・そ、それなら将軍もご一緒に・・・!」

「私はギャンレル王の命には背けぬ。裏切れば故郷の妻子が見
 せしめとなろう。だが、案ずるでない。お前たちに罪は及ばぬ」

「ムスタファー将軍・・・や、やはり自分も・・・戦います!将軍を置いてはいけません!」

「・・・すまぬな・・・増援部隊、準備せよ。敵軍を引きつけ、奇襲を仕掛ける!」


そしてクロム達はついに敵将の元へとたどり着いた。死闘の末勝利



「見事だ、イーリス軍・・・願わくば・・・残った兵たちの・・・助命を・・・」


敵将が倒れ姿を消した数秒後、物音がするとひとりの少女が姿を現した


「バジーリオ様!」

「おう、オリヴィエ!待たせたな!!」

「お、遅いですよ・・・!し、心配したんですから・・・・・・!!」

「クロム、ルフレ、こいつが馬車を頼んだ奴だ」




辺りを見渡すとピンクの髪の少女は焦った様子で告げた



「あの、すぐに乗ってください・・・!すぐにまた、追手が現れるはずです・・・」

「おうよ!みんな、乗りこめ!!さっさとおさらばしようぜ!」

「・・・それじゃあ、行きます!!」




王都に戻って来たものの、空間は恐ろしいまでに静けさに満ちていた




「結局・・・何も取り戻せなかった・・・」

「うっ・・・ひっく。お姉ちゃん・・・お姉ちゃん・・・」

「主君の為に死ねず、おめおめと生き延びてしまったのですか、私は・・・」


イーリスの者たちは当然のことながら、フラヴィアとバジーリオもいつもの軽快さは微塵もなかった



「クロム・・・すまない。僕の策が及ばなかったせいで・・・」

「・・・お前のせいじゃない。ルフレ、お前はよくやってくれた。俺はな・・・自分の無
 力さにはらわたが煮えくり返ってる・・・!くそっ!俺はどこまで無力なんだっ!」

「クロム・・・!」

「俺が・・・・・・っ!力不足だから・・・っ!愚かだったから・・・っ!何一つ変えられないどころ
 か、せ、世界で一番愛していた・・・姉さんを・・・失ったっ!!く・・・うぅ・・・っ!・・・っ・・・」


静けさの中クロムの声だけが部屋中に響いた。思い空気と心が一層響かせたのかもしれ

ない。そんな様子を見ていたルフレもまた悲しみと怒りに満ちていた。全身に力が入った

まま再度クロムを見ているとクロムの前に歩み寄り、手を伸ばした


「・・・・・・僕の手を取ってくれ、クロム」

「ルフレ・・・?」

「僕も自分の無力が許せない。・・・僕たちは、未熟な半人前だ。だから僕が、君
 の半身になる。君が何度倒れても、僕が手を引いて立ちあがらせる。だから君
 はもうひとつの手でエメリナ様がつかめなかったものをしっかりとつかんでくれ」

「!」


エメリナ様と同じやり方じゃなくていい。クロムなりのやり方で、全ての人

に希望を見せる。それはクロムにしかできないことだとルフレは告げた


「俺に・・・そんな力が・・・資格が・・・あると思うのか?」

「足りない力なら、皆が補ってくれる。資格を躊躇うなら、ふさわしい自分に
 これからなればいい。少なくとも、ここにいる仲間はみんな君を信じてるよ」


そんな中一人の少女の声が聞こえた。続いて色んな人の声が聞こえる


「クロムのおにいちゃんは、ノノを助けてくれた。だから今度はノノが助けてあげる番なの」

「貴方は私を信じてくれた・・・だから私も信じるわ。でも・・・裏切ったら覚悟しといて」

「・・・信じていないなら、ここまで共には来ていない」

「私も信じているとも。君との絆というものをね」

「うん。だってクロムさんは・・・僕の憧れなんだから!」




「・・・・・・ルフレ、みんな・・・俺は、姉さんの敵を討ちたい。ギャン
 レルを倒し、イーリスの民たちを守りたい。ついてきてくれるか?」



真っ先に答えたのはリズだった。涙を拭いながらも、迷いない声で告げる


「わたし、行くよ。泣いてるだけなんてもう嫌だから・・・!」

「わたくしも。もう大切な人を失いたくありませんもの」

「エメリナ様のため、それに、クロムの為に・・・!」

「騎士として。この身は主君と共に!」

「共に参ります。同じ心を持つ者として」

「私も、お供します。いつまでもおそばで、あなたの盾になります」

「どこにでも・・・ついていくよ・・・うん。気づかれなくても・・・僕も・・・仲間だから」

「ったく、しょうがねえな。いいぜ、俺に任せとけって!」

「なんというか、熱いねえ。金にはならねえが、悪くねえ」

「私も戦うわ。信じさせてくれたあの人の為に・・・」

「若人の成長は早いものですね。エメリナ様。賠罪はすべて
 を見届けた後に・・・今は私も、クロム様と共に参ります」


「・・・・・・ありがとう、みんな。俺は・・・戦う!」


力なき声は、皆の声が届いたかのように力を増していた。そして決意を新たにクロムは手を

取り立ちあがった。そんな様子を見ていた後方で立っていた2人もまた笑みを浮かべた


「戦いの指揮を執るのはお前さんだ。大いにつかってやってくれ」

「俺が指揮を?」

「俺ぁ今回の戦では大暴れするって決めてんだよ。俺達フェリアはフラヴィアの
 指揮でペレジア軍と正面からぶつかる。その間に、お前らがギャンレルを討て」




「しかし・・・」

「俺は、お前たち・・・お前と、ルフレを認めてる。お前は人を引っ張る器がある。ルフレは
 戦を勝ちに導く才がある。今はまだ未熟な所があるが、これからお前たちは大きくなる」

「バジーリオ・・・」

「まぁ、そういうことだ。思う存分やってみな」

「・・・ああ」



おそらくペレジアの者たちはすでに動き出しているだろう。こちらの気力が

落ちている間にケリをつけたいと思っているだろうとバジーリオは告げる




「わかった。ギャンレル・・・・・・今度こそ、決着をつける!」




==============================================

次回

時は戻りエメリナ救出の為にクロム一同が向かう前日、夜彩花はとある夢を見ていた

それはエメリナが処刑される夢。日付は変わり出発するとルフレの読み通り処刑人を

退ける事に成功。このまま事態は終息を迎えるかと思われたが予想外の事が起き・・・


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