INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第14章、聖王エメリナ

フェリアへとやってくるがバジーリオからイーリス城没落とエメリナの処刑を聞かされる

策を立て行動に移し砂漠地帯へとやってきた一同だったが少女が襲われているのを目

撃、彩花の提案により2手に分かれる。そして彩花達は無事窮地を切り抜けるのだった
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その頃、先を急いでいたクロム達は日没の関係もあり彩花達とは離れた場にいた


「ちょっと、いいかい?今日はここで休むとしよう。そろそろペレジア王都が近い」

「・・・・・・ねえお兄ちゃん、彩花達大丈夫かな・・・」

「ルフレ・・・なぜ許可をした?」



ルフレが言った為その場は許可したものの圧倒的不利な状況にクロムは疑問だった



「わからない。けど・・・賊の件で彩花になら任せても・・・大丈夫だと思ったんだ」

「やけに信用してるな?いや、俺もあいつには助かっているんだが」



尋ねられた事によりルフレはその理由を考える。がどこにも決定的理由は見当たらない



「なんだろう。わからないけど・・・不思議な感じがするんだ」

「確かに変わってるな。策を立てるのが上手い所も、強いところも・・・ルフレに似ている」



数時間後、進行スピードを速めたこととクロム達が休憩していたこともありエメリナ救出

作戦が行われるより前に合流に成功した。休む間はほぼなかったため眠そうにしている



「そんな・・・ひどい。こんな小さな子を・・・」

「マムクートは、長寿の一族です。見かけほど幼くはありませんよ」

「そうなの?」

「うん。ノノ、千年よりちょっと前に生まれたから。みんなよりはお姉さんだよ、エヘン!」




フレデリクは言った。ギムレー教徒に狙われているのなら尚更一緒に連れて行くべきだと



「ギムレー教徒?」

「千年前に聖王様が倒したとされる邪竜ギムレー・・・そのギムレー達を信じる者たちのことです」

「宗教・・・ここへ来て現実的な単語を聞くとは思わなかった」

「ギムレー・・・か・・・」



別の場で、一人の兵士が倒れた状態で傍から離れた女は口を開いた



「嫌いなのよね、私。言い訳する男って。役立たずの証明でしょう?」

「おいおい、イラつくのはわかるけどよ。遊び半分でうちの兵士を殺すなって。落ち着けよ、
 どこへ隠れてようがあいつらは出てくるしかねぇんだ。エメリナがここにいる限りはな!」


笑い声が部屋中に響き渡る中インバースは尋ねる


「出てきたら、どうするおつもりです?」

「皆殺しに決まってんだろぉ?とびっきり派手になぁ」



とある部屋の一角にて、クロム、ルフレ、フラヴィアのいる部屋の中に一人の密偵が来ていた



「聖王様の処刑は明日、ペレジア王城で行われるとのことです。
 ギャンレル自身が知らせを出したもので、間違いありません」

「いよいよ、か・・・」

「ルフレの読み通りだな」

「この先も読みが当たってくれるといいけど・・・」



ふとフラヴィアが口を開いた。ルフレの策に全員乗ったのだから胸を張れ、と



「大丈夫だ、必ず成功する。いや、成功させてみせる。姉さんを救出し、みんなで笑って帰るぞ」

「あぁ」




彩花は部屋に戻ると部屋の中に誰かが立っていた。が姿は全体をフードで隠しており見えない



「明日、ペレジア王都で聖王の処刑が行われるようだ」

「聞いた。王自ら知らせを出したから100%なんでしょ?」

「・・・あぁ」


部屋の中へと進むと簡易的に敷かれた寝具に身を投げ倒れ込んだ


「・・・そっちの様子は?」

「絶望的だ。全滅は免れたが・・・ほぼ全滅したと判断して間違いない」

「そう・・・。今後王都が襲われる可能性もある。引き続き見ていて」

「・・・わかった」


どこかわからずとも、辺りは暗く周りも見えないような場所にファウダーは立っていた。目の

前には紫色のオーラを纏った人の姿が、だが暗さからか全体は闇に覆い尽くされている



「ギムレー様・・・知らせが入りました。エメリナは予定通り処刑されるとのこと・・・」

「・・・・・・」

「・・・クク、どうあがこうとエメリナは死ぬ。それが、決められた運命というもの」



全てはギムレー様、あなた様の筋書き通りに・・・


「・・・っ!!」

「わ!?ど、どうしたの?ルフレさん・・・」


起きあがった数秒後、誰かの驚く声が聞こえた。それはリズの声だった


「もしかしてへんな夢でも見た?」

「夢・・・・・・?そうか・・・夢か・・・。あれ?リズはどうしてここに?」

「フレデリクが、そろそろ出発の時間だって。一緒にいこ、ルフレさん」



岩場が立ち並ぶ中、何かの生物の亡骸かと思われる巨大な骨の付近の足場の上にエメリナは

立っていた。その場は狭く一歩でも間違えれば落下するだろう。今すぐにでも足場は崩れて落ち

そうだ。そしてエメリナの背後には凶器を持ったペレジア兵が逃がさまいと退路を断っていた


「よく集まったな、ペレジアの民たちよ!!そんなに見てぇか?見てぇよな!?最高の見世
 物だもんなぁ?最高っ潮だぜぇ?おら!!処刑人!恨みを込めた斧を振り下ろせい!!」


別の足場、ここは広く落ちる心配はないだろう。そんな足場の上にギャンレルは現れる

と叫んだ。それとほぼ同時、別の場でその様子を見ていたルフレは叫んだ


「フラヴィア様!」

「任せな!」


フラヴィアは斧を構えると処刑人に向かって投げた。かなりの命中の難易度を感じさせる中

投げられた斧は吸い込まれるように向かっていき処刑人に当たると処刑人は落下していった


「よし、行こう!」

「ギャンレルはあとでいい!敵を姉さんに近づけるな!」

「ふん・・・来やがったな?おら、兵ども!アイツらを迎え撃てや」



「聖王エメリナは処刑される・・・みんなは恨みを晴らせると喜んでる・・・くだらないわ。
 そんな恨み、自分の気持ちじゃないもの。長年続いてきた遺恨と言う名の呪い・・・私
 はそんなものに縛られたくない。私は私自身の気持ちで誰かを思い、誰かを呪うわ」


「急がなければ・・・エメリナ様をお助けしなければ・・・」


「誰かが・・ペレジア兵と戦ってるね」


ルフレは前方で誰かが戦っている姿を見つけると気づいたクロムは駆け寄った


「お前!なぜ一人で戦っている?!」


問いかけるとクロムの姿を見てその名を発した。自分を知っている事に驚くクロムだったが



「はい。存じ上げております。私はイーリス王国の聖職者ですので」

「イーリスの聖職者が、なぜここに?」

「それは・・・エメリナ様の処刑の報せを聞き、なんとか止める事ができたらと・・・!」

「・・・処刑を止めるために、戦ってくれていたのか?」

「はい・・・。ですが、共に駆け付けた仲間はみんな倒れてしまいました。もはや私ひとりでは
 処刑を止める事など不可能でしょう。お願いです!私もクロム様のお力に加えてください!」

「もちろんだ。姉さんの為に戦ってくれていたこと・・・感謝する」


「竜騎士団の増援を急がせよ!奴らの背後から襲いかかれ!」




どこから声が響いた気がした。そんな時クロムの前に一人の魔道士が現れた

が他のペレジア兵とは違って鎧を身に着けていなければ同じ魔道士の服でもない




「お前も敵か?」

「さあ・・・どうかしらね。そんなこと、死ぬほどどうでもいい。どうせみんな死ぬんだもの」

「・・・よくわからんが、敵でいいんだな?」

「・・・・・・敵かどうか迷ってる・・・って言ったら?本当はギャンレル王に従うべ
 きなんでしょうけど・・・貴方達に味方したくなってる・・・・・・って言ったら?」



「なら、俺達と来い」



一瞬、わかるかわからないかくらいの表情の変化を見せると再び無表情に戻り告げた



「信じるの?罠かもしれないわよ。どうせ私の言葉なんて信じられないわよ」

「姉さんだったら、信じるだろう。人を疑って罠にはまるより、信じて罠にはまったほうがいい」

「貴方・・・私の事信じるのね。そんな人、初めて。いいわ。私・・・ついて行くわ」




そして繰り広げられる戦いは勢いを増し、次第に飛び交う音が少なくなってくるとクロムは叫んだ




「ルフレ!敵ドラゴンナイトはすべて落とした!予定通り合図を出すぞ!」

「エメリナ様!!」

「フィレイン!?無事だったのですか・・・!?」

「はい!バジーリオ様の手の者により脱出を。エメリナ様!今、お救いします!」


翼の音と共に現れたフィレインの姿を見るとギャンレルの血相が変わった


「なにっ・・・天馬騎士団!?いつの間にか脱出してやがったか!!ドラゴンナイトを落としておいて
 天馬騎士団で空から助けるってか!?イーリスの軍師の策か!小賢しいマネしやがってよぉ!」



「・・・・・・ふふ。でも、残念・・・」



その時、フィレインの周りの地面に魔法陣が浮かんだかと思えばその上に何かが現れた


「屍兵・・・!?」

「馬鹿な、こんな偶然が・・・!」

「ハッハー!まさか屍兵がお出ましとはなァ!天もこのオレに味方してくれてるぜぇ!」



屍兵の一人が弓を構えると弦を引く。そして放たれた矢はフィレインを貫いた



「なぜだ・・・なぜ・・・屍兵が・・・こんな時に・・・エメリ・・・ナ様・・・もうし・・・わけ・・・ありま・・・せ・・・」

「フィレイン!!」


落下して地面に打ちつけられたフィレインは、致命的ダメージを受けており薄暗い風

を纏うとその場から消えて行った。その場から姿が消えたことにより誰もが死と判断した




「天馬騎士団長フィレイン様・・・ご退場ーっ!!ぎゃっはっはーっ!落ちろ落ちろぉ!!」




次々と他の天馬騎士団や兵士達が倒れる中クロム、ルフレを始め誰もが唖然としていた

その中でもいままで上手くいっていたこともありこの状況にルフレは愕然とした表情で呟く


「そ、そんな・・・」


「失敗か・・・!」

「形勢逆転、ってところだなあ?さあ、這いつくばって惨めな負けを認めろぉ!」

「まだだっ!俺たちは生きてる!生きてる限り、負けはしない!」

「おお?かっこいいねえ?死ぬまでに一度は言ってみたい台詞ってヤツだな?んじゃ、城のてっ
 ぺん見てみろよ?処刑人はまた配置についた。俺が命令すれば・・・お姉ちゃんはサヨナラだ」



にやりと笑うギャンレルに対し一同が空を見上げると先程と同じように男がエメリナの後ろに

立っていた。フラヴィアのしたことが無に変えるかのように絶望的な状況を誰しもが感じた


「姉さんっ!」

「おーっと動くなぁ!処刑人!こいつらがぴくりとでも動いたらエメリナを殺せぇ!」

「く・・・・・・!き、貴様・・・・・・!!」

「おらっ!!どうする?どうするんだ、王子様!大好きなお姉ちゃんを見捨てんのか?他の奴らは
 どうだ!ああ?聖王様を見殺しにできんのか?できねーよなあ?だから甘いんだよてめーらは!」

「ギャンレルっ!」

「武器を捨てて降伏しな、王子様!んで炎の台座を俺に渡せ!そうすりゃ命だけは助けてやる」

「く・・・っ・・・!」



万事休す、焦りを隠せないクロムの名を呼ぶ声がふと聞こえた。声の主はルフレだった



「クロム・・・!」

「・・・ギャンレルの言葉は全く信用できない。だが、今逆らえば姉さんは死ぬ!」



動きたい。今すぐにでも目の前の屍兵を倒して向かいたい。だがそれは叶わぬのだ

どうすればいいのか、最良の策が見つからぬままクロムの全身が震えていた



「ルフレ、俺は・・・・・・!俺は姉さんを犠牲にしてまで、『炎の台座』を守らねばならないのか!?」

「いや、あきらめてはだめだ。何か手があるはずだ・・・」

「俺もそう信じたい・・・だが・・・一体どうやってこの状況を打開するというんだ!?」

「二つ数えるうちに武器を捨てろ!さもなきゃ聖王は死ぬ!一つっ!二つ!み・・・」

「待て!今武器を・・・!」


互いに言葉が重なったとき、遠くから2つの声を止める凛とした声が響いた



「クロム!いけません!」


「あぁん?」

「姉さん・・・・・・!」


たった一言、だが空間中に響いた声は2人の行動を止めた



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次回

クロムとギャンレルを止めるエメリナの声、殺伐とした空気の中響くのは平和を目指し

ていた聖王エメリナの声だった。静けさに包まれる中、事態の終息と一つの結果と共

にルフレはクロムと共に強くなる事を誓う。そして、ギャンレルを倒すことを誓うのだった


NEXT 第15章、「誓い新たに」


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