INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第12章、侵略

村人ドニが助けを求めにやってくる中彩花は二手に分かれる事を提案する。提示の中

必要とする人数は5人、圧倒的差の中それぞれ動き出し彩花達は村人を助ける事

に成功。助けたいと迷っていたドニもまた彩花の言葉により戦う事を決意するのだった
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別の場で、ペレジア兵と対峙していたクロムは後方に向かって叫んだ




「フィレインは姉さんを守って後方に下がれ!戦いは俺達がやる!」




交戦を初めて数十分後、クロムとフィレインの元に女性の叫び声が聞こえた


「クロム様!フィレイン様!お気をつけてください!敵の増援が・・・間もなくここに!」

「!!あれは、ティアモ・・・!」

「ティアモ?」



ルフレが尋ねるとフィレインが回答を述べた



「私の部下だ。まだ若いが、天才的な素質を持っている。しかし、
 今何故ここに・・・まさか王都に何かあったというのか・・・!?」

「援軍が・・・!」




遠方を見ると竜に乗った兵士達が姿を現したことによりクロム達は挟み打ちになっていた




「てめーらまとめて谷底にブチまけてやるぜ!」




敵将らしき人物オーリオはクロムに向かって急降下した。斧による攻撃は受け止めるが力は

相手も申し分なく勝機は5分5分といったところだろう。頑丈な装備によってあまり効果がない



「お兄ちゃん!」

「クロム!」



リズ、エメリナの声が聞こえるが天馬騎士達の元に竜騎士が襲う。その時、遠くから矢が飛んで

きて一体の竜に直撃した。羽を負傷した竜は高度を落とし着地する。すると遠くから声が聞こえた


「クロム!」

「カラム・・・?それに・・・皆!」




クロムが叫んだ先には村人たちを助けに行っていた一同がいた




「イーリスにも援軍が・・・?」




竜騎士達が声を上げていると援軍の一人ヴィオールが弓を引く。竜に弓は特効に

値する。そしてもう一人、何も持っていなかった彩花は手に弓を出現させると構えた




「ぐわっ!」




射られた弓は彼女のいた場から人の力では到底届かないであろう場所にいた敵将の元に

真っ直ぐに向かっていくと貫通した。バランスを失った竜はよろめき上に乗っていた人が落ちる



「お前らがいねー間に・・・王都の奴らは・・・皆殺しだ!さー・・・どーするよエメリナ?自分
 だけ助かるか・・・それとも戻る、か?おめーを信じてる民を見殺しに・・・するってのも・・・」



「クロム様!エメリナ様!一刻も早く・・・早くお逃げください!」

「一体何があったんだ?」

「ペレジアの追手が・・・すぐそこまで来てるんです!」

「ティアモ!何故お前がここに!王都の警備はどうした!まさか・・・もうペレジア軍が!?」




フィレインさんのトゲのように突き刺さる声がこの場中に広がった。その言葉に誰もが表情を変える




「・・・っ!はいっ・・・!・・・我々の隊は、ギャンレル自身が率いた部隊に襲われて・・・!」




皆がこのことをエメリナ様に知らせるようにこの人はやってきたのだと泣きの混じった声で告げた




「み、みんな、やられたんです!あたしをかばって・・・・・・!」

「!・・・もしものときは、若い命を優先すると決めていたのだ・・・死んだ仲間の分まで生きろ!」


その言葉が、彩花の胸にも突き刺さった。話しに聞く限り自体は最悪だった。かつてこんなこと

起きたこともなく初めての展開に戸惑いが隠せないながら目を閉じると何かを念じ目を開いた


「そ、そんな・・・!死ぬのはあたしで良かったのに・・・!あたしなんかが・・・どうしてっ!」

「・・・自分の命を軽く見るのはやめろ。みんな、お前の実力は認めていた
 あいつらの命に意味があったんだと、これからお前が証明してやってくれ」

「うぅっ・・・!す、すみませ・・・っ!」




直後天馬の人の泣き声がこれでもかというほどに響く




「くっ・・・!」

「・・・戻ります」

「エメリナ様!?それは・・・・!」

「私が戻らなければ、多くの民が犠牲になるのです。これ以上・・・私の為に
 散る命を見過ごすわけにはいきません。・・・クロム。これを、あなたに・・・」




そう告げるとエメリナは懐から何かを取り出しクロムに差しだした。見たところ盾のような形

をしくぼみのようなものがある。くぼみから周囲にかけてなんらかの模様が描かれていた




「これは・・・『炎の台座』!?」

「それを持って、フェリアへ行きなさい」

「な・・・!?どういうことだ、姉さん!?」

「『炎の台座』はイーリス王国の証。そして、強大な力を持つとされる神器。かつて『炎の台座』
 を巡って多くの血が流れました。どうか、私の代わりにあなたが『炎の台座』を守って・・・・・・」

「そんな・・・そんな言い方はやめてくれ!それじゃあまるで・・・」

「クロム・・・お願い」




駆けよってきたリズに向き直ると再びエメリナは言葉を出した




「リズ。あなたもクロムと一緒に行きなさい」

「どうして・・・?どうしていつもお姉ちゃんだけ・・・」

「泣かないで、リズ。またきっと、すぐに会えるわ」




ティアモに引き続きリズのすすり泣く声が聞こえるとフィレインを始め天馬騎士たちは告げる




「我ら天馬騎士団は、エメリナ様と共に行かせていただきます」

「・・・わかりました。ありがとう・・・フィレイン」

「私は、クロム様と共に行きましょう」




フレデリクはクロムと共に行くと告げるとエメリナはお願いしますと告げた




「・・・・・・」




フィレインはついさっきやってきた少女に向き直る。そして数秒の沈黙の後




「ティアモ。お前も、クロム様と共に行ってくれ」

「ですが、フィレイン様・・・!」

「酷なことを言っているのは分かっている。だが、これは命令だ。・・・心配する
 な・・・天馬騎士団の魂は、いつも共にある。たとえどれだけ遠く離れようとも」

「魂は、いつも共に・・・。・・・分かりました、フィレイン様。どうかご無事で・・・」





数秒後、今度はエメリナが口を開いた




「では・・・」

「待ってくれ、姉さん!やっぱり俺は納得できない!」

「・・・クロム」

「命の危険があるとわかってて、姉さんを行かせられない!」

「私の弟。私はあなたを愛しています。あなたを・・・リズを・・・そしてこの国の民たちを・・・愛して
 います。だから、私は行きます。フェリアから援軍が来てくださるまで私が王都で民達を守ります」
 
「姉さん・・・」

「大丈夫。私だって初代聖王の血を引く者ですもの。イーリスで民と共に、あなたを待っています」




そう告げるとエメリナとフィレインを始め天馬騎士達は振り返り歩きだした




「姉さんっ!・・・くっ・・・!!」




それから姿が完全に見えなくなるまでクロム達は動けずにいた。姿が見えなくなったころ

歩きだすとあの場から比較的近かったこともありフェリアへとやってきていた




「お姉ちゃん・・・大丈夫かな?大丈夫だよね?ね?フラヴィアさん、急い
 で援軍の準備してくれてるし、みんなで王都に行けば間に合うよね?」

「・・・・・・」

「お兄ちゃん?ねえ、お兄ちゃんってば!」

「あ、ああ。どうした、リズ?」

「もう、しっかりしてよ、お兄ちゃん。お姉ちゃんを行かせたこと・・・まだ後悔してるの?」



質問にクロムが答える事は無かった。スミアが声を上げると数秒後、ものすごい音が響いた



「な、なんだっ!?」

「あ、す、すみません!」



クロムは突然の痛みに驚くと頬をさすった。自分が殴られたのだと気づいた



「フィレイン様から教えて頂いたんです。気合いを入れるにはこうするのが一番って・・・」

「あの・・・スミアさん、それってたぶん平手打ちだと思うんだけど・・・」


今、スミアは思いっきりグーで殴ったのだ


「え・・・?あ・・・ま、間違ってました?」

「目の奥がチカチカする」


すると少し前やってきては見ていたフラヴィアが声を上げて笑っていた


「ははは、いい仲間じゃないか。さて、気合いが入った所でこっちも援軍の準
 備は整ったよ。うちの連中は戦と聞いて大喜びさ。私も久々に腕がなるねえ」

「フェリア王自ら来てくれるのか?」

「ああ。あとはついでに、うちのぼんくらも連れてくよ」


ここで、ここへ来てから一言も言葉を発していなかったルフレが声を発した


「ぼ、ぼんくらって・・・もしかして・・・」

「もちろん、バジーリオのことだよ。あんなのでも、いないよりゃマシだろうさ」



そしてクロムを始め王座に来ていた数人はバジーリオの元に向かっていた



「クロムか!今、伝令を飛ばす準備をしてたところだ」

「なにがあった?」

「・・・ついさっき、密偵から報告が入った。イーリス王城が、陥落(かんらく)した」

「な・・・!?」


その言葉が、先程までぼうっといていたクロムの表情を一変させた


「ペレジア軍はエメリナさんを連れ去り、全軍ペレジアへ戻ったそうだ。
 ペレジア王ギャンレルは、エメリナさんを公開処刑するつもりらしい」

「なんだって!!」

「そ、そんな!!・・・あ・・・」


誰もが衝撃を受けた。衝撃のあまりリズが倒れそうになるところをルフレが受け止めた


「リズ!しっかりするんだ」

「しかしまた・・・露骨な策をみせてきたもんじゃないか」

「罠・・・ということですか」



王座の間に入った時から、少女の姿はなかった。この地に着き王座に案内される前に抜けたのだ


「うちの密偵が入ってるってのは向こうも知った上でのことだ。こち
 らの動きを誘おうって考えだろう。うかつに乗るのは危険だぜ・・・」

「ペレジアへ向かう!」

「落ち着けって。わざわざ、見えてる落とし穴に足突っ込むバカがどこにいるってんだ?」

「俺がそのバカだ!・・・くそっ姉さんが処刑されるってのに・・・!じっとしてなんかいられるか!」

「動くなってわけじゃないさ。私達だって気持ちは同じだ。だが、
 行くんなら敵の罠を出し抜いてエメリナ殿を助けなきゃならない」



ルフレだって怒りを感じていた。そしてクロム同様エメリナを助けたいと思っていた


「行こう、クロム。策は、僕と彩花が考える」

「ルフレ・・・」


そんな中、ルフレはこの場に重要な人物がいないことに疑問を持っていた




(彩花・・・一体どこに?こんな重要な時に・・・)



「問題は、あんたがちゃんとした策をひねり出せるのかってことだね」



それはみんなの命を、なによりもエメリナの命を背負うことだとフラヴィアは告げた


「・・・あぁ」

「・・・・・・」


数秒の沈黙の後、再びフラヴィアは大声を上げる


「はははっ!大したタマだね、気に入ったよ!」

「びびっても気負ってもいねえ。よほどの大物か馬鹿者だな。どっちにしろ、おもしれえ奴
 だ。よっしゃ行こうじゃねえか!少数でペレジアに潜入、エメリナさんを助け出そうぜ!」



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次回

イーリス王国の陥落、王女の処刑。クロムを始めイーリス王国、フラヴィア、バジーリオ

含めた軍は女王エメリナを救うためにペレジアへと向かう。ペレジア領内に侵入した

クロム達だったがまたしても二手に分かれ彩花を含めた数人は戦闘態勢に入るのだった


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