INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第24話、絶望的状況

街が襲われた事により冥府軍の撲滅に向かったソニックを始めとした7人。魔獣ツインべロスを倒

した事により冥府軍が撤退しスマブラに戻る際クレイジーハンドがある事を告げる。それは同時刻

に別の場へ向かったフォックス達が見たもの。そして冥府新ハデス復活のカギとなる情報だった
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「わかりません。冥府軍ごときにやられるような者とは思えませんが・・・」

『えっ!?彩花さんの身に何かが!?』


ピットが叫ぶとパルテナは冷静のまま落ちついた表情と口調で告げる


「わかりません。ですが通信が取れない以上ここからは貴方の手にかかっています」

『わかりました。任せてください!必ず連れて帰りますよ!!』




「・・・・・・」





通信を切るとパルテナの表情が曇った。この場にはパルテナを始め他にもファイター達が会話を

聞いている。落下時より映像を見ていたピーチ、ゼルダから待機していたファイター達の一部、そして


「・・・パンドーラとは、何者なのだ?」

「パンドーラは・・・創造神に近い存在と言っていいでしょうか、存在を作る力があります」

「それほどまでに、強力な者なのか・・・?」




ミュウツーに続いてあれから数日が経ち動けるようになっていた怪我人達もここにいた




「パワータイプではありませんが、魔法に近いものをつかった戦闘が得意です。冥府軍を召喚
 したりもっと別の・・・刀などの無機物を召喚させては向かわせたり。彼も苦戦していましたし」




そもそもパンドーラがいるとすればどの姿なのか、それによっても力の度合いが違っている




「今回は、一人で行ったとかそういうのじゃないんだよね?」

「そうですね。強風により落下したと見せかけてあの場へ飛ばされたと考えるのが自然でし
 ょう。もしかしたら、あの強風ですらパンドーラや彼女に加担する者の仕業かもしれません」

「全員をあそこへ引き込めればと考えた所引っ掛ったのは一人だけだったって感じだろうな」


パルテナの隣でマスターハンドが呟くとパルテナは無言のままモニターを追っていた





(息が・・・出来ない。動か・・・ない)





半透明な床。オーロラのようにも見えて幻想的な床に彩花は倒れていた。かといえ視界はぼやけ

感覚すらも麻痺している。頭の中はまわらずに目の前が見えなくなって行く、感覚がなくなっていく





(もう・・・)





「くそっ・・・!」

「落ちつけ、まだどうなったって確定したわけじゃないだろ」

「でも、通信が途絶えるのは・・・」




ファイター達が話している間にもロボットはボタンを操作してはある事を試みていた・・・が




「駄目ですね。彩花さん本人が持っている通信機にもかかりません・・・もっとも、神に近い存
 在のいるところなんて場所、電波すらあるとは思えないので元々望みは薄かったですが・・・」

「ピットに頼るしかないのか・・・」

「こればっかりは、どうもな。人間にはどうにもできん」


白、ピンク、水色、青。様々な薄い色が変わり変わりに変化する地面と床をピットは駆け抜けて

いた。というのもこの地に来るのは二回目であり仕掛けなどはすでに把握済み。以前よりは

抜けるスピードもはやい。それでも冥府軍は変わらずに浮遊していた




(無事でいてくださいよ・・・!)





ひと際大きな扉を開いた時、探していた人物は目の前で浮かんでいた


「パンドーラ!!」

『おや、今度はピットが直々に来たのかねェ?』


神弓を構えると辺りを見渡すがこの場にいるはずの少女の姿がない。冥府軍にやられる

はずがないと踏んでいたピットは倒されるとすればパンドーラ・・・ここにいると想定していた




「いない・・・!?」




『パンドーラ、ここへ人間が来たはずです』

「んん?あんたが向かわせた人間のことかい?」

『向かわせた・・・?』


言動に違和感を感じたパルテナは尋ねた。が彩花がここへ来たのはパンドーラが呼んだ

訳ではないと告げる。むしろ逆だと本人は思っていたようだ。嘘を言っているようにも思えず


「どういうことだ?別の誰かが・・・?」

「なんにせよ、やっぱあの人間はあんたらの仲間だったみたいだねェ」

『知っているという事は、遭遇したのですね?彼女はどこへ?』


数秒後、パンドーラの発した言葉にピットとパルテナは言葉を失った


「あの人間なら、今頃くたばってんじゃないかねェ?」

「・・・!」

「なっ・・・!?どういうことだ!」


一層険しい表情になりピットが叫ぶ一方変わらぬ表情、むしろ呆れた表情で告げた




「あのガキなら毒まみれになって弱っていたから捨てといたよ」

「毒・・・!?」

「虫けら同然の人間相手になんであたしが力を使う必要がどこにある?ここに設置していた毒ガス
 ですぐに勝負はついたさ。放っておいても死ぬだろうと思ったけれど念には念をと思ってねェ?」

「・・・パンドーラ・・・!」

「この中のどっかにいる。今急げばギリギリ間に合うかもねェ。ただ・・・すでに死にかけてた
 からもう手遅れかもしれないがねェ・・・?人間なんて、あたしたちからすりゃ紙も同然なのさ」

「・・・っ・・・!」


絶望的な言葉に、ピットは何も言えずにいた。正確には言葉が出なかった





『ピット、今すぐ彩花を探しに・・・』

「行かせると思ったかい?前回の借りがあるんだ。わざわざ見送る者がどこにいるってんだい?」

「!」




パンドーラの攻撃は一直線にピットに向かっていく中それを避ける。が行く手は完全に塞がっている


「・・・浄化するしかないようだな・・・!」

『一刻を争う事態です。急いで!』


ここまでの会話はピットとパルテナ、パンドーラにしか聞こえていない。焦った様子と

パルテナのみの会話を聞いて何が起きているか正確に理解できた者はいなかった


「ピットとパンドーラが戦い始めたっぽいな」

「・・・・・・」

「パルテナ?」

「・・・最悪の事態です」




パンドーラが告げた事を話すと誰もが、あのクレイジーハンド達ですら声を上げずにはいられなかった




「それって・・・生きているか分からないって事ですか!?」

「時間の問題です。パンドーラの口調からすると・・・接触してからかなり時間が経っている
 と思われます。個々の身体の丈夫さも関係しますが運が良ければ・・・って感じでしょう」

「嘘・・・!?」




ピーチを始め数人が崩れ落ちると緊迫した空間は一気に張りつめた空気へと変貌した

そんな中同じく会話を聞いていた軍人であり兵器に馴染みのある人物スネークは呟いた



「どんなに鍛えようとも、強かろうと毒や病気には勝てないからな」

「我々とて毒となると脅威となる存在。脆い人間ならなおさら、全身に回るのは早いだろうな」

「私が行ってくる!!」

「おい、待てマスターハンド!お前忘れたのか!?」




マスターハンドが叫んだ直後、重なるようにクレイジーハンドの叫び声が響いた




「上から言われてんだろ!今回の件は俺たちは直接関われねえって!」

「それは・・・どういうことですか?」



ヨッシーの問いかけに振り返るとクレイジーハンドは心を落ち着かせ話す



「・・・今までが異常だったともいえるが、元々星の生物だけで解決できないほどの脅威
 を排除するのが俺の役目。また冥府軍に対するパルテナのように特定の存在に対して
 は裁きを下す担当が決められている。事情がない限り外部の者は手を出せないんだ」

「そもそも神とは人の前に姿を現すことは良くない。信仰される存在として架空のものでなけれ
 ばなりません。そして各地で起きる異変もまた、担当された神以外は裁きを下すべきではない」

「そんなものが・・・?」


この場合冥府軍を浄化するのは光の女神であるパルテナ、その使いのピットの役目。タブーの

件も関係している可能性があるためマスターハンド達も協力しているものの上の存在の進言では

マスターハンドやパルテナ達が自ら冥府神や幹部たちと戦うことは許されていない


「けど、神であるマスターたちならいけるんでしょ!?」

「そんな事言ってる場合ですか!?」

「・・・ぐ・・・これも神のおきてというもの。破る事は許可なしでは許されない・・・」



力の籠った声でマスターハンドは告げた。クレイジーハンドも無言なままではあるが何も感じて

いないわけではないだろう。そして補足するようにパルテナが口を開くと一同は視線を変えた


「彩花とて所詮は人間。人間一人に情で掟を破る事は許されません。神とはそういうものなのです」

「そんな・・・!」




その時、パルテナの脳内に声が響いた。パンドーラと交戦していたはずのピットの声だ




『パルテナ様っ!パンドーラを倒しました!今から彩花さんを探しに行きます!』

「倒したのですか!」

『とはいえ・・・消滅というより消失したように見えたので完全には浄化できていないかと』

「この際今はそれでいいです。一刻も早く!!」


通信を終える前にピットは部屋から駆けだした。どこにいるか気配など感じられるわけ

でもなく自らの足で走って探すしかないのだ。見当もつかないからこそ焦りが一層募る



「どうして・・・っいつも僕らは無力なんだ・・・っ!」

「・・・俺たちも同じ気持ちだ」



ピットから朗報を待っていたファイターたちですら、実力以前の問題に怒りを覚えていた。今まで

彼女の話題になるたびに強いと言い張っていたルキナですら穏やかな様子は微塵も見られない




「どうしましょう・・・ルフレさん・・・っ!」

「僕は信じてる。彩花なら・・・大丈夫だって」




かつてない絶望的な状況に、待つ以外何も出来ない状況に誰もが言葉を詰まらせていた

パンドーラ自身は消えたというのに住処は消えぬまま、そもそもここがどこに存在している

のかすら定かではなく知る者は本人以外いないだろう。そんな場に誰かが舞いおりた



「ハデスが復活?馬鹿を言うな。奴はピットが倒したはずだろう」



帰ってきた言葉は彼にしか聞こえない





「・・・フン。なら、俺が直々に確認してやろうじゃねえか」






「死んでるんじゃないのか」

『かろうじて生きておる。ほれ、さっさと渡したものを飲ませんか。本当に手遅れになるぞ』

「命令するな」


目が覚めた時、記憶に残っていた風景とは変わっていた。オーロラのように鮮やかだった

一面とは相反するように白や灰色といった質素な色が立ち並ぶ壁、囲うように金色の枠が

唯一豪華さを醸し出していた。目を開いて数秒間、状況が理解できていなかった


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次回

パンドーラを退け彩花捜索に当たるピットだったが数十分駆けまわっても姿は見つから

ない。時間の経過により絶望的になっている中ピットはここにいるはずのない存在を

見つける。そしてパルテナは、ピットが倒し損ねたパンドーラの行方を知るのだった


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