INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第35章、星楼の神殿

連合軍の前に姿を現した『シリウス』。その存在に対して感じたのは恐怖でも

あり同族感。不思議な感覚を覚えたままシリウスとの戦いが始まった。プリズ

ムの力でシリウスを倒すことに成功するが、その後テトラはある事を感じ・・・
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「この先に・・・リンクがいる・・・?」


何かに引き寄せられるように壁に向かっていったテトラはそう呟いた

数秒後、突如何かに気づいたかのように駆け出し壁に近づくとそこは

扉だったようで開かれ彼女は通り抜けていく



「テトラ!?」

「私達も追いかけましょ!」

「そうだね」


驚いた一同はテトラの後を追いかけるように駆け出した。通路を駆け抜け

階段を上っていくと再び扉が現れ、近づくと開かれ広い部屋に飛び出した



「・・・・・・!!」



前方を捉え、そこに広がった光景に彼女らは立ち止まった



「リンク!!」



テトラの視線の先、そこには壁に向かって寝かされる形で立ち並ぶ巨大

なカプセル。そしてその中には様々な形の生命体たちが眠っていた。その

姿は、この中にいる誰もが必ずしも知る姿がある。なぜならそれは・・・



「なっ・・・リンク!?」

「リンク!」

「お兄ちゃん・・・!」

「皆!フォックスがここに、こっちにはファルコが!!」

「ソニック!」

「ピーチにルイージ・・・全員いるな」




「・・・これは、どうなってんだ?」


それぞれが見知る姿に叫び声を上げる中、ワルイージが告げた



「それぞれの場にいた中突如現れたシリウス達に捕らえられたファイター達は
 ここで保管されていたんだろう。ここはイグジステンスの拠点だったのか?」

「わからない。けど今までの経験だとシリウス位の存在だと人の手が届かな
 い空間に閉じ込めておきそうだけど。神や関係者達も封印して回ってたっ
 ていうし下界の人たちじゃ異世界のここには来られないと踏んでたのかな」




「奴は倒したよな?ということはじきこいつらは目覚めるのか?」

「封印が解放されるはずですな」

「だが・・・見た感じそんな気配はないが?」



カプセルに向かって声をかけているも中に入った者たちは目覚める様子は

なく。数分間それが続いた為ユリシーズ達はこの事態に違和感を感じていた






「・・・!」






一同がカプセルに近づいている中、後方からファイター達の姿を眺めていた

ユンヌはそれに気づく。それに気づいたサザが問いかけるが、その答えは

ユンヌが言うまでもなく、渋い表情をした彼女によって発せられた



「・・・どうした?」

「・・・だと思ったよ」

「え?」


反射的に問いかけると、彼女は笑いながら



「やっぱりファンタジーにはこうじゃないとね。本当に、全く笑えねぇ・・・」

「何を言ってるんだ?おい・・・」


再度尋ねると、笑みは苦笑いとなり


「皆、急いで戻るよ!」

「え!?」


少女の言葉に一同が振り返るとただ急かすばかりで、説明は後でする

とファイター達の前から遠ざかるように駆け出した元の通路を戻っていく


「ソニック達は!?」

「死んだわけじゃないし後!」


呪歌によって開かれた道を駆け抜けると導きの塔へと戻ってきた。当然

ここにあのファイターたちの身体はなく、一部を除き誰もが疑問を感じた



「ファンタジーあるある、第二形態・・・って所かな」

「第二形態・・・ってまさか・・・」




『シリウスはまだ生きてる。そして・・・全力で私達を潰そうとしているわ』

「なっ・・・!?」

『皆急いで船に乗って。航路は私達が示すわ!』



ユンヌと共にソウル、アクアも導きの塔に残り船が大陸を離れると

ユンヌとアスタルテの力が光の航路を海面に映し出していく



「まだ生きてるだと?」

『プリズムの力によって完全に消滅させられる前になんらかの力を使っ
 て姿を消したようね。まだ私達に明かしてない力があったのか・・・』

「この先に奴が?」

『そう。急がないと全てが手遅れになる』

「な・・・。奴は一体何をしようとしてるんだ」

「手遅れって……!?」

『シリウスがっていうより・・・』



「皆(ファイター)が・・・ね・・・」

「んん!?」



発された方向を見ると少女には焦りの表情が浮かび上がっていた


「シリウス、気づいちゃったか。『脅威なる力』が一体なんなのか」

「どういうこと?」

「プリズムではないのか?だがあの時我らの力をプリズムに通し
 たが今の状況は・・・・・・奴は倒せなかった、という事だろう?」




「月の力とプリズムで僕たちの力を増強させても倒せなかった・・・・・・。そし
 て。もう皆既月食は終わっちゃったよ?完全な状態じゃなくなっちゃったし」

「・・・・・・って待ってよ。ってことはもう、シリウスを倒す方法は・・・」

「「!!」」


その時、テイルスの発した言葉の意味を理解し誰もが絶望を感じた


「そう。もうこっちが出せるはずの最大出力は出ない。逆にシリウスの
 力は・・・・・・徐々に力を増していく。時間が経過するごとに強く・・・・・・」

「えっ」

『彼は、ファイター達の力を取り込んでるの』

「なっ、ファイター達の……!?」


そうユンヌが呟いた時、航路の先から見覚えのある生物たち、イグジス

テンスが現れた。シリウスにはまだ生物を生み出す力があるというのか

一歩も近づけさせないと言わんとする猛撃によって船が傾き艦内は揺れ


「これじゃ進めないね……!」

「奴の居場所は目の前だってのにか!?」


騒然と声がする中、少女は駆け出し通信機に向かって叫んだ


「……ラインバック!あたしらで・・・こいつらを止めるぞ!」

『は、はああああ!?』

「デイジー!バクダンを撃てー!」

『任せな!』


スピーカーから聞こえた声にデイジーの威勢のいい返事が返ってくるとライン

バックの船にいたデイジーは後方へ駆け出し、大砲の中にバクダンを設置する。

狙いを定めるとレバーを引き発射させイグジステンス達を倒していく

愕然としていたラインバックの元に再びスピーカーからテトラの声が聞こえた


「あたしらが皆を送り届けるんだよ!」

『何言ってんだお前!?こんな大群の中抜けるなんてそう簡単には』

「無茶なのは百も承知さ!けどな、ここまで来て負けられるかっての!」


イグジステンスから飛んでくるバクダンを舵を切りながら避け、反動で
揺れる艦内の中テトラは言葉を続けた。それは艦内全域に響き

「あたしらしかいないなら、やるしかないだろ?これまでにないほど燃えるね
 え。これこそ、海賊たる生き様ってやつだよ!むしろまだまだ温いくらいさ!」
「……」


対するラインバックの船も、家事を急転換させている為揺れが激しくバランス

を取るのは難しい。そんな中言葉を聞いていたラインバックは額に汗を浮かべ

ながら両手で面舵を握っていた。焦りの中、外の状況を再確認するとやがて


「……ったーく分かったよ!俺も海の男だ。覚悟を決めるぜ!」

『そうこなくっちゃな!いくぜ!』

「お前ら、しっかり捕まってろよォ!」



「「面舵いっぱーい!」」



次々と攻撃を避けていく中、応戦するように大砲を撃ち出すと全速力を

出し、航路が示す目的の大陸が見えてくる。その瞬間誰もが祈るように


「後ちょっと……!」

「どおりゃああああああ!!」







「……つ、ついた……」

「なかなかやるじゃあないか」


島に着きうなだれたラインバックにスクリミルの声がかかる


「死ぬかと思ったぜ・・・」

「がはははは!貴様の覚悟、しかと受け止めた!ここから先は俺たち
 に任せて貰おう!必ず勝利し、その覚悟を無駄にはぜんと誓おう!」

「だな。ここまで見せてもらっちゃあ俺達も決死の覚悟で挑まなきゃな。……
 例え刺し違えても、この世界を勝手にはさせねえよ。ガリアの戦士として」



『不思議ね』


ふとユンヌが呟き、ミカヤや顔見知る数人が振り向くと彼女は言う


『私、私達の作った世界の外なんて気にしたことなかったの。だけどアイク
 が外の世界に行ったと知って、外の世界はどんな風なのか気になった』


そして今ここには知らない世界の者達が集まっている。自分以外の神が

創った世界の人達が。それぞれの意思を持ちながら、共に戦う者たちが


『あの人達の言った通り、そんなに変わらないのね』


迷って悩んで、人との絆を大切にして、私がここで見たのはそんな景色だった


「ユンヌ」

『何?』

「どの世界も、ひとつの力はとても小さくて弱い。だけど力は集まれば
 集まるほど、欠点が補われ完全に近づく。そして、それだけじゃない」

『……え?』



「一人一人の音が重なって、新たな力を生み出す。私達の力を合わせれば……
 シリウスにも勝る新しい力を生み出せるはず。諦めるにはまだ早い気がする」

「……」

「完全じゃないけど、まだ月の力はある。呪歌の力を合わせればまだ・・・」


その言葉に一同は頷くとこれを最後の戦いにすると誓い、『星楼の神殿』

へと向かう。そんな一同をラインバック、マロ、イリアは見送りながら呟いた


「……絶対戻ってこいよ」



外観は夜だということもあってか灰色がかった神殿だが、中はそこまで

入り組んでいないようで、正面の扉を抜け、エントランスから正面に伸びる

階段を上がっていくと扉に近づく度、誰もが強くなっていく力を感じていた


「この先に……」

「今度こそ奴を倒す」

「うん。だけど……正直言って勝算は……かなり厳しいよ。さっきの戦い
 からしても、シリウスの力は圧倒的だよ。・・・だけど、勝たなくちゃね」

「……そなたらは強いのだな」


サナキが呟くと、テイルスはきょとんとするものの、苦笑いし


「そんなことないよ。本当は今までの騒動とは比べものにならない
 スケールで、少し……いや、かなり不安なんだ。後がないしね」


だけど、僕たちの知る英雄達はそれを何度も乗り越え成し遂げた。実際

それまでの苦難は自分たちも見たことがある。時には協力し共に乗り越えた


「でも、今の僕には、ここには大勢の仲間がいるから」

「仲間、か」

「皆がいてくれる心強さが、なによりも勇気になる。想像を超える力になる。
 それを教えてくれた人がいるから逃げたりしない。僕は・・・立ち向かうよ」

「ええ。それぞれ規模は違えど、大切な者達を守る為。それは変わりない」

「……それぞれ覚悟は決まったようですね」


釘を刺すようにセネリオが告げると手をかけ、扉は開かれた



『まだ背くか』

「当然です。この命ある限り・・・私達は諦めたりはしません!」

『……だとするのならば、完全にその希望を絶つまでだ』



三人が歌う。そして三人の意思に呼応するようにプリズムは空中に浮かび

上がり、波をうって空間に多面体が現れた。彩花もまたエターナルの力を

解放するとシリウスの攻撃を防ぎながら何度も攻撃を繰り返していく



『プリズムは皆の力や想いが強いほど力を増すはずよ・・・!』

『無駄だ』


希望を砕くかのごとくシリウスが詠唱すると波動が全員を襲う


「た、ただでさえ恐ろしかったのに、どんどん力が増してるよー!?」


スリッピーの叫び声の直後、前面に数人が押し出るものの薙ぎ払われ

後ろに吹きとんだ。膝をつく者もいる中戦いは長期戦に渡り、次第に


「強すぎる……っ」

「後少し、後少し力があれば……っ!」


そんな声が各場から聞こえた。そしてシリウスも口を開き


『諦めるといい。君達に勝てはしない』

「そんな……っ、まだ……!」

『じきこの世界は変わる』



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次回

シリウスによる圧倒的な力と言葉に一同の希望は失われ始めていく

意思とは裏腹に崩される信念、だが一縷の望みがそこにはあった

かつて守られることしかできなかった少女は、希望の為剣を振るう


次回 第36章、「奏でし月光シンフォニー」


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