INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第32章、伝説と現在

因縁の闘いに勝利しようと思われた時、再びアクアが彼女らの前に立ち

はだかる。しかしイグジステンスに乗っ取られたルドベックは暴走、アクア

と共に一同は鎮圧化させるのだった。そして、セネリオはアクアが敵でな

い事を証明させ、次々と緩和化される中あの日が近づくのだった・・・
_______________________________

「わざわざこんなところまで・・・」


シグルーンがお辞儀した先にはハイラルのマロとイリアの姿があった



「私達の国を探し当てただけでなく、状況を知り届けに来てくれるなんて・・・」

「恩義は返す。それが商売の鉄則だ」

「そのことなんですけど、私達も皆さんのお手伝いさせてくれませんか?」



イリアの言葉にシグルーンは「まあ・・・」と返した


「あれからマロと話し合って、私達戦うことはできませんけど何か力になりた
 いって。せめて後方でのサポートなんかできたらいいなって思ったんです」

「後方支援・・・長期の闘いではとても重要なことですね」

「マロはこれまで通り武具や食料、物資の供給。私は・・・本当にささや
 かですが馬の世話とか洗濯とか、料理とかでお手伝いできたらなと」

「それはとても助かります。サナキ様も皆さんも歓迎なさるでしょう」






「・・・・・・」



部屋の一角、雨上がりの曇り空もあってか薄暗い中、少女は目を閉じていた



(総大将なんだから、しっかりしないと)



かつて英雄の姿を見た。それは輝いていて、いつか自分もそうなりた

いと。そしてある日、運命か偶然かその人と似た状況になった。けれど



(いや失敗は許されない。この世界がかかってるんだから)



重大な責任感は何度か感じたことがある。しかし今回はそれと比にならな

いほどのものだった。だが、そこには誰にもいう事の出来ぬ不安があった



(いや、皆が信頼して任せてくれたんだから・・・こんなこと言ったら・・・)



心が重い。もともと心が強い方ではない。リーダーシップなんてあるわけない

昔からの自分を思い返せばそれはよく知ってる。何より自分の事だから



(ちゃんとしないと。私が・・・勝てるように)



その時、扉をノックする音がした。慌てた様子で扉を開くと



「・・・ミズキ?」



扉の向こうにはこことは違う大陸の王子ミズキがいた



「彩花様、少しよろしいでしょうか?」








気が付けば自分たちは城から出て城下町に来ていた。馬車が行き交い

イグジステンスに怯える日々だとしてもこの町の人通りは変わらない



「ここは本当に人が多いですね。リレミアとは比べ物にならない程に」

「そう?リレミアも結構人多かったと思うけどな」



カランと鈴の音が鳴るとカリルさんが出迎えてくれた



「リレミアは本当に小さな国で、治安もあまり良くなかったんです」

「王様が突然死んじゃったんだっけ?」

「えぇ、病死でした。あまりに突然のことでしたが、それからリレミアは
 新たな体制を敷くのに手間取ってしまって・・・。その間に賊に襲われ
 やすくなってしまったんです。その頃、僕もまた勉強中の身だったので」




「うぃ~あんたリレミアの王子じゃねえかあ~」

「マカロフさんまた呑んでるんですか!?マーシャに怒られますよ!」

「アイナはマーシャに似て小言が多いな~」

「私はそんな名前じゃありません!」



怒鳴るように叫ぶ彩花だったが酔っているからかマカロフは聞き流すよう

に曖昧な返事を返す。ミズキが苦笑いする傍らゼルギウスがため息をつき



「上司の苦労が目に浮かぶな・・・」

「こ、これでもゲームではそれなりに活躍しますし・・・多分現実も・・・」

「話は戻るがミズキ王子との件、確かその戦いに、君も参加していたのだろう?」

「へぇ、彩花が?」



仕事の合間に話を聞いていたのかカリルさんが返事をすると


「そうなんです。素性も隠していたのにべス兵からの襲撃に守って頂
 き城まで送り届けてくれただけでなく、あの戦いまで協力頂いて・・・」

「あの戦い?」

「生滅竜・・・ランドールとの戦いです」



国の由来でもありその昔、人が住めるような食べ物や木がなかった大陸

に竜が舞い降りた。その竜が一声上げれば木々が現れ実がなったという

そのお蔭で大陸は活性化し、後に竜を尊重としたランドール大陸へとなった



「あの時の僕は、責任感に押しつぶされそうになって塞いでいまし
 た。ですが仲間たちの声で、リレミアを守り抜くことができた・・・」

「・・・・・・」

「それはレイムやレプシス、そして・・・貴方達の言葉です」






「僕にしかできないことだから。その為なら自分はどんな手を使っても協力
 する・・・と。彩花様達の事はレイムや騎士団の中で受け継がれてるんです」

「そんな大げさな」

「いえ、大げさではありません。人々の記憶には残らなくても、そこには
 確かな事実がありますから。だから・・・今度は僕から言わせてください」






「僕たちは、皆で戦っているのだと」






「!」

「・・・そうだ」



ふと発せられた声に振り向くとゼルギウスが告げた



「我らは皆で戦っている。総大将ともあれど・・・全てを任せた訳ではない」

「え・・・?」

「全てを決め、指示する必要はない。皆で話し合い、知恵を出し合い、
 決めていけばいいのだ。私達もこれまでも、そうしてきただろう?」



その時、彩花はハッとすると何かがざわついた気がした



「ゼルギウス、まさか・・・それにミズキ・・・」

「皆の特徴を把握しているからこそ総大将という役目を全うできるのは
 貴方しかいません。ですが、それを全て一人で背負う必要はないと思い
 ます。ここの軍師殿や各国の王・・・僕も出来る限りの協力はします」

「あんたにゃ人望があるんだから、難しい事は大人に任せりゃいいんだよ」

「マカロフさん・・・」

「一人で戦おうだなんて、ラグズの王くらいしかまともにできないって」




「迷った時は、皆を頼ってください。この戦いは・・・皆で勝ち取るものですから」

「・・・・・・」



その時、頬を温い水滴が滴る感覚がした



「皆で戦っているのだからな。私も併せ持つ限りの知恵と力を貸そう」

「・・・っはは・・・ゼルギウスっていつもそう。どんな事があっても冷
 静で、簡単に答えを見つけちゃうんだから。ほんと、ムカつくよねえ」

「伊達に長い時を生きてないからな」



心に滴る何かは、太陽のように眩しくなく、淡く温かい。これまでに何度

も感じて来た温かさは、人にとって何よりもの幸福であり、幸せの時だろう



「もう・・・」

「彩花様、共に戦いましょう。今度は僕が・・・お支えします」

「ミズキ・・・ありがとう」




「あ、将軍!やっぱりここにいました!」

「マカロフ・・・また昼から酒を呑んで・・・いつ何が起きても対処でき
 るように備えておけと言っただろう・・・。そんな状態で動けるのか?」



一気に慌ただしくなる店内に、カリルさんが笑い声を漏らした



「あっははは、折角いい話だったのにねえ。全部台無しだよ」

「だな」

「・・・ですね」

「あんたも大変だろうけどさ、それだけ皆があんたを認めてるってことさ
 。だからそんな下向いてないで、堂々としてりゃいいんじゃないかね」

「カリルさん」

「なんならその戦いにあたしが参加しても・・・」

「いえ、大丈夫です」



椅子から立ち上がると少女は背中で手を組み、笑みを浮かべた



「私はアイクやリンクを超えるんですから、こんな所で負けていられません!」

「・・・・・・!」

「今は越えられなくても、諦めない限り憧れには近づいている・・・っ
 て信じたいから。私は私なりに・・・精一杯この軍を率いてみせます」



全ては繋がっている。悪いことも・・・いいことも

彩花とミズキ、ゼルギウスが店から去った後、ジョフレ達は呆然としていた



「何の話をしていたんだ?」

「さあね。秘密だよ」

「なんだそれは」



「いや~強くなったねえ・・・随分と大人になったというか」

「この馬鹿アニキ!そう思うなら少しは見習ってよ!」

「しかしアイクを超える・・・?どういうことだ?」



ジョフレはカリルに向かって問いかけるが、シラを切るように鼻歌を歌い

ながら食器を磨き始め、ますますジョフレの表情は謎に包まれていく









「そうか・・・ソニックも行方不明なのか」

「スマブラのファイター達がターゲットになってるんじゃないかって推測なんだ」



中庭でロボットを動かしていたテイルスに対しデイジーは告げる



「まあ、マリオやルイージ、ピーチもあの時消えたからねえ」

「消えたって・・・確か話だと、大会中に消えたみたいだけど」

「そう。アタシたちは例年行われるスポーツ大会をしてたんだけどさ、突
 然なんの前触れもなしにアイツらが消えたんだ。クッパの仕業かと思
 えば観戦してたコクッパ達も「クッパ様が消えた!」とか言うし・・・」



一方のデイジーは珍しいのか庭の花を眺めている



「会場内が一気にパニクってさ、大会は中止、キノピオ隊たちが探す
 も行方どころか形跡すら見つからない。こんなこと初めてだってね」

「ソニックが突然消えるのはいつものことだけど・・・」

「まーさかアタシが助ける為に戦うことになるとはねえ・・・人生何が起きるか
 わからないもんだ。その先であんたたちにも会うし・・・こんなことになるし」

「不思議だよね。何十人もいた英雄たちが消えたのにこんなに強い
 人たちがこんなにいるなんて。この世界に来るたびに驚いちゃうよ」






「なーに言ってんのよ、私達もその『一員』でしょうが!」





ふと気の強い声が聞こえ振り向くとエミーの姿があった



「エミー。彼女の追跡はもういいの?」

「つ、追跡だなんてストーカーみたいじゃない!」

「間違ってないじゃないか」


テイルスの言葉に行き詰まりながらもコホンと咳払いすると



「ま、町の人混みで見失って諦めたわよ!」

「ソニックの疑惑は晴れたのにまだやってるの?」

「だって・・・知りたいんだもん」

「知りたい?何をだい?」



「スマブラの事とか・・・」

「え?ソニックじゃなくて?」

「何度か乱闘を見に行ったけど肝心な中身とかはソニック全く話してくれ
 ないし!ファイターの強さしかわからないじゃない!もっとこう・・・」

「確かに、僕も話を聞いた時と今じゃ感じ方が違うかな」



2人の共通点、それは物事にそこまで執着心のないソニックが自ら参

加することに対しての疑問。ソニックに正義の味方やヒーローなどと言

った自覚やそれに対する誇りはなく、ただ悪さをするエッグマンを放っ

ておけないからという理由でこれまでの事件も関わってきた



「『あの』ソニックが帰ってきてあそこの事を惜しむなんて・・・。でも
 あそこには僕たちとは違う関係性があるんだよ。共通点も少なくて世
 界観が違って、そして一度別れたら、次は会えるかわからない・・・」

「あくまで今回の参加は『ゲスト』として、だったしね」

「うん。そして命を賭けた壮絶な戦いを共に乗り越えた。・・・これだけ
 のことがあって別れを惜しむはずないよね。僕たちも今のメンバーと
 別れの時が来たらきっと悲しいと思うんだ。また会いたいって思うよ」

「ここは個性的なやつらばかりだからなあ・・・記憶に残らないわけがないな」



呆れ気味にデイジーが告げると2人も「そうだね」と笑っていた



「スマブラの話はピーチからよく聞くよ。アタシは姫だからそう簡単に
 国を出るわけにはいかなくてね。後は大会への参加とかもあるし」

「へえ、そうなんだ」

「向こうにいる間もたまに手紙を送ってきて、そりゃ楽しそうさ」

「よかったら聞かせてよ。どんな事が書いてあったの?」



「そりゃあもう・・・Drマリオの開発した変な薬で小さくなったとか・・・」

「「え」」

「料理得意な奴が作ったお菓子を大食いのやつに全部食べられたとか
 ・・・ほかにもマリオがゲームばっかして太ってきたとかそんなのが・・・」



デイジーから発せられる数々は、2人の想像からかけ離れたものだった



「な、なんだかイメージと違うね」

「ほとんど知り合い関係の内容だけど、退屈はしなさそうだよ」







そして数日後・・・その日はやってきた。一同が再び塔に登るとすでに

アスタルテとユンヌが待ち受けており、鷺の三人が前に出ると歌い始

めた。中盤辺りから塔自体が反応を示すかのように不思議な感覚に包ま

れ、やがて中央に魔法陣のようなものが現れるとそれは強く光を発した



『私もついていくわ。後、皆に私の加護をつけてあげる』

「ユンヌが?」

『皆の者、気を引き締めて行くのだぞ。そして・・・戻ってくるのだ』




アスタルテの言葉に一同は頷くと、その場から大勢の姿が消えていった


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次回

月の力を借りて向かった先は惑星ポルネオ。軌道に乗って移動する為

他の星の者が交わることはそうそうないという。いざイグジステンスの

潜む拠点へ向かおうとするが一同の前にイグジステンスが現れ・・・


次回 第33章、「集いし希望」


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