INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第27章、微かなる導き

キノコ王国へ入ることに成功するが発生した竜巻に飲み込まれ散り散りに

なってしまう。逃げ切れた者達の一人、ラインバックの前にテトラと名乗る

少女が現れる。彼女は海図を持っているが渡すには条件があると言い・・・
_________________________________


「・・・・・・」



足音が聞こえ、ミカヤが彼女の姿を捉えた時、少女は振り返った



「・・・あなたが私を呼んだの?」

「・・・・・・」



ミカヤの言葉に対し少女はふわりと微笑んだ。その笑顔は柔らかさと

温かさを感じるが、一部の者は彼女がただの人ではないことを見抜く



「貴方を呼んだ人はこの奥にいマス。私は少し、手伝いをしているだけ」

「手伝い?」

「皆さんにお話ししたい事がありマス、長くなりますが聞いていただけマスカ?」




異様とも感じられる少女に多くの者が言葉を失っていた



(なんだ、この者は?温かいのに、どこか人とは違うものを感じる)



「・・・わかりました。お聞きします」

「ありがとうございマス。この世界に光を齎す者。・・・まず、この世界、こ
 の空間の神達はすでに、支配を企む者に封じられてしまったのデス」





その言葉にミカヤは反応を示した




「中には神ではなくとも言葉を交わせる存在に問いかけた者もいるそうで
 すが・・・。そんな神たちの代わりに、残った天の者はこの状況を打破す
 る者たちへ僅かながら標を残しました。それが、貴方方の持つ海図デス」

「!」

「ということは、廃墟や何もなかった場にあったのは・・・」

「全て事態を察した神達が、自らが封印される前に残したメッセージデス」







「この奥に、これから皆さんが進むべき道を教えてくれる人がいマス」




そう言った直後、突如銀色の光が白い衣服の少女の周りに漂い始めた



「なんだ・・・?」

「ここまで・・・ここなら加護もあり時間が稼げると思ったのでスガ」




光は次第に強くなり、少女の表情は歪んでいった



「皆さん、急いで奥へ。彼女も闇の手に落・・・ち・・・」

「待って!」


咄嗟に光魔法で光を払おうとするが少し消えてもまた元に戻る。同じくペレ

アスも闇魔道を撃つが同じく効果はなく、光が少女の中へ取り込まれると少

女の姿も吸い込まれ、その場から光となって消えていった



「・・・・・・」

「今のは?」

「なんだかよくわからぬが・・・彼女は敵ではない。そんな気がする。皆の者、奥へ進
 もう。彼女の言葉通りなら、この先に我らが何をすべきか知る者がいるはずじゃ」




サナキの言葉に頷くと一同はさらに一枚扉をくぐり、奥へと進んだ




「・・・あれは?」



ひろい空間に出ると中央に台座があり、そこに何かが差さっていた。そして

一同が台座の前に来ると同時にテトラの姿が現れ、台座の前に駆け寄った



「これは・・・あいつが言っていた・・・!あ、あんた達は・・・」

「テトラ、これはどういうことだ?」

「この剣、彼女が持っているものと似て・・・いや・・・同じ・・・?」



ゼルギウスがそう呟いた瞬間、テトラの目の色が変わった



「なっ、そこのあんた、この剣の持ち主を知ってるのか!?」

「それがどうかしたのか?」

「そいつは今どこにいる!?今すぐそいつに会わせろ!」

「んん!?テトラ、それはどういうことだ!?」



突如テトラの叫び声にラインバックが混乱する中、ふとデイジーが顔を上げる



「デイジー?」

「この感じ・・・この声・・・」

「声?」

「前に王国でアタシが聞いたのと同じ・・・」




『ここまで辿りついたのね』

「「!!」」




剣の横にふわりと何かが現れる。それは薄いオレンジ色の光で、瞬く間に

光を放つ。そして気が付いたときにはそれは人の、少女の形となっていた



「あんたは!」

『ふふ、本当はここに彼女もいるはずなんだけど、なにかの間違いが
 あってかいないわね?けどもう時間もないし・・・いいわ、話しましょう』



ふふ、と笑みを浮かべると少女は口を開く



『この剣の持ち主と会って渡しておいて』

「はぁ!?どれだけ私をアシに使えば・・・」

『そして、そうね・・・『あの場所』に連れてきて。あそこなら邪魔も入らないわ』



「貴方は・・・?」

『ふふ、ご挨拶ね、ゼルギウス』

「私の名を知っている・・・?」

『ここじゃ色々危険だから、全てはあの場で話すわ』



次の瞬間、少女は光輝き琥珀色の石のついた腕輪となりテトラの腕に着け

られた。キラリと輝きを放つ中テトラが驚いたように眺めていると声が聞こえる



『さあ、剣を抜いて。そうね・・・ミカヤ』

「え、私・・・?」



驚いたように声を発するも、おそるおそる近づくと持ち手を握り、剣を引き抜

いた。台座から抜かれ刀身全てが外に出た瞬間、周りに鞘が表れ覆った



「・・・・・・」

「テトラ、あんたもリンクを探してる。俺も好きでいる訳じゃねえが・・・こい
 つらは俺達と同じくいなくなった仲間を探してるそうなんだ。だから・・・」

「一緒に行動しろって?」

「そうだ!こいつら強いから身の安全も安心だし、な!」

「あいにくだけど、アタシは誰かの下につく気はないよ」



「そんなつもりはないと思うね」

「アンタは?」

「デイジー。この近くの国の姫さ。アンタが何者かは知らないが・・・ここにそんな
 ものはない。上も下もない。同じ目的を達成するために協力してるだけなのさ」








その頃、南国風の小島にいた彩花は同じく飛ばされたであろうブレイズと

合流し、出口はないものかと辺りを探索していた。しかし船もなければ別の

土地に行けそうな通路もない。全面海に覆われ八方ふさがりの状態だった



「フロルは風景が完全にイメージできないと使えないし。ピーチ城になら・・・」

「・・・・・・」



あれこれと独り言をつぶやいている間も、ブレイズは押し黙ったままだった



「・・・えーと・・・」

「!な、なんだろうか。何か言ったか?」

「いや・・・さっきから静かだから変な感じがして」

「それはすまない。道がないのではどうすることもできぬな。いや、
 ソルエメラルドの力を使えば・・・この場から出られるかもしれない」

「それは本当!?」

「あぁ。だが・・・私が力を制御しきれないのもあって場所を指定すること
 はできないのだ。もしかしたらどこか知れぬ土地に飛ばされるかもしれぬ」



その言葉を聞いて少女はがっくりとうなだれた。するとブレイズが顔を上

げどこか遠く一点を集中するように見つめていることに彩花は気づいた



「・・・・・・」

「どうかした?」

「気のせいだろうか。何かが・・・呼ぶ声が聞こえる」








「っ!?」



剣を手にしたミカヤ達だったが、以前少女を包んでいた銀色の霧が渦巻いて

いた。警戒するように離れ振り返ると渦巻く霧は徐々に大きくなり、一直線に

どこかへ向かったかと思うとテトラの方へ向かい霧は少女を掴み浮かんだ




「な、なんだこれは!?おい、この・・・放せ!」



霧から抜け出そうともがくがびくともせず、銀色の霧は一同の横を通り過ぎる

と出口の方向へ、そして祠の入口から飛び出していく。その時足音と友にブレ

イズと彩花が祠にやってきて、2人は出て来たばかりの霧を捉えた



「あれはなんだ・・・?!」

「ちょっと待って、中に誰かが・・・」



2人の視線の先には少女らしき姿がうっすらと見える。手を握りブレイズ

が構えた数秒後、霧ば全体に広がり、まるで室内のような空間が広がった



「これは・・・!?」

「!イグジステンス・・・!」


まるで幻を見ているようだが足の感覚は土を踏むものではない。瞬時に

いくつもの魔法陣から魔物の姿が現れ目の前を塞いでいく。真っ先に駆

け出したブレイズは得意の攻撃で次々と敵を吹き飛ばしていく。負けじと

彩花も応戦しながら見渡し霧の姿を探すが周辺に見当たらない




「さっき、誰かの姿が見えたような・・・」

「危ない!」

「!」


ふと叫び声が聞こえ我に返ると攻撃を避ける



「この先はこの異変に繋がる何かがある」

「え?」

「そんな気がするのだ。だから、こんなところで負けるわけにはいかない」

「ブレイズ・・・?」


その時、これまでと違う何かを少女は感じた


「私が戦わねば。私は・・・皇女なのだから、あの世界を守らねばならない」

「・・・・・・」




「ブレイズ?そうだね・・・強くて頼りになる人だよ。けどちょっと責任
 感が強いかも。立場の関係もあって本人はそんな事言わないけどね、弱
 音とか一切言わないで守るのは皇女の役目だと思い込んでるみたいで」






「っ・・・!」

「どうなってるんだこれは・・・道はどうなっている?」

「わからない」



その時、ブレイズの視線の先にキラリと光る光が現れる



「この光は・・・ソルエメラルド?・・・私を導いているのか・・・?」

「待って!」


吸い寄せられるように、何色もの光に向かおうとするブレイズだった

が直後腕を捕まれ動きは止まった。振り返るとそこには少女の姿が



「どうしたのだ?」



掴んでいた腕を離され自由となったが神妙な雰囲気となった姿に

ブレイズは僅かに眉を顰めた。今もなお光は導くように輝いている



「そう心配する必要はない。君の身は私が守ると誓う」

「違う。・・・この先はきっと厳しい戦いになる」

「そんなもの百も承知だ」

「皇女だから、国を守る使命があるかもしれないけど、それは一人でや
 るものじゃない。一人で行っても望んだ結果は得られないかもしれない」

「・・・だとしても、それが私の、皇女としての使命だ」





「いくら使命を受けていても一人じゃ背負いきれないものがある。私自身が
 そうだった。だから・・・私も共にこの戦いを・・・命を背負う・・・!」

「なに?仲間と言えどそこまでしてもらう必要は・・・」

「ある。私も使命があるけど到底一人じゃ叶えられない。自分が嫌いにな
 るほどに一人じゃ無力だ。一人じゃ360度見られない。君は背負い過
 ぎやすいってテイルス達が言ってたから、私もその使命を背負いたい」

「随分と物好きというか・・・おせっかいだな、君は」




ため息をつくと光の方向へ走り出すと後を追うように少女も駆け出した




「いつも自分が言う側だからね。私も使命に縛られて果たさないとって
 思ってたから。似た者同士、ここは全力で使命を果たそうじゃないの!」



何色にも輝く光の導きを抜け、飛び出した先には銀色の霧が集まった

イグジステンスが待ち受けていた。捕まっていた誰かの姿は見当たら

ないが迷わず2人はそれぞれ戦闘態勢に入った




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次回

幻影キーゴルアとの戦闘に挑む彩花とブレイズ、そんな中援軍としてクリス

タルを初めとしたスターフォックスが現れる。無事少女を助ける事に成功した

ものの、彼女の言葉で彩花達が向かった先であることを告げられるのだった


次回 第28章、「光の先手」


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