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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第25話、剣士との戦い

立ち塞がった彩花に先端が迫る中クレイジーハンドが破壊神の力を見せタブーを退け再び

彩花に試練を伝える。試練を乗り越えるため彩花は飛びだした先ガレオムに苦戦する中目

覚めたロイが助けに来る。が扉の先で大量のプリムによって別の扉へと飛ばされるのだった
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ふと青い髪の男は剣を上に投げたかと思うと勢いよく飛びあがり剣を掴むと降下する

滝、隕石の落下、瓦割り、あらゆる表現の仕方で伝えられるほどの勢いだがあんな

ものに当たってはひとたまりもない。咄嗟に彩花はネールの防御壁を張った


「ネール!」


ハイラルの女神『知恵』の女神であるネールの魔法『ネールの愛』は完全防御の魔法

今まで遭遇した中ではどんな攻撃も防いできた。金色に輝いた剣が当たると壁は大きく揺らぐ


「うっ・・・!」


今までなかった衝動、それほどまでに今の攻撃はすさまじいものなのだ。このまま動かずにいれば

倒される事はないが倒せることもない。一瞬の隙を見計らいフロルの力で間合いを取る




「今度はマルスと・・・・あれはマルスと一緒にいた・・・」



暗い中で誰かの声が聞こえた。それは聞き覚えのある声。だがこんな緊迫した空気の中

誰の声かなんて考えている余裕はない。がその声はつい数時間・・・数分前に聞いたような気もした



「・・・・・・・・?」



青年は異変に気付いた。今まで扉を抜け現れた影は入ってきた自分に対し攻撃を仕掛けてきた

が今回の2人は自分が入ってきても見向きもせず背を向けていた。数秒後気づいたのか

すこし焦点はずれているものの自分と同じ方向を見た



「二人相手はきついね。けど・・・やるしか!」


その時何かが当たった気がした。もう一人いるのかと驚くがだんだん目が慣れてくると

うっすらと隣で何かが見えた。次第に視界は暗さに慣れ扉の中ははっきりと見えるようになった

そこには、数時間前に離れ離れになった少女の姿があった



「えっ・・・えぇぇぇぇえ!?」

「なっ・・・!?」



お互いが驚きの声を上げる、が会話する余裕もなく影マルスが剣を振るってくる


「うわっ!」


2人の間に剣が振り下ろされると間合いを取るように影マルスは後ろへと飛び退く


「なんで2人いるのかと思ったらこっちも2人だったのか・・・しかも赤い人・・・」


わざと突き離したつもりだったが全くの無意味だったのだと心の中で舌打ちする

一方隣でロイは剣をマルス達の方へと向けると横目で問いかける


「怪我は!?」

「!」


嫌みのつもりで言ったのだがこっちも効果はなし。第一声は安否の確認だった


「・・・まさか怪我を・・・」

「してないよ!まだ」


すると2人の方へと再び影マルスが片手に鋭い刃の剣を持ちながら迫ってきた


「危ない!!」

「!?」


再びマルスの剣が彩花に迫る。咄嗟にロイは彩花を抱え振り下ろした剣を避けると

地面へと倒れ込んだ。一瞬、されど数秒の間に起きたことに頭は真っ白になる


「・・・!?」


視界が遮られたものの隙間から見えたのは黒い影、再び腕を振り上げていた


「・・・!後ろっ・・・!」



視線の先には大きく振りかぶる影アイクの姿が。今にも振り下ろしてきそうな構えに

頭の中はパニック状態だ。体勢から咄嗟に動くことは出来ない


「!」



振り返ったロイは手に持っていた剣でアイクの攻撃を受け止める。影も物質は同じなのか

金属のような乾いた音が響いた。冷静ではいられずただ起きたことを愕然と見ていること

しかできなかった。呼吸が止まりそうになるほど緊迫していた


「くっ・・・!」


自分が受け止めているわけでもないのに重量感を感じた。勢いよく跳ね返すと

立ち上がり体勢を立て直すがすぐにマルスが剣で攻撃し二人は避ける



「下がってて!」

「え!?でも・・・・」



動き自体は感じられないが大怪我をしているはず。万全に等しい影とまともに戦えるはずがない

しかも2人同時にだ。マルスはおろかあの人も選ばれるだけの相当の強さを持っているだろう

が聞く耳持たず2人に向かって走っていく。1対2ではどう考えても相性が悪い


「後ろ!」

「!」


やっとの思いで死角から迫る攻撃を伝えると間一髪避ける


「く・・・・うわ!・・・えい!!・・・・」

「・・・・・・・・・・・く」



どう考えてもこの状況はいいとは言えず、一瞬の油断や判断ミスが命取りになるだ

ろう。さらにこっちはタブーやファイターたちとの戦いで体力を削られているのだから


(やっぱり・・・何も出来ないのか!)



再び自らに対する嫌悪感が襲う、体中に掛かる力は大きくなる。いざ望んでいた事態

になると思い知らされる自分の無力さ、勇気のなさ。俯き視界を遮ると下唇を噛んだ


(駄目・・・だよ・・・このままじゃ・・・)


上手く力が入らず膝が地面へと着いた。ぺたりと座りこむと体中が震える。万全

の状態で挑んでも苦戦は避けられない。だがあらゆる疲労が溜まった状態では

意識も注意力も散漫になる、このままでは死んでしまう。涙が滲むような気がした




「大丈夫」




ふと聞こえた声に顔を上げる。この状況で何が大丈夫なのか、なにも浮かばない

前の方で攻撃を受けとめていた人物は力を込めながら振り返ると笑って言った





「僕が・・・・・・守るから」

「!」

「大丈夫」



恐怖に怯える彩花に優しい声で告げた。それは今の状況に似合わない声だった。とはいえ状況

が良くなるわけでもなく悪くなる一方だろう。タブーの圧倒的力の差を見せつけられ選ばれなかった

事によって僅かな隙間を抉られた。そして助力しに行くはずがマリオたちと戦う事になり心身共に

負った傷は計り知れない。そしてまた・・・ここまで敵がいなかったとも考えられない



(フロル・・・ディン・・・ネール・・・)


すっかり聞こえなくなった彼女達の姿を思い浮かべる。あの時も、3人は唯一の救いだった

弱虫だった、人とすらまともに接する事の出来ない自分に課せられた使命。結果的に無事

だったからというのもあるかも知れないが今も後悔しているかと言うとそうじゃない


「貴方のおかげよ」

「ありがとう・・・ありがとう・・・!」



街中に聞こえたのは人々の泣き喜ぶ声、それは決して気分の悪い事ではなく勇気を出して

戦ったあの恐怖が救われるかのように清々しい気持ちになった。命がけの戦いではあるが



(もう一度。もう一度・・・私に勇気を)


金属音と地面を蹴る音だけが伝わる中目を閉じるともう一度繰り返す



(覚悟は・・・出来たはずなんだ。私は死んでも構わない。けど・・・)



「・・・・・次から次へと!!」



(あの時は・・・タブーの時は守れなかった。それは僕が弱いからだ)




少女は目を開くと呟いた



『どう考えても大丈夫じゃないんだけど』



2人の攻撃を受け止めようとした時、横から誰かが攻撃し影マルスは後ろに数歩下がる

ピンクの光が見えたが一瞬にして消えた。とはいえ、ここにいるのは自分ともう一人しかいない



「!?」

「見てらんないよ。・・・どう考えても不利でしょ」



聞こえた声に振り向くとビームソードを持った彩花がいた。驚きを隠せず止めようとするが

アイクの攻撃にその言葉は遮られる。両手で構えると彩花は攻撃を受けとめようとするが


「っ!?」



攻撃をはじき返そうとするのだが力に押し負け逆にビームソードを手放してしまう。弾

かれたビームソードは地面を回転しながら滑っていくと暗闇の中落下し見えなくなった


「馬鹿!彩花がマルス達に勝てるわけないでしょ!」

「今の君が2人に勝てるとも思えないよ!」

「それでも・・・危ない!」


叫んだ矢先彩花に再び刃が迫る。もう攻撃から身を守るものは何も持っていない。助

けに向かおうと方向転換するが足元が痛みバランスを崩すと片膝を地面につける


「!」


逃げてと言いたいところだが逃げる場などない。絶対絶命の状態だった。気合いを入れる

と無理やり体を動かし再び立ち上がると彩花に向かって駆け出す。その時彩花はポケット

に手を入れるとその手を引き抜くと中から現れた指輪に向かって彩花は呟いた


『アンロック!』


彩花は再びマルスの攻撃を受け止める。しかし手に握られているのはビームソード

ではなく銀色に輝く刃のついたごくごく普通の剣だった。駆け寄ると剣を見て尋ねる



「それは・・・・!?」

「言ったでしょ?・・・・ガノンドロフを封印したことあるって」




以前、一度だけゼルダからそんなようなことを聞いたことがあった。だが手に持っている

のは封印の剣「マスターソード」ではない。多少の宝飾はあるものの市場に売っていそ

うな剣だ。慣れない手つきで剣を構えると正面に並ぶ2人を見たまま告げた



「説教なら・・・・そこの青い人倒してから言ってよね!」

「!」

「死んだら・・・許さないから!」


彩花は正面に立ち剣を構えているマルスの影と相対した。しばらく様子を見ていたがロイ

は剣を握り直すと反対側、もう一人の影の方を向いた。表情は見えないがおそらく彩花は

本気でマルスを倒す気でいるのだろう。そして今自分がするべきことは目の前にいる人物



(微かに記憶がある・・・この人は強い。けど、僕だって数々の戦いを乗り越えてきたんだ!)


今タブーと戦っている皆のためにも、広場で待っている皆のためにもここでやられる

わけにはいかない。そして、早くこの人を倒して彩花を助けに行かなければならない


「今度こそ・・・」

「その人、見たところひとつひとつの動きが大ぶりだからよく見れば隙があるはずだよ」

「!」

「私じゃわかっても避けられないけど・・・君なら出来るでしょ」


冷めた口調の言葉を聞くと再び影アイクに向き直りロイは剣を握る手の力を強めた




(守るべきもののため・・・負けられない)




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次回

苦闘の末2人を倒し扉の外に出た2人の数秒後にミュウツーが扉から現れる

彩花がいることに驚くミュウツーだったが合流した3人は共に行動し影を倒して

いく。その頃タブーと戦っているファイター達はその圧倒的強さに苦戦をしていた


次回 第26話、「勇気と恐怖」


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