INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第17章、異彩邂逅

ミカヤたちの前に現れた少女と共にいたペレアス。奇妙な空気に包まれる

中一同は城へと帰還する。ラインバックの正体が明らかになり説得する一

方別の場では少女の言葉によって予想しえぬ彼女の秘密を知るのだった
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彼女の告げた言葉は衝撃をもたらした。初めて会ったときは嵐でこの大陸

に流れ着いた無知な少女。しかし今はあれが嘘かのような虚無な気分だ




「海図が示す道を進め。でなければ次の航路は開けない」

「どういうこと?アクアはこの異変について何か知ってるの?」




淡々とした声に返された言葉は疑うような棘のある声だった



「勘違いをするな。俺は代わりに伝えただけだ」

「代わりに?どういうこと?」

「これを伝えるように言ったのはソウルだ」



ソウルとはアクアと同じく彩花の一部、『性格』の一人である



「ソウルが?」

「奴は奇妙なことに神と繋がりがあるようだ。本人曰く『魂の叫びよ』なんてふ
 ぬけたことを言っているが・・・。だが全空間に起きた異変により聖なる力を
 持つ者にまで影響があるらしい。そのお蔭で奴は実体できないと言っていた」




「気づかなかったけどいつの間にかいなくなってたんだね。状況に精一杯だ
 ったっていうのもあるけど。ペレアスさんを色んなものから守ってたって?」

「ソウルは言っていた。各国の器ある者を集めろと。俺はこんなナリだからな 。世
 間一般が感じる正しき力は感じられない。過去で出会った中で器のある者・・・」

「そうか。闇魔法・・・」



そういうことだと告げると少女は背を向けた



「必要以上に関わるつもりはない。俺らは選ばれし者ではないのだから」

「・・・・・・」

「ソウルからお前に伝言だ。だからお前が・・・挑戦者を選ぶのだ」

「え?」




「この異変に太刀打ちできる、英雄となりし者をあの神の代わりに選べと」




そういいアクアは消えていった。自分がゼルギウスとラインバックの元へ共同関

係を結ぶ提案をしていた頃、アクアは自らの正体とこのことを一同に話していた



「全員で向かう訳にはいきませんので、ゴルドア、キルヴァス、デインの方々に
 は残って頂きます。例外としてミカヤ、サザは連合軍に参加します。後は・・・」

「連絡手段として私はテリウス大陸に残ります。何かあればリュシオン達に
 持たせたヤクシの石でお願いします。定期的な報告を双方怠らないように」

「わかった」


会議によって次々と準備は整えられ人選、から物資の確保。ラインバックの

小船を先頭に数隻の船で向かう為船の手配など出発までは数日かかるという




「やめておいたほうがいいよ~」

「いいや俺と勝負しろ!」



外を歩いていたゼルギウスはどこからか叫び声にも近い会話が聞こえ

声のする方へ歩いていく。城から少し離れた広場に声の主たちはいた



「何をしているのだ?」

「む、貴様はゼルギウス!」

「何を言い争っているのだ」




どうやらスクリミルと会話していたのはスリッピーのようで困ったように



「言い争ってるっていうか、彼がアーウィンと戦いたいっていうからやめた方が
 いいよって忠告したんだよ。この国の人たちは兵器に馴染みがないみたいだし」

「ええいそんな忠告などいらん!俺達ラグズがこんな物体に手も足も出ないだと
 !?さっきから聞いておれば我らラグズを小馬鹿にしておるようで気に食わん!」

「馬鹿にはしてないよ。けど本当に生身じゃ勝ち目ないと思うなー」

「なぁにぃ!?」



今にも飛び掛かりそうなスクリミルを宥めるとゼルギウスはスリッピーの後方に停

止しているアーウィンを見つめた。青と白を基調にした戦闘機は一見ただの乗り物

に見えるがレーザー発射口がついていたり分かる人には危険がわかるだろう



「彼の言う通りだ。いくらガリアの王と言えどこれには手も足も出ないだろう」

「なぜそこまで言い切れる!?」

「私はこれと同じものを見た事がある。聞いた話ではいくら頑丈な鎧を身に着けよう
 と銃が発射されればいとも簡単に貫通する。いくら固めようと無駄ということだ」

「む・・・!?」

「あそこに大きな筒が見えるだろう。あそこから発射されるレーザー光線に当たっ
 て見ろ。塵一つ残らず木っ端微塵になるぞ。あの城でさえ簡単に崩せるだろうな」

「なっ・・・!?」




次の瞬間呆気に取られた表情をしスリッピーの方を見た





「そ、それは本当なのか!?」

「う、うん。多分・・・。オイラ達は平和を守る為の遊撃隊だからそんなことしないけどね」

「もっとわかりやすく言えば竜のブレス・・・あれと同等の威力だろう」




この機体の威力や頑丈さはいずれ身をもって知るだろうとゼルギウスは告げた

そんな中スクリミルは一か所だけ開かれた箇所があることに気づくと近づいた



「なんだこれは?ここだけごちゃごちゃしたことになってるが」

「あぁ、今整備してたんだ。いつでも出動できるように」

「整備?」

「機械はデリケートだからね。日頃からメンテナンスしておくことが大事なんだよ」

「メンテナンス?なんだそれは?」

「調子を見ることだよ。君たちだって怪我したら治療するし食料を取らないと
 元気が出ないでしょ?機械も同じで壊れたところは修理したり燃料を確認
 しておかないと動かなくなっちゃうんだ。まあ、それがオイラの特技さ!」




胸を張り告げるスリッピーに対しスクリミルはピンと来ないように首を傾げていた







「改めてクリミア王宮騎士団団長、ジョフレという」

「あぁ。私はリレミア王国の王宮騎士団の団長を務めているレプシスだ。まさ
 かこのような形で他国の、他大陸の同地位の者と言葉を交わす日がとはな」

「俺もだ」

「その若さで団長か。大したものだ」




一方ある部屋の一角ではジョフレとレプシスが椅子に座り会話していた




「大したことではない。クリミアは小さな国だからな」

「リレミアも決して大きな国とは言えん。こうして会えたのも何かの縁、これを
 機に色々と話を聞かせては貰えないだろうか。何か参考になるかもしれぬ」

「あぁ。こちらもだ。そちらの国について色々お聞かせいただきたい」




同時期に戦争が起きていた土地。それを知ったのは双方つい最近だが

そのどちらにもそれぞれの事情があり、壁があり、苦難があったことを知る



「ここ最近は王子の努力が国民にも伝わったのか戦力も揃いつつある。
 誰もが同じ結末や結果を望んでいるのに僅かな誤差でこうも違うとは」

「民が何を望み何を求めるか。我々もあの戦いで学ぶべきことは多かった。不安
 を煽らまいと押し通してきたことが仇になることもあり、色々と思い知らされた」

「同じ志を目指すもの同士、互いに高めようではないか」

「あぁ」



昼過ぎ、普段クリミアの民しかいない城内には多くの他国者が押し寄せた事に

よりこれまでにない雰囲気が漂っていた。動揺している兵士たちもいる中奇妙

な見た目に反するフレンドリーさに興味を持つ者もまた多かった



「私が来る前に関わった土地か・・・」

「何、興味あるの?」

「うむ。話を聞けば本格的な争いだったそうじゃないか」




所属してから受けていた依頼の内容から意外だと告げるゼルギウスに対し

少女は顔をしかめるとあれは本当に幸か不幸か偶然の出来事だったと言う



「でも話すことないんだよなあ・・・」

「何故だ?王子は感謝していると尊敬の意まで示していたというのに」

「だって正直私なにもしてないんだよねぇ・・・あの時はまだテリウスの直後で
 戦いに慣れてないっていうか・・・大人数の戦闘に戸惑いがあるというか・・・」

「なら何故王子はあれ程までに尊敬の意を?」

「正直、ミズキが言う功績ってほとんどギンとシズクの力なんだよねぇ・・・マジ
 で私は何もしてないし。レプシス将軍にもこんなのが役に?みたいなことまで言
 われたし。したことと言えばやっぱりちょっと策的なことを考えた事くらいしか」


唸りながら呟く彩花の声は微かに震え、そんな所にジョフレが通りかかる




「見慣れない組み合わせだな。・・・あぁ、そういえば今は仲間だったか」

「あ、ジョフレ将軍だ。見回りは終わったんですか?」

「ついさっき終わった所だ」




何の変哲もない会話だが再会してから気になっていた質問があった



「・・・そういえば、すっかり慣れたようだな」

「?何がですか?」

「ちなみに私は将軍だが君にまで将軍と言われる筋合いはない」

「親しき仲にも礼儀あり、ですよ。まあ親しいかどうかは謎な所ですが」




言葉に対し反射神経で返された言葉を聞くと再び口を開く




「以前は「しょーぐん」などとしどろもどろだったが今は普通に呼ぶなと」

「あぁ・・・」

「エリンシア様を初め他の王ともなんだか慣れた様子だな」

「それはまあ・・・慣れたっていうのも多少はありますけど礼儀を叩きこま
 れたというか・・・偉い人たちとの会話の仕方を学ばされたというか・・・」

「?」

「・・・気にしないでください」





その場から去ったジョフレを見送るとゼルギウスが口を開いた




「そこまでひどかったのか。以前ここに来た時は」

「当時パニック状態でどんな会話してたか覚えてないんだよね。エリンシアとル
 キノさんとマーシャ以外大した会話した記憶がない。一体どんな話し方を・・・」

「生きることに必死だっただろうし記憶が曖昧なのも仕方ないだろう」

「う、うん。そうだね・・・」




僅かな間の後、少女は思い出したように口を開く




「スクリミルは見た目で第一印象「怖い」だったしティバーンは会う前からア
 イクやライ達が散々名前じゃなくて「鷹王」っていうから本名で呼ぶとヤバ
 いのかとか殺されるのかとか思ってたし・・・あの空間は思い出すだけで」

「確かにあの者たちが一か所に集まると威圧感がすさまじいな」

「本当に、連合軍の時はティアマトさんとライだけが救いだった・・・」




また別の時間、クリミア城にやってきていたテイルス達は部屋の一角にいた

部屋のインテリアが高価なものばかりかどこか落ち着かない様子でいた



「何度見てもすごいよね」

「やっぱり私としてはこういうの憧れちゃうなー。こんな形でお城が見られるなん
 て思わなかったけれどとっても素敵!あーあ、ソニックと一緒に来たかったわ」

「エミー、遊びに来たんじゃないんだぞ。そのソニックを助ける為に来たんだぞ」

「わかってるわよ!」



ナックルズの言葉に頬を膨らませながらそっぽを向くと窓から見えた景色に

エミーは視線を奪われた。しばらく動かないことに一同も窓の外を見つめると



「うわー凄い迫力だね。訓練中かな?」

「よくあれだけ動きが揃うわよね」

「お前のところもあんな感じに訓練してるのか?」




振り返ったナックルズが尋ねると離れた場で座っていたブレイズは顔を上げ




「私も兵の訓練は手を抜いたりはしない。国を担う存在だからな」

「なんつーか。あれを見てると俺ら違う空間に来たんだなーって思うよな」

「本当。ニンテンドー自体は何度か来た事あるけどこれは本当に印象的だよ」




何百もの兵が並び掛け声と共に槍を振るっている姿を見て数秒間経った時

ふと思いついたようにエミーが言葉を発した。それに対し一同は振り向いた




「以前会ったことあるのよね?」

「彩花の事?エミー忘れたの?ニンテンドーにファントムが襲ってきてファイター
 達が戦意喪失したとき逃げて来たじゃないか。その時に彼女の姿もあったはず」

「後はダークネスが襲ってきた時もスマブラと協力したじゃないか。その時スリッピ
 ー達とも知り合ったんだよな。あの時のテイルス真剣だったけど楽しそうだったな」

「うん。あそこまで機械に精通した人たちと協力したのは初めてだったからつい」




苦笑いしながらテイルスが告げると座っていたブレイズが立ち上がり

テイルス達の方へ歩き出すと口を開き、テイルス達は気づくと振り返る




「そのことだが、私は彼女と会ったことがない」

「あれ、そうだっけ」

「どのような人物なのだ?」





「どんな?どうなんだろう?僕たちの事を名乗る前に知ってたんだよね」

「私も知らないことばかり。ソニックとどういう関係なのかとか・・・!」

「別に何もないだろ。あぁ、翔太は知ってるだろ?前にセガに来た。あいつの知り
 合いらしいぜ。お前も見ただろ?あいつが見せてくれた動画に映っていた・・・」

「あぁ、あの少女か。なるほど・・・つまり皆もよく知らぬ・・・と?」

「そうなんだよね。スマブラの一員だったしソニックの知り合いだったから来たけど・・・」



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次回

準備を進める中他国の者が訪れたことによりクリミア王都及び城内はいつもと

変わった雰囲気と化していた。そして一同は民たちに国を任せ確信へと近づく

為にラインバック達と共に長い海域を航海していく。その先にあったのは・・・


次回 第18章、「航海の先に」


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