INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第14章、光の道標

孤島に魔物が集まっている事を知り偵察に出る事になった一同。唯一道が

通る引き潮の日神殿内に待ち受けていたのは大鳥のイグジステンスだった

そしてもう一人、地図を抱えるラインバックという男に遭遇するが・・・
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男が歩く先についていくと岩陰に隠れるように一隻の船が停泊していた



「これは・・・お前の船か?」

「そうさ。なかなかイカすだろう?」



ここへ来る道はすでに海の中、船で来たと男は一同に向かって告げた



「決められた航路を通る?どういうことだ」

「まあ見てなって」




言われるがまま乗り込むと船は汽笛を鳴らし動き出した。船の外観もだが

内装もテリウス大陸にはない彩花の視点で言うのなら『現代風』な船だった

誰もが疑いの目で見ていた。自分もテイルス達と確認しただけあってにわか

にも信じられなかった。船は曇天に変わる空の中進んでいく



「うおっ!?」


その時、船が大きく揺らぎ一同は重力に引き寄せられた



「な、なんだ!?」


甲板に出ると小型の鳥が無数に船を取り囲んでいた



「この揺れは・・・こいつらの仕業か!このままでは船が・・・迎撃するぞ!」




それぞれ武器を構え外に出ると戦闘態勢に入った。空中にいる事が

多い為剣などは高度が下がらないと届かない。これまで剣を使っていた

彩花は武器の姿を弓に変え応戦していた



「なっ・・・鳥以外にも・・・海から!?」



船は大きく揺れ下手をすれば海に投げ出されそうだ。警戒しながら戦っていた

時同じように敵の姿を見て間合いを取っている数人の背後に迫っていた



「っ後ろ!!」

「!!」



振り返ると弓で射落とすがもう一発撃とうとするも揺れで狙いが定まらない



「く・・・」

「一旦こちらへ・・・」



そう言いかけた時、何かが前を遮りその後イグジステンスは海へ落下した



「!?」



柱に捕まっていた数人が伸ばした手を掴み中央へと戻ってくる



「ライ!?お前は何をしているんだ!」

「そりゃお前が出るのに俺だけ中でお留守番とか出来ないって」

「ティバーンも・・・一体どういうつもりだ!?」



スクリミルが声を荒げるとティバーンは迫る敵を殴っていた



「この程度でびくびく安全な場所に隠れるとか、鷹王として失格だろう」

「何を言っているのだ!?」



力は人一倍、ベオクよりも強いとは言えど生身は変わらない。イグジステン

スの放った羽の刃が身体を化すると僅かによろめき荒げた声は大きくなる



「ティバーン!一旦下がるのじゃ!」

「空中戦は・・・フェニキスの特攻だろうが!」



だがその時、体中で今までなかったものが戻る感覚がした。甲板にい

たライも同じように異変に気づいたようにハッとすると笑みを浮かべた



「・・・やっとか」

「随分時間がかかっちまったな」

「な、ライお前まさか・・・」

「あぁ、随分と待たせちまったが・・・今から俺も前線で戦うぜ」



そういうとみるみるうちに姿を変え2人の姿は人型ではなくなっていた



「2人とも化身が戻って・・・」

「お前ら遅れるんじゃねえぞ」




勢いをつけると鋭い身体の一部は次々と魔物の身体を引き裂いていく

最後の一体を倒すとラグズたちは化身を解きベオクは武器を下した



「これで最後か」

「お、おい、あれ・・・」



レテが指を指した先をしばらく見ているとみるみるうちに霧が晴れていく

そして指さされた先にはうっすらと大陸の姿が浮かび上がっていた





「あれはまさか・・・テリウス大陸か!?」

「まさか・・・本当に抜けたのか・・・?」




大地に足をつけた一同はラインバックと名乗る男と共に城内にやってきていた

不慣れなようで兵に囲まれた状況を見てラインバックは震えた状態でいた



「疑っている訳ではありませんが、素性が知らない故このような事をお許しください」

「いやこの状況は明らかに疑ってるよな?俺ただの船乗りだぜ?」




エリンシアを初め主要人物達が集まると真っ先にサナキが切り出した




「してラインバックとやら、おぬしはどのような術を使ってあの霧を抜けた」

「術う!?そんな物騒なもん使ってねえって!」

「・・・・・・」

「あっ使ってません!」



痛い視線を感じ敬語に変えるラインバックは懐に手を忍ばせた。兵士

を初め数人が警戒の意を見せる中取り出されたのは一枚の紙だった




「こいつが示す先に沿って航海しただけだ」



兵士の一人が紙を受け取りエリンシアに渡すと一同は囲むように紙を見た



「これは・・・海図?」

「これはテリウス大陸・・・この付近の海図のようですね」

「そこに光る道筋があるだろ?その通りに通れば霧の力に惑わされることはない」




ラインバックの言葉に視線を動かすと足すかに地図の中に光輝く線があった




「という事は、あの現象の原因は霧なのか?」

「そういうことだ」

「お聞きしますが、あの場で何をなされていたのですか?」

「そいつを探していたのさ。もっと正確に言えば別の海図だな」




「な、あのような場所に何故?あそこはもう人は出入りしていないはず・・・」

「それにこんな準備のいいブツがなぜ存在する?まるで今の現象の為に存
 在しているようなものじゃねえか。あの霧が起きたのはほんの数日前だぞ?」

「ここで起きたのがいつかは知らんが・・・他の海面では前にもあった」




そんな中、地図を見つめていたセネリオはあることに気づいた



「彩花?」

「この地図・・・なんだろう。不思議な何かを感じる」

「うむ。何らかの魔法が施されておる。まあ、普通の海図じゃなかろう」

「・・・なんだろう。この感じ、似たようなものを知っているような・・・?」



唸るような声を上げるが少女の頭には該当するものは浮かばない




「・・・つまり、こいつがあれば移動できるってことか!?おい、この海図を寄越せ!」

「はあ!?渡せるかよ!絶対渡せねえからな!?」




スクリミルの言葉に反論するようにラインバックは叫んだ



「俺はこいつを使って相棒を助けなきゃならねえんだ!」

「この海図と貴方のご友人に関係が・・・?」

「以前似たような状況の中おれはそいつと噂の幽霊船の真意を確かめた。これ
 だけ似てるんだ。運命か、少なくとも偶然じゃねえ。そう俺は確信している!」



考え込むようにエリンシアは告げる



「彼もご友人が関わっていますし・・・海図を譲り受けるのは難しそうですね」

「正気か?こっちは世界がかかってるかもしれねえんだぞ?」

「クリミア女王よ、私もそれには賛同しかねる」




ティバーンとサナキが口を揃えていうとエリンシアの表情は曇った




「地図を渡してください。貴方の友人とやらもついでに見つければよいのでは?」

「なっ!?駄目だ!これは俺自身でやり遂げなきゃならんのだ!」

「こっちは人探しに割く時間も猶予も残されていないんです。ですが地図が
 無ければ今起きてる異変の真意にたどり着けないと妥協してるんです」

「それこそ知ったことかよ!そいつがいなけりゃあの時だって・・・」




途中まで言いかけてラインバックは口を閉じた。何かを思い返すように

目を閉じると握りこぶしの力は強くなり、脳内にあった記憶を辿っていた



「海、地図、霧・・・」

「彩花?」



唐突に呟きだした言葉に数人が振り返った



「幽霊船・・・どこかで聞いたことがある気がするんだ」

「当然だ!霧の中現れては追いかけているうちに消える・・・!中には
 埋蔵金が眠ってるなんて噂もあったしな!有名でないはずがない!」

「幽霊船など・・・オカルトじゃあるまいし」

「いんや幽霊船はあった!実際俺と勇者の小僧が乗り込んで確かめたしな!」




この後男は一時拘束。不満そうだったが命が惜しいのか周りの影響かそれ

以上何も言わずに従っていた。とはいえ悪いことをしたわけでもないので見張

りをつけた状態で城内に留まる形になっていた




「どうですか?」

「・・・さっぱりわからぬ。この私でも形すら掴めぬとは・・・」

「私もさっぱりですな。一体どんな高度な魔法なのか・・・興味深くはありますが」




シグルーンの問いかけに対しサナキとユリシーズはため息をついた




「あの後も色々尋問しましたが・・・特別怪しい点はありませんでした」

「うむ。彼は自分の事と友の事で精一杯。偽っているという線も薄いでしょう」





「そう。驚いたのはここ(テリウス)の後似たような文化の国にいくつか行ったん
 だけどどこにも光魔法が存在しないことなんだよ。ライトすら存在してなくて」

「そうなの?」

「そう。風魔法と氷魔法が分離されていたり・・・」



一旦保留となり廊下を歩いていたとき、そんな話声が聞こえた。振り向くと中

庭でミカヤと彩花が話をしているようだ。ふと気になったユリシーズは尋ねる



「彼女は魔法に詳しいのですかな?」

「さあ、どうかしらね。扱いは上手いらしいけど・・・本人に聞いたらどうかしら?」


「麗しき少女達の談笑中失礼致しまする」

「ユリシーズさん、どうかされましたか?」

「いやはや、少し気になったことがありまして」




ついさっき話していたことを少女に告げると少女は目を丸くしていた




「え?魔法・・・ですか?」

「そういえば、私も驚いた。知らないうちにすごい事になってて」

「けど魔道はセンスや才能が問われる。扱いも難しい。そうでしょう?」

「その通り」



3人が声を合わせて言うと少女は苦笑いしながら告げた



「基本の魔法の構造・・・的なものは教えてもらいました。本当に魔法の使い
 方を習ったのは最初だけで・・・後は見よう見まねで覚えた・・・気がします」

「どうですかな?一本私と手合わせなど」

「ええっユリシーズさんとですか!?」






「自他国共に数多くの魔道を扱うと聞き興味が湧いていたのです」






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次回

クリミア城の中に駆け込んできたある報告。かつて数年前共に戦った元デイン

王ペレアスが今回の事件の首謀者であると疑いがかけられていた。容疑を解く

為にミカヤ達は彼を保護することに決めるが行く手を阻んだのは・・・


次回 第15章、「正と負の気配」


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