INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第13章、古神殿の海図

テリウスの者達が苦戦を強いられた無機物類。そんな機械系を得意とするテ

イルスやスリッピーとその仲間が合流し国と空間を超えた連合軍を結成する

しかし消息を追おうにも航海すると戻されるという奇妙な事が起き・・・
_________________________________


「いやあのな?鉄の剣が持てるようになっても正直意味ないぞ」



ため息をついた人物に対し少女は頬を膨らませた



「それに剣の腕も上がったと思うの。魔法はまあ・・・知らないけど!」

「あのな、その無鉄砲さは一体どこからくるんだ」



クリミア王国に集まっていた各国の王たちと従者達。一刻も早い改善策

が必要とされる中スリッピーはイグジステンスの分析、テイルスは周辺で

発覚した新たな障害『戻される海』の謎の解明に励んでいた



「魔道だけは得意なんだろ?わざわざ剣を持つ必要はあるのか?」

「わかってないなあサザは」

「何がだよ」



チッチと指を振る少女にサザは顔をゆがめた



「剣とはロマン!剣よりかっこいい武器は存在しない!」

「・・・・・・」

「あーまって行かないでーどうせ暇でしょー!」



背を向け歩き出すと焦ったように呼び止めピタリと足が止まった



「はぁ・・・。正直生きる術としてでなく憧れだけで凶器を持つ理解ができん」

「いやあ、まあ・・・正直戦う力がなかったら今自分どうなってたかわかんないし」




声のした方へ振り向くと苦笑いしながら告げる



「そういう意味ではある意味『生きる為』かも。いや違うな。人間である為かな」

「え?」



流しそうになった言葉に引っかかったとき、誰かが呼ぶ声が聞こえた



「え?偵察?」

「あぁ。近くの孤島に今は破棄された神殿があるんだが、どうやらそこにイ
 グジステンスが集まっているらしい。そこで偵察を命じられたという訳だ」



そうジョフレは告げた。王宮騎士団を初め他にも数人向かうらしい



「なんでそんなところに?」

「わからん。過去に起きた津波の関係で大半が沈み今は潮が引いた時だ
 けしかそこへは行けない。だが不自然に集まるのは何かあるに違いない」




こうして集められたメンバーは潮が引く最高潮の日、出発した



「なんで2人まで・・・」

「お前なあ、化身できなくなった瞬間そういうのは俺でも怒るぞ」

「怒るの?」

「怒る怒る」



「ここからでも竜巻見えるね」

「潮が引くまで後40分・・・本当に道ができるのかなあ」



そんな声が聞こえる中ゼルギウスが言葉を発した



「2人とも来るのは構わないがあまり前線には出ないでくれ」

「・・・・・・」

「私にこんなことを言われるのは不満か?」



言葉に対して返答はなく、しかし気にする様子もなくゼルギウスは告げる



「何があるかわからん。サポートしながら進むぞ」

「何故貴様が仕切っているのだ!?」



それから時間が経つにつれ水の量が減ると海面から岩の道が現れた

道は前方、孤島まで続いているようで次々と岩の道が浮き出ていく




「そろそろ時間だ。皆の者、急げ!」



サナキの叫び声と共に一同は岩の道を駆け出した。通路を抜け神殿の前

まで来ると中から風が吹き抜けるような音が聞こえる。中に入ると無数の

イグジステンスがサナキ達を遮るように立ちはだかっていた




「皆の者、準備は良いか、戦闘開始じゃ!」




四方八方が暗闇に包まれ松明の光のみが空間を照らしていた。数々の音が

聞こえる中戦うベオクやラグズ達の姿を見てティバーンは強く拳を握った




「行き止まり・・・?」



駆けた先には壁。辺りに扉や先に続きそうなものはない



「こんなの壊して・・・」

「あそこに扉がありますね。ですがここからは行けないようです」

「来た道を戻る?けどここまで一本道だったと思うけれど」

「何か見落としがあるのかもしれません」



『さっきの広場、右にも通路があるはずだよ』



ふと聞こえた機械を通した音にゼルギウスは小型機を取り出した。来

た道を戻り指定された場所を見るが一見周りの壁と全く同じに見える



「道はないようだが?」

「でも僕の機械だとこの先に道があるんだ。実はその壁壊れるんじゃない?」

「さっすがテイルス。スクリミル、壊しちゃってよ」



彩花の言葉に任せろと言葉を発すると化身し勢いよく頭突きした。衝撃と

共にパラパラと壁と思われた岩は崩れ落ち先に別の通路が続いていた



「道だ!」



更に進むとテイルスの声が聞こえた



『この先、時間によって通路が変わるみたい。気を付けて!』

「動く壁・・・か」

「でもテイルスならわかるよね?正しい道。案内頼める?」

『サポートなら任せてよ!』



テイルスの助言を元にイグジステンスと戦闘を繰り広げながら進むと

巨大な両開きの扉を開く。開いた扉を抜けると前方に人影が見えた



「こんな所に人?」

「な、なんだ!?」



大所帯の人の姿を見て目の前の人物は驚きの声を上げた



「なんだお前らは!?ま、まさかお前らもこの地図を狙って・・・!」



半ばパニック状態で男は手に持っていた筒を隠すように抱えると叫んだ



「この地図は渡さんぞ!」

「問おう。おぬしこのような場所で何をしておる?」



サナキに変わり槍を構えたタニスが数歩近づくと男はぎょっとし半歩下がった

しかし次の瞬間強風が突き抜けると巨大な鳥が男の持っていたものを奪った



「な、なんだあれは、鳥!?」

「でかい・・・!」




男から奪った筒を飲み込むと威嚇するように響く鳴き声を上げた



「あ、あわわわわわ・・・」

「皆の者、戦闘準備を!」



一同が装備を構えると鳥は巨大な翼をはためかせ周囲にあった燭台の火が消えた



「な、何も見えん!」

「っ来るぞ!」


赤い光が見えると炎が飛び交い一同は避ける。反撃しようとするが暗闇で攻撃

は見え避けられても敵本体の姿が何も見えなかった。その時セネリオは気づく





「・・・!皆さん、燭台に火を!たいまつで火を!」




セネリオの声にはっとした一同は手に持っていたたいまつで明かりをともしていく

そして明かりが灯り大鳥が見えると一同は総攻撃を仕掛けていく。再び威嚇の

声を上げると翼をはためかせ辺り一面の火が消えていく




「またか!総員もう一度火を!」



松明を立てたり、または炎魔法で、はたまた敵の攻撃が運よく当たり

炎が灯ると再び総攻撃をしかけ奮闘の末鳥は鳴き声を上げ倒れた



「消えていく。・・・倒したか」

「おい、お前」



ジョフレが声をかけると男は言葉は耳に入らず舞い落ちる筒を全身で

地面に滑り込みながらキャッチしていた。その後安堵の息を吐いていた



「な、なんと言おうとこいつは渡さんからな!」

「それよりこちらの質問に答えて貰おうか。こんなところで何をしている?」




立ち上がり衣服についた埃を払うとコホンと咳払いした



「・・・コホン。俺はわかっている。だから質問には答えんぞ」

「何?」

「俺がこれを手に入れようとしていると知ってきたか!だがそうはいかんぞ!!」



指を突き刺し告げる男にその場の空気は静まり返っていた



「俺の名は船乗りラインバック!勇者の相棒だった男だ!!」

「・・・・・・」



ポーズをとりながら叫ぶ男だったが周りの表情を見て我に返ったかのように



「・・・はっ。そ、そんなものを突き立てようとこれは渡さ・・・ひっ」

「サナキ様、この不届きものをどうされますか」

「うむ。ひとまず拘束しよう」

「んなっ」

「城にてたーっぷり話を聞かせてもらおうか?」



槍を突き立てたタニスに対し怯えた表情を見せたラインバックは勢いよく退いた



「ヒィィイィィッ!」

「命が惜しければ全て話せ。今お前の前にいるのが誰と心得る」

「そっそんなの知るかよ!!」

「なら聞くがいい。あのお方は・・・ベグニオン皇帝サナキ様だ」






威厳を感じさせるようなタニスの言葉に対しラインバックは数秒止まっていた




「・・・え?」

「身の程を知れ。全て話せば命くらいは助けてや・・・」

「奴の手先じゃ・・・ないのか?」




その瞬間、この空間の空気が変わった気がした




「何?お前は外の大陸から来たものだというのか?」

「船乗りといったな。その筒を手に入れ何をしようとしていた?」




男の手には今も大事そうに筒が捕まれていた




「へっ。相棒を・・・助けにいくのさ」

「相棒?」

「あぁ。かなり長ーい付き合いだった相棒を・・・な」



外に出た時、かなりの時間が経過し既に潮は元に戻り通路はなかった




「やはりか。これは夜明けを待ち迎えを呼ぶしか・・・」

「んん?お前ら一体どうやって来たんだ?・・・ヒィッ!」




言葉を発した途端睨まれ男は声を発した



「それはどういうことだ?」

「ここは本土からかなり離れてる。船でもなきゃ来られないはずだぜ?」

「船?しかし海を渡ろうとすると戻されるのではないか?」





サナキの尋ねる声に男は指を振るとにやりと笑って答えた





「あぁ。だが決められた航路さえ渡れば・・・辿り着けるのさ」




===================================

次回

ラインバックと名乗る男に連れられやってきたのは彼の所持する船。謎の

現象で戻される事を知っている一同は信じられないまま船に乗り込む。本

土に戻る途中またしてもイグジステンスが空中と海中から襲い掛かり・・・


次回 第14章、「光の道標」


第14章へ

目次へ


スポンサーサイト
別窓 | 奏でし月光シンフォニー | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<第14章、光の道標 | INFINITE | 第12章、立ち込める霧>>

この記事のコメント

∧top | under∨

コメントの投稿


管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック

∧top | under∨
| INFINITE |