INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第5章、縁繋ぎ

セリノスの森に襲撃報告が上がり迎撃に向かうサナキ達。セリノスの王子ラフィ

エル、リュシオンを助ける事に成功するがセガの英雄ソニックの仲間テイルスか

らの通信、現れたブレイズの言葉でソニックの行方が知れぬことを知るのだった
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「彩花、元気にしていましたか?」

「はい。この通り」


セリノスの森での戦いを終えた後、ラフィエルさんとリュシオンさんは一時的に

帝国の城で保護されることになった。中でもラフィエルさんは過去に彩花と言葉

を交わしたことも多くこの中では少し特殊な縁となる



「懐かしい、以前貴方から外の世界の話を聞いたのが昨日のことのように思えます」

「そうですか?私は随分前の事のように感じます」



苦笑いしながら彩花は告げた



「ははは・・・あれからも色んなことがあったからですかね」





「彩花殿、エリンシア女王から至急クリミア城に戻ってきて欲しいと伝達が」

「えっ!?エリンシアに何かが!?」



タニスさんから聞かされた言葉に彩花の表情は一変した



「どうやらデイン王都に例の生物が押し寄せているらしい」

「これは穏やかじゃねえな」



隣からキルヴァスの王ネサラさんとリュシオンさん、ラフィエルさんの声が聞こえた



「俺たちも向かおう」

「俺も行く」

「し、しかしお二方は森にいては危険なので待機するようにと・・・」

「私からもお願いします。妹の事も気がかりですので・・・」




こうして3人と共にクリミアに戻ったとき、外観はなんら変化はなかった



「急に呼び戻して申し訳ありません。それに皆様まで・・・」

「勝手に来ただけだ。で、何かあったんじゃないのか?」

「3日ほど前、救援要請を受けデインとクリミアの国境に向かっていた弟から連
 絡があり、どうやらデイン城にも多数出現したらしく援護に向かったのですが
 あまりにも数が多くデインもクリミア軍も苦戦していると通達が入ったのです」



エリンシアの言葉を聞くとシグルーンは頷いた



「状況は把握しました。私たちも向かいましょう」

「よろしいのですか?」

「あのころとは違うのです。起こりうる事態には皆が手を取り合わなければ」

「そうですね。既に準備は整っております」



こうしてサナキ達帝国兵とエリンシア達クリミア兵はデイン城で戦っているミカヤ

たちとそこへ向かっている応急騎士団、グレイル傭兵団と合流するため出発した



「エリンシア女王よ、彩花とやら、なかなかやるではないか」

「そうですか?」

「うむ。塔へ向かう途中何度か未知なる存在と戦闘したが、すぐに相手の弱点
 を見抜く洞察力と判断力を持ち合わせておる。まるでどこかの誰かのようじゃ」

「まあ・・・」



サナキの言葉に意外、という表情でエリンシアは彩花の方を見ていた



「あれで国に仕えていないというのだからなんと勿体ない」

(でも彼女は・・・)






「カラスってすごいですよね」

「なんだ唐突に」

「私の仲間にもカラスになれる人がいるんですけどすごいんですよ」



少女の会話にネサラは受け流すように曖昧な返事を返していた。というのも彼

自身人と接するのは得意ではなく、あげくの果てに彼女には特別な事情がある



「やっぱ空飛べるっていいですよね」

「そうかい」

「けど、最近は人間なのも悪くないなって思ったりしてるんです」




それからしばらくし、兵士から聞かされたのはあまりよくない知らせだった



「デイン城へは近づけません。どこも数が多すぎて・・・」

「王宮騎士団とグレイル傭兵団は?」

「報告によりますと戦闘の途中王宮騎士団は分裂してしまいグレイル傭兵
 団もまた分かれてしまったと。そのうち一部はこの先にある跡地にいると」

「まずはそこに行くのがよさそうだね」

「そうですね。皆さん、まずは跡地へ向かい合流しましょう」



歩き続けること数時間、上空を偵察していたネサラが戻ってくると告げた



「遠くで戦闘の痕が見えた。それにこの臭い・・・例の生物か」

「ということはまだ近くに?」

「その可能性が高い」



さらに警戒していると偵察兵からこの先で戦闘している者がいると言う



「彩花はリアーネ姫達をお願いします」

「エリンシアまでそんなこと言うの?」

「ですが・・・」


敵の数は数知れず、2手に分かれ回り込んだサナキ達と挟み撃ちにする作戦だ

煙が上がるまで待機していたエリンシアだが、彩花の言葉に迷いの言葉を述べた



「今は緊迫した状況とはいえ絶命の時ではありません。なるべくあなたには
 あの時のようなことはさせたくないのです。おそらく皆さんも同じ思いです」

「・・・・・・」

「そんな顔をなさらないでください。貴方に何かがあればそれこそ・・・」

「違うんだよ。エリンシア」



説得しようと言葉を発したエリンシアを彩花は遮った



「私はあの時とは違う。だからこの戦い、参加させて」

「え?」

「あの時みたいなヘマはしないから。それにこういうのは・・・私の方が得意だよ」




その瞬間、反対方向から煙が上がった



「ほら煙が上がった。合図だよエリンシア!」

「えっ彩花!?」



駆け出した彩花に驚き追いかけると既に少女の目の前にはあの生物がいた

しかし動じることなく少女は剣を構えると駆け出し平行に振るいそれは直撃する



「!」

「あの茶色い生物は氷、風魔法が弱点。空中に飛んでるのは弓ね」




負けじと応戦すると元々の数も少なく勝利し戦っていた人物たちと遭遇した



「レテ様に・・・モウディ様?」

「オぉ、エリンシア様!」

「不甲斐ない、助太刀感謝する」

「いえ、ご無事で何よりでしたわ。・・・ほかの方たちは?」



辺りを見渡すが2人以外の姿が見当たらない



「さあな。戦いの途中はぐれてしまったようだ」

「俺達ハあそコの跡地デ様子を伺っテタんダ・・・」

「雨風をしのぐにはよさそうね。今夜はここで明かしましょう」



これ以上の進軍は断念し今夜は近くにあった跡地で夜を明かすこととなっ

た。戦いがあったこともなり各兵たちは巡回しながら傷や疲れを癒していた



「勝負に勝てば君に認められる?」

「何?貴様が私に勝てるものか」

「もーみんなして私を弱いって!」



半ばふくれっ面で怒りを表現する彩花だったが続けて口を開く



「どうせ今でもみんな私は戦えないとでも思ってるんでしょ!」

「彩花、レテはこレでも強い」

「でもでも、レテと仲良くなるには認めてもらうしかないんですよね?そしてラグ
 ズの認めるとは実力の事ですよね?つまりレテと戦うしかないんですよね?」

「気安く呼ぶなニンゲ・・・ベオク」

「私は人間!だから合ってるの!」



この世界、今は薄れてきたもののラグズが人間・・・ベオクを『ニンゲン』と呼

ぶのは差別の意を持つ。逆にベオクは差別の意を込め『半獣』と呼ぶ事がある

エリンシアを初め同盟を大切にしてきたこともありこれらは基本禁止されている



「しかしなんだお前。最初会った時はあんなにビクビクしてたじゃないか」

「ま、まあそうなんだけどね。ここにきてあの時の事を思い出したっていうか」

「思い出しタ?」

「モウディさんに初めて会ったときとか。正直あの時私ラグズを見慣れて
 なくて怖かったんです。けど今はこうしてまた会えたことが嬉しいんです」

「!モウディもウレシイ」



そんな様子を遠くからゼルギウスが見つめているが誰も気づかない



「あの時無知だったのが悔しくて勉強したんです。だから勝負してください!」

「なに?・・・いいだろう」

「レ、レテ!?」

「炎魔法は効果ばつぐんなので使いません」

「・・・随分となめられたものだな。すぐに後悔させてやる」



身体が光り化身すると彩花は構える。相対する2人を見て止めるべきかモウ

ディは困った様子でオロオロしていた。真っ先に動き出したのはレテだった




「っ!?」



爪が少女に触れる直前、その場から少女の姿は消え驚きの表情を見せる



「ド、どうしヨ、止メナイト・・・」

「一体どこに・・・」



その時気配を感じその場から飛び退くとさっきまで立っていた場に雷が落ちた



「そんなところに!」

「まだ剣で直接戦うのは怖いけど・・・!」








それから数十分にわたる攻防戦で時間切れによりレテの化身が解けた









「・・・・・・」

「はあ・・・はあ・・・ぜえ・・・ぜえ・・・しぬ・・・・・・」



ラグズは化身さえすればベオクより遥かに高い戦闘能力を持つ。しかしいつでも

出来るという訳ではなく化身するためにはある程度の時間が必要なのだ。そして

化身した後も制限時間を超えると元の姿に戻ってしまう。化身すれば圧倒的力だ

が人の姿では人間、それ以下の戦闘能力となってしまうのだ



「これで時間切れ・・・ですよね?」

「ふん。だが・・・化身せずともお前くらい・・・!」



化身が解けてもなお引き下がらないレテは駆け出し脚蹴りを繰り出した



「っ!」

「その動き、ベオクというよりラグズに似ている」

「だから私は人間!・・・育った環境上動物に近いかもですね?」



汗をぬぐうと少女はニッと笑みを浮かべた




「さすがに嗅覚とかは人間と同じですけど、『カン』はそれなりに自信ありますから」




不思議と人間とは慣れるもので。初見はあんなに考える頭もなく

余裕もなかったが今は考えられる。どうすればいいのかわかる





「・・・モウディ、ヒヤヒヤした」

「たとえ私が勝っても殺したりしないさ」

「・・・レテは頭二血ガ上ると周りが見エナクなるからナァ・・・」




勝負はつかずモウディが止めに入ったことにより中断された



「・・・・・・」

「アヤカ?」

「もう動けない。ラグズ恐るべし」

「エ?」




地面に倒れていた少女は体制を反転させ空を見上げると呟いた








「はは・・・明日は筋肉痛かな。動けなかったらどうしよう」








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次回

行軍の途中偵察兵によりティバーンとライの姿が発見される。しかし魔女の姿を

した『未知の存在』からの攻撃によって化身が封じられてしまう。術式を解く方法

を探す一方デイン王都にて応急騎士団、グレイル傭兵団と合流するのだった


次回 第6章、「都落とし」


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