INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

序章、来訪

この星に多くの種族が共存しているのは多くの人が知っている。しかし知らぬ

者もまた多い。よっぽどの物好きでもない限り世界中を旅したりわざわざ危険

と称される未知の場に足を踏み入れる事はないだろう。そして理解しえない存

在と関わろうなどとするはずもないだろう



「ピー・・・ガガガ・・・」


スピーカーから聞こえるノイズに耳を傾けながら遥か空高く、大気圏を超えた

場所を飛んでいた戦闘機は声が聞こえなくなった事に違和感を感じた。返答を

求める間もなく眩い光が彼を始めとした機体を包み、人の何倍もの大きさのあ

る機体は突如その場から姿を消した




海を越えた先、何隻もの船が停泊しておりこの大陸の規模を表している。港か

ら遥か遠く高い場所にこの地の象徴とも呼べるこの国の王の城がそびえていた





「女王陛下、連れて参りました」






王座と呼べる場に座っていた女性に声がかかると女性は頷きそれを合図に両開き

の扉が音を立て開いた。扉をくぐり現れたのは青を基調とし薄く青がかった白い

ラインが入った衣類を身に纏った人の姿。廊下を歩き兵士の横を通り過ぎ、王座

の前で止まるといかにも女性らしいスカートが揺れを止めると同時に特徴の一つ

でもある長髪も動きが止まる。そして彼女を見据えると女王は口を開いた



「お久しぶりですね」

「そうですね。・・・いや、そうだね」



2人は相対し王座の横には水色の髪の臣下らしき姿が2人見守るように立っている

王座に座っている緑色の髪の女性はこの国、クリミア王国の王女エリンシア。そし

て相対するように立っているのは外国からやってきた少女、名を神月彩花と言う



「再びお会い出来て光栄です。彩花」

「私も嬉しいよ。エリンシア」



天気は晴天、所々にかかる雲さえも鮮やかな芸術のひとつとなるような天気

心晴れやかになるような中、二人は祝福されるように今日、再会を果たした

太陽の光を浴び生き生きとする木々、賑やかな声を思い出すと少女は告げた




「見た感じ何か大きな事があった訳でもなさそうだし、街も賑やかで平和
 だしなによりなにより。エリンシアや他の人たちも変わらず元気そうだし」

「お元気そうでなによりですわ。あの後はまた旅を?」

「そうだね。他にも学校に行ってたり父の手伝いとか・・・色々あったけど」




穏やかな雰囲気ではあるがかつてここは戦場にあった。その場に彩花も居合わせ

た。そしてエリンシアと英雄アイクの活躍により平和を取り戻したのだ。彼女が

ここに来ることはもちろんのこと、女王もまた少女の来訪を心待ちにしていた




「実は、貴方が来ると聞いて早ければ明後日くらいにはライ様やリアーネ姫
 もいらっしゃるかと思います。今回は・・・急ぎの用はないのですよね?」

「えっ、確かに今回は時間制限とかもないけとさ・・・気が早くな
 い?今回は後でガリアとかデインとかも行こうと思ってたのに」



ちょっとした対応の速さに苦笑いしながら再度彼女は質問を投げかけた



「アイクは相変わらず旅で行方不明なの?」

「ええ。最後に現れたのが・・・あの組織から帰って来た時くらいですから」


スマブラとは簡単に言えば世界中から英雄を集め結成されたこの星の防衛組織。英

雄アイクもかつてスマブラの一員として呼ばれたのだがこの組織は数年前解散した




「本当に自由というかなんというか・・・」

「はは・・・」




それから積もる話をしていると賊などによる小さな争いはあったものの戦争と呼

ばれるような事はなかったと言う。これも彼女を始め各国の王の努力による成果

であり関わった身としてはこれほど嬉しい事はない。部屋に案内されベッドに身

を降ろすと懐が震えた事に気づいた






「?」






懐から取り出した筒状の物の先端を押すとカチッと音がし鞄が現れる。その中から

旅の必需品とも呼べるノートパソコンを開くと画面に映された想定外の発信者の名

前を見て思考が一瞬止まった。戸惑いながらもキーボードを押すとスピーカー部分

から軽快な声が聞こえてきてぎこちなく答える



「・・・はい」

『やあ!オイラスリッピー、わかるかい?』

「・・・わかるけど・・・」



ある時以外かかってきたことのない人物に戸惑いは治まらない



「えーと・・・どうかしたの?」

『フォックスとファルコの行方を知らないかい?』

「え?・・・フォックスとファルコ?」


スマブラに所属していた人物達の名を聞き驚くが知るわけもなく知らないと答

える。解散後彼らの役職なら本来の場『スターフォックス』に戻っているのが

当たり前で普通の行動だろう



『実は探してるんだけどずっと見当たらなくってさー』

「んん?スマブラは解散したしそっちに戻ってないの?」

『違うんだよ。戻って来てずーっと同じ機体の中にいたはずなんだけどさ、用が
 あって部屋に行ったらいなくって。あれ?と思ってファルコを呼び言ったらファ
 ルコもいないんだ。君なら知ってるんじゃないかなーと思ったんだけど・・・』


困ったように告げるが心当たりはない。すると続いて声が聞こえた



『無断でいなくなるなんて事今までなかったのに・・・てっきりスマブラから緊
 急の呼び出しでもあったのかと思ったんだけど・・・突然2人がいなくなって
 『スターフォックス』内がパニックなんだよ!』

「んんー?そんなの聞いた覚えないけどな?」


しかし本当に困っている様子に無意識に原因と理由を考えていた


『オイラ達に一言も言わないのもだけど、それ以上におかしな点があるんだ』

「というと?」

『フォックスとファルコのアーウィン・・・と他の機体はここにあるんだ』

「え?」


宇宙を飛び回る彼らにとってアーウィンを始めとした乗り物は必要不可欠。宇宙

を渡ることなんてできない。つい数時間前まで話しをしまるでテレポートしたよう

にいなくなったのだとスリッピーは疑問に思いながら告げた



『とにかくそれが聞きたかっただけ。ありがとう!』



最後に再び軽快な口調に戻ると通信は切れた。それから数日が経過し久々に会

うクリミア城のメンバーと会話していると突如慌ただしい声が飛び込んできた


「エリンシア様!郊外にてラグズとベオクが争っているとのことです」

「!」


振り向くと少しだけ悲しそうな表情をしてエリンシアはまたですかと呟いた


「・・・エリンシア様、王宮騎士団に御命令を」

「ジョフレ・・・お願いできますか?」

「はっ。では準備が整い次第出発致します」


場から去るジョフレの姿を見て尋ねる。確かにこの場は平和になったがもともと

相対していた種族は完全に和解はせず、時々このような争いが起きるだという


「少なからず先の戦で身内の命が奪われたり、主にそういった者が・・・」

「あぁ・・・」

「両親を殺したベオクは悪・・・と思いが伝わらない者も少なからず存在します」


この時、彩花の脳内にある思考が巡る。王宮騎士団が出たということは彼らがこ

の争いを収めに向かったということ。それが彼ら、王宮騎士団の役目で仕事だ



「大事に至らければ良いのですが・・・」



数年前、この地はデイン王国とクリミア王国による戦争が起きていた。しかし

戦争は終結し結果はクリミア王国の勝利、これもまたアイクの戦績によるもので

ある。だが敗北したデインはベグニオン帝国の支配下に置かれ苦しい生活を強い

られる。それを打破しようと立ちあがった団体がいた。そんな時別の場を旅して

いた彩花は嵐によって乗っていた船が難破この大陸の隅に打ち上げられデイン王

国の国民に助けられた。そこから彩花は想像を超える真実を知った


この地で起きていた事。『暁の団』から結成された『デイン解放軍』はミカヤと

呼ばれる少女の手によってベグニオン帝国からデインを奪還する事に成功する。

同時に彩花はこの地が後にスマブラのファイターとなる青年アイクのいる大陸だ

と知りアイクを探す為にクリミア王国へとやってくるのだった


そこで出会ったのがエリンシアを始めとするクリミア王国の国民達。デインとの

戦いに勝利したクリミアだったがクリミアはラグズと呼ばれるこの大陸特有の種

族と同盟を結んでいた。しかしかつて種族差別の域まで達される争いの結果これ

を望まぬ、認めぬ者と政治の意向に反する者たちよる反乱に頭を悩ませていた

そしてあらゆる過程を得てエリンシアはクリミアの意思を固めた




「鎮圧、無事完了いたしました」

「ご苦労様です。詳しい状況と結果を報告してください」













別の場、石の壁に囲まれた中目を閉じていた少女は目を開く








「・・・・・・」

「どうかしたか?」







歪んだ表情をした少女に対し隣にいた青年は尋ねる。すると彼女は告げた







「何か・・・よくないことが起きるわ」

「何か?・・・ってまさかミカヤ・・・」

「えぇ。声が聞こえたの。何か良くない事が・・・起きようとしてるって」



静寂の中可憐な声が響く。が話している言葉は緊張を持たせる


「何かって・・・それはわからないのか?」

「・・・えぇ。サザ、今すぐベグニオン帝国にこの会談申請の報せを」

「・・・わかった」





数日後、場所は変わり岩場に囲まれた中、相対するように少女は口を開いた





「して、姉上。急に会談がしたいとは一体何事じゃ?」

「・・・ユンヌがね。間もないうちによくないことが起きるって言ってるの」

「・・・なんじゃと?」




ミカヤの言葉に少女の周りに立っていた女性の表情も僅かに変化を見せた




「・・・戦か?まさか・・・一体どことどこの国が?」

「・・・違うの。テリウス大陸内の国同士の争いじゃない」

「!?」

「もっと別の・・・未知の存在との・・・ユンヌ達にも詳しくはわからないみたい」

「『教えない』ではなく分からない・・・か」





何かの予兆だとこの場にいる誰もが脳裏を過っていた。この大陸では人間

同士、またはラグズとの争いはあれどそれ以外の争いは起きなかった




「・・・サナキ皇女、テリウス内全ての国で・・・会談した方がいいと思うの」

「う、うむ。ならば今すぐにでも招集の文を用意しようぞ」

「えぇ、お願い」








その頃クリミア王宮にいた彩花はとある人物たちと遭遇していた







「えーと・・・ユリシーズさん・・・でしたっけ」

「いかにも。お久しゅうございますな彩花殿」

「えーと・・・レニングさん・・・でしたっけ。お体の方は・・・」

「今はすっかり快調であの通り、お気遣い感謝致しますぞ」


穏やかな空が広がる中会話を止め横を見ると広場に鳴り響く金属音に緊迫した空気

かつてなりそこないの薬によって蝕まれていたレニングさんだったが今はこうして

時間さえあればジョフレ将軍と手合わせしているという。勝敗は毎度のことながら決

まっているそうで手合わせしている様子を見ていると隣でルキノさんが笑いながら


「ジョフレったら「今日こそは」って言いながら負けるのよ」

「姉さん聞こえて・・・」

「おっとよそ見している場合ではないぞ?」


つられるように笑みを浮かべると廊下から白い翼が現れ名を発した。呼ばれた事

に気が付き横を向くと美しいと誰もが認めるであろう鷺の姫リアーネの姿が見えた


「リアーネ!」

「彩花殿、お久しぶりでございます」

「ニアルチさんも、お久しぶりです」

「あ・・・やか・・・げ・・・だ・・・た?」

「え、えーと?」


途切れ途切れの言葉に聞き直すが『元気だったか』と聞きたかったのだろうと気

づき答える。そして遅れるように姿を現わしたのはガリア王国国王の右腕とも呼

べるライ一同の姿だった。一度は再開に喜びを感じるがそれは一瞬で



「ライ!・・・ってひいっ!?」

「よ、元気そうだな」


片手をあげ挨拶するライだったが対する彩花は背後にいる存在に身を退けた。背

後にいたのはそんなライの同士、レテと呼ばれる女性を始め似たような容姿の少

女ともう一人。レテは以前会った時まだ彼女自身ベオクに対し良い感情がなく彩

花を毛嫌いするかのように辛辣な言葉を発し挙句の果てには力量試しという名

目で死角から攻撃されたこともある



「・・・・・・」

「あー・・・そうだったか。レテ、今度はあんな真似するなよ」

「・・・ふん」



相変わらずという感じでそっぽを向く姿に思わず苦笑いしてしまう



「なんだ」

「あっ、いえ・・・」




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次回

知らせを受けクリミアへ遊びに来たライ一同とリアーネ一同。そんな中各国の王

たちはサナキによって発せられた通達を受けベグニオン帝国へと集まっていた。

数年ぶりの再会に喜びを感じていたのだが想定外の出来ごとが起こり・・・


次回 第2章、「天の申告」


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