INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第37話、取り戻した記憶

黒幕であるゼロと化身セロ。セロと戦うマスターハンドの元に戦いに勝利した

ファイター達が集合する。最終決戦の一グループを決めよと元の場所に戻された中

ゼルダはマスターハンドに記憶が戻ったことを告げるのだった
「私自身も記憶を消したのだが・・・・」

「そうなのですか?」

「・・・私が記憶を覚えていては情に流されファイターたちと彩花の記憶を話してしまう
 かもしれない。だから自らの戒めのためにも私自身も最低限残し記憶を消したのだ」


そう。ゼルダの記憶を戻したのはマスターハンドではない

ゼルダの記憶を戻すきっかけを与えたのはソウルだったのだ


「なぜソウルが?」

「・・・・・彼女は言ってました。記憶は無くとも心が覚えていると」

「!」


マスターハンドは驚いた。しかしゼルダの口から出た彼女の言葉は正しい

ゼルダもまたスマブラ以前に彼女と出会いファイターたちよりも思い入れは強いだろう

ゼルダを見るとマスターハンドは改めて感じた



「・・・・そんなことが・・・あるのか・・・・」

「他のファイターたちも・・・思いだすかもしれません。ファイター達だけでも・・・・」


「一度消してしまったものは取り戻せない・・・その時間は別の出来事を
 私が適当に入れている。だから・・・もう思い出すということはできない」

「ではその記憶を消して再び私たちの記憶を入れては・・・?」


どうしてもゼルダは忘れたくなかった。かつてハイラルを救ってくれた少女のことを


「・・・私には、もうどうすることもできない」

「そんな・・・」


記憶を消す時こうなることは覚悟した。私達が積み上げてきた記憶、関わってきた

時間すべてを消してしまったのだから。幼い頃に出会った私との記憶も・・・・・



「すまない」

「・・・どういうことですか?ゼルダ、マスターさん」


2人の会話を聞いてはいたものの状況を呑みこめていないリンクは尋ねた


「・・・・私たちは記憶を消されているのです。かつで過ごした彩花との記憶を」

「えっ!?何故ですか!?」

「かつて・・・・記憶を失う前の彼女は沙織のような・・・危険なところに飛びこむ少女でし
 た。そして力を得たが故にその思考は一層強くなり・・・元々戦いのない世界に住ん
 でいたものですからファイターは戦わせたくないと、しかし彼女は力を得たが為戦える
 自分は戦うべきだと・・・両者の思いがぶつかり度々言い争いを起こしていたのです」

「・・・・そんなことが・・・あったのですか?」

「私はとあるきっかけで思い出したのですが・・・」


マスターハンドは記憶を消すことはできても再び思い出させる事は出来ない

一度失った記憶は取り戻せない事を承知の上で記憶を消したのだ


「元々仲間だった。なとど話すことで記憶を植え付けることはできるだろ
 う。しかしそれは私達が伝えた事実であって本来の記憶とは言わない」


その頃、もう一か所同じ空間内であるものの別の場所でロイは告げた


「・・・いつから記憶を?」

「・・・なんの事ですか?」


尋ねるも記憶を失ってからの口調と変わらず少女は尋ねる


「・・・それで騙せてると思ってるの?あの時、明らかに口調違ったよね」

「そんな事ないと思いますけど」

「そう。それだよ。さっきも「そんなにでもないと思いますけど」って言ったよね」


文面そのものは敬語のままだが普段からファイター達の中でも多く

自ら関わってきた身としては変化に気づかないはずがない

明らかにあの時今まで聞いた記憶を消されてからの少女とはトーンが違った

とはいえその差は僅かではありほぼ直感で気づいた


「普段よく見てるんだから気づかない訳がないでしょ」

「・・・・・・・・」

「一体いつ記憶が?」


数秒後、少女は不機嫌そうな顔で告げた


「あの場から消えた直後」

「・・・ということは・・・僕とほぼ同じ時に・・・」


そして答えからするとやはり記憶を取り戻していたのだと確信した


「気づいてないと思ったのに」

「それ、バカにしてるよね?他の皆は気づいていないみたいだけど」


ふと横を見ると未だ沙織とファイターたちは言い争っていた。両者引く様子はないようで

このままでは平行線で一向にメンバーは決まらないだろう



「どう?自分を見ていると思わない?」


少女に向かって言うも少女は「思わない」と不機嫌そうに答えた

ロイは小さくため息をつくもそれは今までとは違う別の意味でのため息だ


「僕達が行くよ」

「え?」


ロイの一言にファイターたちは静まり返るが驚いたのはファイター達だけではない

肩に手を置かれ『達』にもう一人含まれていることについて本人も驚いていた


「ちょ・・・ロイ何を考えているの?彩花は切り札・・・」

「この中で僕たちならそんなに戦ってないし、沙織の制御もできるしいいんじゃないかな?」

「何い・・・えぇ?」


つい記憶が戻っていることがバレた勢いで今までの口調で言ってしまいそうになるも

彩花は咄嗟に記憶を失った後の口調に言い変えた


「本当に1人でいいって!っていうか1人じゃないと思いっきり出来ない
 し!これは私の戦いなの!前の時に決着をつけられなかった私の・・・」


沙織の言葉を押し切るようにロイはほぼ強引に会話を続けた


「マスター、これでいいよね?相手は2人だし」

「いや・・・・しかし・・・・せめてもう一人くらいは・・・」

「なら私が出るわ」


そう言い前に出たのはサムスだった。沙織を止めていた主力メンバーに

サムスがいたことからこの立候補にも疑問を感じない


「私なら止めることもできるし2人を守ることもできるから大丈夫でしょ?」

「うむ・・・ならばマリオも行ってくれ」

「だから私は・・・・」

「わかった」

「だから・・・!」

「では・・・・5人とも、頼んだぞ」


マスターハンドの言葉を聞くと3人が率先するように歩き出した

その後ろから止めるように沙織が追いかけるも3人の歩みは止まらない


「沙織、いい加減にしなさい。これはあなたの戦い
 かもしれないけど、私たちの戦いでもあるのよ?」

「・・・・・」


強い口調で言われ怯む中サムスはトーンを変えた


「でもロイ」

「えっ?」

「どうして彩花を?」

「あー・・・えーと・・・それは・・・」


何を察したのかなにやらニコニコしながらサムスは尋ねる。とはいえパワードスーツで

笑っているのは本人以外気づきようがない。声からして何かを楽しんでいるのだと察する

ただ言えることは記憶に関しては気づいていないだろう


(思い出してるのは・・・僕だけなんだよね・・・・)


「沙織ちゃん」

「なに?」


2人が何かを話している時、少し後ろで小さな声で彩花は沙織に話しかける

さっきより少し不機嫌そうな沙織の声には一瞬で気づいた


「私も色んなところを旅して色んな事を経験した」

「・・・・?」

「知らない事を知って、見たこともないものを見るのってすごいわくわくするん
 だ。変な話だけど・・・今も。見たことも戦ったことのない敵と戦ってみたい」


彩花の言葉に沙織は何かを思い立ち表情を変えた


「それじゃ・・・ダメかな?」

「それは・・・・」


2人の会話をマリオは静かに聞いていた

記憶のあったころも同じ考えだったのか、それともマスターハンドが適当に埋めた

空白の時間によってそういう考えとなったのかは分からない

そう。今まで聞いたことの何が本物か、嘘か分からなかった


====================================

次回

5人はゼロの元へとやってくる。一つの部屋に相対する中ついに戦いは始まった

激戦が繰り広げられマリオ達はかつて見なかった少女達の力に驚く

同時に記憶があった頃の少女を思い出すのだった。しかしマリオはあることに気づき・・・


次回 第38話、「強い意志」


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