INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログです

第26話、記憶の消去

操られたと思いきや沙織は彩花の意図を知る。マスターハンドの意図を知るため協力を

受け入れ沙織はマスターハンドに託し彩花はその意図を知るのだった

これ以上避けるのは不可能だと考えていたところエリアが現れとある提案をするのだった

それは『少女』に関する記憶を消すことだった
全ての空間の神であり管理者であるエリア。マスターハンドやクレイジーハンド

の創造主に当たり上司的存在でもあり親のような存在でもある



『記憶を消すのです』



マスターハンドの中でその言葉は繰り返された。エリアの言うことはもっともで裏を返せば

自分が原因とも言えた。その提案は最善だということも理解できた



「確かに・・・私が・・・・会わなければここに来ることもなければ彼らが現実に
 存在することも知らなかった。数々の事件に巻き込まれることはなかった」


DXの前に起きたゼルダと彩花が会うハイラルでの出来事。あれも私に会うため

外に出ていたから起きたのだとマスターハンドは気づいていた

マスターハンドに会わなければ全ては別の方向に向いていたといってもいい



「ここは?」

「・・・・神の空間。普段は人が立ち入ることはできない場所だ」


マスターハンドに連れられるがまま彩花は見慣れない場所にやってきた

シンプルともいえる平坦な場所でそこはスマブラのステージ『終点』に似ている



「提案がある」

「記憶を消すこと?」

「なっ!?」


マスターハンドは驚きの声を上げた。切り出せずにいたというのに

まだ提案があるとしか言っていないのにその答えを少女自ら見出したのだ


「この事に答えなんてない。どちらかが諦めるしかない。それすらできないなら
 そもそもなかったことにするしかない。この方法はちょっとだけ考えていたよ」


神なら記憶を消すことくらいできるだろう。そう考えたものの常識から離れた

方法であるため自ら提案することはできなかったという


「私は構わないよ。それが一番正しい方法だと思う」


記憶さえなくなってしまえばこれ以上スマブラに関わる事は無い

離れたとしても記憶が残っている限りまたここへ来てしまうだろう


「・・・・わかっ・・・」


言いかけたところで言葉は止まった。これを言ってしまったらもう取り返しのつかない

ことになってしまう。神とあろうものがこんなことに怯えていいのだろうか



「・・・・・・・・・・・」



ファイターの誰よりも、クレイジーハンドよりも先に出逢い初めて会った神以外の存在

その付き合いは長くマスターハンドと少女の中に刻まれた記憶も少なくはない

こんな形になるなんて想像も予想もしていなかった


「・・・わかった」


苦し紛れに呟いたマスターハンドを無表情のまま彩花は見ていた

顔なんてないため表情は見えないものの明るい思考ではないことは見て取れた


(辛いのは分かる。それは私も同じだ)


普通に生活していたら知るはずも会うはずもない神という現実離れした存在

様々な世界の話を聞きマスターハンドが作ろうとしていた組織を手伝い

共にスマブラという組織を作り上げた。あの事が起きてからはポケモン以外の

存在で自らの過去を知る唯一の存在


(それでも、いつまでも引きずってはいけない。区切りをつけないといけない)


そうしないと、また同じことを繰り返してしまうから


「・・・・ありがとう、マスターハンド」


そう呟くと彩花は目をとじた。頭上にマスターハンドが指先をかざすと指先は光り輝いた


「・・・君の笑顔を・・・取り戻したかった」

「!!」



目を開いたと同時にマスターハンドの前から少女の姿は消滅した




マスターハンドはいつも通りの声でファイターたちを会議室へと集めた

タイミング的に何かが分かったのかとファイターたちは思い集まるのだが



「・・・え?」


マスターハンドが話し始める前に声を発したのはネスだった

まだ話していないと言うのに突然声を出したネスを全員が見る



「どうしたの?」

「・・・・・・・・・」



ネスは人の心を読む力がある。普段その力を使うことはなく完璧な事は分からずも

少しのことなら分かってしまうのだ。それはリュカも同じでありネスに続いて何かを

感じ取ると口に手を当てて驚きの表情を見せた


「これから・・・君たちの記憶を消す」

「!?」


マスターハンドの一言にファイターは表情を一変させた。驚きを超えて声が出ない

状況でもありファイターたちの思考は一瞬ついていけなかった



「せ・・・説明して!どういうこと!?」

「正確にいえば、彩花のことを忘れてもらう」

「え!?」


「どういうことだ!?」

「どうして!?」


次々と反応が帰ってくる中マスターハンドは動じることなく答えた


「さっき、彩花の記憶を消した、我々に関係することをすべて」

「なっ・・・・」

「しかしそのままでは私たちは忘れることはできない。再び会ってしまうだろう。
 それで万が一記憶を取り戻したら・・また同じことを繰り返すだけだ。私達が
 戦いに参加しようとした彩花を止めまたこのようなことになることを・・・・・・」

「それで・・・記憶を消すと言うのか」



メタナイトの言葉にマスターハンドは「そうだ」と答えた。その場にはクレイジーハンド

の姿もあり先ほどのやりとりは見ていなかったためほぼファイターたちと同じ状況である

それでもマスターハンドのことを一番知っているためあえて何も言わなかった


「そんな・・・・・」 「嘘・・・・・・・」


アイスクライマーの二人ががっくりと肩を落とすと別の方向から声が聞こえてきた

その声はゼルダだった。そしてそれに続きマルスも話し始める


「その方が・・・いいかもしれません」


「お互いに忘れてしまえば・・・」

「そんなのダメだよ!」


声を張り上げ、ロイはマルスの方を見る


「じゃあ初めて会ってあれほど苦労して過ごしてきた今まではなんだったの!?」

「それは・・・・・」


「そうだよ!もしあの時の事を忘れちゃったら・・・彩花の旅の中
 にはスマブラが関係していることも沢山あったんでしょう?!
 それはつまり・・・今までの旅のことも忘れるってことだよね?」

「・・・そうなるな。その辺は支障が出ないように私が適当な
 記憶を詰めておいた。どこかを旅していたという記憶をな」



マスターハンドの手が急に光り出した。直後ファイターたちの叫びは大きくなる


「マスターハンド!本気なのか!」


マスターハンドはメンバーたちの言う言葉に耳を傾けず光は次第に強くなっていく

正確には聞こえて聞こえないフリをしているのだ。そしてファイターたちを見渡して呟いた


「すまない」

「っ!!」


マスターハンドは硬く心の目を閉じると次の瞬間、部屋はマスターハンドの放った

光に包まれた。光はだんだんと小さくなり部屋が元に戻った時には目の前に

メンバーたちの姿はなかった。強制的に部屋に戻したのだ


======================================

次回

記憶を消して次の日、何も覚えていないファイターたちはいつもと変わらぬ朝を

迎えていた。それと同時にマスターハンドは消失しかけていた力が元に戻った

事に気づく。そして再び03が現れるのだった


次回 第27話、「変わらぬ朝」


第27話

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