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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第40話、異能者

体験教育型RPG『ALL ADVENTURE』にて生徒会は生徒達を見守りつつ自身

たちもゲームを楽しんでいた。そんな中紫音はマルチバトルの撮影に共演を

頼むのだった。そんなある日、第三生徒会に危機が迫りつつあり……
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彼女のお陰かその日以来新聞部が第三生徒会に執着する事はなくなった。

そして彩花と啓は再び納言麗奈の屋敷に来ていた。前回と同じ部屋に通されると

「では約束通り……」

「……」

彼女の言い出しに息を呑むと
「今週の土曜、私と一緒に水族館に行ってもらいますわ!」

「……へ……?」


と思いもよらぬ条件に彼女を見るとそれ以上何も言わせてくれず、屋敷から

追い出されるのだった。そして土曜日、彩花は待ち合わせ場所にて私服姿の

麗奈を見つける。人混みの中で立ち止まっている彼女を見ると


(約束の時間より十分速いけど……)



いつからいたのかと疑問に思いながら駆け寄ると気づいた彼女はその

姿に気づき、彼女もまたいつもと違う私服姿の彩花をじっと見つめた



「……」

「……や、安物の服で悪かったな!」


咄嗟に彼女が何を思ったか察すると彩花はそっぽを向きながら告げた。

ショッピングモールで買った服とはいえ、きっと彼女にとっては安物なのだろう


「これでも一応選んで来たんだからね!」

「まだ何も言ってませんわよ」

という納言麗奈を見ると彼女は白を基調としたワンピースだ。フリルがついて

いながら子供っぽくなく、大人らしさを演出するかのような控えめなデザインだ

きっと自分の知らないようなブランドの服なんだろう。ウン万円もしそうな


(……くっ、美人だ……)


白のワンピースは彼女の高貴さを引き立て、非の打ち所がなかった。やはり

彼女は黙っていればとてつもない美人だ。やがて彼女は再び口を開き


「まあ、ファッション云々は置いといて、実はもう一人呼んでますの」

「……?」

とその時足音が自分達の近くで止まり、振り向くとワンピースにカーディガン

を羽織った紫音の姿が現れる。その姿に彩花は目を丸くしながら問いかけると

「紫音……!?」

「彩花、ゲーム以来ですね」
と彼女は麗奈を見ると彼女は振り向き

「では行きますわよ」




「なんで紫音が……?」

「私が誘いましたの。折角の機会ですからいかがかと」
と麗奈の言葉に彩花は紫音を見ると

「ええ。丁度スケジュールも空いていましたし折角のお誘いですから」
ふふ、と紫音が笑うと

「友人とどこかへ出かけるのはあの遊園地以来でしょうか。学園の皆、
 私も含めて本業に関わる方も出てきましたから中々予定が合わなくて」

「あぁ……」


やがて水族館の中に入ると二人の様子を見て彩花は言葉を失っていた。

一見ただの女子で、水槽を眺めているだけなのにそこには違和感がある


(なんだ?二人の周りだけ世界が違うような)


周りにも水槽を眺める客はいるというのに、二人の周りだけ輝いて見える。

それは彼女らの会話の中にある丁寧な言葉遣いも大いに関係しているであろう


「そうですか。皆さん他校に……」
移動しながら彩花の言葉に紫音は

「少し寂しいのではありませんか?」

「んー……まあね。でも生徒会が忙しいし、なんだかんだでそんな暇もないけどね」

「貴方達のお陰かは存じませんが、桜丘の風紀は守られていますし」
と横から麗奈の声が聞こえる

「そう言えば、納言さんはなんで水族館に?」

「ふん、大した理由じゃありませんわ」
と彼女はツンとした態度を取る

「私もブランドに立つ身ですから、日々ファッションやデザインの勉強もしてい
 ますの。夏に向けて、お父様にデザインを考えよと課題を課されていますの」

「ええ……?」

「そこでインスピレーションを湧かせるために見てみたかったのですわ」

「やはり、納言さんはお父上のブランドを継ぐおつもりで?」


紫音の問いに彼女は当然だと答えた。学校卒業後は海外の大学にファッ

ションプランナーについて学んだ後、日本に戻り父の跡を継ぐのだと言う


「素敵ですわね。私は……両親の期待に応えられなかった身ですから」
ふと紫音の陰りのある声に麗奈は振り向く

「確か……白桜律家は音楽の名家でしたわよね」

「はい。本来なら私も、幼い頃より叩き込まれたまま両親と同じくヴァイオ
 リニストになるはずだったのですが……。私は夢を捨てきれなかった」

「……私には出来ないわ」
魚が泳ぐ中、麗奈の言葉に紫音は顔を上げた。水槽の中を眺めながら彼女は

「他に夢がないのも事実だけれど、私は両親の期待を裏切る事は出来ない……」

「……」

「長年続いていた歴史を身勝手な理由で壊す訳にはいかないもの。貴方
 の思い切りの良さは少し尊敬するわ。決して簡単ではなかったでしょう?」

「アイドルの生命は短いもの」
その声に麗奈が振り向くと紫音は水槽を見つめ

「今もヴァイオリンのレッスンは受けていますし自分でも。元々私もヴァイ
 オリンが好きなのもありますが、何れは元の道に戻るのかもしれません」

「……」

「ですが、今はひとつしかないのだから。私は、今したい事をできる限り
 尽くすだけです。きっと、その方が後悔せず、元の道に戻れるから」

そんな二人の会話を見て彩花は思う

(紫音も納言さんも、自分で決めた、決められたに関わらず未来の目標を持っている)
それって普通に見えてとても凄いことだと思う。何故なら自分にはそれがないから

(夢……か)

水族館を後にした三人の中、納言麗奈は充実した一日だと語った後ふと振り返る
「さて、次の予定でも決めましょうか」

「次!?」
その言葉に彩花が驚くと

「次は私達に相応しいファッションを貴方に教えて差し上げますわ!お気に
 入りのファッションデザイナーを呼んで……。なんなら、私自ら教えても」

「ちょっ」
話を聞かず進めていく納言麗奈を彩花が慌てている様子を見ながら紫音は笑う

「ふふっ、それは楽しそうですわね」

「神月さんにはファッションの何たるかを教えて差し上げますわ!」

「うええ!?」

「ふふ、逆に一般的なファッションを教えて貰う、というのも面白いかも
 知れません。私も、今度の役作りなどの参考になるかもしれませんし」

「いや私に教えられる事とかないし!?」





『拝啓、お父様、お母様。神月家元に仕えて二年目となりました』


深夜近くになった中部屋の中には灯りがついており、万年筆で啓は両親

へ手紙を宛てていた。少し考え込むとまた筆を走らせ


『そちらの気候はいかがでしょうか。日本は春が終わり夏に向かっていま
 す。早くも私も先輩という立場になり、日々身の引き締まる思いです。いつ
 か、お父様とお母様にお嬢様をご紹介したいと思い、その日が楽しみです』



「姿勢が曲がっていますよ」

「えぐっえぐっ」
日中、椅子に座る彩花は啓の指摘に顔を歪めていた。かれこれ一時間嘆き声は聞こえ

「そのままをキープで最終的な目標時間は三時間です」

「三時間!?」

「パーティとなるとそれくらいは必然と必要になります」


二年目に入り、少しづつだが礼儀作法の特訓が始まっていた。姿勢を保つ事

の大変さはアイドル学校に留学した際に身に染みたが、やはり嘆かざるを得ない


「次は歩き方の確認を。背すじを伸ばして、足を上げる角度は」

「そこまでやるのお!?」

「当然です。歩幅やちょっとした手足の角度で見栄えとは変わるものですから」


スパルタとまではいかないが中々に厳しい。それだけこれまでの姿勢

が崩れていたと言えばそうなるがあまりの細かさに泣き言が出るのは

お約束だ。時折そんな特訓が数時間に渡って行われ


「脳内に覚え込ませるのも勿論ですが、なによりお嬢様の場合、何度
 も繰り返し体に覚えさせることも必要ですから。また明日やりますよ」

「うええええ」


特訓が終わり、ソファに倒れ込んだ彩花を見てリオンは紅茶の準備をして

いた啓を見ると彩花の元へしゃがみ込み問いかけた


「うう、私にも何か出来れば……。……そうだ!マッサージなどいかがでしょう!」

「……」

「あぁっ!ケイ!お嬢様が!!」


倒れ込んだ彩花にリオンが駆け寄る一方、それを見ていた啓は

(まずは姿勢から、と思いましたが想像以上に持久力がない。体力のなさ
 も踏まえるとまずはそこから鍛える必要がありそうですね。まずは……)


まだ始まったばかりと言えどその道のりは遥かに遠いものに思えた。一から

どころかゼロから教え込もうと言うのだから。教えるもそう簡単にはいかない


(しかも私やリオンのように望んでなるものならともかく、お嬢様はそうではない……)


本格的に誰かにものを教えるのは啓も初めてである。その難しさはすぐに

思い知るがこれも彼女の為だと教え方の研究を怠る事はなかった。その間

に教えは続く訳だが三日目、一段落するとまたしても彼女はソファに倒れ込む


「頭が……」
仰向けになると疲れた表情を露わにして

「頭が痛い……」

「全てを身につけるのは大変かと思いますが、いずれ必要になる事です。
覚えていて困る事でもないでしょう」

「確かにそうかもしれないけど……」

そんな特訓が何日か続き土曜日。ひとまず一通りの事をさせた上で啓は口を開いた
「覚えるべき事は沢山ありますが……」

「……」


厳しさというか辛さというか、啓の話を彩花は肩を落とし覇気のない様子で

聞き、リオンもまたソファに座り聞いていた。やがて啓は意外そうに口を開く


「意外にも言葉遣いは飲み込みが早いですね。後は所作はともかく、落ち
 着いた動きはやろうと思えば出来るのだと。少し、意外な事を知りました」

「……感情を押し殺すのは得意だからね。嘘をつくのも」

「……」


その一言に啓は黙り込むが、話の成り行きを理解していないリオンはいつもと

変わらぬ様子でそんな雰囲気を覆した。手を合わせながらぱあっと輝きながら


「凄いと思いますよ!まだ始まって少ししか経っていないのに!」

「リオンも何か気になる点はありますか?私では気付かぬ所もあるでしょうから」

と啓は手帳を取り出すとその中に書かれた文字を読み上げる

「私が押さえた所では、基本姿勢から諸々の所作。会食などのマナー、挨拶回
 りの仕方、ドレスでの動き方や一般的なダンスの仕方を教える必要があると」

「んー、大体そんな感じですかね?後はエスコートのされ方とかですか?
 あぁ、招待状やletterなどの書き方も覚えておくといいかもしれません」

「そうですね」

と何かを手帳に書いているとリオンはニコニコしながら
「それにしてもお嬢様は物覚えが早いですね!」

「えっ、いや、そんな事ないよ」

「そうですか?挨拶の仕方などすぐにmasterしていたではありませんか!」
そんなリオンの言葉に彩花は少し笑みを浮かべ、膝を抱え込みながら

「それは……そういう人の話し方を真似しただけだから」

「そういう人?」

「納言さんですか?それとも白桜律さん?」


リオンに続き、顔を上げた啓もまた彩花の方を向き問いかけると、彼女

は起き上がり、何かを思い出すように俯いたまま膝を抱え呟いた


「ううん。旅の中で出会った女王様とか王子とか」

「えっ?」

その言葉に二人は目を丸くした。ふと視線を向けその様子を見た彩花は
「旅の中で出会ったって……」

「……その人達の話し方を思い出して真似しただけ。少し違うかもしれないけど。
 絵本の中でしか見た事なかったからさ、ずっと王子とか王女って煌びやかで威
 張ってるものだと思ってたんだ。けどその人達はただの人にも優しかったなあ」

「……」


リオンは勿論の事、啓も出会う前に彼女がどこで何をしていたか事細かな

詳細は知らない。ただ、彼女が少し変わった過去を持っていると聞いただけだ


「その口ぶりですと……王族に会ったことがあるのですか?」

「まあね。どっちも偶然、だけど」

「……」

「あの時はびっくりする反面私なんかの一般人と話してていいのかなって思って
 た。私なんてそんな貴族用の言葉遣いなんて知らないしまともな事言えないし」
だから、と彩花は再度膝を抱えると

「だから、ちゃんと作法とか言葉遣いとか覚えたら、今度こそ堂々とあの人達
 と話せるのかなって。周りの目とか、身分の差とか変な事を機にせずに」

「……どういう経緯でその王族の方々と知り合われたのか気になりますが……」
やがて、そんな彩花の話を聞いた啓は半信半疑に思いながら言葉を続けた

「よくご無事でいられましたね」

「今思えば私もそう思うよ。色んな意味でね」
その時の事を懐かしむように彩花は語る

「一般人の私だからこそ話せる事もあるんじゃないかって。そしたら周りの目を
 気にせず話せるから私と話すのは楽しいんだって。難しい事を忘れられるから」

「そう、ですか」

「不思議な人だったなあ。まるで同じ人間なんだって思わせてくれた」

「大富豪や芸能人が来ることはあれど、流石に王族をカジノで見た事はありませんねえ」
とリオンは告げる。すかさず彼の表情が驚いたように変わると

「お嬢様って凄い強運の持ち主では!?」

「命懸けの運だったけどね……」

「へ……?」



「むー……」

学校内の見回りが正式に活動開始した第三生徒会の主な仕事だ。校舎

周辺から第一、第二グラウンドまでの道を担当していた美穂は熱心に見回

っていた。しかしふと息を吐くと


(なんで……)

と横目でペアを組んだ人物を見るとそこには同じく見回りをする総悟の姿が。
やがて彼女は震え上がりながら

(なんで私と不良がペアにっ!?)


彼の存在が明るみになって間もなく、狼ヶ崎総悟という男の噂はクラスメイト

から聞かされていた。彼は中学時代より町内市内はおろか都内に至っても

知ってる人はいるという屈指の不良で、喧嘩の数は数えきれないとか。


(そんな男が何故生徒会にっ!)


と心に訴えかけるが理由は明白だ。第三生徒会が選挙制度でないこと

と、第三生徒会の会長が認めれば役員となれること、そして成績や人の

成り、誠実さではなく重要視すべきことが実力だということ


(いや、元々は会長が決めた事だけど!?)

『帆風さんと狼ヶ崎くんは校舎の周りと第二グラウンドまでの道の見回りね〜』

と軽い様子で割り振った彼女を思い出す。姿も役員には明かされ驚きの

連続だったが、そんな一連の流れを思い出しながら再び自身に訴えかける


(不良でしょ!?会長はおろか霧島先輩も北条先輩もあっさり受け入れちゃうし……)

「おい」

「っ!」

脳内をぐるぐる回している矢先、声がかかり美穂は跳ね上がる。

そのまま振り向けば彼は眉を顰めた様子で


「何ぼさっとしてんだ。次行くぞ次」

「あっ、は、はい!」

先に進む総悟を小走りで追いかけながら、脳内は嘆きの声で埋まっていた
(うえええ〜!怖いよ〜!同級生の筈なのに!敬語になっちゃううう!)


その頃室内では亜理紗は電話対応のため部屋に残っていた。そんな中ふと

窓際を見ると窓の前で立つ東雲上総の姿が。彼は目を閉じ、何も発さず立

っておりその光景は傍から見ると奇妙なものだ。その光景を静観していると、

目を開いた彼は振り向くと何食わぬ顔でこう亜理紗に報告する


「異常はないね」
「……」
呆然とした亜理紗を見ると

「校舎内の見回りをすればいいんだろう?」

「そうだけど……」
彼の話は聞いていたが、と思えば

「各階にある消化器とスピーカーで見たから死角はないはず。まさか疑ってるの?」

「い、いえ、そういう訳ではないけれど……」
亜理紗は視線を背け眼鏡をかけ直すと

「私も話には知っていたけれど、異能力を持った人を見たのは初めて
 だから……信じ難いというか。いえ、厳格には初めではないけど……」

「確かに、国内でも確認されている人は希少だからね。僕も日常の中
 で見たのは一人しかいない。極めて特殊な……希少種だからね」

「やはり珍しいものなのね」


物を通して見渡せる能力。近年では危険性を考慮して国が委託した機関

が異能者を把握しその情報を管理しているとも聞く。そしてそんな異能者

用の学校ができる程だ。しかしそれは人体に関わる程危険な能力を持つ

ものや、殺傷能力がある者に限られているとも聞いている。故に彼にそんな

力はなく一般校と認定されたこの学校にいる


「でも、物を通して見渡せるということは、使い方によっては試験の内容も」

「分かるね。僕は使ったことないけど」

「何故?」
ふと好奇心で尋ねると彼は振り返り

「まあ、能力を使うのは体力に似たように力を使うからね。後々の事を考え
たら、その分の力を知識を蓄える方に使った方が有意義じゃない?」

「……最もね」
真面目な性格なんだな、と思うと

「それに、皆異能者を羨ましがるけど、そんなにいいものじゃないよ」


今でこそ周知され始めてはいるがまだまだ認知度は低い。よっていじめを受け

る者も少なくはないらしい。問題に巻き込まれないためにもあまり能力は使わな

いようにしているとか。故に彼の能力を知る者は周辺でも限られている


「なら、何故第三生徒会に?会長も私も、貴方の能力を聞いた以上それを
 期待すると思うけれど。現に、貴方の能力で多くの労力が別の場に裂けて」

「必要な時に使うのは悪いことじゃない」
と彼は話を続ける

「魔物の襲来の時も、仮に震災が起きたとしても、ある能力を使わずし
 て死ぬのは自分達だ。そんな馬鹿げた話が一番あり得ないだろう?」

「成程。正しい事のために使う……と」

「変わり者揃いの君たちなら異能者だからって見る目を変えることもないだろう?」

「……そうね。けれど……」


ふと、亜理紗は言葉を止める。少し俯きその脳内に浮かぶのはあの襲撃の

時の出来事。当然、責任を強く感じている自分も周りも、出来る限りの事はして

いたつもりだ。そんな時、状況は一変した。それを思い出していると


「やはり、いざ目にすると変な感じがする」

「……その意見は、否定しきれないな。逆の立場なら同じことを思うだろう」

「……けど、年々異能者の発見は増えている。いずれはこの感覚も薄
 れて、東京中……いえ、日本中に異能者が溢れる時代も来るのかも」

「それはどうかな。それぞれに秘めた異能力は危険な力だ」

(彼女達は、異能者ではない、のよね)
亜理紗は彼の言葉を聞きながらそんな事を思う

(彼女達は一体……?)


日本から遠く離れたとある星。遠くからも通う生徒の為に用意された学生寮

の中で沙織は虚空に向かって問いかけると、天界人ハクの声が返ってきた

「ハク。彩音はどんな感じ?」

「あの坊やが騒いでいないと言うことは天界に関する問題は起きていな
 いと思われますよ。天界でも暇そうにしている彼を見ますし」

「ふうん。元気かなあ」

一時的に留学している為、部屋には本棚と机、イスしかおいてない。勿論

家庭用ゲーム機もなく、携帯型ゲームがかろうじて持ち込めたくらいだ

「夏休み辺りには一度戻ろうかな」
と沙織は懐かしみながら呟いた


ある日の事、スマートフォンの画面を総悟は顔を顰めたまま見つめていた

「異常、なしと」
第三生徒会室の扉が開くと美穂がやって来て彩花に向かって

「会長!異常ありませんでした!」

「ありがとう」
そのままソファに座ると彩花は

「二人とも慣れてきたんじゃない?」

「え?そうですか?」

「別に……」


亜理紗は今は放送部の方へ顔を出しているため不在だ。そんな中彩花は

窓際にいた上総にも問いかける。こんな人数の光景も見慣れつつある中


「東雲くんはどうかな。慣れた?」

「はい。思いの外、緩い活動なんですね」
彼の一言に彩花は目を丸くするが、やがて笑いながら告げる

「あっははは。私達は一応生徒だし。でも、大変な時もあったよ。去年とか……」

「去年?」

上総が聞き返すと、彩花は懐かしそうにニコニコ笑っていた。しかし

そこから言葉は続かず、別の話となる

「もう7月だし、もうすぐ夏休みだよ。その前に試験があるけど……あぁ、夏休
 みは特に活動もないよ。少しだけ……オープンキャンパスはあるけど……」

「……」
そんな中、啓は総悟の様子がどこか上の空のように見え違和感を感じた


「実は……ADVENTURE家でもしたくて買っちゃったんだよねー」

「えっ」
すると美穂も
「実は、私も……」

「えっ、あれって確か高いだろう?特に媒体機が……」

「そうなんですよ!だからしばらくは買いたいものもお預けです……」


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次回

ここ最近、狼ヶ崎総悟の元に迷惑メールが立て続けに来ていた。そんな日常

が続くとそのメールにある不可解な点が浮かび上がり総悟はただの迷惑メール

ではないのではと思い始めていた。そんなある日、それは確信に変わり……


次回 最終話、「繋がれし縁は」


最終話へ


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