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INFINITE

一人の神は空間を作り、世界を脅威から守るために組織を作った。そんな組織の一員として招待されたファイター 達の日常、時にシリアスな物語。そんな彼らと出会った少女達の歴史物語。スマブラ主の二次小説ブログ

第36話、離反の心

生徒会として役目を果たしていく中、あの不良問題が浮き彫りになり始め

ていた。第三生徒会の噂を聞きつけた狼ヶ崎総悟はその正体を知る為

校内で威圧しており、緒方結希によって一時的に治められるのだった
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「彩花さああんっ!」

五月下旬、何ヶ月かぶりに現れた彩花を見るとゆかりは勢いよく飛びつ

いた。その勢いに一瞬よろめきながらも受け止めると驚き待瞬きしていた

「わっ!?」

「寂しかったですぅぅぅ!全然ここに来てくれないものですから私達の事
 を忘れてしまったのかと……!もう私達の力は必要ないのかと……!」

「え、あー、ごめんね?」


離れたゆかりから全体を見渡すと彩花は最近色々忙しかった事もありここへ

来ていなかったと思い出す。そう考え込んでいると数人は察したかのように


「大体の話は六本木から聞いてるよ。人手不足で大変なんだって?」

「あー……はい。五人揃えないといけないのですが……全然上手くいかず」


元々治安の悪い学校では無い為そうそう問題も起きず、魔物でも襲ってこない

限り平和だという。更にはあの大襲撃以降学校に魔物は現れていない為表

立った出番はほぼないと話す。その話を聞いていた都庁は思い出すように


「そう言えば聞いているか?」

「え?何がですか?」

「私は名の通り東京都庁及びその周囲を司った土地だ。普段はここの役目を
 果たしながら都庁や都警にいる。fだから都内の問題は把握しているつもりだ」


政府の中でも魔物の問題はかつてあった問題に加えて重要すべきもの。未知

なる生物な事もあり生物学者や有志学者による解明の報告書に目を通す機会

もあるらしい。時にはメディアや政治関係者を見かけることも多く


「去年に比べ、魔物の傾向が変わっているそうなんだ」

「それって……?」

「うむ。今までは小型の魔物が群れで襲ってきた事が多かった。だがあの
 大規模襲撃のあった後辺りから魔物の報告数は激減しているらしい」

「確かに、最近はあまり聞かないね」

「それってあの襲撃が関係してるんですか?」

「それは分からん……がきっかけとしては可能性が高いと思われる」


都庁に対し、周りもそういえばと口々に出す。今も全くなくなった訳では無い

が変化が生じているという。最近の報告では少数での襲撃が殆どを占めている


「群れから少数に……?そんな事になってたんですか?」

「魔物の中には動物に似たものも多い事から習性が関係しているのではと言う
 学者もいるようだが……。私はあまり信じたくないが、中にはオカルト的な論を
 唱える者もいる。まあ、科学的に証明しようもない事態なのは間違いないが」

やがて、そんな会話をしているとふとゆかりは手を合わせ彩花の方に向き直った
「あっ、彩花さん!実は、今年から私達のチームに新しい仲間が配属されたんですよ!」

「え?」

にこにこ告げるゆかりを前に彩花はきょとんとし、周りもあー、と話し始める

「そういやそうだった。関係上紹介しておかないとな」
それと同時に開く扉。そこに現れた人物を見ると渋谷は振り向きながら

「おっと噂をすれば」

「紹介するよ。彼が今年から僕達のチームに入った隅田さん」

と六本木の声に視線を向け直すと扉の前には赤に近いオレンジ色の

髪をした男性が立っていた。六本木達は例の子が来たと話すと

「おー?あんたが例の」

「……」

「俺は隅田焔。名前の由来は……まあ言わなくても分かるよな?」
と名乗った彼は誇らしげに告げるが、対する反応を見ていると表情は曇っていき

「……?」

「……なんか、反応薄いな……」

「ほ、ほら、神月さんはまだ東京にきて一年しか経ってないし、東京の
 文化にも馴染みがないから……ね!最初は新宿の事も知らなかったし」

「そうそう。もう一年も前の話か。あの時は大変だった……」
と新宿は懐かしみながらも肩をすくめ

「不審者扱いされるし、距離は置かれるしで流石の俺も傷ついぢゃうっ
 て。去年は皆で自分の土地やら東京の話を片っ端から語ってたっけ?」

「そりゃあお前の性格なら仕方ないだろ……。そう言うことか、それなら仕方
 ないな。俺は隅田川及びその周辺から出来た土地だ。隅田川っつーと毎年
 都内でも有名な花火大会があって夏は賑わうんだ。……ま、そう言う事だ」



同じ頃、授業は終わり一部の生徒が部活動に励む中、第一生徒会にいた

緒方結希はスマートフォンを耳に当て誰かと会話していた。スピーカーからは

女性の声が聞こえ、結希の話を聞いた後、彼女はこう答えた


『ありゃりゃ、そんな事になっちゃってるの?』

「全くですよ。お陰で先が思いやられます」


会話の相手は卒業生の城島夏目。彼女は都内の大学にエスカレーター式

で入学し、国際学科にて学んでいる。くるりと窓の方へ椅子ごと回転させると


「先輩は何か知ってますか?」

『うーん。私もあんまり知らないかなー』

「そうですか」


なにか手を打たなくては第三生徒会の活動に危険が及ぶと心の中で結希は

考える。いくら不良校出身と言えど、理由もなしに処罰を下すことは出来ない。

そんな事を脳内に巡らせていると心を中を呼んだような声が聞こえた


『心配?』

「……何も起きなければいいですが、なにか起きるかもしれないと思うと」


あの騒ぎ以来、第三生徒会室はマークされている可能性が高く使用はできない

状況にあった。また翌日、廊下で亜理紗と彩花はバッタリ会い歩いていると


「起きない方がいい事は分かっているのだけれど……これじゃおちおち人員確保
 なんて出来ないわね。折角用意して貰った生徒会室も警戒して使えないし……」

「何かいい方法があればいいんだけど……」


不良達を押さえ込み、暴動を起こさせない方法が。真っ先に思い浮かぶのは

力によって押さえつけることだがすぐさま心の中でそれでは意味が無いと否定した


「無事部活動の仮入部も始まった事だし、私達の仕事が終わったのが幸いね」


亜理紗と別れ、彩花はこれからどうするか迷う。大人しく家に帰るか適当に

本屋に寄るか。はたまたあの場に向かうか昇降口で考える


(啓は部活の手伝いだし……)


迷った末本屋に向かうことに。電車で少し移動する必要はあるものの、市内にある

本屋よりも広く品揃えもよく見に行くだけでも価値がある。やがてその本屋のある

街に降り立つと意外な姿と出くわすのだった


「あっれー?彩花じゃん」

声をかけられ振り向くとそこにいたのは渋谷兄妹の姿。同じく学校帰りか制服

姿のままで朱里はスクールバッグをリュックのように背負っている

「渋谷さんに朱里ちゃん……?」

「こんな所で会うとか奇遇。学校帰りっぽい?実はーウチらもなんだよねー」

ふと朱里は彩花のいた周辺の棚を見ると

「何々?推理小説とか好きなの?」

「ま、まあ。二人は何を買いに?」

「ん?」

「あぁ、こいつがCDショップに用があるんだとよ。んでついでっつーか、折角
 だから面白いもんでもないかとここに来ただけ。この近くにあるんだが……」

「あぁ、確か近くに大きなCDショップがありましたね」


偶然が伴い彩花は二人と共にCDショップに向かうことに。二人は慣れた様子で

店内を回るものの彩花は外見しか見たことがなく入るのは初めてだ。本と似たよ

うな形で週の売上ランキングや最近の話題作まだ特設コーナーが設けられている


「あったこれこれ」

と声が聞こえ振り向き朱里の元へ近寄ると女性アイドルグループのようなCDアルバムを持っている

「やっぱ特装版っしょ。ポスターがついてくるしー」

「へえ」

「知ってる?」

「……あー、いや。私、芸能事情には詳しくないから……」

申し訳なさげに告げると彼女は棚の上に貼られた巨大なポスターを見ながら

「まあさ?DropsとかComeVOICEほど有名じゃないしね。でも最近キてるし?
 そのうちミュージックランドとかに出ちゃうかも?っていうか出てほしい!」

「ただのお前の願望じゃねえか」
やがてレジに向かった朱里を見送るとレジの出口付近で二人は待っていた

「神月は好きなアーティストとかいないの?」

「あー、いやー……。こういうのも何ですけど、私芸能人とかに興味はなくて……」
若者に人気!などのPOPをみると更に複雑な心境になる。すると隣から声が聞こえ

「俺もなー歌手とかアイドルはあんまり」

その返答に意外に思い問いかけると
「まあな。俺はどっちかっつーとヒップホップとか……歌よりダンスの方が好きだからな」

「な、なんだかこの街にいると若者はオシャレやブランドに敏感で、アイド
 ルや芸能人が好きなのが普通なんだってひしひしと感じますね……」

「まあ、ここはそう言う街だしな。若者が多く集まるし、ギャルなんてもんも流行った位だし」

「……」

「……どうやらレジが混んでるみたいだな」


そんな中、店内の曲が切り替わり女性ボーカルの歌が流れ出す。さっきまで

ドラムやギターの音が全面に出ていた曲調からヴィオラやバイオリンといった

弦楽器を主としたバラード調への変化からか理由もなく耳に入る


「まあなあ。趣味なんて人それぞれだと俺は思うぜ?俺も朱里も派手好
 きだが、街の特色上そういった人が集まりやすいってだけの話だし」

「……」

「代々木の所なんかにゃ同じ若者でも勉強熱心なやつが集まるし、幕張の所は
 老若男女問わず集まる。あんまり気にすることじゃないと俺は思うけどなあ」

「そう……ですか?」

「そうそう」


そんな時、店内の壁に貼られたとあるポスターが目に入る。様々な歌手の発売物

に合わせて貼られたものの中に見知った顔がある。渋谷も彩花の視線に気づくと


「ん?どうした?」


近づいて見れば一枚のポスターにデビュー曲と言う文字と曲名が。その上に

一際大きな文字で見慣れた名前が見え『白桜律紫音』と書かれていた


「そう言えば……」

この春、彩花達と同じく紫音も二年生に上がった。しかし一般的な高校と異なり

京進学園は二年制である。そして冬の時点で紫音が音楽事務所預かり所属と

なった話は彩花や沙織達も聞いてはいた


「これ……いまかかってる曲だな」
ふと渋谷の声に振り向くと

「映画の主題歌になってたはず」

「そうなんですか?……去年、交換留学でうちのクラスに来たんです」

「そうなのか……事務所に仮所属出来たとは聞いたけど……」


彼女もまた夢に向かって前進している。見えないところでもきっと紫音は努力

し、この曲へと辿り着いたのだろう。やがて会計を終えた朱里と合流すると


「あー、あれ?良かったよ」

今度はコンビニの中で彼女は紫音の歌が起用されたドラマの話をしていた

「事故で麻痺になっちゃった高校生の子が吹奏楽のコンクールに出るって話。
 元々売れてた本を映画化したみたいだけど流行りの女優なんかも出てたし」

「し、知らなかった」

「んー、まあ、東京でも数箇所でしか上映しなかったしね」

やがてコンビニを出た瞬間、突然の声に三人は振り向いた。コンビニの前にいた

男子生徒が何かを言い合っているようで渋谷は男子生徒の制服を見て思う


(あの制服、六本木の高校の?)

(あれって……狼ヶ崎総悟!?)


同じくして彩花も表装を変え驚いた。だが彼らの事を知らぬ二人はコンビニから離れ

始め、三人を通り過ぎていき、後を追うように二人を追いかけてコンビニから離れて

いくものの、二人は言い争った後狼ヶ崎総悟に問いかけ返答を求めていた


「どうするんすか」

「はぁ……。連中め、まだこんなくだらん事を……」


話が気になるせいか、二人との距離は開いていく。そんな中狼ヶ崎はスマホを見ながら


「後輩を放っておくわけにもいかんだろ。原宿に行くぞ」

「で、でも奴らにあったらまた喧嘩になりますよ!?」
この時点で彩花の耳に声は届かなくなる程遠くなるが、彼らの会話は続き

「その事が知られたら退学に……よくて停学っすよ!?あの時の事で学校からは睨まれてるって言うのに」

「けどな、このまま放っておいたらあいつらがどうなるかわからねえ」

「……」

「総悟が行くってんなら俺もいくさ」

「お、俺も行くっす!」

やがて三人の男子生徒もまたコンビニの前から姿を消すのだった


人が行き交う中、外れの細い道へと入ると歩きながら狼ヶ崎総悟は二人に告げる

「原宿の中で奴らのいそうなところと言ったら……」


ここしかいない。と開けた場に出た時フェンスに囲まれ、若干雲のかかる空の下

数人の制服姿の生徒達がうずくまった二、三人の生徒を取り囲んでいた。そんな

男子生徒達は奥から現れる狼ヶ崎達の姿に気づくと笑みを浮かべ


「来たな?」

「う……ぐっ」

倒れていた生徒の一人の背を踏み生徒は呻き声を上げる。そのまま視線だけ

をあげると目のあった狼ヶ崎は告げた

「てめえら、まだこんな事をやってんのか」

「そ、総悟、さ……」

「後輩を餌に俺を呼び出すたあふざけた真似を」

「へっ、てめえを呼ぶにはこれが手っ取り早いからなあ。偶然日南中のガキを見つけたもんだからついな」

「ぐっ……」

「いい加減イキるのはやめたらどうだ」
端的に告げると男子生徒は笑う

「ッハ……どうやら喧嘩はやめるよう残した後輩達と約束したらしいなあ?」

「意のままに暴力を振るうのは世の流れに取り残されたもんのする事だ」


そこに何の意味もないと狼ヶ崎総悟が告げると周りは表情を変えず聞いていた。

しかし数秒経った後、総悟と横にいた二人を見ると男はニイッと笑みを浮かべ


「だからか。こいつら抵抗のひとつもせずに歯応えのない腰抜け野郎だったぜ」
その言葉にピクリと眉を動かし

「抵抗のしない連中を殴ったのか……?」

「……」


そんな彼らの様子を彩花と渋谷兄妹は少し離れた場所から追跡型カメラと

ノートパソコンの画面で見ていた。あの後、様子が変わり考え込んでいた

彩花に二人は気づき問いかける。やがてコンビニにいた青年達の事を話す

と会話の内容が気になり、観察も兼ねてと追ってきたのだ


「明らかにやばい雰囲気じゃん……」


と同じく遠く離れた場所でパソコンの画面に映った映像を見て朱里は呟く。

いつもの様子は微塵もなく、切羽詰まった様子の言葉に彩花は振り向くと


「二人は戻っても良かったのに。顔でも覚えられたら面倒なことになるよ?」

「って彩花も同じじゃん……!」
冷静に告げる彩花に対して朱里は抑え気味に叫ぶ

「一人で無茶な事はさせらんないって!あれ絶対ヤバいやつだし!」

「……」

朱里の言葉に黙り込む彩花だが、そこに気配を感じ三人が振り向くと北条啓

が現れた。周辺に話に聞いたような姿がない事を確認すると彩花を見て


「狼ヶ崎総悟達は……」

「ずっと向こうの広場にいる。見つかったらめんどそうだし、離れた場所
 で追跡カメラを使って状況を見てた。流石に不良相手は……ねえ?」
そう告げる彩花に啓は見慣れぬ高校生の姿に疑問を抱きながらもため息をついた

「ひとまず、無謀な事はしていないようで安心致しました」





間もなく、啓もパソコンの画面に映されたカメラの映像を見つめると
「警察を呼ぶのが一番確実だと思われますが」

「向こうは五人以上。こっちは二人って厳し過ぎる。……警察なんか呼んだら
 あの人たちは退学になるよ?まだあの人たちは手を出していない訳だし……」

冷徹な目をしたまま彩花は啓にこう言葉を続けた

「この状況、事実がどうであれ喧嘩をしたってだけで退学は確定なんじゃな
 いかな。ただでさえ問題児扱いの上、あくまで規定上で満たしていたから
 入学試験も合格できたわけで生徒会も教師も、本当は退学を望んでるんだ」

「……」

「理由なしに処罰できないけど、こんな理由付けしやすい事件が起きれば……」

「ですが、一人では厳しいかと。……いえ、二人でも……」


啓の言う事は最もで、その末こうして啓を呼んだのだ。それでもまだ確実な方法

は見つからず、更には緒方先輩を呼ぶかと迷っていた。更にはポケモンを使うに

しても、ある程度の流れを決めないと上手くいかない可能性が高いと表情は硬い。

そんな事を考えているとパソコンのスピーカーから物音が聞こえた


『ぐ……』

「「!」」

ふと画面を見れば狼ヶ崎総悟が男子生徒達に取り囲まれながら暴力を振る

われている。激しい物音に交えて聞こえる声は痛々しく、焦りが一層募る

「……」

「な、なんだこの声……?!」


表情を露わにし、啓はそんな表情を見ていた。その時、突如聞こえた男子

生徒達の声に啓は勢いよく振り向いた。視線の先ではさっきまで囲んでいた

男子生徒が立ち尽くしては正面を向いていた。そんな男子生徒達の前には

熊のような形をした二足歩行の魔物が威嚇するように唸り声を上げていた


「グルルルル……」

「う、うわああああっ」

次々と暴力を奮っていた男子生徒達は逃げ出し、倒れ込んでいた中学生に

混ざって倒れていた総悟は起き上がると魔物の姿を目にしていた

「……」

「グアアアアッ!」

咆哮にフェンスを始め大地が揺れる
「……っヤバい!」

「あっ」
立ち上がった彩花に朱里は声を発する。対する彩花は啓を見て視線が合うと

「啓、倒れた人達を頼める?」

「え?」

「安全な場所まで移動させて……。危険だろうけど」

「……」
遠慮がちに問いかけるが、彼は恐怖などないと言った表情で笑ってみせた

「分かりました。彼らの事はお任せ下さい」



「……」

「グアアアアッ!」


狼ヶ崎総悟は逃げていった生徒達の方を見ていたがすぐさま迫る影に視線は

戻される。口を大きく開き叫んだ声はフェンスだけでなく自らのいる地面でさえ

も振動で揺れていた。このままじゃ殺されると瞬時に悟ると


(俺も逃げ……)
と思いかけた矢先近くに倒れ込んだ後輩達や同級生の姿が目に入る

「ッチ……置いて、いくわけにもいかねえか……っ」


奴らを連れてここから離れなければ。そう思いながら体を起こそうとするが

暴力を振られた体は痛みを訴えるように思い通りに動いてくれなかった


「ぐっ……」


傷が、痛む。その時どこからか一直線に飛んだ矢が魔物に突き刺さり振り

上げた手を下ろしながら嘆き声を上げていた。さらに気配を感じると自分達

とは明らかに成り立ちの違う見覚えのない青年が駆け出していた


「な……」

「あ、あんたは一体……」


明らかに自身に狙いを定めていたにも関わらず動きが鈍った事に疑問に思って

いると別の場から同級生の声が聞こえ振り向く。そこには同級生の肩を支え立ち

上がらせようとする青年の姿が。青年はこの場に似合わない燕尾服を着ていた


「取り敢えず掴まんな」

更に後輩の元にはまた別の、制服姿の青年が寄り添っていた。
「こちらへ!」


青年達に連れられる知り合い達の様子を音で感じていると魔物は自分の頭上

を見上げ睨んでいた。その視線は青年達に向かっているのだろうかと膝を立て

ていられるくらいまで起き上がるとふと魔物の横腹に何かが突き刺さっていた


「グアアアア!」

「……!」


何が刺さっているのか確かめようとした瞬間再度聞こえた咆哮に視線は戻さ

れる。もう一度やるつもりだ、と眉を潜めた瞬間再び後方から矢が飛んでいった


「な……っ!?」

それを見た直後、自身の前に誰かが立ちはだかった。視線を上げればそこに

居たのは小柄な人間の姿だった。掠れがちな視界の中見えた姿に思わず


「な、なんだあんたは……?」

「……」

問いに答えることはなく、女生徒の手に物騒なものが現れるとその場から女

生徒の姿は消え魔物の背後から切りつける。その後総悟はアクション映画

かと錯覚するような光景を目にしていた。

やがて魔物は倒れ辺りはこの季節には不自然に凍りついていた


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次回

魔物を退けた彩花達。一方総悟は目の前に起きたことを呑み込めずにいた。

危機は去ったものの、崩壊したこの場に警察が関わることと退学は免れな

いと総悟は呟く。そこには真実を受け入れられない問題が蔓延っていて……


次回 第37話、「遮られた更生の道」


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